自然環境3
森林の保全
森林は、木材等の林産物を生産するだけではなく、水源のかん養や山地災害の防止、大気の浄化、保健休養の場の提供など公益的機能を有し、環境財として県民生活に深く結びついています。
しかしながら、近年、林業経営環境の悪化や過疎化・高齢化等により、管理の十分でない森林が増加し、森林の環境財としての機能が低下することが懸念されています。
このように、自然環境としても重要な森林の有する多様な機能を高度に発揮させ、安全で潤いのある県土の形成に資するため、森林の適正管理に努めるとともに、県民が森林整備に参加しやすい体制を整備するなどして、「水土保全林」,「森林と人との共生林」,「資源の循環利用林」の機能区分に応じた恵み豊かな森林づくりを進める必要があります。
(1)多様で健全な森林の整備
適地適木の観点からの森林の造成及びスギ・ヒノキの人工林の間伐を進めるとともに,立地条件や経営目標に応じて人工林を広葉樹林や針広混交林,長伐期林に誘導するなど,多様で健全な森林づくりを推進します。
また,平成17年度からは,森林環境税を活用して森林環境の保全を図るとともに森林・林業体験活動の支援,森林ボランティアの育成や活動の支援など,森林をすべての県民で守り育てる意識を醸成するための施策を展開し,県民参加の森林づくりを推進しています。
(2)保安林
県民の生活環境や産業活動の推進を保全するため、特に重要な役割を果たしている森林については、水源かん養保安林等への保安林指定を行っています。本県においては、地域森林計画に基づき、重要な水源林や山地災害危険地区を中心に平成19年度末で民有林の13.4%、58,573haを保安林に指定しています。
また、水源地域における水資源の確保や自然災害等によって機能が低下した保安林については、その機能の早期回復を図るため、治山事業を積極的に導入しています。
■保安林の指定実績
保安林の種類
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平成19年度指定実績
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水源かん養保安林
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278ha
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その他保安林
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390ha
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計
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668ha
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豊かな水を育む水源かん養保安林
水源かん養
地表を流れる河川の水量や地下水が枯渇しないように補給する働き,能
力をいいます。河川の上流に広がる森林は雨水や雪解け水を貯え,徐々に
河川水や地下水として放出することで水源かん養機能を果たしています。
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