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更新日:2024年8月22日
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海外での悪性伝染病の発生や円安による物価高騰の影響を受け,畜産学部では研修先を国内(北海道)に変更し,3泊4日の視察研修を行いました。
3科共通では,大規模酪農家や農業の総合コンサルタント会社,広大な観光農園などを視察研修しました。
各学科で分かれての研修では,家畜改良センター十勝牧場,士幌町農業協同組合,JA全農ET研究所を訪問しました。北海道ならではの広大な自然や農産物を堪能した4日間となりました。
士幌町農業協同組合(乳雄肥育農場)
家畜改良センター(飼料作物種子生産)
鹿児島農大では,1年生の7月から2年生の6月までの1年間,学生主体で農場の管理・運営を行います。
6月28日夕方,肉用牛科農場で引継式が行われました。
2年生の農場長と各班の班長から1年間を振り返っての感想と1年生へのエールが贈られ,1年生からは2ヶ月弱の引継指導への感謝と今後の決意表明がありました。
雨天のため飼料倉庫での引継式
農場管理おつかれさま(46期生)
1年間の農場管理スタート(47期生)
肉用牛科1年生が2日間にわたり和牛登録審査の講義を受講しました。
和牛登録協会鹿児島県支部から坂元先生に来校いただき,和牛登録審査の仕組みから,農大農場の牛を用いた鼻紋採取・体測・審査の実技までを集中的に学びました。
(写真1)鼻紋採取の実習
(写真2)体高測定の実習
日置市春季畜産共進会か開催され,肉用牛科から5頭の黒毛和種若雌牛を出品しました。
農大から出品した5頭はいずれも最優秀賞に入賞し,事前巡回審査で選出された成雌牛1頭とともに,日置市代表として地区の共進会へ出品することが決まりました。
今後,手入れや調教に一層精進していきます。
真剣な表情で審査に臨む
出品牛5頭が最優秀賞に入賞
次世代を担う若者たちに農業の未来について広く自由な観点で論じてもらうことを趣旨として開催される「ヤンマー学生懸賞論文・作文」。第34回となる今年度は,全国から論文39編,作文415編の応募があり,ヤンマーアグリ株式会社のある岡山県で4年ぶりとなる対面の入選発表会が行われました。
本校からは,肉用牛科2年村添斗志緒さん・上野朝陽さん共著の論文が,特別優秀賞(二席)を受賞。その他2編(肉用牛科,酪農科)の論文が優秀賞となりました。作文の部では,肉用牛科2年末永清十朗さんが銀賞(二席)を受賞し,8編(肉用牛科6,酪農科1,野菜科1)が銅賞を受賞しました。本校全体で過去最多となる12編が入選する快挙となりました。
また,後日発表された作文の部奨励賞にも5編(肉用牛科3,花き科1,果樹科1)が選出され,学内で伝達式が行われました。
入選発表会にて(本校入賞者と指導職員)
東京都国立オリンピック記念青少年総合センターにて,「全国農業大学校等プロジェクト・意見発表会」が開催されました。本校からは,九州地区代表として養成課程から1課題2名,研究課程から1名がプロジェクト発表を行い,養成部門1名が意見発表を行いました。
結果,プロジェクト発表養成課程の部で鶴喰咲里奈さん,村添斗志緒さん(肉用牛科)が全国3席の特別賞を受賞しました。他2名もそれぞれ入賞し,発表した全員が上位入賞する快挙となりました。
日頃の学習成果が評価され,鹿児島農大としても誇らしい限りです!
