ホーム > くらし・環境 > 消費生活 > 消費者トラブル緊急情報 > これまでのトラブル情報 > 生命・身体に関わる危険 > 【国民生活センター】眼鏡型の拡大鏡による見え方-視力・老眼等を矯正できるものではありません-
更新日:2023年8月7日
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拡大鏡とは,手の届く程度の距離にあるものをレンズで拡大して見る道具で,中には眼鏡のように着用して両手が自由に使えるタイプのもの(以下,「眼鏡型の拡大鏡」とします)があります。
2015年度以降,PIO-NET※1には,眼鏡型の拡大鏡を使用しても明瞭に見えない,表示倍率どおりに拡大されないなど,眼鏡型の拡大鏡による見え方に関する相談が419件※2寄せられています。
この中には着用したまま歩行して転倒し,骨折をしたなどの危害事例もありました。
詳細は国民生活センターホームページを御覧ください。
(国民生活センターホームページ)眼鏡型の拡大鏡による見え方-視力・老眼等を矯正できるものではありません-(外部サイトへリンク)
※1PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは,国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び,消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのことです。
※22015年4月以降受付,2020年10月末日までの登録分。
件数は本公表のために特別に精査したものです。
消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。
(1)眼鏡型の拡大鏡は,手の届く程度の距離にあるものを拡大して見るための商品で,着用したまま歩行等をするためのものではありません。
また,眼鏡型の拡大鏡をかける前後で同じ距離のまま使用しても,表示倍率どおりに拡大されて見えません。
これらを理解した上で,購入を検討しましょう。
眼鏡型の拡大鏡を着用したまま歩行して転倒し,骨折したという事例がありました。
眼鏡型の拡大鏡は,手の届く程度の距離にあるものを拡大して見るための商品です。
手の届かないほど離れた距離にあるものは明瞭に見ることはできず,見え方が通常とは異なりますので,眼鏡のように着用したまま歩行すると危険な場合があります。
また,眼鏡型の拡大鏡の表示倍率は,光学的な計算で求められた数値です。
今回のテスト結果から,表示倍率どおりに拡大して見るためには,眼鏡型の拡大鏡を使用した上で,眼と観察対象との距離を縮める必要がありました。
このように,眼鏡型の拡大鏡の使用前後で眼と観察対象との距離が同じである場合,表示倍率どおりには拡大されて見えません。
このような特性を認識した上で購入を検討しましょう。
(2)できる限り,購入前に想定する使用方法・時間に沿って試用して使用感等を確認し,自分の眼や使用目的に合った眼鏡型の拡大鏡であるかを確認しましょう。
また,眼や見え方に異常を感じた場合は使用を中止しましょう。
眼鏡型の拡大鏡の光学中心間距離と瞳孔間距離との関係が不適切な場合,見え方に異常が生じて気持ち悪くなる,眼がチカチカする,眼がかすむ,眼の奥が痛くなる等の眼精疲労や,頭痛,めまい等が起きる場合があります。
既製品である眼鏡型の拡大鏡は,個人の眼に合わせて作られているわけではないため,できる限り,購入前に,想定する使用方法・時間に沿って試用して使用感等を確認し,自分の眼や使用目的に合った眼鏡型の拡大鏡であるかを確認しましょう。
眼鏡を持っている場合は,眼鏡との重ね掛けも試すほか,眼科医が発行した処方箋に記載された瞳孔間距離を参考にし,本テスト結果を考慮して商品を選びましょう。
また,眼や見え方に異常を感じた場合は使用を中止しましょう。
(3)屈折異常や老眼等がある状態で,眼鏡型の拡大鏡を使用してはっきりと拡大して見るためには,眼鏡等で矯正した上で眼鏡型の拡大鏡を使用する必要があります。
それでも異常を感じたら,まずは眼科医の診察を受けましょう。
眼鏡型の拡大鏡は像の拡大が目的であり,眼の矯正を目的としたものではありません。
屈折異常(近視や遠視や乱視)や老眼等がある場合は,基本的にはその症状を矯正する必要があります。
眼鏡等で視力を矯正しない限り,眼鏡型の拡大鏡を使用しても,拡大された像を明瞭に見る効果を実感できるわけではありません。
眼鏡で視力を矯正した上で眼鏡型の拡大鏡を重ねてかけて使用するようにしましょう。
また,眼や視力等に異常を感じた場合は,まずは眼科医の診察を受けましょう。
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