高隈山県立自然公園
指定年月日 |
昭和52年6月1日 |
指定面積 |
2,437ha(平成24年3月16日現在) |
含まれる市町村 |
垂水市,鹿屋市 |
※公園区域については,環境アセスメントデータベース(外部サイトへリンク)をご覧ください。
景観
高隈山県立自然公園は,本県で屋久島,霧島山に次ぐ高山群である高隈山地と大隅湖などが指定されています。
高隈山地は大箆柄岳(1,236m)や御岳(1,181m)など,1,000mを超える比較的急峻な高峰が連なっており,南北に主稜線を走らせる満壮年期地形を示しています。
高隈山地の東部に源を発する高隈川は,高隈渓谷を経由して大隅湖に注いでいます。
一方西部の本城川上流の猿ヶ城渓谷には,数十メートルに及ぶ花崗岩の絶壁が見られ,雄大な景観を呈しています。
高隈山系
植物
高隈山は,スダジイ,イスノキ,ウラジロガシ,タブノキなどの常緑広葉樹に覆われており,落葉樹では少数のカナクギノキ,カラスザンショウなどが生育しています。
中層ではサカキ,シキミ,サザンカなどが多く,低木層ではアオキ,イズセンリョウなどが見られます。
林床にはツルコウジ,シダ類が豊富です。
本山岳にはタカクマホトトギス,タカクマザサなどの高隈の名をもつ植物が多く見られ,頂上付近にはモミ,ツガ,ヒメコマツ,ミズナラ,ブナ(南限)なども生育しています。
また,本県では高隈山系以外に知られていないツクシアケボノツツジが,早春に薄いピンク色の大きな花を咲かせます。
動物
高隈山地一帯には,哺乳類では,ヤマネやニホンザルなどが生息しています。鳥類では,留鳥でクマタカ,コシジロヤマドリ,リュウキュウサンショウクイ,ミソサザイなどが,夏鳥としてサンコウチョウ,キビタキ,オオルリ,コサメビタキなどが見られます。
両生類では,ブチサンショウウオなども生息しています。
大隅湖は,付近の自然と調和して静かな湖面を呈しており,マガモやカルガモ,オナガガモ,オシドリなどの渡来地となっています。
利用上のワンポイント・アドバイス
○猿ヶ城渓谷では,屈曲した河流と切り立った花崗岩の浸食による急崖が,河床にある巨岩,奇岩とともに渓谷美の中心となっています。また,支流には大小の滝が見られ,春の新緑,秋の紅葉の季節には,特に情緒に富んでいます。
○高隈山地は,古くから山岳信仰の対象とされており,盆山,大箆柄岳,小箆柄岳,妻岳,権現岳,中岳,近戸宮を巡る七岳参詣が行われていました。現在,日本三百名山及び九州百名山に選定され,多くの登山者が訪れています。
刀剣山
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