プロジェクト成果を堂々と発表
課題名:ウシ受精卵移植技術の向上~経膣生体卵子吸引法をベースとした優良和牛生産
受精卵移植に取り組む鶴喰さん(右)と村添さん(左:共同研究者)
畜産学部1年が2班に分かれ畜肉加工実習を行いました。
豚肉を挽いて香辛料等を加えたら,スタッファーやミンサーで豚腸・羊腸に充てんします。
寒い加工実習室で,肉だねを冷やしながらの作業に手かかじかみます。
整形後,大型燻製機に入れると,本格的なフランクフルトとウインナーができました。ベーコンと焼豚も作りました。
(写真1)ミンチ肉に香辛料等を入れて攪拌(温度チェック)
(写真2)ミンサーでの腸詰め作業
肉用牛科農場で飼育している育成牛6頭が,繁殖雌牛として適しているかを判断する登録審査を受けました。
牛舎から引き出された育成牛は,担当学生の声に合わせてしっかり立ち,和牛登録協会の審査委員による審査に臨みました。6頭とも優秀な成績で,今後の農大肉用牛農場を支えてくれる立派な繁殖雌牛になってくれるものと期待されます。
発育良好な育成牛
農大畜産学部学生の最大にして最後の難関「家畜人工授精師の免許取得」を目指す家畜人工授精講習会が3週間にわたり行われました。関係法規や人工授精等の講義及び実技を集中的に学びました。
人工授精に関する関連法規の講義
黒毛和種を用いた人工授精の実技練習
全校学生が一堂に会し,校内プロジェクト・意見発表会が開催されました。
各学科の代表が,プロジェクト学習の成果や,農業・農村についての意見を発表し,日頃の学習成果を競いました。
肉用牛科からは,意見発表の部で1名,プロジェクト発表の部で3名の代表者が発表しました。
結果は,プロジェクト発表の部で2年鶴喰咲里奈さんが1席,2年原田あやのさんが2席となり,九州大会に本校代表で出場することになりました。
他の発表者も堂々とした発表で,審査員からは「発表のレベルが高く,優劣付けがたい。」との講評をいただきました。
入賞者の表彰(写真中央:鶴喰,右から2人目:原田)
肉用牛科と酪農科の2年生が2級認定牛削蹄師の資格試験を受験しました。
牛の削蹄は,蹄病の発生予防や牛の健康の向上に大きな影響を与えると言われており,大切な飼養管理技術です。農大では,専攻実習で削蹄講習会を何度も受講し,自主練習にも励んできました。本番は皆緊張した面持ちでしたが,無事学科試験と実技試験を終えました。
削蹄師による実技に見入る学生
農業大学校では,実践教育の一環として,先進農家等において40日間の農家留学研修を行っています。
肉用牛科でも,県内各地の肉用牛農家及び法人経営で研修させていただきました。
研修期間中には,学生と受入農家,地域振興局や地元関係機関を交えての現地巡回等も行われました。
肉用牛の飼養管理技術だけでなく,経営管理や農村生活などにふれる貴重な機会となりました。
肉用牛科農場では,母牛繁殖から子牛育成・肥育までの一貫経営をとおして,肉用牛経営の実践的教育を行っています。先日は,酪農科担任(獣医師)の指導により,雄子牛の去勢を行いました。
去勢により,牛が大人しくなり飼養管理の安全性が高まると共に,肉質向上が期待できます。去勢にはいくつかの方法がありますが,今回は牛に対してできるだけ苦痛を与えず安全かつ確実な方法として,子牛を横臥させた状態で処置する観血去勢法を学びました。
横臥による観血去勢
処置後麻酔から覚醒した子牛
姶良中央家畜市場で第72回鹿児島県畜産共進会が開催され,特別区(農業高校・農大からの出品)に若雌1頭(はるしげこ号)を出品しました。将来の担い手育成目的とする区のため順位は付きませんでしたが,県内の農業高校6校と共に晴れの舞台に立つことができ,非常に良い経験となりました。
また,グランドチャンピオンに選出された鹿児島中央地区代表の父系群出品者をはじめ,多くの入賞者に農大卒の先輩方が名を連ねており,自分たちもさらに頑張りたいと思いを新たにしました。
肉用牛科2年の内倉大輔君は,国立大学法人の3年次編入試験を受験し,見事合格しました。
内倉君は,本校で肉用牛の繁殖やICTに関する基本的な知識や技術を学ぶ中で,畜産全般についてさらに高度な見識を得るため,4年制大学(国立)進学(3年次編入)を決意しました。
将来の目標達成に向け,ますますの活躍を期待します。
牛の繁殖管理のため直腸検査
研究プロジェクトで分娩監視カメラの設定
鹿児島農大のオープンキャンパスでは,学部・学科ごとに農大の学習内容体験を行っています。
肉用牛科と酪農科は,畜産工学コースとして農大生が牛の受精卵移植実演を行いました。
20名ほどの高校生が熱心に聴講されました。ありがとうございました。
農大生による牛の受精卵移植技術の説明
農大生による受精卵移植の実演
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