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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 令和2年度 > 令和2年8月21日定例知事記者会見

更新日:2020年8月21日

ここから本文です。

令和2年8月21日定例知事記者会見

時:令和2年8月21日(金曜日)午前10時00分~午前11時25分

場所:6階大会議室(県庁6階)

動画版を見る(外部サイトへリンク)

ムーブ!かごしま」からもご覧いただけます。

※この会見録は発言をそのままではなく,文章とする際読みやすいように整理したものです。

【発表事項】

「新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー」の発行

配付資料(PDF:333KB)

【質問事項】

1.知事就任3週間の所感等(1)
2.県議会との関係
3.中央行政及び地方行政の相違
4.県政の情報発信(1)
5.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(1)
6.新型コロナウイルス感染症(1)
7.新型コロナウイルス感染症(2)
8.馬毛島へのFCLP移転計画(1)
9.洋上風力発電
10.新型コロナウイルス感染症(3)
11.知事就任3週間の所感等(2)
12.会議の公開
13.知事面会の基準等
14.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(1)
15.出水市女児死亡事案
16.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(2)
17.新型コロナウイルス感染症(4)
18.重度心身障害者の窓口負担無料化
19.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(2)
20.ふるさと納税
21.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(3)
22.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(3)
23.新型コロナウイルス感染症(5)
24.新たな総合体育館の整備,鹿児島港本港区エリアまちづくり
25.馬毛島へのFCLP移転計画(2)
26.高レベル放射性廃棄物の最終処分
27.川内原子力発電所の運転期間延長
28.川内原子力発電所の運転と最終処分場
29.避難計画の見直し
30.九州電力株式会社社長との面会

(広報課長)
ただ今より,知事の定例会見を始めさせていただきます。
それでは幹事社の方,よろしくお願いします。

(幹事社)
本日は知事就任後初めての定例会見です。よろしくお願いいたします。
まず,始めるにあたって皆さんにお願いがあります。発言される方は挙手をしていただいた上で,スタンドマイクを使って社名とお名前をおっしゃっていただくようお願いします。
次に,携帯電話はマナーモードの設定をよろしくお願いいたします。
それでは,本日は知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いいたします。

【発表事項】

1.「新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー」の発行

(知事)
それではよろしくお願いいたします。
皆さんお手元にお配りされていると思いますけれども,新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカーというのを,今般定めております。裏の方に趣旨を書いてございますけれども,コロナウイルスの感染防止という観点から,各事業者に積極的に取り組んでいただくということで,それぞれ取り組むべき事項・基本的事項を全て実施する県内事業所を対象として,そういう取り組みを消費者の皆さんにもわかっていただけるように可視化するということで,こういったステッカーを発行することといたしました。県のホームページからダウンロードして,それぞれ事業者の方で取組内容とともに掲示していただくというものでございます。
これは,すべてチェックということではございませんけれども,県あるいはその指示を受けたものがチェックする場合には,それぞれの実施事業者において協力をする,あるいはこれに反する行為があった場合には撤去する,といったことも取り組んでいきたいというふうに思っております。
私の方からのご説明は以上です。よろしくお願いいたします。

(幹事社)
それでは幹事社からいくつか質問させていただきます。
このステッカーの発行は,もう今日から始められるということでしょうか。

(知事)
今日の確か15時から,県のホームページからダウンロードできるようにすることにしております。

(幹事社)
これはいつまで,事業としては実施される予定でしょうか。

(知事)
終期については特に定めておりません。

(幹事社)
これにかかる事業費というのは。

(知事)
特に事業費というのは,庁費の範囲内ですることになっていまして,いくらということはございません。

(幹事社)
宣言主体のステッカー発行ですけれども,この実効性をどう担保されていくのかということをお聞かせください。

(知事)
実効性という意味では,それぞれの事業者の皆さんがこれを宣言されるわけですから,コロナ防止対策をやりますという事業者においてまずはしっかりと対策を行っていただくということだと思っています。
その他には,先ほど申し上げました後ろの方の留意事項に書いてありますけれども,全部をしらみつぶしにチェックするということではありませんが,県あるいはその指示を受けた方が行ってチェックをする場合があり得るということを皆さんにも周知した上で,実際にこの実施宣言と違う状況にあるということがあった場合には撤去するということがあり得る,ということで担保していきたいと思っています。

(幹事社)
これは,担当課は健康増進課でよろしいんでしょうか。

(知事)
はい,そうです。

(幹事社)
それでは,他に質問のある社がいましたら挙手をお願いします。
特にありませんか。ステッカーについてのご質問はありませんか。

それでは続きまして,県政一般についての質問に移ります。まず最初に川内原発関連以外の質問とさせていただき,その後に川内原発関連の質問とさせていただきたいと思います。

【質問事項】

1.知事就任3週間の所感等(1)


それでは最初に,幹事社からいくつか質問させていただきます。
塩田知事が就任されて,来週で1か月になるわけですが,この3週間を振り返っての感想,特に職員との関係構築についてを含めてお聞かせいただければと思います。

 

(知事)
約3週間経ちまして,あっという間の3週間で,県政の課題いろいろある中で,コロナ対策あるいは国体の問題,いろんな課題にこの間も取り組んでまいりましたが,まだまだ,業務説明も完全には聞き終わってない部分も確かあったような気がいたします。
職員の皆さんとの関係では,自由に知事室にも出入りしていただくように,役職で,課長以上とかそういうことではなく,必要な方には皆さん参加していただいて,自由に意見も言っていただきたいのですが,まだ皆さんちょっと遠慮されているところがあるのかなと思っておりますが,その辺は少しずつ皆さんの雰囲気も変わって,自由に物が言える雰囲気を作り上げていきたいというふうに思っています。

2.県議会との関係

(幹事社)
27日・28日と臨時議会が開かれますけれども,改めて県議会との関係についてお聞かせ願えればと思います。

(知事)
県議会の皆さんには,ぜひ,車の両輪として県政の発展のためにいろんなご意見をいただきたいし,こちらの提案事項についても積極的にご議論いただきたいということを思っています。そのことによって,県政の発展というのも図られていくのではないかというふうに思っています。

