ホーム > くらし・環境 > 共生・協働(NPO等) > 共生・協働関連事業 > 持続可能な地域コミュニティ(コミュニティ・プラットフォーム)の構築支援 > 共生・協働推進かごしま自治体ネットワーク > 令和元年度共生・協働推進かごしま自治体ネットワーク第2回会議の開催結果
更新日:2022年12月7日
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人口減少や少子高齢化の急激な進展の中,地域社会や行政を取り巻く状況が更に厳しくなることが予想される状況を見据え,県では,地域の多様な主体が連携・協力して地域課題の解決等に主体的に取り組む仕組み作りを支援しています。
「共生・協働推進かごしま自治体ネットワーク」は,県(地域振興局・支庁,共生・協働センターを含む)及び全市町村の担当課を会員として,県・市町村が連携して共生・協働による地域社会づくりを推進することを目的とし,平成17年7月に設置されました。
年3回の意見交換,研修会等を実施しているほか,県内外のNPO施策や共生・協働の取組等に関する情報共有・情報発信を行っています。
5月22日開催の第1回会議に引き続き,下記のとおり第2回会議を開催しましたので,その概要をお知らせします。
1日時:令和元年度8月30日(金曜日)10時00分~15時30分
2場所:かごしま県民交流センター
3次第
(1)研修:〈テーマ〉地域コミュニティづくりの各段階の行政の役割と課題-日置市役所の取り組みから考える-
ア全体での事例共有
イ分科会形式でのワークショップ等
分科会A(フェーズ1・2)(※2)
分科会B(フェーズ3・4)
ウ全体での総括
(2)その他連絡事項
4コーディネーター:山浦陽一氏(大分大学准教授・(一社)コミュニティサポートおおいた理事)
5出席者:48名(市町村,県地域振興局・支庁等の担当職員)
第2回会議では,「地域コミュニティづくりの各段階の行政の役割と課題」をテーマに,県内市町村の事例発表,ワークショップによる意見交換等を行いました。
研修会では,大分大学経済学部准教授で,一般社団法人コミュニティサポートおおいた理事の山浦陽一氏をコーディネーターとして迎え,日置市役所の各段階におけるコミプラ施策についての事例発表の後,これを踏まえたグループワークを行い,各自の課題と解決策について検討し,「次の一歩」(次の取組)をより具体化するため,意見交換を行いました。
(1)本日の研修の趣旨と構成説明
(2)日置市事例発表【全体】
(3)質疑応答【分科会ごと(フェーズ1・2,フェーズ3・4)】
(4)フェーズ別グループワーク(各自の課題と解決策検討)【班ごと】
コメント1「6W2H」:誰が?誰に?何を?何で?いつ?どこで?どうやって(制度・仕組み)?いくらで(予算は)?
コメント2「WRAITEC」:どういう意味?原因は?前提条件は?もし○○なら××?本当?例えば?逆に言うと?
(5)共有・コメント【分科会ごと】
(6)共有・総括【全体】
【課題】
【解決策】
(日置市コメント)
【課題】
【解決策】
(日置市コメント)
(山浦氏)
分科会B(フェーズ3・4)では,人に関する課題が多く出たようです。
(日置市)
1.人の巻き込み方について
他の地域の方を入れて話をするとよいとの意見について,日置市の事例を紹介。
第四期計画策定の際には,それぞれの地域から30~70代の方7~9名で企画チームを設定(全26地区)し,キックオフミーティングを実施。
自分たちの地域での話し合いの他,他の地域を含めた形での話し合いも実施。
2.世代交代,担い手不足について
地域には,潜在的な人材がいる可能性がある。
自治会調査では担い手がいないとの回答が多いが,地域活動に興味のある方がいないか,人材発掘講座を企画・応募したところ,20人枠に40人近くの応募(30代など若者が多かった)があった。
このことから,若者は,地域の主力で活躍しているメンバーとの結びつきがあまりないだけかもしれず,地域には隠れた人材がいる可能性がある。いろんな形で発掘していく余地があると感じている。
(山浦氏)
役員は,人がいない・自分ばかり大変と言っている一方で,地域でいろいろやってみたいという人は実はいて,日頃コミュニケーションとれていない両者をうまくコーディネートできれば可能性はあるのでは。日置市に限らず,多くのところではそうなのではないかという印象。
アンケートをすると,「もっと積極的にやりたい」と思っている人は平均で全体の5%くらいいる印象である。
あるアンケートで「手伝ってくれませんか」という項目に対して5%であったのに対し,「有償ボランティアやってみませんか」という言い方にすると15%に増加した事例があった。このことからも,アプローチの仕方や言い方1つで変わると感じる。その辺の工夫がまだまだできる。
(山浦氏)
分科会A(フェーズ1・2)で,コミプラは必要な気はするが,やり始めたらしっかりやらないといけないし,やってみたけどだめでしたとは言えないし,本格的に踏み込んでいいか自信が持てないとの意見があった。コミプラの仕組みは,自信をもってどこにでも当てはまる仕組みだと言えるか?
(日置市)
地域が当事者の意識がないと意味がない。財源の問題などあるが,行政からの現状の情報提供や,地域の意思決定を促す作業は必要だと思う。
日置市は,合併を機にリーダーシップで進んだ。早く進めるためには,有効だが,独裁的になりがちなため,カリスマ性が必要。
住民の意思決定のプロセスを大切にして進めないと失敗する。持続可能なものにするためには,キーマン(影響力のある人)を押さえて進めていくことが大切。
(山浦氏)
日置市の場合は,合併を機に,トップダウンでつくられていった。首長の熱意があり,市役所の体制が整えば多少強引にいってもできなくはない。そこがしっかりしていなければ,住民の主体形成,合意形成を丁寧にやらないとうまくいかない。逆に言えば,そこができるのであればそんなに失敗しないのではと思っている。
大分のある地域では,2回市役所が働きかけたが,コミプラに否定的であり,組織ができなかった。しかし,3回目に話を聞きに行くと,地域にはこのままではいけないとの意識はあり,女性や若者から話を聞くと前向きな意見が出てきて,だんだんと前向きな方向に始まりつつある。丁寧に付き合っていくと,かなりの所では前向きに地域が動き出すのではという印象。前向きにサポートする体制が市役所(外に頼んでもいいが)に整えば,チャレンジしてもよいのでは。
会議終了時に行ったアンケートによると「同じフェーズの方々と情報共有ができて良かった。隣の人に意見を書き込んでもらうのが楽しく,考えを深めることができ良かった。先進事例を聞くことで今自分の地域がどのくらいの位置にいるのか,またどこから取り組んでいくべきか明確にできた。グループ内に常にアドバイスをくれる方が欲しかった」といった声がありました。
※1:コミュニティ・プラットフォーム(コミプラ)
主に小学校区や中学校区などの範囲において,自治会,NPO,子ども会,青年団など多様な主体が協働して地域課題の解決に向けて自主的に取り組むための基盤となるような組織。
※2:フェーズ:コミュニティ・プラットフォーム(コミプラ)の設立・発展における4つの段階
(1)推進準備期:行政はじめ,関係機関の中での合意形成,推進体制の整備
(2)理解醸成期:地域の現状把握と,関係者との意思疎通,方向性の共有
(3)組織設立期:組織整備,人材確保,活動内容の検討を踏まえ,コミプラを設立
(4)持続発展期:持続運営の仕組み構築,各種「事業」実施,行政等との協働の実現
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