更新日:2020年10月16日
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日時:令和2年10月16日(金曜日)午前10時00分~午前11時27分
場所:6階大会議室(県庁6階)
「ムーブ!かごしま」からもご覧いただけます。
※この会見録は発言をそのままではなく,文章とする際読みやすいように整理したものです。
1.知事就任3ヵ月の所感等(1)
2.鹿児島市長選挙(1)
3.馬毛島へのFCLP移転計画(1)
4.知事とのふれあい対話(1)
5.記者との関係
6.馬毛島へのFCLP移転計画(2)
7.いじめ再調査関係(1)
8.楠隼中高一貫教育校
9.鹿児島市長選挙(2)
10.押印廃止
11.エコパークかごしま関係
12.奄美世界自然遺産登録関係
13.今後の施策展開
14.鹿児島市長選挙(3)
15.知事とのふれあい対話(2)
16.鹿児島港本港区まちづくり
17.大阪都構想
18.選挙の投票率向上等
19.知事就任3ヵ月の所感等(2)
20.故中曽根元首相への弔意表明(1)
21.いじめ再調査関係(2)
22.予算編成
23.知事の政治姿勢(1)
24.故中曽根元首相への弔意表明(2)
25.高レベル放射性廃棄物の最終処分(1)
26.知事の政治姿勢(2)
27.新たな総合体育館
28.高レベル放射性廃棄物の最終処分(2)
29.特定重大事故等対処施設の工期短縮
30.九州電力株式会社社長との面会
31.原子力安全・避難計画等防災専門委員会(1)
32.県民投票(1)
33.原子力防災訓練の見直し等
34.エネルギー基本計画に対する所感
35.知事の政治姿勢(3)
36.原子力安全・避難計画等防災専門委員会(2)
37.県民投票(2)
(広報課長)
それでは,ただ今より,知事の定例会見を始めさせていただきます。
幹事社の方,よろしくお願いいたします。
(幹事社)
まず,始めるにあたってのお願いがあります。発言される方は挙手をしていただいた上で,スタンドマイクを使って社名とお名前をおっしゃっていただくようお願いいたします。
携帯電話はマナーモードの設定をよろしくお願いします。
本日は知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いします。
(知事)
本日は,令和2年度の県民表彰受賞者を発表いたします。
県民表彰は,県民の福祉に貢献し,特に功績顕著な個人・団体で長年にわたり功労があった方を表彰するものでございます。それでは受賞者を申し上げます。
まず,地方自治部門でございます。平安正盛氏でございます。
続きまして教育文化スポーツ部門,三木靖氏。
保健福祉部門,別府則夫氏。
産業経済部門,今林重夫氏及び森山清隆氏でございます。
以上の5名に決定いたしました。功績等は配布資料のとおりでございます。
県民表彰式は,11月2日月曜日午前11時から,県議会庁舎本会議場で挙行する予定でございます。発表事項は以上でございます。
(幹事社)
発表事項について質問がある方はお願いします。
いいですか。
では,続きまして県政一般の質問に移りたいと思います。まず最初に川内原発関連以外の質問として,その後に川内原発関連の質問とさせていただきます。最初に幹事社から質問させていただきます。
(幹事社)
まもなく就任3ヵ月を迎えると思いますが,振り返ってみて知事の所感をお伺いしたいのですが,いかがでしょうか。
(知事)
7月28日に就任いたしまして,今2ヵ月半,もう少しで3ヵ月というところでございます。この間,着任してから県庁内での業務説明あるいは着任のあいさつ等々,時間があっという間に過ぎた感じでございますが,その間にまずは取り組むべき課題として,コロナウイルス関係の感染防止対策,医療体制の確保,それと併せて経済活動・社会活動との両立ということで,県内の疲弊した産業に対する支援,あるいは病院その他最前線で尽力されている皆さん方に対する支援等に取り組んでまいりました。
また,この前終わりましたけれども,8月の臨時議会それから9月の定例県議会という中で,補正予算案の成立ということで皆さま方にご審議いただいたところでございます。
このコロナ対策,7月の初めから県内で,落ち着いたかなと思うとクラスターが発生したりということで,県内の皆さんの安心・安全をいかに確保するかということで取り組みを進めてまいりました。
その他に,7月の豪雨災害への対応という復旧の努力,それから台風も2回来まして,台風10号においては特に大変強い勢力をもって接近して来たということで,警戒感をもって庁内全員一致で取り組んだということがございました。
その他に印象に残っておりますのは,国体の関係の2023年開催の決定あるいは8月29日の甑大橋の開通といったような,県民にとっての明るい話題というのもあったというふうに印象に残っております。
こういう3ヵ月でございますけれども,これからも来年度の予算編成に向けて,これからしっかりと県民の皆さんのお役に立てるように,県民の皆さんの声をしっかりと聞きながら県政を進めていきたいと思っております。
少し先ですけれども,10月24,25日には,県民の皆さんの声をお聞きする場として,知事とのふれあい対話というのを,第1回目を徳之島で開催することとしており,順次県内,できるだけ早いうちに一巡できるような形で進めていきたいと思っているところであります。
また,私事ですが,昨日で55歳になりましたので,多くの方から激励のメッセージもいただきましたので,また新たな気持ちでしっかりと県政に取り組んでいきたいと思っているところでございます。
(幹事社)
ありがとうございます。
重ねて振り返りの質問で恐縮ですが,大変だった局面,知事の仕事で「これはしんどかったな」と思うようなことがあったらお話をお聞きしたいのですけど,どうでしょうか。
(知事)
そうですね,今挙げた取り組み以外にも,議会の質問項目や業務説明,あるいは日々のいろんな案件が私のところに上がってまいります。非常に県政の課題が多岐にわたる,非常に多くの課題があるなということを実感しておりまして,日々,今のところ目の前にある課題に取り組むということが時間的にも非常に取られている感じがしまして,もう少し長期的な課題というのにもこれから少し皆さんと議論して,しっかりと進めていきたいと思っております。
(幹事社)
冒頭の質問の追加でお伺いします。外から見ていた鹿児島県と,3ヵ月中に入って見た鹿児島県,課題だと思っていたけれどもそうでもなかったこと,あるいは実際には気が付かなかったけれども課題だったこと,この辺はいかがでしょうか。
(知事)
そうですね,外から見ていた鹿児島県というと,鹿児島の主として産業構造というのを見ておりましたけれども,やはり基幹産業が農業と観光を中心ということで,製造業その他の産業があまり集積がないという印象を持っておりましたけれども,来ていろいろ説明を聞いておりますと,意外に農業・観光以外の優れた技術やノウハウを持っている,今後の可能性のある企業というのもあるような気がしてきております。
あとはどうでしょうね,これからまた少し議論しながら,課題を見つけながら取り組んでいきたいと思います。
(幹事社)
続けて失礼します。
鹿児島市長選が間もなくあると思いますけれども,知事としてどういうふうにご覧になられているというか,どういう選挙かなというように,ご自身も何ヵ月か前に闘われたところがあると思いますが,どういうふうにご覧になっているでしょうか。
(知事)
鹿児島市長選は,私が当選してから森市長との間で,しっかり県と市の連携をこれから一緒にうまくやっていこうというふうに思っていた矢先に,森さんが急にお辞めになったので私もちょっとあ然としたところもあったのです。最初大変驚きをもって受け止めたのですが,その後,何人かの方が立候補を表明されていらっしゃいます。それぞれ特色のある,若さあるいは経験,いろんな意味でそれぞれの持ち味というのを持っている方が立候補されているというふうに思っております。
これから選挙戦を通じていろんな考えを,主張を述べていかれると思いますが,鹿児島市はやはり鹿児島県の県都,中心で大変重要な位置づけだと思いますので,あるいは県内の首長の皆さん方との関係でも中心的な役割を果たす部分というのもあられるのではないかと思いますので,鹿児島市民の皆さんの考えていること,声をしっかりと市政に反映しながら,また市役所の職員の皆さんをまとめていけるリーダーシップを発揮できる,そういう方であってほしいというふうに思いますし,当然,どなたが当選されても県と市で一緒にいろんな課題に取り組んでいけるように努力していきたいというふうに思います。
(幹事社)
私から最後に,馬毛島の関係で西之表市を再度訪問を表明されました折,今後難しい局面となり,県としてもその対応をとっていく局面に入っていくのかなと思っているのですけれども,状況をどうご覧になられているかというところ,今後どういう対応が考えられるかというところをお聞かせ願いたいのですけれども。
