入来町の疱瘡踊
入来町の疱瘡踊は,疱瘡(天然痘)が流行したときに,ひどくならないように祈願するため,麓上,下集落を単位とした女性のみで,不定期に踊られてきた神事的な芸能です。疱瘡の神を討ち払うのではなく,神様を迎えて踊りで歓待し,神様の機嫌を取って速やかに他所へお越しを願う踊りです。現代は,種痘の普及によって,天然痘から解放されたため,祝賀行事等の踊りとして踊られています。少なくとも200年以上の歴史を持っています。
服装は,紋付の裾模様に丸帯,丸髷にゆった頭に紫の頭巾,白足袋草履を履きます。太鼓打ちは,帯を派手な蝶結びにして赤いたすきを掛け,陣笠を被っています。先頭には,「ゴヘイモチ」といって,左手に「天照皇大神宮」と書かれた,長さ5尺の大きな幣を肩に担いだ一人が先導します。御伊勢さんの大麻をつけ,紙の幣が垂れたものです。その他,三味線引きを加えた構成となっています。
1963(昭和38)年6月17日に,鹿児島県無形民俗文化財に指定されました。
公開日時
不定期
公開場所
不定期
開催風景
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