3.中央行政及び地方行政の相違

(幹事社)
最後に,中央行政と地方行政の違いというのは,何か感じられるところはありますか。

(知事)
そうですね,中央行政にいたときと地方にいたとき,そんなに違いを感じているわけではありませんけれども,おそらく地方行政というのは,中央より現場に近いという意味での,実態を踏まえた執行というのが大事になってくるのではないかなというふうに感じております。

(幹事社)
幹事社からは以上です。
それでは各社から質問をお願いします。

4.県政の情報発信(1)

(記者)
県政の情報発信についていくつか伺いたいと思います。
塩田さんは,知事選の際に選挙公報で,県民と真の対話を行う場を設け,県政に県民の声を反映させますというふうに訴えて当選されたと思いますが,この約束について具体的な取り組みがどうなっているのかということを伺いたいと思います。
端的に言うと,県民やメディアからのあらゆる質問に答えるような対話の場というのを設ける意思が現在もあるかどうか,ということを伺えればと思います。

(知事)
対話の場というのは,いろんな方々との場というのがあると思うのですが,ホームページ上で県庁に対するいろんなご意見を受け付けているものに対して,それぞれの部局からの回答というものもあるでしょうし,そこでマニフェストで書いた趣旨は,今まで現職の方もやっておられましたし,名称はいろいろありますが,ずっと続いている県民との車座対話的なものというのを,各地に出かけて行ってやりたいというふうに思っています。
その辺,今検討中ですが,どういう形で,何人ぐらいの方と,どういう形で参加者を募集して,というようなことを含めて,今検討しているところです。

(記者)
大体いつ頃から始めるかという目途は。

(知事)
9月議会が終わってから,秋ぐらいからできたらいいなと思っています。

(記者)
わかりました。
もう1点伺います。この記者会見を主催しているのは,県政記者クラブの青潮会さんなんですけれども,青潮会さん,県庁内の広さ271.38平方メートルの記者室を家賃無料で独占的に使用しているわけですが,この記者室の広さというのは広報課の約2倍あると。結構広いのですが,一方で全国を見ると,長野県や鎌倉市のように,記者室をクラブ以外の記者にも開放しているという自治体もあります。
県がクラブの情報発信に広報効果を期待しているという面ももちろんあるから,そういうことが行われていると思うのですけれども,今,この記者会見からインターネットメディア,それから雑誌協会に加盟していない雑誌で書いている記者,それから専門的な知識をもったフリーランスの記者など,多様な記者が記者会見の場から,記者クラブの規約によって参加できないという状態になっているのです。
そうした高いハードルを設けている任意団体に,県が無償で記者室を提供し続けるということは県民の理解を得られると,知事はお考えでしょうか。

(知事)
県のいろんな情報発信ということで,この記者クラブの皆さんに日頃からご協力いただいているという点では,一定の理解を県民の皆さんからも得られているのではないかと思います。
広さや入れる皆さんの資格をどうするかという点,どこで切るかということは,青潮会の方でもご議論いただければいいと思いますけれども,県としては,できるだけ幅広くマスコミ各社の皆さんに入っていただけているのではないかと思っています。

(記者)
現状で入っていただけていると。

(知事)
現状でも入っていただいていますし,その外延をどこで切るかというところは非常に難しい問題もあるでしょうし,記者としてのその資格をどういうふうに認定するかとか,いろんな問題もあると思いますので,その辺は調整の必要があるかなと思っています。

(記者)
長くなるので,最後に1点だけお願いします。
今回の新型コロナ禍を受けて,厚生労働省・五輪組織委員会・JAXAなどの記者会見では,インターネットを通じて全国の記者から質問を受け付けるというような仕組みが導入されています。これはいわゆる3密を回避するという意味があるのと同時に,今の青潮会の基準で排除されてしまうような専門知識を持った記者,例えば医療ジャーナリストの方が会見でインターネットを通じて質問をすることで,県民への有益な情報提供をするという質疑ができるという可能性というのが残されているのですが,先日,フリーランスの記者たちの団体の清流会というところがインターネットを活用する形で今日もインターネットで中継されていますが,インターネットを活用する形で鹿児島県外,全国の鹿児島県政に興味を持っている記者,例えば原発の問題もそうですし,コロナの問題というのは県内に留まるものはないし,それから馬毛島の自衛隊の問題も鹿児島県だけというわけにはまいりませんので,全国の鹿児島県政に興味を持っている,関心を持っている記者の質問できる会見というのを開くご意向があるかどうか,ということについて伺えればと思います。

(知事)
全国的に関心のある事項で記者会見を開くというのがあるのかもしれませんが,基本的には鹿児島県内の,県民の皆さんに対しての記者会見というのがベースになっているのだろうと思います。いろいろ全国紙の皆さんも入っていますし,それが全国的なニュースの価値があればそれは全国紙にも掲載されるでしょうし,ネットということで言えば,今記者さんも来ていただいていますから,この場に来てネットで見ていただくことはできるでしょうし,他に質問をもしされたいという方がいれば個別の取材ということもありますので,いろんなやり方はあると思いますので,記者会見と,こういう所での取材に限ることなく,そういう必要性があれば応じることはあり得ると思います。

(記者)
なるほど,開いていくということで。

(知事)
記者会見を開くというか,個別の取材対応をどうするかとか,その辺のことでいろんなやり方があると思います。

(記者)
個別の取材の,窓口は閉ざさないと。
はい,わかりました。ありがとうございます。

5.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(1)

(記者)
かごしま国体についてお尋ねしたいのですが,2023年の開催に向け一歩前進した格好となりましたが,改めて知事の受け止めを一言お願いします。

(知事)
7月の末ですか,佐賀県の山口知事の所に2023年開催ということで協力のお願いに行きまして,鹿児島県議会の方からも同様に協力の依頼をし,先般,山口知事の方で鹿児島県からの協力要請を受け入れるという表明があったということで,これは大変ありがたいと,佐賀県民の皆さんに感謝したいというふうに思っていますし,もしこれが実現した場合には,鹿児島・佐賀両県でしっかりと,2年続く大会を盛り上げていきたいと思っております。
ただ,もうこれで決まりということではなくて,残る滋賀県以降の開催県のご理解を得なければいけないということですので,今後,その方向をしっかりと見極めていきたいと思っています。

