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更新日:2024年9月26日
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先天性代謝異常等検査では,生まれつき酵素やホルモンの異常があるために起こる病気について検査しており,現在は,20疾患について検査を行っています。
いずれも数千~数十万人に1人というめずらしい病気ですが,治療をせずに放っておくと,発達の遅れや体重増加不良,ショック症状などいろいろな心身の症状を来すおそれがありますが,早期に発見し治療することで,発症を予防することが可能です。
20疾患についてはこちら↓↓
検査の対象となる疾患 | |
アミノ酸代謝異常 |
フェニルケトン尿症,メープルシロップ尿症,ホモシスチン尿症, シトルリン血症1型,アルギニノコハク酸尿症 |
有機酸代謝異常 |
メチルマロン酸血症,プロピオン酸血症,イソ吉草酸血症, メチルクロトニルグリシン尿症,ヒドロキシメチルグルタル酸血症, 複合カルボキシラーゼ欠損症,グルタル酸血症1型 |
脂肪酸代謝異常 |
中鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症,極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症, 三頭酵素/長鎖3-ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素欠損症, カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-1欠損症, カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-2欠損症 |
糖質代謝異常 | ガラクトース血症 |
内分泌疾患 | 先天性副腎過形成症,先天性甲状腺機能低下症 |
母子健康手帳と同時に交付される健康診査受診票綴(鹿児島市に住所がある場合は「お母さんセット」)に添付されている「先天性代謝異常等検査申込書」を医療機関等に提出します。
出産した医療機関等で,生後5~7日の赤ちゃんの足の裏から少量の血液を採った後,採取した血液を専門の検査機関である公益財団法人鹿児島県民総合保健センター(電話番号:099-220-2649)に送付することにより検査します。
検査料は無料ですが,採血料及び検体の郵送料は保護者負担になります。
検査の結果,精密検査が必要と判断された場合は,県から保護者へ連絡をしますので速やかに精密検査を受けてください。
再検査が必要な場合は,採血から1~2週間後に医療機関等からご連絡します。
鹿児島県では,国(こども家庭庁)が実施する「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業」に参加することになりました。
この事業は,これまで実施されてきた,20疾患を対象とする「先天性代謝異常等検査(新生児マススクリーニング検査)」に,新たに2つの疾患(脊髄性筋萎縮症(SMA),重症複合免疫不全症(SCID))を対象に追加して,実証を行うものです。
2つの疾患の新生児マススクリーニング検査の実証データ(検査数や陽性者数などの個人が特定されないデータ)をこども家庭庁と,こども家庭庁の研究班(こども家庭科学研究但馬班*)に提供することで,全国の赤ちゃんが2つの疾患の新生児マススクリーニング検査を将来的に受けられるようにするための検討に活用されます。
*こども家庭科学研究費補助金成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業「新規疾患の新生児マススクリーニングに求められる実施体制の構築に関する研究」研究代表者:但馬剛,国立成育医療研究センター
令和6年8月30日付子育て支援課長通知「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業について」(PDF:84KB)
新生児マススクリーニング検査に関する実証事業実施要綱(PDF:1,669KB)
(別添様式1)鹿児島県説明書(PDF:132KB)
(別添様式2)同意書(PDF:42KB)
リーフレット(PPT:122KB)
第141回鹿児島県産婦人科医会総会説明資料(PDF:1,159KB)
この検査は,生後5~7日の赤ちゃんからごく少量の採血を行い,その血液を分析し,赤ちゃんに先天性の代謝異常疾患等の重篤な病気がないかを調べる検査です。発症前に発見して,治療を早期に開始することにより障害の発生を予防することを目的としています。
今回の実証事業では,新生児マススクリーニング検査に以下の2疾患が加わります。
SMAは全身の筋力が低下する病気で,2万人に1人が発症します。SCIDは5万人に1人が発症するとされ,免疫が働かないため重い感染症にかかりやすい疾患ですが,いずれも治療しなければ,1~2歳までに亡くなる可能性がありますが,SMAは近年,早期に治療薬を投与すれば発病の抑制や運動機能の改善が期待できるようになり,SCIDは免疫の働きをする細胞を生み出す「造血細胞移植(骨髄移植、臍帯血移植)」で,ほぼ根治できます。疾患に関する詳しい情報は下記をご覧ください。
従来の新生児マススクリーニング検査と同じ血液を用いて検査が行われるため,赤ちゃんに追加の負担が生じることはありません。
医療機関等で採血→検査機関で検査→検査機関から医療機関等へ結果報告
SMAとSCIDについて,新生児マススクリーニング検査の有効性を検証するため,検査が実施された小児については個人情報の保護に十分に配慮しながら,新生児マススクリーニング検査の検査数,陽性者数,精密検査の結果(疾患名や患者数)など,個人が特定されないデータが,こども家庭庁及びこども家庭庁の研究班に報告されます。この実証事業で得られた情報は,当該目的以外で使用することはありません。また,調査研究の結果が公表される際には,統計的に処理され,個人が特定されるかたちで公表されることはありません。
鹿児島県においては,先天性代謝異常等検査(20疾患)と実証事業の2つの疾患以外に,ライソゾーム病についても拡大新生児スクリーニング検査として検査を行っております。
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