更新日:2024年4月9日
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鹿児島県を含む南九州は,つつが虫病の患者が全国でも多い地域です。鹿児島県では,11月から1月にかけての患者の発生届出が多くみられます。2022年(令和4年)の感染症発生動向調査における発生状況は,鹿児島県では74件(全国481件)となっており,全国で最も多くなっています。つつが虫病はまれに重篤な状態になることもあり,予防や早期発見が大切です。
【本県及び全国における年別発生状況】
年 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
本県 | 41 | 67 | 77 | 66 | 89 | 66 | 92 | 82 | 74 |
全国 | 320 | 422 | 505 | 447 | 456 | 404 | 538 | 544 | 481 |
つつが虫病は,草むらや草木のよく繁った場所でツツガムシ(ダニの一種で大きさは約0.3から0.5mm)に刺されておこる病気です。
つつが虫病の人から人への感染はありません。
農作業や森林作業での感染が主ですが,狩猟はもとより山菜採り(レジャー)や散歩などでも感染する事があると考えられます。
ツツガムシの刺咬を防ぐことが重要ですので,野山や畑,河川敷などにでかける時には,次のことに注意しましょう。
月 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
計(人) |
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発生数 |
18 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
18 |
36 |
74 |
つつが虫病は,感染症法上の4類感染症に位置づけられています。
医師は,つつが虫病患者と診断した場合には,法第12条第1項の規定による届出を直ちに最寄りの保健所に行わなければならないとされています。
【臨床的特徴】
つつが虫病リケッチアを保有するツツガムシに刺されて5~14日の潜伏期の後に,全身倦怠感,食欲不振とともに頭痛,悪寒,発熱などを伴って発症する。体温は段階的に上昇し数日で40℃にも達する。刺し口は皮膚の柔らかい隠れた部分に多い。刺し口の所属リンパ節は発熱する前頃から次第に腫脹する。第3~4病日より不定型の発疹が出現するが,発疹は顔面,体幹に多く四肢には少ない。テトラサイクリン系の有効な抗菌薬による治療が適切に行われると劇的に症状の改善がみられる。重症になると肺炎や脳炎症状を来す。北海道、沖縄など一部の地域を除いて全国で発生がみられる。
発生時期は春~初夏及び晩秋から冬であるが、媒介ツツガムシの生息地域によって異なる。
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