(記者)
一方で,2020年の大会に向けて長年準備してきた競技団体・アスリートの皆さんへの思いというのはありますか。

(知事)
そうですね,今年をターゲットにしっかりと準備をされてきた皆さんにとっては大変残念なことに,2020年が見送られたということでありますから,その辺については申し訳ないなと思いますけれども,また3年後に向けてしっかり頑張っていただきたいと思います。

(記者)
基本的な国体への認識のところを質問させていただきたいのですが,国民体育大会はスポーツの大会ですから,基本的にはアスリートのための大会なのかなと私は思っているのですが,塩田知事は,誰がための大会というか,誰のための大会というのが一番強い思いでしょうか。

(知事)
やはり準備して,これまでトレーニングを,厳しい練習にも耐えて頑張ってこられた皆さんの活躍される場だというのが基本だと思っています。

(記者)
ということであれば,例えば延期が決まった後に,競技団体へいつの開催が望ましいのかという聴き取りがあってもよかったのかなと思うのですが,このあたりいかがでしょうか。

(知事)
内々にはいろいろご相談したというふうに聞いております。

(記者)
で,競技団体側からはどういう声があったのでしょうか。

(知事)
競技団体からは,できるだけ早い段階でやってほしいということがあって,できるだけ早いという範囲というのが2・3年くらいの間にというようなことであったというふうに理解しています。

(記者)
取材をしていると,できるだけ早くというのは年内開催,遅くても来春の開催という声が結構多く聞かれたのですが,どうしても3年後になると出られなくなるとか,これまで強化してきた部分がある意味でゼロになってしまう部分も多いという声もあるのですが,このあたりいかがでしょう。

(知事)
その辺も,私が聞いている範囲だと5年6年先だとちょっと遠いと。3年以内ぐらいがその範囲内かなと。来年とか来春というと,ちょっとまだコロナの状況でどうなるかわからないという中で,時期をどういうふうに定めたらいいだろうかという中で,3年後と落ち着いたというふうに理解しています。

(記者)
これまで,長い所では9か年ですかね,9年にかけて競技力向上対策費というものをかけて,まさに強化を図ってきたわけですけれども,これが今年度いっぱいで一つの区切りを迎えますが,来年度以降,この競技力向上対策費というのはどのようにしようと考えていますでしょうか。

(知事)
競技力の向上についても3年後に向けて,また検討し直していきたいと思っています。

(記者)
改めて,そういった対策費を設けるということですか。

(知事)
対策費を設けるか分かりませんけれども,競技力をしっかりと整えていく,これまでのベースがございますので,これに加えてどれくらいのことをするかということを含めて,検討していきたいと思います。

(記者)
国体というのは,天皇杯を目標にするのが慣例になっていますけれども,3年後の大会,どのような目標を掲げる大会になりそうだと,現時点でお考えでしょうか。

(知事)
目標については今までと同じで,天皇杯を取るということだと思っています。

6.新型コロナウイルス感染症(1)

(記者)
新型コロナウイルス,大きく2点質問させていただきます。
今,日本感染症学会が開催中ですが,学会の理事長から,今,第二波の真っただ中にあるという発言がありました。一方で分科会の尾身会長からはピークに達しているというように,フェーズに関しての発言がいろいろあります。一方で政府の方からは,第二波の定義付けは,今のところ考えはないという発言もあり,国内の感染状況がどうなのかなという意見はあるのですが,地方の首長から見て,こういう感染症学会の意見やいわゆるフェーズの定義付けについて,知事はどういうお考えでしょうか。

(知事)
第一波なのか第二波なのか,波が来ているのか来ていないか,というのが鹿児島にいながらにして見るとよくわからないところもあるのですが,ただ,東京・大阪といった大都市において,まだ300人・200人という感染者が発生していると。鹿児島においても感染者がゼロにはなっていないということですから,まだまだコロナウイルスの感染拡大に向けてしっかりと気を引き締めて取り組んでいく必要があるということには変わりはないと思っています。
ただ,それが4月の非常事態宣言をした時と同じような状況で全てを自粛したり,休業したりというような段階ではないと思っています。

(記者)
例えば,第二波という定義付けを求めるようなご意見でしょうか。

(知事)
あまりそれは,第二波・第三波という定義を求めるということに意味があるかというと,そうでもないかなと思っていまして,引き続き県民の皆さんに健康管理をしていただく。あるいは基本的な感染予防対策をしていただく。先ほどの防止宣言ステッカーみたいなことで,それぞれの事業者においても感染防止対策をして,これからもコロナウイルスの感染を防止するような取り組みをしっかりやっていくということではないかと思っています。

(記者)
今,県の宿泊券給付事業,ディスカバー鹿児島ですか,この指標になっている警戒目安ですが,まず知事はこの警戒目安というのが妥当なのかという認識をお尋ねしたいのですが。

(知事)
この警戒目安を作った時と比べて,今は大分状況も変わっていると思いまして,この新規感染者数の発生ということだけではなくて,医療確保の体制がしっかりできているかどうかという,その辺もしっかり含めた形での基準というのに見直していく必要はあると思っています。

(記者)
今,これまで4月に入ってからの経緯でも,極地的であったり施設ごとであったりクラスターがおきると,もうこの警戒目安を大幅に超えてしまうという現状を繰り返していると思いますが,やはり繰り返しになりますが,今の国の分科会で示している指標なりを基に見直していくという流れでよろしいのでしょうか。

(知事)
8月7日だったでしょうか,国の方でもフェーズ1から4まで4段階で感染の段階を示す指標,それに対して取り得る,どういう取り組みをしていくかという,講ずべき措置の例というのが出されていますから,それを参考に,鹿児島県に当てはめた場合に,離島が多いという事情も含めた上でどういうふうにしていくかというのを考えていきたいと思います。

(記者)
これも繰り返しですけれども,給付事業を見直したり廃止するというお考えは,今はないということでよろしいのでしょうか。事業自体を見直すということ。

(知事)
事業自体の,中身についての見直しということは今は考えていません。

7.新型コロナウイルス感染症(2)

