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更新日:2014年3月31日

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水環境

水質汚濁とは

水質汚濁とは,事業活動その他の人の活動に伴って生じる河川や海域の水質の悪化により,人の健康又は生活環境に係る被害が生じることをいいます。

環境基準

水質汚濁に係る環境基準は,人の健康の保護に関する項目(健康項目)と生活環境の保全に関する項目(生活環境項目)について定められています。
健康項目に関する環境基準は,全ての公共用水域に一律に適用され,かつ直ちに達成・維持されるよう努めるものとされています。一方,生活環境項目に関する環境基準は,公共用水域ごとに利水目的に応じて類型が指定され,それぞれの類型ごとに基準値及び達成期間が設定されています。

  • 公共用水域
    河川,湖沼,港湾,沿岸海域,その他公共の用に供される水域及びこれらに接続する公共溝渠(こうきょ),かんがい用水路などをいいます。水質汚濁防止法においては,公共用水域が汚濁防止の対象とされています
  • BOD
    「Biochemical Oxygen Demand(生物化学的酸素要求量)」の略語で,河川における有機性汚濁の代表的な指標です。その値は,水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素の量で表され,値が大きいほど水が汚れていることになります。
  • COD
    「Chemical Oxygen Demand(化学的酸素要求量)」の略語で,湖沼や海域における有機性汚濁の代表的な指標です。その値は,水中の有機物が酸化剤により化学的に分解されるときに消費される酸素の量で表され,値が大きいほど水が汚れていることになります。

平成24年度県内公共用水域環境基準達成状況(河川・湖沼・海域)(PDF:850KB)

水質汚濁の状況

公共用水域の水質は,全般的には良好に維持されています。
平成24年度の人の健康の保護に関する項目(重金属等)については,87地点で調査した結果,1地点でふっ素,4地点でほう素が環境基準を超過しています。原因は,調査地点が汽水域であり,海水の影響を受けたものと考えられます。
なお,有機性汚濁の指標であるBOD(河川)及びCOD(湖沼・海域)に係る環境基準の達成率は,河川97.7%,湖沼100%,海域79.2%で全体で91.5%となっています。
地下水については,全般的に良好な状況にありますが,一部の地域では砒素,テトラクロロエチレン,硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素などが環境基準値を上回っている地点があります。

公共用水域(河川BOD、湖沼、海域COD)の環境基準達成率の推移
区分 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度
全国 全国 全国 全国 全国
河川

95.3%
(41/43)

92.3%

97.7%
(42/43)

92.3%

97.7%
(42/43)

92.3%

97.7%
(41/43)

93.0%

97.7%
(42/43)

91.7%

湖沼

75.0%
(3/4)

53.0%

75.0%
(3/4)

50.0%

100%
(4/4)

53.2%

75.0%
(3/4)

53.7%

100%
(4/4)

55.3%

海域

75.0%
(18/24)

76.4%

75.0%
(18/24)

79.2%

83.3%
(20/24)

78.3%

79.2%
(19/24)

78.4%

79.2%
(19/24)

79.2%

全体

87.3%
(62/72)

87.4%

88.7%
(63/72)

87.6%

91.5%
(65/71)

87.8%

90.1%
(64/71)

88.2%

91.5%
(65/71)

87.4%

注1()書きは,達成水域数/類型指定水域数
注2環境基準の達成評価は,河川はBOD,海域及び湖沼はCODのそれぞれ75%値により行うこととなっている。

地下水の測定結果(平成24年度環境基準値超過井戸)
調査項目 区分 地点数 環境基準 基準超過

基準超過の

範囲(mg/L)

(井戸数) (mg/L) 井戸数
飲用 17 0.01以下 0 -
51 1 0.015
砒素 飲用 15 0.01以下 0 -
51 10 0.011~0.079
トリクロロエチレン 飲用 28 0.03以下 0 -
87 1 0.044

