雲仙天草国立公園
指定年月日昭和31年7月20日
指定面積1,447ha(鹿児島県のみ)※平成24年4月1日現在
景観
雲仙天草国立公園は,当初雲仙国立公園として,昭和9年に瀬戸内海国立公園と霧島国立公園とともに我が国最初の国立公園として指定され,昭和31年に本県の長島地区と熊本の天草などの地域が編入され,現在の鹿児島,熊本,長崎の3県にまたがる国立公園になっています。
本県の区域は,長島町(旧長島町と旧東町の一部)で,長島,獅子島,諸浦島,伊唐島などの海岸地帯が指定されています。この地域はリアス式海岸で,独特な地形景観を呈しており,特に獅子島,長島などの多島海景観,沈降海岸地形などはすぐれた景観を展開しています。
植物
長島の平尾北方崎にはヘゴの自生北限地があり,県の天然記念物にも指定されています。
海岸にはアコウ,カカツガユ,ヤブニッケイ,ハマビワ,シロダモなどが自生しており,オオタニワタリの着生も見られます。また,ヒメハマナデシコ,ハママンネングサ,キキョウラン,カノコユリの自生も見ることができます。
動物
春秋の渡りのシーズンには,メダイチドリ,ダイゼン,キョウジョシギ,トウネン,アオアシシギ,チュウシャクシギ,キアシシギ,ソリハシシギ,ホウロクシギなどが観察できます。
冬にはマガモ,カルガモ,オナガガモ,ヒドリガモ,キンクロハジロ,キセキレイ,ハクセキレイ,ハジロカイツブリ,ウミウなどが観察できます。
また,トビ,イソヒヨドリ,クロサギ,イソシギ,コサギなどは一年中観察できます。
利用上のワンポイント・アドバイス
長島町(旧長島町側)には高串崎いこいの森があり,森の中央部にある小高い丘から望む雄大な東シナ海や風光明媚な天草の島々,また夕闇のなか東シナ海に浮かぶ漁火の風景は,まさに別天地を思わせるものがあります。
また,約8haもある森の中には,アラカシ,ヤマモモ,タブノキなど100余種の植物が自生しており,野鳥も多く飛来することから,子ども達が自然とのふれあいを通して,心身の健康づくりや観察力を養うのにふさわしいところです。
長島町(旧東町側)の針尾公園は,眼下に伊唐大橋と別名薩摩松島といわれる島々を,遠くに島原半島の雲仙岳を望むことができます。
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