(記者)
新型コロナ対応の医療体制についてお伺いします。指宿市の病院でクラスターが発生していて,直近1週間となる15日以降の新規感染者数が50人を超えています。感染者数の急増を減らすために,社会に協力要請を検討する基準となる42人を超えていますが,要請を行う考えはありますでしょうか。

(知事)
今のところ,指宿のクラスターが51人ということでありますが,それをもって直ちに各事業所等に休業協力の要請をするという考えはございません。

(記者)
現時点では必要ないという,その理由というのは。

(知事)
もう51人出ていますが,その感染というのが特定された病院の中での話でございまして,鹿児島市内いろんな所で市中感染といいますか,そういうのがたくさん出ているというような状況ではないと思っております。

(記者)
18日に策定された,病床確保計画についてお伺いします。計画では,最大300床を確保するということになっていますが,現在の県の確保病床は,最大で253床となっています。今の感染者数を計画に当てはめると,フェーズ3にあたると県は説明しています。
その場合,すぐに入院できる即応病床が200床,1週間以内に入院できるようになる準備病床100床が必要ということになります。
現在,県の確保状況がどれくらいで,あと何床,いつまでに確保する予定でしょうか。

(知事)
今,253床確保しているという状況でございまして,実際の医療機関に入院されている方は,まだ私ちょっと数字を忘れましたが,50人か60人くらいだったと思いますので,直ちにそれが急増するという状況ではないと思っております。
ただ,300床について,いつまでかということについてはしっかりまだいつまでと決めているわけではありませんが,早急に取り組んでいく必要があると思っています。

(記者)
フェーズの判断についてですが,県の先日の説明では数字を当てはめれば3だけれども,調整本部を開いて正式に決めるので,まだフェーズという議論にはなっていないということです。この現状認識として,フェーズを決定するどの段階にあるかというのを決めるのはいつ頃になりますか。

(知事)
そうですね,今のフェーズ1,2,3,4とグラフのようなものがあって,増えていくのがある。それをご覧になっていると思うのですが,あれはひとつのモデルとしての,計算上のフェーズとして示してありまして,実際にそれがフェーズ2なのか3なのか,というあたりについては,実際の感染者数の発生と入院の状況,そういったものも含めて調整本部等で検討していきたいと思っております。

(記者)
つまり,やはり調整本部を開いて決定するということかと思うのですが,このフェーズの考え方,かなり細かく人数設定されていて,つまり,あまり総合的な判断を省いて現状を認識するために,細かく数字も設定されているかと思うのですが,その辺は,やはり調整本部を開いて総合的に判断していくという手順になるのでしょうか。

(知事)
そうだと思ってています,はい。

8.馬毛島へのFCLP移転計画(1)

(記者)
馬毛島への自衛隊施設整備とFCLPの移転計画について伺います。防衛副大臣が来鹿されてから2週間が経ったかと思いますが,その説明の中には,防衛省としては環境アセスメントを秋頃から手続きを始めていきたいということで,具体的に新たなステップに移っていくというような意向が示されたかと思います。秋頃というと,大体イメージとしては9月頃が入ってきて,来月にはそういう手続きが始まる可能性もあるのではないかというふうに理解しています。
その際に,新たなステップに入るということで,知事としての考え方,方針というものを早く示さないと,ある程度手続きに影響を与えることができないのかなと思うのですが,その意向を示すタイミングというか,早く示す必要があるのではないかと思うのですが,そのあたりの考え方についてお聞きしたいと思います。

(知事)
まだ環境アセスメント手続きを具体的にいつ始めるという,そういう連絡をいただいておりませんので,そういった連絡があった時に,今後また説明なりを求めていきたいというふうに思います。

(記者)
その,説明を求めていくということですが,2週間前の対談の際には少し説明がもの足りない部分もあったというようなことを,ご見解として持っていらっしゃったかと思います。2週間経っていますが,その後会談以降,何か具体的に防衛省に対して何らかの説明を,例えば質問事項を出されたりといったような対応等は取られていないのでしょうか。

(知事)
特段それはしておりません,この間においては。

(記者)
知事が,知事としてこの馬毛島問題に関する賛否を含めた意向を示す上では,地元の方々の意見も汲み取った上で総合的に判断されるというようなお話だったかと思うのですが,地元との意見交換というか調整について,具体的にどういった形で意見交換をされたり,スケジュール的なものである程度決まっているものがありましたらお伺いしたいのですが。

(知事)
まだはっきり決まっているものはないですが,関係する市町村はいくつかありますから,一度集まっていただいていろいろご意見をお伺いしたいと思っております。その際に,防衛省の方で地元の住民の皆さんにも説明会を開くというようなお話もされていましたので,その辺の状況についてもお聞きしたいと思っています。

(記者)
でしたら,最終的な知事としてのご判断というのは,そういった地元の説明会も終えた後になって来るというふうに考えたらよろしいのでしょうか。

(知事)
地元の皆さんに対しての説明会を開いて,それで地元の皆さんのご意見がいろいろ出て,市町村での判断とかいろんなものがあると思いますし,地元への説明も1回で終わるのか,2回3回かかるのか,どれぐらいの時間かかるのかわかりませんけれども,そういったことを繰り返していく中で判断していきたいと思います。

(記者)
となりますと,やはり判断をするタイミング,時期についてはまだこの環境アセスメントの前というわけでなくて,そういった具体的な防衛省の説明や地元に対する説明を聞いて,意向を汲んだ後に判断するということになってくるのでしょうか。

(知事)
まぁ,そうですね。まだ防衛省からもこの前の説明以降,特段新しい情報も来ておりませんし,自治体の方ともお話をする機会,今のところありませんので,そういったことを踏まえてということですから,もう少し時間がかかるのではないでしょうか。

9.洋上風力発電

(記者)
風力発電について伺います。現在,県内で出力1万キロワット以上の施設が17区域計画されています。全ての施設に環境アセスメントが必要で,アセスの4段階で全て県の意見が求められると思います。また,うち2区域ある洋上風力に関しては,新法による促進区域決定の際も,県の情報,知事の意見,求められると思います。
知事は,この風力発電の計画に対して,県の意見を示す際にどのような判断基準,指針を持って臨むかを伺います。

