日南海岸国定公園
○指定年月日昭和30年6月1日
○指定面積1039ha(鹿児島県のみ)※平成24年4月1日現在
景観
日南海岸国定公園は,鹿児島,宮崎の両県にまたがる公園で,鹿児島県側は,志布志湾に面する長大な砂丘海岸地帯が指定されています。
この砂丘は,長さ約15km,幅0.5~1kmの大規模なもので,肝属川など4河川が砂丘を横切って志布志湾に注いでいます。
また,志布志湾の南方約5km,志布志湾の洋上に浮かぶ枇椰島は無人島で,熱帯の小島といった景観を呈しています。
植物
波打ち際のすぐ後ろには,コウボウムギ,ハマニガナなどが散在しています。やや丘状になったところには,ハマボウフウ,カワラヨモギ,グンバイヒルガオが出現し,さらにハマゴウ,ケカモノハシ,ハマエンドウ,テリハノイバラ,アキグミなどがあり,クロマツ林へと続いています。
また,枇椰島は,その名前が示すとおり島全体にビロウが密生しており,その間にはフカノキ,タブノキ,アコウなどの大木類,オオタニワタリ,リュウビンタイ,キイレツチトリモチ,フウトウカズラなどが多く見られ,亜熱帯性植物群落として,国の特別天然記念物にも指定されています。
動物
鳥類では,クロマツ林周辺で留鳥のキジバト,コゲラ,ヒヨドリ,ウグイス,冬鳥のキクイタダキ,ビンズイ,シロハラ,旅鳥のエゾビタキなどが見られます。
また,海岸では,シギ,チドリ,カモ類が見られ,本地域は県内のコアジサシの重要な生息地の一つになっています。
昆虫類では,枇椰島で,トカラ列島以南に生息するアマミウラナミシジミが迷蝶として記録されています。
また,1960年代に南方から帰化したタテハモドキが定着しています。
利用のワンポイント・アドバイス
○志布志市のダグリ岬や肝付町の権現山から,志布志湾を一望することができます。
○森林浴の森に選定されている柏原海岸林では,春にはルーピン・フェスティバルが催され,また白砂青松100選に選定されている「くにの松原」では,バンガローやキャンプ場,遊歩道等が整備され,多くの人に利用されています。
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