(知事)
西之表市長が,馬毛島の件について同意できないというような発表を,記者会見をされたということは報道でお聞きしております。私としては,最初着任したときから,地元の市町村の皆さんのお考えというのをしっかりお聞きして,あるいは国からも安全保障政策の考え方をお聞きした上で,県としての考え方を整理し対応してまいりたいということで申し上げておりますので,近々,西之表市長はじめ近隣の市町の首長の皆さんからご意見をお伺いする場の第1回目を設けたいと思っております。
その上で,防衛省の方にも,この前副大臣からお聞きしましたが,まだまだ不明な点もあるということで大まかなご説明しかいただいておりませんので,その辺の考え方もお聞きした上で今後の対応というのを検討していきたいと思っております。
(幹事社)
ボーリング調査の件で漁協が受け入れを表明されて,ボーリング調査をするにあたって,手続き的には,西之表市長に意見書を添えて,最終的な決裁は県の方に回っていく流れになっています。この点,その決裁が上がってきた時に,知事はご判断でどういうことを判断基準にされているか,その辺のお考えはいかがでしょうか。
(知事)
私が自由に判断できるというものでもなくて,やはりそれは法律に従って要件というのが定められていて,その要件に沿って適切かどうかということを判断していくということだと思っています。その際に,漁協の同意書が付いているのかどうか,市長の意見の内容がどういうものになっているのかということをしっかり見極めた上で判断をすることになると思います。
(幹事社)
分かりました。幹事社からは以上です。
他に質問がある方はいらっしゃいますでしょうか。
(記者)
ふれあい対話について伺いたいと思うのですけれども,来週から天城町・徳之島町・伊仙町が対象で始まると思うのですが,この枠なんですけど,町の推薦が5名,公募10名,それから傍聴者100名という枠だったと思うんですが,応募状況がどうだったのかということと,知事はどのような姿勢で臨まれるかというのをお聞かせください。
(知事)
応募状況は,自治体からの推薦枠5の他に10名の方を公募してますが,いずれも10名以上の方からの応募があって抽選をさせていただくということと,傍聴者もたしか100人ということで枠をしておりますけれど,それを超える応募があったので,そこも抽選ということで,残念ながら全員の方にご参加いただくということができないという状況だったかと思います。
私の臨む姿勢ですけれども,基本的にいろんなその地域の皆さんできるだけいろんなお考えをまずはお聞きしたいと思っておりまして,そういう意味ではあまりテーマとかそういうことも決めずに,とにかく皆さんの日頃思っていることでも何でも,自由にご発言をいただきたいと思っております。
(記者)
枠よりも多く応募があったということですけれども,それが数人単位なのか数十人単位なのか,どれくらい多かったというのを。
(知事)
資料がどこかにあったかと思うのでお待ちください。
公募の定員10人のところに関しては,天城町が14人,徳之島町が24人,伊仙町が27人という応募がございます。傍聴者ですけれども,天城町は93人,徳之島町が132人,伊仙町が206人という数字になっております。
(記者)
では,天城町の傍聴者は抽選なしということ。
(知事)
そうですね。
(記者)
なるほど,分かりました。
自由に,テーマを決めずに自由に意見を,県民の方の意見を聞きたいというのはとても素晴らしいことだと思うのですが,一方で記者との関係ということでちょっと伺いたいと思うのですけれども。この記者会見は青潮会,県政記者クラブの青潮会の主催ですけれども,基準が少し厳しくて,例えば,インターネットメディアでヤフーニュースやバズフィード,ハフィントンポストというのがあるのです。割と多くの方がご覧になっているようなメディアの記者というのが,ちょっと今入れないような状況になっていて,今回も申請をしたけれども残念ながら入れないという記者がいたのです。
(知事)
この記者会見で。
(記者)
そうです,この記者会見ですね。参加できない記者の中には,会見に参加できないので,ぶら下がり取材とか個別のインタビューというのを知事の方に申し込んでいます。ただ,その回答が8月から引き延ばされたままで,知事への取材のアクセスが,今現状,この会見に入れない記者さんたちは閉ざされたままなのですけれども,知事は,記者会見とかインタビューを受ける記者の選別というものが必要だとお考えでしょうか。
(知事)
私は基本的に,いろんな記者の方がこの定例会見以外でも,ぶら下がりという形であったりあるいは個別の取材というのでもあれば,基本的に時間が許せば,対応したいと思っております。
記者という時に,どこまでが記者なのかというそこら辺の定義というのがあると思うのです。メディアというのが,いろんな新聞社だったりテレビ局というのがあったり,あるいは雑誌というのもあるのでしょうけど,そういう中で記者としてきちんと活動している方と,あと個人的にというか,自分の個人のネットで発信しているような方とか,どこで線を引くかというのは大変難しいところもあるのではないかと思いますので,その辺は個別に判断していきたいと思っております。
(記者)
今,入れない記者の中で,媒体,雑誌の媒体を提示してインタビューを申し込んでいるけれども,8月からまだ知事からお受けいただいていないという現状があるのですけれども,それについてはいかがでしょうか。
(知事)
個別の,私の何と言うのでしょう,どういう雑誌なのかよく分からないので。
(記者)
あ,そうですか。
(知事)
個別にそれはまたお聞きした上で,担当から聞いた上で相談したいと。
(記者)
では,現状ではまだ把握されていないのですね。
(知事)
はい。
(記者)
知事の方で断っているということではない。
(知事)
ではないと思います。
(記者)
では,日程の関係でまだ決まっていないという。
(知事)
日程かあるいは担当の方でいろいろ検討しているのかもしれませんが。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
知事,馬毛島についてお伺いさせてください。1市4町ですか,馬毛島周辺の首長さんから意見・考えを聞くということですが,具体的にどういったところまで聞くおつもりなのか,現時点でのお考えをお聞かせください。
(知事)
1市4町の首長の方に来ていただいて,西之表市長は防衛省の副大臣から話を聞いた上で,また質問等も出して,その回答を見て,同意できないというご発言があったわけですから,その辺の経過と市長の思いといいますか考え方,そういうことを経過報告みたいな形でまずご説明いただきたいと思っていますし,県庁の方にも副大臣が来られてますから,こういう説明があって私からはこういうことを申し上げているというようなことを報告したいと思っています。
その他にも,それぞれの自治体での今の現状がどうなっているというようなことをご報告いただいた上で,自由に意見交換したいということをまず第1回目としてはやりたいと思っています。
(記者)
第1回目で,西之表市以外の首長さんに賛否を問うようなお考えはありますでしょうか。
(知事)
ん,西之表の。
(記者)
西之表市以外,西之表市の八板市長は同意できないということでありますけれども,それ以外の首長さんにこの計画についての賛否のような,具体的にそこまで聞くご予定はありますでしょうか。
(知事)
賛否が決まっているのであれば,たぶん自由な意見交換の中でお話しいただけると思いますし,まだいろいろと議論の途中であれば,今現在こういう状況になっているというご説明がいただけるのではないかと思っています。
(記者)
分かりました。
お話の中で第1回目ということでお話しありましたけれども,今後も継続してされるお考えでしょうか。
(知事)
そうですね,まだいろいろと動きがあると思いますから,その辺は継続的に。1回でおしまいということではなくて,必要があれば何回かお聞きする場を設けたいと思いますし,また,今回1市4町みんな一緒に集めてやりますけど,日程の調整とかいろんなこともあるし,他と一緒だと言い難いとかいろんなご意見がもしあって個別にしてほしいという意見がもしあれば,そういうような形での開催ということも考えていきたいと思っております。
(記者)
じゃあ,1回目は一応全員一緒の場で意見を交わして,その中で今後どうしていくかを決めるという理解でよろしいですか。
(知事)
そうですね。2回目以降もみんな一緒でもいいけど,その間に個別に話す機会もほしいと言えばそうかもしれないし,あとはもう個別がいいと言われればそういうふうにするということもあるかもしれませんし,その辺も含めて,第1回目でいろんな意見交換をしてみたいと思っています。
(記者)
分かりました。