(知事)
洋上風力発電が北薩沖と吹上沖,2カ所,大変大きな規模のものがあるということでございますが,環境影響評価も一部手続きが進んでおりますが,県としては,今のところではしっかりと環境影響評価をした上で,環境への影響があるのかないのか,しっかり調査・評価をして欲しいということと,あとは地元の皆さんのご理解が得られるようにしっかりとした情報提供,これを行っていただきたいというふうに考えております。

(記者)
事業者の方にですね。これは陸上・洋上,どちらも同じようなスタンスということでよろしいでしょうか。

(知事)
そうですね。基本的に大規模な,1万キロワット以上の風力については環境アセスを行うということになっておりますから,アセスメントを行うというのは環境への評価をしっかりと行ってそれを最小限に抑えていくというためのものですから,そこは洋上であれ地上であれ変わらないというふうに思います。

10.新型コロナウイルス感染症(3)

(記者)
新型コロナのことに戻らせていただきます。行政の方が感染対策を県民の皆さんにずっと求めていらっしゃいます。実際,多くの方が努力しておられますが,やはり事業者の方やいろんな現場の方はなかなか理解が得られないで,一般の方にはなかなかマスクをしてもらったり,感染予防を理解してもらえないという声もあります。それに応える行為が実際ステッカーだと思うのですが,ステッカーというこういった形で理解を求めるという方法もあると思いますが,情報提供というのも,県民に理解を求める方法のひとつだと思います。
県の情報提供についてお伺いしたいのですが,今,感染者の情報を鹿児島県はかなり絞って出しておられます。九州・全国的にみても,かなり情報提供の範囲が少ないと思うのですが,これについては各県は,啓発とか身近にに感染が起きているということを伝えるために必要な情報だということで,居住地・年代・性別といったようなできるだけ具体的な情報を出すように努めておられると聞いております。
鹿児島県は,現在これが足りていると,情報公開が実際に不足がないとお思いなのか,見解をお聞かせください。

(知事)
情報をしっかりと県民の皆さんにお知らせしていくというのは,基本的に大事な必要なことだと思っています。その上で,今できる範囲での情報提供をしていると思いますが,不十分な点等がもしあればそれをお聞かせいただいて,またさらに検討は加えていきたいと思います。

(記者)
今,昨日も1人死亡者の発表がありました。特に,亡くなった方の情報提供のときに他県との違いが顕著なのですが,鹿児島県の場合はただ高齢者というだけで,発表をかなり絞り込んだ内容になっています。他の県では,まず事実確認に必要な情報だということで,基本的に自分たちでルールを設けて公表している所,一つひとつのケースで遺族の方にどこまでだったら公表できるかという意向確認を一人ひとりにした上で公表している所が多いと,私ども取材の中で感じたところです。
鹿児島県の場合は,遺族の意向に配慮して,ということをまずひとつ理由に挙げておられるのですが,今後,この形を何か変更したり,オーダーメイドのこういったような情報公開の形にしていくというようなお考えはありませんでしょうか。

(知事)
今,亡くなられた方については,ご遺族の方に情報を公開していいかどうかということをお聞きしているわけですが,今おっしゃったように,どこまでだったら言ってもいいですかと,年齢・性別というところまではなかなか聞けていないというのが,現場での実態だということだと思います。中には,コロナウイルス関連ということを含めて言わないでほしいというような要望を具体的にされる場合もあるようですけれども,なかなか,現場の職員にとってみますと,非常に皆さん悲しんでいらっしゃる中でそういうことを事務的に確認するのが非常につらい状況にあるということではあると思いますが,その辺が,県民の皆さんの知りたいと,あるいは公益的な要請,感染拡大防止ということにどの程度必要なのかということも踏まえた上で,もしそれを聞いた方がいいということであれば,そういうことを努力していくということも検討していきたいと思います。

(記者)
実際,この範囲の情報公開で感染拡大防止・啓発に役立っているとお思いでしょうか。

(知事)
どうでしょう,亡くなった場合に感染拡大防止という観点からは,特段あまり役立つ情報かどうかということについては,そうかなというのはあまりピンとこないのですが。高齢者の方,80代・90代あるいは70代の方でどれくらい亡くなっているかという統計的なデータとしては,それは皆さんにお知らせするというのは大変意義があるとは思いますが,個別に,亡くなった方が性別がどうなのか,年齢がどうだったかということについて,遺族の皆さんが悲しんでいらっしゃる時に具体的に聞くという,そこを皆さんの心情を乗り越えてまで確認する必要があるかどうかというところについては,もう少し検討する必要があると思っています。

(記者)
私どもは,身近な所で亡くなっているということをお伝えすることが一番身近に感じていただくことではないかと思うのですが,実際そういうふうに考えていらっしゃる行政もあるようです。一応,どこかの時点ではそのようにまとめて発表する用意があるのか,クラスターとの関連などはやはり発表する意義がある情報なのではないかと思うのですが。

(知事)
それは意義があると思うのですが,ご遺族の方がクラスターとの関連を公表しないでほしいと言われた時に,いやそれは公益性の観点からやりますとまでは,言うべきかどうかというところは検討が必要ではないかと思っています。

11.知事就任3週間の所感等(2)

(記者)
重複する部分もあるかと思うのですが,間もなく就任から1か月経つ頃になると思うのですが,印象に残っていること,これに取り組んだということが具体的にあれば伺いたいのですが,いかがでしょうか。

(知事)
どうでしょう。あっという間に経った感じで,何があったかなと振り返ってみると,そうですね,いろいろ日々の業務に追われているところはありますが,1つ印象的なのは,一歩前進したという意味では,国体の関係でしょうかね。
あとは,なかなか県庁内から出る機会がまだ非常に少ないのですが,現場にあまり足を運ぶ機会がない中で,大隅の方の災害の現場を実際に自分の目で見て,実際に被災された方の声を直接お聞きしたというのが印象に残っております。

