東郷文弥節人形浄瑠璃
東郷文弥節人形浄瑠璃は,いつの頃から行われたものかはっきりしませんが,江戸時代前期(17世紀後半)にさかのぼるものと思われます。薩摩川内市東郷町斧渕の三ヶ郷集落の郷士たちに伝承され,例年神社に奉納したり,秋の収穫後のお祭りなど娯楽を兼ねて,野外劇場を作り催していたほか,結婚式や新築祝いなどにも頼まれたりして演じていました。
この地域では,昔から『人形踊り(おどい)』とも言われ,語り太夫・三味線・太鼓・拍子木各一人と,人形遣いは男人形を一人,女人形は二人で操り,語りや人形の動きもやや単調で素朴なのが特徴です。
文弥節は,人形浄瑠璃創始期の原形をとどめた古浄瑠璃と言われ,日本では新潟県佐渡島,石川県白山市(旧尾口村),宮崎県都城市(旧山之口町)と東郷を含め,4県だけに残されている貴重なものだといわれています。現在は『常盤御前雪の段』『鞍馬下りの段』『卒塔婆引』が演ぜられています。
2008(平成20)年3月13日に,国の無形民俗文化財に指定されました。
公開日時
7月,11月,3月
公開場所
開催風景
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