一部報道で,この合同面会の日程の調整のスケジュールというものが示されておりましたけど,現時点で教えていただければ。お願いいたします。
(知事)
23日の午前中を軸に最終調整をしていると聞いています。
(記者)
23日というのは,もう各首長さんからは内諾といいますか,それで皆さん来てくれるというような回答をもらっている,という理解でよろしいでしょうか。
(知事)
えぇ,多分そうなっていると思います。はい。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
先ほどの馬毛島の質問で,海底面の例えばボーリング調査とか,それの許可というか県としての考えは,法律に沿って手続きがちゃんとしてれば,要件に沿っていればそれで判断するというお話だったのですが,その前に,何と言いますか,県ができることは例えば地元の首長さんたちがいろんな意見を持っていた時に,県の許認可は手続きに沿ってれば認めるという方針であれば,どういう面で地元の声とかを国の防衛省に反映させていくというお考えか,というのをお聞きしたいのですが。
(知事)
地元の首長の皆さんにとって懸案となっているあるいは不安になっているもの,自然環境への影響,騒音の状況とかいろいろそういうことがあるとすれば,そういう点について地元の皆さんが懸念しており,そこを安心・安全な,地元の暮らしを守っていけるような形でやってほしいということがあれば,そのことを,こういう意見があるということを,県としてもしっかり国に伝えていくということだと思っています。
(記者)
ではその県が持っている許認可とかそういうことではなくて,広く意見を聞いて国に伝えていくという方針で。
(知事)
そうですね,そういう計画の中身について,この部分についてはもっとこうしてほしいとかいうことがあれば,それについてはしっかり伝えていくということだと思っていまして,それを何か手続きで,要件は満たしているけど進めないということではなくて,そういう地元の本当の,何というのでしょう,してほしいこと,要望とかここを改善してほしいとか,そういうことがあればそういうことをしっかりと要望していく,伝えていくということが大事なんじゃないかと思っています。
(記者)
そういう意味で,例えば,ただ要望しても国がそれに沿わないとなった場合に,意見を聞くだけでガス抜きみたいな感じで終わってしまう可能性もあると思うのですけども,ちょっとそれは先の話でありますが,それはどういうふうにして地元の懸念とかそういうのを国に対して,声を聞いてもらうようなやり方というのはどういうふうにお考えでしょうか。
(知事)
そこはねばり強く,言うべきことを言っていくということは,自衛隊なり防衛省,国の方もやはり地元の理解を得ながら進めるというのは基本だと私は考えてますから,その部分についてはしっかりと言うべきことは言っていくということだと思っています。
(記者)
分かりました。ありがとうございました。
(記者)
馬毛島の関連でお伺いします。先ほど,23日に1市4町の首長さんたちと意見交換されるというお話がありましたが,その関係で伺います。この意見は今後複数回にわたって聴き取りされていくということなのですが,大体スケジュール感としていつ頃まで地元の首長さんから意見を聴くという,ある程度期間的なスケジュール感をもし持っていらっしゃるのだったら教えていただきたいのですけれども。
(知事)
今のところ,防衛省の方のスケジュール感というか,地元への説明あるいは私の方への再度の説明ということがまだ見えておりませんので,はっきりしたスケジュール感というのはないのですけれども,その辺防衛省がもし早くしたいと思っているなら早く急いでいただきたいと思いますし,その辺の時間的な余裕というのがまだあるというふうに考えているなら,その辺はまだ少し時間的な余裕が出てくるし,まだちょっとそこら辺は見通していないところでありますが,動きがあればまた随時,いつまでということではなくて何回でも機会を設けていきたいと思っております。
(記者)
今回,意見交換というか意見をお聴きされる場が5者一緒にということでありましたが,実際,それぞれの首長さんが,例えば賛否を含めて意見が違った場合なども当然予想されると思うんですけれども,その場合に,この1市4町の首長さんの意見を対等にお聴きするという形になるのか,それとも地域性を配慮して,例えば,馬毛島は行政区分でいけば西之表市に該当してくるかと思いますから,やはり西之表市の意見というのは強く配慮されたりとか,そのあたりの各首長の意見の聴き方というところで,地域性が配慮されるというご予定等はありますか。
(知事)
それぞれ皆さん,自治体の方はそれなりに当事者意識というのを持っていらっしゃると思いますから,そこはそんなに,西之表市だけということではなくて,他の皆さんのご意見もしっかりお聴きしたいと思っています。あとは,ご意見の中身ですか。住民の安心・安全に対しての心配の度合いとか,いろんな中身を見た上でそこは考えていく必要があると思っています。
(記者)
配慮という,地域によっての配慮みたいな,そういったスタンスというのは今のところお持ちでないということになるのでしょうか。
(知事)
行政区域からいくと西之表市ですし人口的にも多いので,当然そこのところの重みというのはあるとは思いますけれども,だからといって他の所を劣後するようなことでもないと思いますので,そこら辺は中身をしっかり見た上で検討していきたい,判断していきたいと思います。
(記者)
わかりました。今回,各1市4町の首長の方々に意見をお聴きするという機会をこれから設けていくということになると思いますけれども,例えば住民・市民とか町民あるいは県民レベルでそういった意見を聴く場というような機会を設定されるご予定はあったりしますか。
(知事)
今のところは,私どもとしてはそこまでは考えてはおりませんけれども,そういう何か,地元の方で場を設けるとか,いうことがあればそこで出た意見というものも当然,考慮には入れる必要があると思います。
(記者)
最後になります。先ほど,首長の意見を聴く場ということで,スケジュール感はまだ今のところ明確に決まっていないというところだったかと思うのですけれども,そういった首長からのご意見ですとか,あと防衛省の説明等を受けて,知事として最終的な,この馬毛島の移転計画等に関する賛否含めた判断というのをなされていくということになるかと思うのですが,そのスケジュールというところも,まだ今のところ全然,いつ頃までに,そういうご自身の判断というのを決めるかというところは,まだ今のところはスケジュールとしていかがなのでしょうか。
(知事)
そこもはっきりしておりません。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
話題が変わるのですが,いじめ関連と楠隼のことで2問質問があります。
1つ目は,2014年の8月に亡くなった県立高校1年生の件ですけれども,今,再発防止会議が進んでいて,このお母さんが,知事も替わられたこともあり面会をしたいという意向をお持ちだという話ですけれども,知事はこの面会について,お母さんは既に文書でも知事に申し込まれていると思うのですけれども,面会を受け入れる考えがあるかないかというところを教えていただければと思います。
(知事)
このいじめの問題,今ご説明がありましたように2014年ということで,だいぶ長い時間が経ってしまっているということで,お母様の方のお気持ちというものも大変なものがあるというふうに思っております。そういった,このような事件が二度と起きないようにということで,いろんな調査も行い,また再発防止に向けた検討も今行っているところで,お母様が私のところでそういったお気持ちを直接お話しになりたいというようなご連絡もいただいておりますが,今,教育委員会の方から先方の代理人の方の方に調整のお話をさせていただいておりますので,そこでの話次第かと思っております。
(記者)
教育委員会から代理人というのは,知事がお母さんと会われるというところを教育委員会が調整しているということですか。教育委員会がアポを。
(知事)
教育委員会の方から,私と会うことも含めて今後の進め方といったことについてお話をさせていただいているというふうに聞いております。
(記者)
わかりました。じゃあ,理解としては,知事は教育委員会の調整次第では面会される予定もあるということですね。
(知事)
はい,もちろん。
(記者)
分かりました。
楠隼のことですけれども,これは最初から聞き続けていることではあるのですけれども,年内,もう10月ですけれども,少なくともどの辺まで動かそうという,そういった見通しみたいなものをもし具体的にお持ちでしたら教えてください。
(知事)
ん,どの辺。
(記者)
地元の意見を聞くとか,いろいろ条件があるというふうにおっしゃっていたと思うのですけど,少なくとも年内,どの辺までは進めようとか。
(知事)
