11月から12月の寒害に対する農作物等の事前・事後対策
11月から12月の寒害対策(PDF:151KB)
1さつまいも(11月のみ)
事後対策
- 茎葉の寒害被害が激しいほ場から収穫したいもは,貯蔵用には用いない。
2野菜
事前対策
- 露地品目では,事前に寒冷紗や不織布等のべた掛け資材で被覆し,寒害を防止する。特に,収穫時期に達していない抑制かぼちゃでは,着果付近を中心に被覆する。また,豆類では不織布等の水平張りで寒害を防止する。
- 施設品目では,暖房機の試運転やダクトの配置,二重被覆,二重カーテンの設置を事前に済ませておく。また,ハウス内の隙間対策を徹底し,気密性や保温効果を高める。なお,生育初期のものはトンネル被覆を行う。
事後対策
- 豆類では,寒害により出荷できなくなった莢はすみやかに摘莢し,草勢の回復を図る。
- ハウス内でトンネル被覆をした場合は,翌朝,トンネル内が高温にならないうちに除去する。
3花き
事前対策
- 露地品目では,事前に寒冷紗や不織布等のべた掛け資材で被覆し,寒害を防止する。
- 施設品目では,暖房機の試運転やダクトの配置,二重被覆,二重カーテンの設置を事前に済ませておく。また,ハウス内の隙間対策を徹底し,気密性や保温効果を高める。さらに,日中の換気を徹底し,茎葉の軟弱化による降霜時の被害発生を抑える。
- 無加温ハウスでは,二重被覆での保温やストーブ等による補助的な加温を行う。
事後対策
1.寒害により草勢が弱っている場合は,草勢の回復や病害予防のために液肥や殺菌剤を散布する。
4果樹(マンゴーは11月のみ)
事前対策
- 防風樹(垣)は,下枝を刈り払って,冷気が溜まるのを防ぐ。
- 収穫可能な果実は早めに収穫する。
- 強い寒害が予想される場合は,樹冠を不織布やこもで覆う。
- 無加温ハウスでは,二重被覆での保温やストーブ等による補助的な加温を行う。
- ハウス内の隙間対策を徹底し,気密性や保温効果を高める。
- マンゴーでは,ハウス内温度が8℃以下にならないように加温する。
- パッションフルーツでは,ハウス内温度が0℃以下にならないよう,3~7℃程度に加温する。
事後対策
- カンキツ等で落葉の多い樹では,枝の枯れ込みが懸念されるので,樹勢を見ながら間引き主体の軽いせん定を行う。
- 寒害を受けた園地では,果実を直ちに収穫し,十分な予措期間をおいて,被害のない健全な果実だけを出荷する。
- 落葉をしているなど樹勢の弱っている樹では,冬期マシン油乳剤の散布は控える。
5茶
事前対策
- 事前に防霜ファンやスプリンクラー等の作動状況を点検し,不良箇所は修繕しておく。
- 秋冬期の防霜が必要な時期は,初霜期から平均気温が10℃を恒常的に下回る12月下旬頃を目安とする。
- 早生品種(ゆたかみどり,さえみどり,あさつゆ等)や,更新(中切り,深刈り)したやぶきた等では,凍害による芽つぶれを起こしやすいので注意する。また,強い寒波の影響を受けそうなときは,早生種を中心に防霜を行う。
- 幼木園の場合,冬季の株元への敷き草は寒暖差による幹割れ等の被害が発生する恐れがあるため,株元から離して畦間に寄せる。
事後対策
- 幼木園で幹割れ等の被害が発生したら,速やかに株元に土寄せを行い,被害発生部分を土で覆う。
相談先
最寄りの地域振興局・支庁農政普及課へ御相談ください。
(時間:開庁時の午前8時30分~午後5時15分)
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