(記者)
その上で,目まぐるしいひと月弱であったことはお察しするところですが,今,現状で就任前には見えなかった鹿児島県の課題,コロナもさることながら,県政が抱える課題というのはどういうところだと思われるか,いかがでしょうか。

(知事)
就任前と後とで変わったかと言われると,大体大きな方向性としては就任前に思っていたこととそう変わらないとは思うのですが,非常に多岐にわたる,日々いろんな案件を知事室に持って来ていただいておりますが,こんな課題もあったんだというようなことも,小さいことも含めていろいろ,本当に幅広い課題が,大きいもの小さいもの含めてあるんだなということは実感しております。

(記者)
その中で,改めて一番の課題という言い方が適切か分からないですが,これが課題だと感じられたところは,もし挙げるとすればどういうところでしょうか。

(知事)
課題としては,やはりコロナ関連ですね。コロナの関係でも,安心・安全と経済の両立ということが大事だとは思っているのですが,感染防止対策,これがやはり私の就任の前と後とでは大分変わっていて,何が変わったかというと,若者中心の感染だったのが,鹿児島でも最近では高齢施設あるいは医療の施設で高齢者の感染が増えているということで,そういった意味でより深刻な状況になっているかなというふうに思っています。

12.会議の公開

(記者)
そのコロナの関連で,コロナの関連だけに限らずですが,知事が就任される以前から,記者クラブでは,鹿児島県の会議が非公開,冒頭のみの,非公開が多いというところを思う部分があるのですが,現状,就任されてからコロナの会議も冒頭のみというところが,全てそういう形になっていますけれども,この点に関して,より詳細であったり適切なニュアンスというところを我々が把握しようと思った時に,後からブリーフィングするというところの理由が,道理というのはいったい何なのだろうなというところがあるのですが,この点いかがでしょう。

(知事)
参加される皆さんが自由に意見を言っていただくということだと思うのですが,今までを振り返ってみて,そんなに非公開にする理由があるかどうかなというのは,後に振り返ってみればあるかもしれませんが,事前にそれを予測することもできないので,その辺もしご要望があれば,個別にまた少し検討はしていきたいと思います。

(記者)
民間人が入ってくるものというところは,公の人とは違うのでというところはあると思いますが,県内の,県庁内の会議であれば,皆さん,部長の皆さんは普段我々と取材対応していらっしゃる方たちの集まりというところを踏まえると,我々としてはやはりそれは公開で見たいし,我々も県政の課題を共有したいというところで,ぜひまた公開というところを検討していただけないかと思っているところであります。

(知事)
はい。

13.知事面会の基準等

(記者)
重ねてですが,知事が就任されてどなたでもお会いしたいというようなお話があったと思うのですが,その中で,先日障害者の団体の方たちが,医療費の窓口払い無料化を求めて来られた時に,後で会見されたのですが,知事にお会いしたかったけれども,お会いできなかったというような発言があったのですが,どういう状況で会う・会わないという判断をされているのか,というところはいかがでしょうか。

(知事)
基本的に,いろんな方が来られるのですが,時間的に余裕があればお会いするというスタンスでおりますし,あとは日程がどうかということが一番中心だと思いますけれども。障害者の皆さんも,後からお聞きして,次の機会があったらよろしくお願いしますと言われていて,わかりましたということにしています。

(記者)
別に,そこに恣意性はないという理解でいいんですよね。その,会う・会わないというところに対して。

(知事)
そんなに恣意的な対応ということではないと思っています。

14.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(1)

(記者)
最後に,話が戻って恐縮ですが,ステッカーの関係です。東京都で,同様のステッカーを掲示している店でクラスターが発生しているケースがある中で,それを踏まえた上で今回バージョンアップしたというような考え方があれば伺いたいのですが,その点はいかがですか。

(知事)
バージョンアップというか,多分東京都も今同じような感じで,一部見回りをしたりというようなことを含めてやっていらっしゃるのだと思うのです。ですから,そんなにブラッシュアップしているかどうかということは分かりませんが,事業者の皆さんに,こういう感染防止対策を,基本的なことをしっかり取り組む必要があるということを認識し,またその動きを促進していきたいということで,これをやったから必ず感染防止できるということでは必ずしもないので,それは行かれる方も注意していただきたいし,お互いにそこは注意を払いながら,できるだけ感染防止の効果を上げていくという取り組みだというふうに理解しております。

(記者)
あと,県などがステッカーを掲示している事業者に立ち入るという場合は受け入れてくださいという文言があったと思うのですが,これはどうなんでしょう,積極的に行かれるようなものなのか,それともこういうふうに掲示することの抑止力なのかというところは,どのような考え方なのでしょうか。

(知事)
そういうこともあり得るということを前提に皆さんきちんと,それがなくても皆さんまじめに対応していただけると思いますが,しっかり対応していただきたいということと,やはりいろんなお客さんが行ってみて,やっているというはずのことがやられていないというような情報提供等あった場合には,そこに足を運ぶというようなことはしていきたいと思っております。

15.出水市女児死亡事案

(記者)
最後に,何回もすみません1点だけ,去年の同じような時期に,出水市で虐待されていた女の子が亡くなった事案がもうすぐ1年になるのですかね。県の外部の相談部会の方でも,間もなく出す提案というのがまとまり,県に提言するものが出てくる見通しになっているのですが,相談部会の検証に対してはどういうことを,僕らは非公開でまだ中身は全然わからないのですが,どういうものを期待したいというか,この点はいかがでしょうか。

(知事)
私もまだ内容について全然聞いておりませんが,そういうタイミングであるということは承知しております。ああいう本当に痛ましい事件が二度と起きない,そういうことをしっかりと再発防止として取り組んでいけるような内容であることを期待しております。

16.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(2)

(記者)
ステッカーの話に戻らせていただきます。ステッカーですが,民間の団体,各業種の方々でも作っているところはあるかと思うのです。それを県がすることでそこの差別化といいますか,県がすることの意義というのを改めてお伺いしてよろしいでしょうか。

