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更新日:2022年6月9日

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サツマイモ基腐病とは

サツマイモ基腐病とは

本県のさつまいもは,全国1位の生産量を誇り,でん粉用,焼酎用,青果用など幅広く利用され,畑作における重要な作物です。

サツマイモ基腐病は,本県では平成30年度に初めて確認され,年々被害面積が拡大しており,その対策は重要な課題となっています。

(1)病原菌

糸状菌(Plenodomus destruens Harter(カビ))

柄子殻 胞子
柄子殻 胞子(α胞子)
(2)寄主植物

ヒルガオ科植物(サツマイモ,アサガオなど)

(3)症状

地際の茎が黒変し,茎葉は黄色や紫色に変色し次第にしおれる。

茎葉が繁茂する時期には茎が黒~黒褐色に変色し地上部が枯死する。

枯死株の塊根は,主になり首から腐敗する。

発病部の柄子殻内に多数の胞子を形成し,雨水等で胞子が拡散し蔓延する。

症状写真
サツマイモ基腐病の症状
(4)伝染環
伝染環
サツマイモ基腐病の伝染環

1)基腐病は,病原菌に感染した塊根(種イモ)と,感染した苗で圃場内に侵入する。

2)前作に基腐病が発生した圃場では,罹病残渣中で病原菌が生き残り,定植苗が残渣と接触することによっても感染する。

3)本圃での最初の発生は定植1か月後頃から見られ,定植苗の生育が悪く,全体が黄色や赤色などに変色している。また,株の基部が暗褐色~黒色になっている。この時期の発病株は,少ない圃場では10aあたり数株程度であるが,前作多発生圃場ではその後継続的に増加する場合が多い。

4)発病株には多くの胞子が形成される。この胞子は,風雨や圃場の湛水により移動し,周辺の健全株の茎に感染するため,畝および畝間に沿って発生が拡大する。

5)栽培中期は地上部の生育が盛んなため,圃場を一見しただけでは発生に気づきにくい。

6)しかし,8月下旬には茎葉の黄変の急速な拡大,10月には多くの株で枯死症状が見られる。

7)地際の茎基部が感染・発病すると,そこから地下部の茎,藷梗,塊根へと病徴が進展し時間の経過とともに塊根は,なり首側から褐色~暗褐色に腐敗する。

8)圃場の罹病残渣は,次作の土壌由来の一次伝染源となる。

9)見かけ上健全な感染塊根が種いもに利用されると,苗への一次伝染源となる。

※「生研支援センターイノベーション創出強化研究推進事業(01020C)令和3年度版マニュアル「サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策」より」引用

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電話番号:099-286-3202

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