具体的なスケジュールで,当然地元の方あるいは保護者の皆さんのご意見というのをしっかりとお聴きする必要があると思っておりますが,今のところまだちょっとそこのスケジュールが立っておりません。ただ,県議会でも説明したように,今後のお子さんたち,今度入って来られる方々あるいは今いらっしゃる方々に対しても,できるだけ早く方針は示す必要があるというふうに思っておりますので,できるだけ早く対応していきたいと思っております。
(記者)
方針を示すというのをできるだけ早くのいうのは,年内なのか1年後なのか2年後なのかというのは。
(知事)
そんな1年後とか2年後ということはないと思いますね。
(記者)
どれぐらい。
(知事)
年内,年度内くらいには,まずお話をお伺いする必要があると思っています。
(記者)
首長だったり学校の方々に。
(知事)
首長ももちろんそうですけど,やっぱり保護者の皆さんのご意見あるいは在校生の皆さんの声というか。それは私たちが県庁の方で直接なのか,学校を通じてなのかあるいは教育委員会を通じてなのか,やり方はいろいろあるかと思いますけれども,そういった形でのご意見というのを把握する必要はあると思っています。
(記者)
分かりました。ありがとうございました。
(記者)
2つお伺いがあります。
最初,幹事社質問であった鹿児島市長選の関係ですけれども,先日の事務所開きで候補者の方にメッセージを送られていたと思うのですが,塩田知事の考えとして,今後特定の候補者の方を応援なり支援なりするお考えがあるかどうかという点を,まずお聞かせください。
(知事)
私の立場としては,先ほど申し上げましたけれどもどなたが市長選に当選されても,県と市がしっかりと連携を取っていく必要があると思っておりますし,それぞれの候補の皆さん,先ほど申し上げたように特色のある方々だと思っておりますので,私として特定のどなたかをということではなくて,事務所開きのご案内があって,メッセージをということだったのでメッセージはお出ししましたけれども,他の候補の方からまたそういう話があれば,それぞれ対応したいと思っております。
(記者)
ありがとうございます。
もう1点,全く話は変わるのですが,今,国の方で脱ハンコで電子化の流れがあると思うのですけれども,鹿児島県庁においても知事の何かお考えがあればお伺いできますでしょうか。
(知事)
ハンコは,私のところに上がってくる決裁でも10個20個押してあるのがあって,少しハンコ行政というのもこれから見直すべきではないかというふうに私自身も思っておりますし,現在,政府全体としてハンコについて在り方をしっかり見直していくということで,庁内でも今見直し作業を進めているところであります。
(記者)
実際に庁内での見直し作業というのは,進められているのですか。
(知事)
はい。
(記者)
これはいつ頃,もう以前から進んでいることなのでしょうか。今回のことをきっかけに進んでいることなのでしょうか。
(知事)
今回をきっかけに対応しているというふうに思っております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
薩摩川内市川永野町の公共関与による産業廃棄物管理型最終処分場,エコパークかごしまについてお伺いしたいと思います。2015年1月の開業以来5年9ヵ月が経過しているのですけれども,開業当初に15年で60万トン,年換算で1年に4万トンという搬入計画を立てていらっしゃるようですけれども,ほとんどの年で現在搬入が下回っていて,運営する公社は県へ59億円の借入金をしていますが,まだ償還が始まっていない現状です。知事は,エコパークかごしまの経営状況と今後の見通しについて,どのような認識をお持ちですか。
(知事)
川内のエコパークは,私は就任する前に何度かお伺いしたことがありますけれども,借入金が59億円あるということで,やはり,まず,できてからしっかり管理型廃棄物処分場としての安全・安心というのを確保する,そのための財政的な安定性をまず確保するということが非常に大事だというふうに思っておりますので,最近の収支の状況あるいは先ほどもおっしゃった廃棄物の搬入状況等を見極めながら,いつからいくらぐらい償還していただくかということは判断していきたいというふうに思っております。
また,搬入量が予定よりも下回っているということで,その部分についてもしっかり,年によって振れるところもありますけれども,県内の産廃に関わる事業者の皆さんへの周知・営業活動,そういったことも今後しっかり進めていく。そういう中で,鹿児島県としての産業廃棄物がしっかりと処理される循環型社会の形成ということが確立されるような形で,運営をしっかりと行っていきたいというふうに思っております。
(記者)
比較的経営が安定した状態になったら償還の,回収を始めたいと,そういうお考えということでよろしいでしょうか。
(知事)
そうですね,はい。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
奄美の世界自然遺産登録の関係ですが,6月に中国で予定されていた遺産委員会,これが延期になってもう3ヵ月以上,やがて4ヵ月になるのですけれども,状況はなかなか,情報が国からも伝わってこないという中で,こういった状況を県の担当課の担当職員の方にもお伺いしたのですが,非常にもどかしい思いをしているということなのです。こういった状況を,まず知事としてどういうふうに感じておられるかということと,そういった状況の中で,県としての取り組み,内発的なものを含めてどういったことが必要かということ,この2点をお伺いしたいのですが。
(知事)
今年の6月に開催予定であった委員会が,コロナの関係で延期ということで,その後,いつ開催されるのかということが全くまだ情報がない中で,地元の皆さんはじめ大変やきもきされている,心配されているということだと思いますけれども,なかなかそこは,まだはっきりとしたスケジュール,情報が伝わってきていないというのが現状です。
この前,東京へ行って,小泉大臣の所にもごあいさつに行きましたけれども,そういった情報はない,ただしっかりと自然遺産に認定されるように取り組みは進めていきたいと,そういうことはおっしゃっていただいています。まだそのスケジュールというのは,どうなるかというところははっきりしませんけれども,そこはしっかりと,いずれ開催されるだろうということを信じて,待ちたいと思います。
その間私たちができることとして,奄美の今回の自然遺産の地域における価値というものをしっかりと保全していくための取り組みというものを進めていき,また自然遺産となった場合の,来島者が増える,そういう中で,コロナ禍の中で,どういうふうにそういう方々を受け入れるかというような基盤整備,あるいはこういった自然環境というのはただ一人で見て回っても理解できるものではなくて,やっぱりその価値というのをしっかりと地元で説明していくということが大事だと思っていますので,そういう説明のできる人材の育成など,非常に受け入れるためにやることもあると思っていますので,そういったことにもしっかりと取り組みながら,いい結果を待ちたいと思います。
(記者)
ありがとうございました。
(幹事社)
他は。
(記者)
一日遅れですが,誕生日おめでとうございます。
(知事)
ありがとうございます。
(記者)
まず,55歳ということで,GOGOの年ですけれども,このGOGOの年1年間で何か推し進めたい施策があれば教えていただきたいのですけれども。
(知事)
GOGOということでイケイケですけれども,鹿児島県の現状を見ますと,コロナ関係で大きく影響を受けている,産業面でも非常に農林水産業や観光というのが厳しい状況になっているということでありますけれども,しっかりと感染防止対策もとりながら,将来の発展基盤に向けての農林水産業の付加価値を高める方策,あるいは観光も中長期的にはインバウンド関係の受入基盤の整備といったようなことも検討していきたいと思っておりますし,新しい産業の育成も取り組んでいきたいというふうに思っています。いろんな,今後の成長していくための基盤づくりということを,しっかりと取り組みを進めていきたいというふうに思っております。
(記者)
分かりました。で,質問が変わりますが,先ほども鹿児島市長選のことが出ましたが,知事も投票権があると思うのですけれども投票には行かれるおつもりですか。
(知事)
はい,それはもう行こうと思っています。
(記者)
先ほどはいろいろ,支援をするとかということは考えていないということですけど,意中の候補はいらっしゃるのでしょうか。
(知事)
これから,またいろんな候補者のお考え等も聞く機会もあると思いますので,そういった機会を含めて検討して,最終的に決めていきたいと思っています。
(記者)
知事の判断基準というのはどういうところにあるのでしょうか。
(知事)