(知事)
民間の皆さんのそういう同様のことというのは,自主的にもう既にされている所があるというのは聞いておりますが,そこの中身というところまではチェックしておりませんで,県のこの感染防止対策ということについては,感染症の専門家のお医者様にチェックしていただいた上で,こういう内容というふうに整理しておりますので,その辺の内容が同じかどうかはよくわかりませんが,ある程度民間の方がしっかり取り組んでいらっしゃるのであればそれでも結構だと思いますし,それはお店を実際に選ぶ消費者の皆さんが民間のものでも県のものでも,どちらでもそういう努力をしていらっしゃる所であればそれを尊重するということもあっていいのかなというふうに思っております。

(記者)
先ほど,これを貼っているからといって100%ではないというようなお話がありましたが,実際,県としては安心・安全なお店ですよというのを伝えて,消費者の促進といいますか,お店に足を運んでいくような狙いがあるという理解でよろしいのですか。

(知事)
そういう面もございます。はい。

(記者)
そのあたり,すみません知事の言葉で一言,県民はこれを貼っている店をどういうふうに理解してお店に行った方がいいのかという,何か思いがあれば聞かせてください。

(知事)
今おっしゃったように,この宣言をしていることで,絶対ということではないですが,必要な感染予防対策ということをしっかり取り組んでいるお店だということで,そういう取り組みがあるという意味では,ステッカーの取り組みをしていない所と比べれば安全性の高いお店だ,ということでご利用いただければと思います。

(記者)
知事の中で,こういう取り組みをすることで感染を防ぐ方に重点を置かれているのか,それとも経済の活性化の方に重きを置かれているのか,そのあたりはいかがでしょうか。

(知事)
両方あると思うのですよね。両立ですから,感染をできるだけ防止するという安心感がないと経済というのは回っていかないので,こういうことを通じて安心度を高めるということで経済の活動というのを広めていくと,両面あると思います。

17.新型コロナウイルス感染症(4)

(記者)
あと,議会の臨時会のことで,補正予算の関連でお伺いしたいのですが,今回,議会を招集された理由がコロナの対策ということで,これから議会に説明という段階なのは重々承知していますが,具体的に医療体制の整備というのはどういうことに予算を投じていかれるのか,力を入れる分野等々があれば教えてください。

(知事)
コロナ対策の中では,今回は感染防止対策のところをしっかりと,早めに対策をする必要があるということで,国の予算でも決まっておりますが,医療関係の皆さん,最前線で頑張っている皆さんの支援というのを1つの大きな柱にしていきたいと思っております。

(記者)
一方で,経済対策の方にも今後力を入れていかれると思うのですが,それはまぁまだ先の話になる,どういう状況になったらそういうところに予算を投じていくのか,何かお考えがありましたら教えてください。

(知事)
今回の8月の議会は,まずは感染防止の方に重点を置いていく,そのことが経済の活性化にもつながっていくというふうに思っておりますが,改めて先般,いろんな業界の関係の団体の皆さんからもご意見をお伺いしておりますので,そういったことを踏まえた上で,9月の議会の方にそういう経済対策を含めたことも考えていきたいと思っております。

18.重度心身障害者の窓口負担無料化

(記者)
最後に,先日,重度心身障害者の方々がお見えになって,窓口無料化ということを要望されたかと思うのですが,知事のマニフェストにもそういうふうにしていきたいと,簡素化していきたいというようなお考えを示されていますが,窓口無料化の要望についてのお考えを教えてください。

(知事)
重度の障害者の皆さんの窓口無料化ということについて,いろんな自治体で,取り組んでいらっしゃる所も既にありますから,そういった事例も参考にしながら検討していきたいと思っております。

(記者)
わかりました。では,現段階では無料化する・しないは,まだこれから検討されるということですね。

(知事)
そうですね,制度の設計あるいは財源の問題,そういったことを含めて検討していきたいと思っております。

19.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(2)

(記者)
先ほど,かごしま国体のことについて質問されたお答えがあったのでいくつか関連して質問したいのですが,先ほど,3年後かごしま国体があるとすれば,天皇杯を目指して,あるいはアスリートのための発表の場であるというお考えをお話になったと思いますが,一方で,鹿児島県としてこれまで数百億円単位のお金を使ってきた,あるいはこれからも強化・普及等を含めての費用も発生してくるでしょう。となれば,国体というのは,ひとつそのスポーツするアスリートのための場ではなくて,県民一人ひとりにとっての大会でもあると思います。簡単に言えば,スポーツを通じた地域振興とか経済振興,そういったことにもつなげていかなければいけない大会なのかなというような個人的な意見もあるのですが,知事としてはそういったことについてのお考えは,何か具体的に持ってらっしゃるでしょうか。

(知事)
もちろん国体に対するそういう経済効果あるいは県民の皆さんお一人お一人がスポーツの交流を通じていろんな発展につなげていくということも,もちろん視野にはあると思っております。

(記者)
例えば,2000年のシドニーオリンピックの時には,オーストラリアは国を挙げて,スポーツをする国民が増えれば医療費が抑えられて経済の発展,国民の健康・文化の発展につながるといったような施策を講じたという話も聞いております。何かそういったことに関して今後3年後,具体的な何か今考えていらっしゃるアイデア等があれば教えていただきたいのですが。

(知事)
今,現時点で国体との関係で3年後にというと,そこまではまだ思いが至っておりません。ただ,高齢化が進む中でできるだけ健康寿命を延ばしていきたいということは,日々の取り組みの中でもやっていきたいと思っております。

(記者)
例えば施設等の利用,トップアスリートだけではなくて,いわゆる一般の県民がよりスポーツをする,運動をする機会が増えていく,そういったことを描くことをトップの知事が示せば,また国体というもののあり方も違ってくるのかなという印象もありますが,いかがでしょうか。

(知事)
そういうことも含めて検討していきたいと思います。ありがとうございます。

20.ふるさと納税

(記者)
総務省が先日まとめた,2019年度ふるさと納税の市町村別の寄附総額に関してですが,鹿児島県内の自治体への寄附総額が312億円で,全国で北海道に次いで2番目に多い数字でした。自主財源の乏しい市町村にとっては貴重な財源となっていると思いますが,一方で,加熱する返礼品合戦,また都市部を中心に税収が減る自治体が出てしまうという問題点,また高所得者ほど減税幅が大きいとかいろんな問題も指摘されています。知事としては,このふるさと納税という制度をどのようにとらえていらっしゃるか,まずそこをお聞かせください。

