更新日:2023年2月16日
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1月17~18日,メーカーや生産者の協力のもと,ピーマン・きゅうり・ごぼうの5ほ場に,埋設型土壌センサーを設置しました。このセンサーは,一本で土壌深度別に地温・体積含水率・塩類濃度が測定でき,かん水管理等の改善に活用が期待されます。生産者は,測定データがスマートフォンで瞬時に確認できることに驚いていました。農政普及課では,今後,精度確認などを行い,施設野菜の生産性向上や畑かん施設の有効活用につなげていく計画です。
1月18日,南大隅町でパッションフルーツの剪定講習会が行われ,生産者や関係機関の約20人が参加しました。講習会では,つり上げ仕立てとつり下げ仕立ての剪定や管理のポイントを説明した後,参加者と検討しながら剪定を行いました。また,開花や花粉発芽等に係る生育と温度の関係を説明しました。パッションフルーツは,南大隅町を中心に新規栽培者が増えており,農政普及課は,今後も関係機関と連携しながら,技術支援を行っていきます。
1月6日,肝属地区花き振興会の役員会を開催し,振興会のあり方や今後の活動について話し合いました。近年は,高齢化や生産者の減少により,部門別での活動が困難になっており,品目を問わない研修による会員の交流が求められています。そこで,管内の篤農家の薬剤散布事例を紹介し,散布量や散布方法による病害虫の防除効果を情報提供しました。今後は,生産者同士で意見交換を行う機会を設けるなど,会員の技術研鑽に向けた支援に取り組みます。
1月23日,肝属地区スマート農業検討会(畑作)を開催し,41名が参加しました。地域の畑作部門のスマート農業技術情報を関係機関や生産者と共有し,スマート農業の認識を醸成し,生産性向上が目的です。ブロッコリーの一斉収穫機械,高速二段局所施肥機,直進アシストトラクターの実演を行いました。高速二段局所施肥機を導入した農業法人は,肥料軽減で年間300万円以上のコストと作業工程,時間の削減が図られ,肥料価格の高騰等での農業経営への影響を小さくできると話されました。
12月8日,大隅ごぼう団地の新ごぼう出発式が行われました。播種後の高温乾燥や発芽初期の台風被害があり,すき込み,欠株,蒔き直し等で46.4ha(肝属地区は約31ha)と減少し,収量は284.7tを見込んでいます。欠株も多いことから12月の出荷量は少なく,今後も蒔き直しによる肥大不足等で収量減が見込まれます。生産現場では新ごぼうの栽培意欲の低下も見られますが,市場では春の食材としての期待も大きいため,産地の維持拡大に向けて関係機関と連携して進めていきます。
12月21日,若手肉用牛農家を対象に研修会を開催し,関係機関を含め41名が参加しました。子牛の商品性向上をテーマに,鹿児島県経済連及び畜産試験場の職員による講演と子牛の商品性向上に関するグループ討議を実施しました。グループ討議では,農家相互に課題を出し合い,その課題について農家,指導農業士及び関係者等で意見交換を行いました。終了後のアンケート結果では,「参考となる」との意見が8割以上を占めました。今後も,若手肉用牛農家の技術支援を継続します。
1月19日,鹿屋市中央公民館で肝属地区青年農業士会員12名が出席し,第2回肝大ゼミナールが開催されました。今回は,鹿屋市の鈴木副市長が「食料・農業・農村をめぐる課題と施策」と題して講演しました。会員からは,「改めて地域農業の現状がよくわかった」との意見のほか,「中山間地域の農地を維持するには?」などの質問があり,関心の高さが伺えました。農政普及課は,今後も継続して青年農業者の育成に取り組んでいきます。