先ほど申し上げたようなことで,しっかりと市民の皆さんの声を聞くという姿勢であるとか,あるいは市役所の職員あるいは市内の諸団体・関係の方々をまとめていく,そういうリーダーシップとかがちゃんとある。あと,県と市とで連携を進めていくためのそういう協調性といいますか,市長ではありますが県全体あるいは外の地域も見ながら視野を広くしながら,連携をしていただけるような方かどうか,というようなことを考えていきたいと思っています。
(記者)
ありがとうございます。あと1点ですが,先ほどふれあい対話の応募状況を示していただきましたけれど,この応募状況を見ての感想というのはどうですか。
(知事)
定員がしっかり満たされて,それなりに多くの皆さんにご参加いただけるということで,大変ありがたいというふうに思っておりますし,また逆に,抽選で漏れる方には申し訳ないなということでありますけれども,いろんな機会でまた,これで最後ということでもありませんので,いろんな機会を通じて皆さんのご意見というのはお聞きすることを続けていきたいというふうに思っております。
(記者)
それに臨むにあたっての意気込みを一言,お願いします。
(知事)
意気込み。
(記者)
ふれあい対話に臨むにあたって。
(知事)
ふれあい対話というのは,県内で直接県民の皆さんの声を聞くという,大変貴重な場でもありますし,県民の皆さんもそこに参加して頂けるというのは,週末,休日に時間を割いて来て頂くということですから,しっかりと県民の皆さんに向き合いながら,皆さんのお考えをお聴きしたいというふうに思っております。
今回は公募ということで,これまでは皆さん自治体からの推薦とかそういう形だったと思うんですけれども,今回は公募ということで,幅広く皆さんの意見をお聴きしたい,あるいは周りで聞く傍聴者というのも,コロナの時期ではありますけど,多くの方々にお聴き頂きたいということで,少し工夫をしたつもりではありますので,こういった形で,できるだけ県民の皆さんとの直接の対話の場ということを大事にしながら,県政に反映していきたいというふうに思っております。また,いろいろやりながら改善すべき点等あったら,またそこは検討しながら進めていきたいと思っております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
鹿児島港本港区エリアについてですけれども,ただいま公募の開始時期を延期していると思います。そして,再開発の事業者の公募要項の見直しの方針を示されていると思いますけれども,検討開始時期とか検討方法とか,具体的に何か決まったものがあれば教えて頂けると助かります。
(知事)
まだ具体的に決まっていることがないというのが今の現状であります。私のマニフェストでは,本港区エリアについては,鹿児島市の一等地である本港区エリアに,コンベンション機能あるいは展示機能を持つような施設整備について検討ということで掲げているところでありまして,いまあるグランドデザインの考え方も踏まえながら今後検討していきたいと思っておりますけれども,まずは庁内でその辺のスケジュールあるいは検討の進め方もしっかりと議論した上で,今後決めていきたいというふうに思っております。
(記者)
公募要項の見直しの程度についてですけど,例えば完全に白紙撤回でゼロから作り直すということはあり得るのですか。
(知事)
いや,必ずしもそんな白紙撤回ということではないと思うのですね。これまでの議論の積み重ねで,その地域の特性・状況,いろんなことが盛り込まれていると思いますので,そこの部分は生かしながら,検討をしていきたいと思っております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
鹿児島から話題が離れて恐縮なんですけど,先日告示された大阪都構想について伺います。二重行政の解消だったり住民サービスとの兼ね合いだったりと,地方行政は結構避けられない問題も内包されていると思うのですけど,そのあたりも含めて知事は大阪都構想についてどう見てらっしゃるか,お考えを聞かせていただければと思います。
(知事)
大阪都構想ということは,大阪の府民・市民というのがどういう行政がいいのかということだと思うのですね。大阪市の占める大阪府でのウエイトとか,いろんな考慮すべき事項があると思いますので,その辺の今の行政の実態,府民の皆さんのお考えで決定していく,そういうことだというふうに思います。
(記者)
例えば二重行政だったり,そういう問題というのは鹿児島県とか鹿児島市でも一部例外ではない部分もあるのかなと思うのですが,そのあたりを含めていかがでしょうか。
(知事)
二重というか,行政というのは必ずしもそこの権限というのは,全く二重に重なるということではないと思っていますので,県の役割,市の役割というのは,一応法令上では整理されていると思いますので。ただそこの,いろんな行政的なところで重なる部分というのもありますけれども,そこを全くひとつの行政単位にしてしまうのか,あるいは県は県,市は市という役割の中で連携をしっかりと強化していくのか,といういろんなやり方というのはあると思いますので,それをどちらを選ぶかということは,地域の皆さんの地方自治の中で判断されるべきことだろう,というふうに思っております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
選挙の話題が出ておりまして,私,選挙を割と中心に取材しているので伺いたいと思うのですけれども,鹿児島市長選挙の投票率というのがかなり低いと思うのですけれども。塩田さんが当選された県知事選は44.8%で,鹿児島市長選挙,前回25%だったということで,この数字を塩田知事としてはどうとらえてらっしゃるのかということと,低投票率を上げるにはどうしていくことが必要だとお考えかというところを伺えればと思います。
(知事)
投票率は,今年の選挙は4月の鹿児島市議会議員選挙もありましたけれども,市議会議員選挙もだいぶ低かったと記憶しておりますが,ちょうどコロナの緊急事態宣言がなされているような状況の中の選挙だったので,そういう影響があったのかなと思っております。前回の鹿児島市長選もどちらかといえば森市長に対する信任というような意味あいが強かったのではなかったかなというふうに思っておりますので,その候補者の何というのでしょう競合というのがあれば,また選挙戦も盛り上がってくるのではないかということで,今回は新人同士の戦いということで,3人,4人というような数の方が出馬されるということで,市民の皆さんの関心もこれから徐々に高まっていくのではないかなと,それに伴って投票率も少なくとも前回よりは上がるだろうなということは期待しております。
あとは,いつもそれぞれ部局で,自治体でも投票の呼びかけというようなこともやりながら,さまざまな工夫はしているところだと思いますが,特に若い人たちに選挙戦に関心を持ってもらうような形での,SNSを活用したような活動ということが選挙の投票率アップにつながっていけばいいなと期待しております。
(記者)
塩田知事が,最初に選挙に興味を持ったきっかけというのはあるのですか,ご自身が若いときに。
(知事)
それは投票ということですか。
(記者)
そうですね,はい。
(知事)
そんなにきっかけといっても,二十歳になった,選挙権が与えられて選挙の投票用紙引換券が手元に来た,というのが一番のきっかけかなと思いますけど。
(記者)
分かりました。あと,知事に就任されてからいろんな現場に行かれて,県民の方の声というのもお聞きになってきたかと思うのですけれども,その中で,知事の心に刺さって忘れられないような県民の方の言葉というのがありましたら,象徴的なものをいくつかご紹介頂ければと思うのですけれども。
(知事)
いろんなご意見をお聞きしておりますけれども,どうでしょう,印象に残ったのは,現場に出る機会というのはあまりそんなにないのですけれども,災害現場に行った時に,伊佐の方でしたけれども,河川が氾濫して田んぼがみんな浸かってしまったという中で,これを本当になんとかしたいという切実な地元の皆さんの声をお聞きした時に,今後,災害復旧だけじゃなくて,また次に起きないような工夫もなんとかしてほしいという思いをお聞きした時には,本当に住民の皆さんの安心とか安全,暮らし,そういうものを守るための強靱な国土づくりというのが重要だということを実感させられました。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
中曽根康弘元首相の合同葬儀に関してお伺いしたいのですけれども。もし中曽根元総理と知事との接点などありましたら少しお伺いしたいというのと,鹿児島県庁として弔旗の掲揚でしたり黙祷,そういったのを明日される予定があるのかというのをお願いします。
(知事)
中曽根元総理と私,接点はほとんどテレビで見るくらいで,ほとんどなかったですね。直接お会いしたこともないということでありますが,政府の方から,合同葬に際しては半旗をということで要請をいただいておりますので,ご案内をいただいておりますので,そういった形でできる範囲で,土曜日の休みの日でもありますので,できる範囲で対応したいと思っております。