テトラクロロエチレン

飲用 28 0.01以下 1 0.024
87 10 0.012~0.30

硝酸性窒素及び

亜硝酸性窒素

飲用 38 10以下 2 11~13
123 14 11~22
ふっ素 飲用 22 0.8以下 0 -
89 4 0.95~2.5

 

  • トリクロロエチレン
    金属部品の脱脂洗浄剤として使われてきた物質で,今日では代替フロンの原料としての用途が多いです。自然界に存在しない合成化学物質で,水質汚濁や土壌汚染,大気汚染に係る規制の対象となっています。
  • テトラクロロエチレン
    ドライクリーニングや金属・機械等の脱脂洗浄剤に使われてきた物質で,今日では代替フロンの原料としての用途が多いです。自然界に存在しない合成化学物質で水質汚濁,土壌汚染,大気汚染に係る規制の対象とされています。
  • 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素
    雨水や生活排水,工場排水などにも由来しますが,化学肥料や家畜ふん尿なども原因と考えられる物質であり,水質汚濁に係る環境基準の対象物質とされています。

水質汚濁防止対策

県内の37河川(43水域),4湖沼(4水域)及び8海域(24水域)について,BOD等に係る環境基準の類型指定を行い,常時監視を実施しています。
特に閉鎖性水域については,水質環境管理計画を策定して総合的な水質保全対策を推進しています。
鹿児島湾については,湾域の水質を将来にわたって良好に保全するための総合的な計画として昭和54年5月に「鹿児島湾ブルー計画」を策定して水質保全及び水辺環境の保全管理に取り組んできており,現在,平成17年3月に策定した「第4期鹿児島湾ブルー計画」(平成17年度~平成26年度)に基づき,各種環境保全対策を進めています。
また,池田湖については,平成23年3月に策定した「第4期池田湖水質環境管理計画」(平成23年度~平成32年度)により,生活排水対策や工場事業場排水対策,水産養殖業対策など,各種発生源対策と普及啓発による水を大切にする先進的な地域づくりを推進しています。
さらに,汚濁発生源対策として,県内8水域に上乗せ排水基準を設定するとともに,法令に基づく規制・監視など厳正な指導等を行っています。
地下水については,監視の強化を図るとともに,工場・事業場における適正管理等の指導,農用地における適正施肥等の推進など地下水汚染の未然防止に努めています。
また生活排水については,公共下水道の整備促進のほか,地域の実情に応じ,農業集落排水施設,合併処理浄化槽等の各処理施設の整備はもとより,各家庭からの汚濁物質を削減するため水質保全意識の啓発などを総合的に推進していく必要があります。

  • 閉鎖性水域
    湖沼や周辺のほとんどが陸地で囲まれている海域を指します。水の交換が少ないために,水が汚れやすく,また水底に汚濁物質の堆積が進みやすくなります。県内では,鹿児島湾や池田湖などが当てはまります。
  • 合併処理浄化槽
    し尿と生活排水を併せて処理でき,単独処理浄化槽に比べ,川などに放流される汚れの量が8分の1になり,下水道と同等の効果が期待できます。
    なお,現在「浄化槽」は「合併処理浄化槽」のことを指します。

合併処理浄化槽と単独処理浄化槽との違い

 

水質環境管理計画の概要

  第4期鹿児島湾ブルー計画 第4期池田湖水質環境管理計画
対象地域

鹿児島湾域の集水域内にある
6市2町(6ゾーンに区分)

指宿市の池田湖直接集水域及び南薩畑地かんがい事業に関わる
南九州市頴娃町3河川の頭首工上流の間接集水域

計画期間

平成17年度~平成26年度

平成23年度~平成32年度

水質保全目標 項目 目標水質 項目 目標水質
COD

2mg/L以下

COD

3mg/L以下

窒素

0.3mg/L以下

窒素

0.2mg/L以下

りん

0.03mg/L以下

りん

0.01mg/L以下

よくあるご質問

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環境林務部環境林務課

電話番号:099-286-2587

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