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ホーム > くらし・環境 > 住まい > 環境共生住宅 > 概要 > 住まいの安全と快適性

更新日:2022年3月31日

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住まいの安全と快適性

シックハウス症候群

近年、気密化が進んだ住宅と住宅内のいろいろな要素が原因で、頭痛や目の痛み、気分が悪くなる等の症状が起こることが指摘され、このような健康への影響は「シックハウス症候群」と呼ばれています。現在、症状を引き起こす原因のひとつとして建築材料や家具等から室内の空気中に揮発する化学物質が挙げられ、その特定とメカニズムの解明、対策についての調査研究や検討・検証等の作業が進められています。
厚生労働省のシックハウス問題に関する検討会では、実態調査結果やその考察等による知見をもとに室内濃度指針値の策定が進められ、平成14年1月までにホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の13物質が指定されています。また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく住宅性能表示制度では、この厚生労働省指定13物質の中から5物質を「特定測定物質」として定め、希望者は濃度の表示を申し込むことができるようになっています。また、国土交通省では2003年初夏の公布を目途に建築基準法による規制のための作業をすすめています。
図9は「居室における汚染物質の発生源」を示しています。なお、建物本体だけでなく、住み手が持ちこむ様々な家庭用品からも汚染物質が発生することにも注意が必要です。

住まいを計画する際に、緑や水の働きを上手に生かすことで、地域の環境を改善することができます。近年、建物周辺の植栽や建物の緑化、舗装材の種類等が、室内環境に及ぼす熱的影響(図8参照)をはじめ、防災や二酸化炭素の固定化等に寄与する実態とそのしくみが明らかになってきました。島嶼部で見られるフクギを用いた屋敷林等はその典型です。居住環境を快適にするために、まず住まいの周りの微気候を改善するような外構での取り組みも求められています。

安全で快適な居住空間の提案

住宅は住み手にとって安心できる場所のはずですが、住宅内で事故が多発しています。その原因は段差や仕上げ等の物理的なものから、室温に関わるものまで様々です。後者は冬期に、特にお年寄りに多く見られ、暖かい部屋から寒い廊下等に出ると血圧や脈拍が急激に上がり、脳卒中や心臓疾患を引き起こすことがあります。このような事故を防ぐためには、住宅内の温度差を緩和することが重要であり、住宅全体の断熱気密性能を高めたり、適切な暖房システムを導入すること等が考えられます。
住宅では安全性と同時に、いかに住み手に快適な空間が作れるかが課題です。建築環境工学の分野ではこうした室内での快適性についてさまざまな研究が進められてきました。例えば、室内の上下の温度分布が大きすぎないことや、適度な湿気が保たれていること等も熱的な快適性の重要な要素です。湿気は、高すぎると結露やかびの発生等の原因にもなり、住まいの耐久性や住み手の健康にも影響を与えかねません。
また、外部環境から室内を遮断し、空調設備によって過度に制御された人工的な温熱環境を形成することへの反省から、季節や状況に応じて周囲の自然環境を取り入れ、自然の変化を楽しめる健康で快適な居住空間とすることも、住まいづくりの重要なポイントです。

ユニバーサルデザインの普及

鹿児島県の高齢化は全国平均よりおよそ10年早く進行しており、2025年には高齢化率は30%を超えると予想されています。また、国際化や、県民のライフスタイルの高度化・多様化が更に進んでいくことが見込まれます。従って、年齢、性別、身体、国籍等、人々が持つ様々な特性や違いを越えて、はじめから、すべての人に配慮した、環境、建物・施設、製品等のデザインの普及が望まれます。これを「ユニバーサルデザイン」と呼びます。住宅の領域では高齢者や障害者に配慮した「バリアフリー」のデザインが出発点です。

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