黙祷についてもできる範囲で,それぞれのお考えで対応して頂ければというふうに考えております。
(記者)
ありがとうございます。
もう1点,鹿児島県教委区委員会に関しても文部科学省の方から,できれば協力するようにという通知が来ているかと思います。県教委としましては現在,自分たちが思っている段階では各市町村の教育委員会の方に参考通知をするかどうかというのを迷われている段階だと思います。その通知というのを,各市町村教育委員会の方に下ろした方がいいのかどうかという,知事のお考えはどのようになりますでしょうか。
(知事)
確かもう下ろしたんじゃなかったかと思いますね,はい。市町村の教育委員会という行政組織での対応として,参考通知をしているということで,学校まではそれを下ろしてはいないというふうに報告を聞いております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(幹事社)
他は,よろしいですか。
(幹事社)
僕の方からも。話が戻って恐縮なんですけれども,高校生のいじめの自殺の関係ですけれども,ご遺族は非常に,教育委員会からの説明がないというところに不満を持たれているということを発信されているところだと思うのですけれども,部局こそ違うのですけれども,これまでの県教委の対応というところに対してどのような評価をされているのかというところはいかがでしょうか。
(知事)
これだけ長い時間がかかってしまっているということで,県教委としてどう対応すべきだったのかとか,当時の状況についてご遺族の皆さんが説明を求めているということでございますので,その点については速やかに対応してほしいというふうなことは伝えております。
(幹事社)
別件で,先日赤字27億円のPTの数字が出ましたけれども,今後予算組みするにあたって,事業のスクラップアンドビルドだったりというところを,額を減らすか,積むかというところの判断を知事も迫られてくると思うのですけれども,額を減らすに当たってもしくは事業を取り止めるに当たっての判断に基準というか,どういうところを重視して決められるかというところは,いかがでしょうか。
(知事)
27億円ということで,これ今後どういうふうに全体の,いろいろ数字は動いてくるというふうに思うのですけれども,その数字が今までに比べると少ないということではありますけれども,実態としてそれほど大きく変わっているところではないので,当然,事務事業見直しということをしっかりやっていかなければいけないと思いますし,その辺の判断というのは,個別に判断しながらということになるかと思いますけども,地元のニーズがどうなのか,あるいは県と市町村との間での役割というのをどういうふうに考えていくのか,とかいうこともしっかり考えながら判断していきたいというふうに思いますし,やはりコロナの時期でございますから,県民の安心・安全ということを優先していく必要があると思いますので,そういった政策的な優先順位ということも含めて,これからしっかり見ていきたいと思います。
(幹事社)
最後に1点,知事,非常に,県民の声を聞く,意見を聞くというところを強調されているという印象を持っているのですけれども,馬毛島もそうですし,次の川内原発の話もそうだと思いますけれども,賛否が分かれる局面というところがあると思うのです。そういうときに,県民の声というところを,何をもって県民の声というふうに判断し,その県民の声というところをどう施策に反映させていくのか,最終的なご判断というところは,何が判断の基になるというふうに思われますか。
(知事)
県民の声というのは,賛成の声もあれば反対の声もあるでしょうから,賛成する人の理由,あるいは反対する人の理由,それについての科学的技術的な評価とか,いろんなことを総合的に判断しながら考えていきたいというふうに思っています。
(幹事社)
誰かには泣いてもらわなければならないというか,何でも調整というかバランスだと思うのです。最終的には,全ての人の意見を聞けるわけではないということになってくるでしょうから。
(知事)
それはそうですね。100人いて100人皆さん同じということではないでしょうから。それは51対49なのか,60対40なのか,いろんなことがあるでしょうから,そこら辺の皆さんの状況あるいは考え・意見の根拠となっていることなどを総合的に考えながら,最終的な判断をする必要があると思っています。
(幹事社)
数でもないし質だけ,数だけで判断するわけでもないし論理だけで判断するわけでも,総合的な判断ということですか。
(知事)
そうですね。そこは個別,具体的な案件に応じて考えていきたいと思います。
(幹事社)
ありがとうございます。
他,もう大丈夫ですか。
(記者)
先ほどの,中曽根さんの弔旗のところよくわからなかったのですけども,できる範囲で対応するというのは,県庁がということですか。県庁としてということですか。
(知事)
県庁ですね。県庁の各組織として出先も含めて,できる範囲での対応ということで考えております。
(記者)
県庁としては,揚げるかどうかでいうと,どういうことでしょうか。
(知事)
半旗を掲げるということで考えております。
(記者)
やるということですね。
(知事)
はい。
(記者)
出先については,そこはするようにとかしないようにとたということでなくて,それぞれに任せるということですね。
(知事)
出先にも周知はしております。
(記者)
それは,土曜日になりますけど,やるようにとかやらなくていいとかということは言わずに,とりあえず周知を。
(知事)
周知をして,協力をするようにという意味での,政府からきていることを周知してるわけです。
(記者)
ではニュアンスとしては,協力をするようにという方向で。
(知事)
まぁ,そうですね。県庁内の組織についてはそういうことになると思います。
(記者)
では,黙祷についても同じですか。
(知事)
黙祷はもう,休みの日で各職員出勤しているわけでもないので,個々の判断で,そういう政府から要請があったことを踏まえて,個人での対応ということになると思います。
(記者)
主に,教育の現場でそういうのを流すということについて,このほど問題になっていますけども,特定の政党の大立者だったという人の葬儀について,国が弔意を示すことの協力を促すということへの是非みたいなことを言われていますけども,知事はそのあたりはどのようにお考えですか。
(知事)
私どもの立場では,自民党の大物ということではなく,元総理という立場にあられた方への弔意,という理解で対応しております。
(記者)
分かりました。
(記者)
核のゴミの最終処分場の話,北海道の寿都と神恵内ですか,動きがありまして,寿都の町長だった方は,最終的に建設というところまでいくつもりはないというような発言が聞こえたり,あと国の方からこれも寿都町長が,概要調査とか精密調査の段階で立ち止まることもできるというふうに言われているというような話がありますけれども,最後まで行かないということを見据えた中で文献調査に手を挙げるということについて,その町長とか経産幹部,全国で10ヵ所ぐらい手が挙がってほしいというような話もありますけれども,そういうような,最後までじゃなくてとりあえずという手の挙げ方について,それを募ることについて,どう思われるか。
ちょっとお答えしにくいようでしたら,全国で応募を募られている中の鹿児島は一部だと思うので,過去にそういう動きもありましたし,その中で県内でとりあえず的に文献調査に手を挙げるというような自治体が出てきた場合は,どう思うかというかどう対応されるかという,仮定の話と言われればそれまでですけど,この件について,原発をめぐる問題についての知事の思想というか原発感みたいなことを知りたいと思って,お尋ねさせてください。
(知事)
高レベル廃棄物の受け入れについて,まずは文献調査だけでもとかいうことで手を挙げていらっしゃる,それは本当かどうかわかりませんけど,最後まで考えていらっしゃるのか,文献調査までで止めてその部分の交付金だけをもらおうと思っているのかということは,事実関係としてどうかということは分かりませんけれども,文献調査にとりあえず応じるかどうかということについては,個々の自治体のご判断だと思いますので,それについて私がどうこうと言うような立場にはないと思っております。それが文献調査だけで,その先にいくかいかないかとかいうことも含めて,それを採択するのかどうかというのは,募集をしている側のご判断ではないかなと思っております。
鹿児島県内についての受け入れをどうするかということについては,これまでも繰り返し申し上げておりますけれども,鹿児島県としては,今そういうことを受け入れるというような考えは持っておりません。
(記者)
