更新日:2023年3月31日
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含まれる市町村枕崎市,南さつま市
公園区域については,環境アセスメントデータベース(外部サイトへリンク)をご覧ください。
坊野間県立自然公園は,南さつま市笠沙町片浦から野間岬,坊津を巡り,枕崎市の立神に至る海岸線一帯及びその周辺海域や野間岳,亀ヶ丘,磯間嶽が指定されています。
この海岸線には,大小無数の小島や岩礁が見られ,屈曲の多い樹枝状の入り江をもち,海岸付近は急傾斜をなし,山地が直接迫っているなど,リアス海岸ならではの景観が展開しています。
野間岳は,野間半島の山地で最も高く,標高591mの円錐状をなしており,山体は,この付近の基盤をなす四万十層群に属する砂岩,砂岩頁岩互層を貫いた安山岩類からなる古い火山体であり,急峻な山岳地形を示しています。亀ヶ丘は標高387mで,山体は野間岳と同様に,安山岩類からなり,頂上付近は集塊岩が急峻な地形を形成し,奇岩や岩崖地がみられます。磯間嶽は標高363mで,亀ヶ丘と同様に集塊岩が急峻な地形を形成し,人形岩,鹿通し岩,小坊主岩,大坊主岩などの奇岩が多く分布しています。
南さつま市坊津町から笠沙町片浦の野間半島の海岸では,海岸風衝地に自然林のマサキ-トベラ群集,その背後にタブノキ-ヤブニッケイ二次林がみられます。野間半島の一部海岸風衝地では自然林のオニヤブソテツ-ハマビワ群集もみられます。その他自然林のアラカシ群落が亀ヶ丘や磯間嶽,ミミズバイ-スダジイ群落が野間岳や亀ヶ丘に分布しています。さらに,これら山地の稜線や岩崖地など,集塊岩のつくる特異な環境には絶滅危惧種の植物が多く生育しています。
坊津から笠沙に至るリアス式海岸は,海岸付近の傾斜が急で山地が直接海に迫っていることが多いため,道路が山の中腹を走っており,この高所からの眺めが一層雄大な美観を増幅させています。
野間半島とその先に広がる大小無数の海に切り立つ岩は,東シナ海の地平線に沈む夕陽に映し出され,大自然の神秘さを感じさせてくれます。
野間岳,亀ヶ丘,磯間嶽では山頂まで登山ルートが整備されている他,亀ヶ丘ではパラグライダー,磯間嶽ではロッククライミングができます。
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