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更新日:2022年4月19日
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安土桃山時代,千利休によって完成された「茶の湯」は無駄なものを削ぎ落とし,究極までシンプルにした中に美しさを見いだす。その意識は数寄屋(すきや)造りの茶室にも反映され,風流で繊細,質素だが洗練された意匠には「侘び寂び(わびさび)」という和の美しさが詰まっている。
夏季休暇を前に,建築工学科2年生15名が茶室を補修する難工事に挑みました!土庇(どびさし)の腐った柱部分を取り除き,新しい材料で継ぎ足す伝統の根継ぎ作業。材料は茶室や数寄屋に重宝される京都の銘木「北山杉」を使用。事前の現地調査で,モルタルに覆われた既存の柱3本が根腐れし,空洞化していることが判明!台風や地震の発生に備え,工事は急を要しました。まずは建物を補強して,倒壊を防ぎながら,既存柱の保護と腐食部分の撤去に着手。その後,近所の裏山杉の丸太で継ぎ手を試作し,金物や礎石との納まりを検証。最後は,川内川から調達した礎石の石型を柱の断面に写し,金物で緊結。残念ながら天候に恵まれず,連日避難指示レベルの大雨に見舞われながらも,各班のリーダーを中心に万全を期して臨んだ今回の工事…その出来栄えに施主や依頼者も満足の様子でした。引き渡し後,施主からお点前を頂戴し,茶道のお作法と和の心を学びました。また、工事期間中は近隣の川内商工高校の先生方や生徒たちが見学に訪れ,成長した卒業生の仕事ぶりに見入っておられました。
訓練生にとって初めての実践となった今回の現場実習。お客様に喜んでいただくため,様々な要望に誠心誠意応えていく建築業の醍醐味を少しばかり感じたのではないでしょうか。訓練生の皆さん,暑い中ご苦労様でした。関係者の皆様,ご協力ありがとうございました。訓練生の挑戦はまだまだ続きます。次は,災害時における木造応急仮設住宅の手刻み加工に着手します…乞うご期待!
その他の様子は,『鹿児島県立高等技術専門校フェイスブックアルバム/木造建築施工現場実習2019・根継ぎ編(外部サイトへリンク)』をご覧ください!
【鹿児島建設新聞記事(令和元年7月18日掲載)】
【南日本新聞記事(令和元年8月1日掲載)】
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