県内の自治体で,とりあえずというかさしあたりというか,文献調査だけやってみるというような自治体が出てきた場合も,そこは知事は反対の意向を示されるのでしょうか。
(知事)
今,現時点でそういう自治体はないと思っておりますけれども,過去において,そういうことを検討された所も,受け入れを今反対という立場でいるというふうに理解しておりますので,ないとは思いますが,そういう手を挙げてくる所がもしあった場合にどうするかということであれば,そこはその自治体のお考えというのをまずはお聞きしたいというふうには思っております。
(記者)
分かりました。
今の質問と全然違うことなんですけれども,こういう記者会見ですとかあるいは一般の県民との対話の質疑の中で,何か知事が心掛けていることがありますでしょうか。
(知事)
何と言うのでしょう,しっかり皆さんのご意見・お考えというのがどこにあるのかということを,まず理解したいというふうに思っておりますし,それを理解した上で,できるだけ分かりやすく伝わるようにご説明をしたいというふうに心掛けてはいるつもりでございます。
(記者)
新総合体育館の件ですけれども,この前補正予算が通りまして,検討委員会を設置する関連費用とかも盛り込まれていましたが,メンバー構成というのはある程度もう決まったのでしょうか。
(知事)
まだ委員については,今担当のところで検討していただいている段階であります。
(記者)
いつぐらいまでに決めるという見込みはあるんですか。
(知事)
年内,第1回目を開催したいと思っておりますので,もうすぐ11月になりますから,できるだけ早くしたいと思っております。
(記者)
検討委員会の第1回の会合の日程は,年内ということですけれども,11月なのか12月なのかそこら,年内に何回ぐらい開きたいとかというのは。
(知事)
今年度中に2回という予定でございますので,年内に1回開いたら次は年明け以降,年度内にもう1回ということじゃないかなという,イメージでは思っておりますけど,まだ詳細は決まっておりません。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(幹事社)
他,よろしいですかね。
次,川内原発関連の質疑の方に移りたいと思います。
(記者)
先ほど出たので,核のゴミの関係から先にお聞きしたいのですけれども,北海道の2つの町と村が今進めていますけど,北海道は受け入れ難いという条例があり,道知事も基本的に反対という立場を表明していらっしゃいます。にも関わらず手続きが進んでいるというこういう状況について,塩田知事はどのようにとらえていらっしゃるか,所感があればお聞かせください。
(知事)
道の方の条例は,道としてどうかという判断だと思います。で,管轄区域内の市町村がどういうふうな判断をするかというのは,そこはそれはそれということだと思いますので,道がこういう条例があるのにその管轄下の市町村が違う考えを持っているということは,あり得ることだとは思いますが,それはそれぞれの地域においてよく話し合っていただくということではないかなと思います。
(記者)
塩田知事も,今鹿児島県は農業・観光で振興させていくという方向性にあるので,この核のゴミの処分場というのは方針と相容れないということで,受け入れる考えはないと表明されていますけれども,そうであれば,鹿児島県としても北海道のように条例を制定するというようなお考えというのはないでしょうか。
(知事)
条例という形にするかどうかということは,それぞれの判断だと思いますけれども,鹿児島県の場合には逆に市町村の方でかなりそういう,受け入れをしないという条例を作っていただいておりますし,今のところ県として条例というところまで考えているということではありません。
(記者)
県として考えていないというのは,理由としては,例えば原発立地県であるので難しいだとか,あるいは県議会の構成上見通しが厳しいとか,そういうことも理由としてあるのでしょうか。
(知事)
いや,そんなことではないですけどね。そこまでしなくても,ずっと反対という立場でありますから,それを条例という形で整えるかどうかというだけの問題ではないでしょうか。
(記者)
分かりました。
(記者)
川内原発の方ですけれども,テロ対策施設の完成が遅れて,今止まっていますが工期の短縮が図られたということで,当初より1ヵ月早く発電を再開するということになっています。発電再開にあたっては,県と事前協議などをすると思うのですけれども,その際に,県側としては九電にどのようなことを要望したいか,今の段階で具体的にあれば教えてください。
(知事)
テロ対策施設いわゆる特重施設については,原子力の安全という観点から必要な施設ということでありますから,それについては原発が立地している以上できるだけ早く建設を終えて完成させていただくと,していただくということが大事だということで,それが工期が短縮されて早く整備されるということは,安全の確保という観点からはいいことだと思っております。
それを踏まえて,原子力の運転開始ということになるわけですけれども,やはりその際には,これまでも申し上げているように安全・安心ということが大事ですから,その運転にあたっては,住民の不安がないようにしっかりと安全対策には万全を期してもらいたいというふうに考えております。
(記者)
分かりました。すみませんあと1点。
(記者)
就任以来,九州電力の社長・幹部と面会,前回の会見の時はまだないということでしたけど,以降あったでしょうか。
(知事)
13日に,社長が表敬訪問でごあいさつに来られましたので,その時に10分程度お会いしました。
(記者)
今月13日。
(知事)
はい。3日前ですね。
(記者)
3日前に。10分程度。内容はどのようなお話で。
(知事)
内容は,就任おめでとうございますということと,先ほど話があった特重施設が今回工期が早まったということで,運転再開も今,原子力規制委員会の方に変更の申請を出しておりますということでありました。
(記者)
1・2号機の運転延長については,何か社長の方から言及はなかったでしょうか。
(知事)
全くありません。
(記者)
13日ということは議会の後ですけれども,3号機について塩田知事は反対というのをはっきり表明されましたけれども,そのことについての話もなかったでしょうか。
(知事)
3号機も全然話題にはなってないですね。
(記者)
来られたのは,池辺社長のほかはどういう方が。原子力担当の。
(知事)
社長と豊嶋さんと立地コミュニケーション本部長の藤本さんと,あと支社長とですね。
(記者)
就任の表敬ということで来られたということですね。
(知事)
はい。私が就任してからまだ一度もお会いしていないので,ごあいさつにお伺いしましたということで来られました。
(記者)
塩田知事の方からはどのような話を先方にされたのですか。
(知事)
先ほど申し上げたように,原子力の運転再開にあたっては,やはり原子力というのは,ずっと運転している時よりも立上げとかそういう時に事故とかトラブルとか起きやすいので,そういうことがないようにしっかりと安全に万全を期してくださいということを申し上げました。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
原子力安全避難計画と防災専門委員会のことですが,このメンバーを見直しなり追加をされる,ということを公約でされていると思うのですが,現状はどういう作業なのでしょうか。
(知事)
現状は,まだ具体的な人選ということには入っておりませんけれども,近々,県議会でもちょっと話がありましたけれど,たいら議員がお考えになっている候補者リストを持ってきたいというお話をいただいているところであります。
(記者)
そこが,いわゆる原子力に否定的な専門家の方もというところで,参考にしたいということなのですか。
(知事)
否定的という言葉でなくて,批判的な方にも入っていただきたいということで,そういう方の人選を今後進めていこうと思っております。
(記者)
いつまでにというのがあるのでしょうか。
(知事)
先ほど話題にもなりました20年延長問題というのが出てくるのが2023年の前後だと思いますので,そこから九州電力のいろんなデータ等をいただけると思いますから,それまでには委員会構成についてしっかりと整えたいと思っております。
(記者)
あと延長ですけれども,手段ということで,必要に応じて県民投票をということをおっしゃっていると思うのですが,そのために何か条例なりの整理とか,そういう環境づくりみたいなのが必要なのかなと思うのですけれども,そういう工程についてはどういうスケジュール感をもっていらっしゃいますか。
(知事)
そこについても,人選も併せて委員会の体制と併せて,スケジュールをまた検討していきたいと思っております。
(記者)
ひとつ,2023年前後,おそらく事業者の九州電力が原子力規制委員会に,延長審査の申請をするかしないかという判断を示す時期ということでおっしゃっている。
