更新日:2022年9月20日
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※公園区域については,環境アセスメントデータベース(外部サイトへリンク)をご覧ください。
甑島国定公園は,薩摩半島の西方約30kmの東シナ海上に位置する上甑島・中甑島・下甑島とその属島群からなる甑島列島において,連綿と連なる海食崖,砂州と潟湖群,リアス式海岸などの多様な海岸景観,自然性豊かな照葉樹林などが主な区域として指定されています。
具体的には,上甑島・下甑島の西部及び下甑島の南部の海岸線には,切り立った海食崖地形が連なり,随所に高さ100~200mにも及ぶ断崖や奇岩が見られます。この断崖や奇岩を形成する地層は,主として,約8,000万年前の上部白亜系堆積岩からなる姫浦層群によって構成され,砂岩頁岩互層からなる美しい横縞模様が見られます。
上甑島北部には,長目の浜と呼ばれる礫で形成された約4kmに及ぶ大規模な砂州が発達し,この砂州によって海と隔てられた潟湖群が形成されています。
上甑島の北東に位置する属島群とそれを取り囲む海域は優れた海域景観を有し,海中には発達したサンゴ群集が確認されています。
長目の浜の砂礫州上では,砂礫地に発達することが珍しいとされるウバメガシ群落が発達しているほか,連続したツメレンゲ群落や国内最大級のハマナツメ群落が見られます。
下甑島の瀬尾崎周辺には,ヘゴの自生するタブノキ林があり,ヘゴ自生北限地帯として国の天然記念物に指定されています。
また,甑島を象徴するカノコユリが全島にわたって自生しています。
鳥類では,長目の浜において,チュウサギ,クロツラヘラサギ,ミサゴ,ハイタカ,サシバ,ハヤブサ,セイタカシギ,カラスバトなどが確認されているほか,上甑島東部の属島群はウチヤマセンニュウの繁殖地となっています。また,下甑島西海岸の岸壁ではハヤブサ,沖の岩礁ではミサゴの営巣がそれぞれ見られ,鹿島断崖はウミネコの繁殖南限地となっています。
魚類では,上甑島北部の潟湖群において,メダカなどの淡水魚,回遊魚であるオオウナギ,ボラなどの汽水魚,キスなどの海水魚が生息し,湖沼ごとに異なる分布が見られます。
昆虫類では,甑島固有種であるコシキトゲオトンボのほか,タイワンツバメシジミ,アオイトトンボ,クロツバメシジミなどが生息しています。
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