(知事)
はい。
(記者)
その後に本格化するということでしょうか。
(知事)
そうですね。そこでいろんな,九州電力の特別検査の中身だとか状況だとかいろんなことがわかってくると思いますから,それを基に,九州電力からも説明をしていただく必要があると思いますし,そういう中で検討をしっかりと進めていく必要があると思っています。
(記者)
ありがとうございました。
(記者)
川内の防災訓練の関係で,質問の前に1つ確認ですけど,今年初めの防災訓練の折,前知事が第三者機関の検討という話が出ていたと思うのですが,その後,検討結果というのはどうなったかというのは,知事ご存知ですか。
(知事)
第三者委員会ですか,いや,それはまだ出していません。聞いていないですね。
(記者)
分かりました。防災訓練に関して第三者機関に検証をしてもらうという話がその時あって,その後ちょっと動きが僕自身も見つからなかったのですけれども,2月にまた次回の防災訓練を予定されていると思うのですが,これに関しては,例えば外部の人にそういう形で何か検証を依頼するみたいなこと,要するに現状の委員,委員の見直しも防災の専門の委員会はありますけれど,それとは別な形で何かやるというようなことは考えられるのでしょうか。
(知事)
先ほど,第三者委員会でしたっけ機関でしたっけ,という話はちょっとよく分かりませんけれども,防災訓練の実施にあたっては,前年度までの訓練について検証して,それをまた改善なり不断の見直しに生かしていくということは聞いておりますので,それが第三者機関によるものだったのかどうかということは私はよく分かりませんけれども,何らかのそういうことはしっかりとやりながら評価して,見直し・改善というものを図っていくことは必要だと思っております。それが今の原子力の専門委員会がいいのか,また別のところにまた頼まなきゃいけないのかということについては,ちょっとまた検討が必要だと思いますが,基本的には今の専門委員会というところが,避難・防災についても所掌しているというふうに思いますので,まずはそこでの評価ということをしていただく必要があるのではないかな,というふうに思っております。
(記者)
そうすると,今年の頭にやった防災訓練に関して,どう検証していくのかというのは,現状専門委員会が開かれていない中で,しかも次の機会が,また防災訓練が迫っていますけれども,時間がない中でどのように対応をされるというのは,お考えがありますか。
(知事)
まだそこら辺のスケジュールについては私も聞いておりませんけれども,検証が必要であればしっかりそこはやっていかなければいけないと思います。
(記者)
知事ご自身は,検証は必要だとは思ってらっしゃるということでいいですかね。
(知事)
当然,訓練してそれをやりっぱなしということではなくて,どうだったのかそこの評価・検証ということは,作業として必要だと思います。
(記者)
それを反映して,次回の訓練もしていくということになるでしょうか。
(知事)
それを反映し次回の訓練なのか,それは訓練のやり方・内容というものは,今回はこの分野の訓練,今回のテーマはこれ,という場合もありますから,そこが訓練に直接反映されるかどうかということはよく分かりませんけど,防災計画であったり防災体制であったり,そこの訓練の結果,検証作業をした上で課題があれば次の防災のいろんな分野において生かしていく,ということだと思います。
(記者)
分かりました。
あと,川内原発そのものとはちょっと離れるんですけれども,国の方でエネルギー基本計画の見直しということが出ていますけれども,エネルギー基本計画自体は国の方で策定するものですけれど,原発を抱える県として,あるいはこれから再エネをやっていくといううふうに標榜されている知事として,現在原発をベースロード電源として位置付けているエネルギー基本計画に関して,知事はどのようにとらえているかというのを,もしお考えがありましたらお聞かせください。
(知事)
エネルギー基本計画自体は全国マクロの数字だと思っていますので,それを個別の県でどうなのかということを議論するというのは,私の立場からすると,ちょっと難しいかなというふうに思っております。
国は国として原子力二十何%,再生可能エネルギー二十何%というような数字は積み上げで作るわけですけれども,それを資料として,鹿児島がこれだけという割り当てがあるわけでもないので,鹿児島県としてはしっかりと再生可能エネルギーというのを推進していく。それが全体の数字にどう反映されるかというところについては,多分国の方でお考えになるのではないかと思っております。
(記者)
ありがとうございます。
(幹事社)
他は,よろしいですか。
(記者)
核のゴミに関して,知事はほぼ即答で,鹿児島はないという形でお答えされていました。今回のこの場でいいかどうかわからないのですが,例えば楠隼高校の話とかいろんな他のマニュフェストの話に関しては,知事がマニフェストに掲げているけれども,すぐこうしなさいということではなくて,例えば在校生だったりいろんな人の声を聞いて判断するという,この辺の知事の意思決定の考え方,核のゴミに関してだけちょっと違うのかなと思ったのですが,何かそういう考える基準というのは,はっきりしたものがあるのでしょうか。
(知事)
いや,基本的に意見をお聞きしてということで考えております。高レベル廃棄物については,今この時点で,かつて受け入れを考えていたような所でも,受け入れしないという条例が策定されていたり,あるいは各自治体においてそのような意見というのがないというふうに認識しておりまして,それを踏まえて,これまでも県としてのスタンスは,農業・観光等の振興を図るということで,受け入れるということは考えていないということが,県としてのスタンスだというふうになっておりますので,そういった県民の皆さんの声を踏まえた上での,それは,全く県のスタンスを私としても同じように踏襲しているということだというふうにご理解いただければと思います。
(記者)
それ以外のものに関しては,やはり基本的な知事の考え方としては,皆さんの声を聞いた上で判断する,ということ。
(知事)
県民の皆さんの声をできるだけ聞いた上で判断していきたいと思っております。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(幹事社)
他は,よろしいでしょうか。
(幹事社)
もう一回,ちょっと原子力発電。幹事社はちょっと質問を遠慮したというところがあり,最後に。
原子力政策に批判的専門家みたいな話が先ほどありましたが,この原子力政策に批判的というところの定義,意味というのはどういうふうにとらえればよろしいでしょう。
(知事)
文字通り批判的ということなのですけれども,何をもってそういう批判的な人かどうかということを判断するかということだと思うのですが,いろんなところで,論文であったりあるいはこれまでの各県の委員会,あるいは国の審議会とかの場での発言内容等を見ながら,総合的に検討していきたいと思っております。
(幹事社)
委員会の中で,意見が二分するような形の構図を作っていくということなのでしょうか。バランスを取っていくというような意味あいなのでしょうか。
(知事)
いろんな,さまざまな観点からのご意見をいただいた上で,検証作業を進める必要があると思っておりますので,そういった方にも入っていただきたいというふうに思っております。
(幹事社)
もう1点だけ。県民投票ですけれども,議会の時ご説明されたところがあると思うのですが,改めて,県民投票が実施されるシチュエーションというのは,どういうシチュエーションかということを,改めて説明いただきたいのですけれども,どうでしょう。
(知事)
県民投票というのは,委員会の場で皆さんが一致して,
これ大丈夫と言えばそうかもしれませんけれども,そうでない場合に,そこでの議論の内容というものをしっかり県民の皆さんにお伝えして,県民の皆さんのお考えを聞く方法が,県民投票というのが一番適切だということであれば,県民投票を実施したいと思っております。
(幹事社)
ありがとうございます。
(記者)
必要に応じて県民投票というところで何回も聞かれて,今も聞かれましたけれども,委員会が一致した場合は,県民投票の必要がないと判断される,ということでよろしいでしょうか。
(知事)
今のところ,委員会での意見が割れた場合,ということを想定しております。
(記者)
分かりました。
(幹事社)
いいですかね。
それでは,長時間にわたりましてありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。
(広報課長)
では,これをもちまして,知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
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