(知事)
鹿児島県の場合は,多分もらう方が多い自治体だというふうに思いますので,地域の特産品の振興という面もありますし,市町村の財源にもなっているということで,これは総務省の方で,都市部の自治体の減少分も含めた微妙なバランスの中でできている制度だとは思いますが,鹿児島県の特産品のPRという側面もありますし,鹿児島県の自治体の財源としても非常に貴重な財源になっているという意味で,今後もこういった取り組みをしっかりとやっていきたいと思っております。

(記者)
その中で,鹿児島県では例えば南さつま市が46億円,志布志市が40億円,大崎町が28億円と,頑張っている自治体とそうでない自治体が差があるかなと思うのですが,この頑張っている自治体は何が原因かというのは,何か分析されていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
これは私自身が分析しているわけではないですが,これまでも志布志や大崎が多かったと私は思っていましたが,鰻や牛肉,そういったものに対する需要というのが,これまでは大変大きかったかなというふうには思っております。
私も東京にいるときに,三十いくつの自治体にふるさと納税をしておりましたが,ちょっと鹿児島に来たのでできないのかなと思って残念なのですが,そういったいろんな自治体での特産品でPRする力がある所,あとは今回新聞記事で拝見したところでは,いろんな小分けにしたりというような,消費者の側に立った商品の提供・工夫・PRの仕方,そういったものが功を奏しているのかなというふうに思いますので,またそういったところを他の自治体でも参考にしながら,鹿児島県全体として県外の皆さんにPRし,また財源としてのふるさと納税の振興ということをしていただければいいのではないかなというふうに思います。

(記者)
一方で制度の存続に関してですが,これだけ競争が過熱すると,自治体の方で減収する自治体があると都市部の方から反発も出て来るのではないかなという心配・懸念もあります。そのあたりに例えば,ふるさと納税の意義を地方の方から発信していく,県がとりまとめたりもしくは市町村の方に働きかけたりというようなお考えは今ございますでしょうか。

(知事)
鹿児島県として,今それを直ちにやるというような考えは持っておりませんが,一部加熱したことで,返礼品の割合を抑えるというようなことでいったん今のところ落ち着いているのではないかなとは思います。

21.燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開催(3)

(記者)
国体に関して,先ほどのご発言の確認の質問をさせてください。延期された国体に関して天皇杯を目指すというふうにおっしゃいましたが,天皇杯を目指すとなると競技力の維持・向上というのが必要になってきます。これまでのベースがあるとはいえ,3年間で再構築する必要がありますが,それはイコール経費の肥大化にもつながると思います。
ここで3点お伺いしたいのですが,開催県が天皇杯を獲得するというのは盛り上がりに不可欠という声がある一方で,そもそもそのあり方に対する批判もあります。先ほど天皇杯を目指すとおっしゃったのは,まず県の方針としてとらえていいのか,それとも知事の思いかというのが1点。
経費の肥大化につながるということで,このコロナ禍で対策費などがいろいろ要る中で,県民の理解が得られるかどうかということが1点です。
それから3点目ですが,当社が行ったアンケートでは,競技団体や市町村からは,これ以上の負担には耐えきれないということで簡素化などを求める声もあります。現段階では3年後かどうかは決定していませんが,天皇杯を目指すかどうかということに関してはコンセンサスが取られていないのではないかと思うのですが,そういった競技団体や市町村の声を反映させるかどうかという考えがあるかどうか,そこを教えてください。

(知事)
国体の開催にあたっては,私一人が走っても県民がついてこないと良い大会にはならないと思います。天皇杯を目指すというのは多分,私はそう思っていますし,県庁の国体局の職員も思っているのではないかと私はそう思っていますが,そこは個人かどうかと言われれば,私はそれはコンセンサスを取った上で言っているわけではないので,そういう意味では私の思いだというふうに理解していただければいいと思います。ただ,アスリートの皆さんも当然,参加する以上は上を目指す。だから目指すという意味では,皆さん共通の思いではないかなというふうには思います。
天皇杯を目指すにあたって,どこまでお金をかけるかとか,そういうことはまた検討が必要だと思いますし,このコロナの時代の中で3年後に向けてどれだけお金をかけられるかということについては,皆さんしっかり県議会でも議論していただく必要があると思いますし,競技団体ほか皆さんの都合もしっかり聞いた上で判断していく必要があると思います。
また,市町村の皆さんの負担のあり方ということについても,当然配慮する必要があると思いますし,滋賀県・佐賀県と一緒に,やはり延期にかかる費用ということについては,国へも支援を要請するという中で今後判断をしていきたいと思います。

(幹事社)
川内原発関連もありますので,まだ質問されていない方を優先でさせていただきます。

22.新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカー(3)

(記者)
ステッカーの件で確認ですが,県や指示を受けた人がチェックをする場合があるというところについてですが,これは県や業者の方が抜き打ちで立入調査をするというような趣旨になりますか。

(知事)
抜き打ちでやるか連絡をしてからということかはっきり決めておりませんが,抜き打ちの場合を否定するものではありません。

(記者)
実際に店舗や施設を訪問して,その対策状況を確認するような作業をするということになりますか。

(知事)
基本,現場に行かないと分からないことが多いのではないかなと思いますので,基本的には現場に足を運ぶということだと思っています。

23.新型コロナウイルス感染症(5)

(記者)
ディスカバー鹿児島について伺いたいのですが,先般また利用自粛の期間延長を要請されて,延期は4回目となるかと思います。この,4回延期となったことについて改めて受け止めをお聞かせいただけますか。

(知事)
4回延期ということで,既に第1回目のディスカバー鹿児島の事業に沿って旅行を計画されていた皆さんには,大変申し訳なく思っておりますが,感染拡大防止という観点からの措置であるということについてぜひご理解いただきたいというふうに思っております。

(記者)
利用者の方が残念というところももちろんあるかと思いますが,当初始められた趣旨としては,観光業への深刻な影響から一日も早い回復を図るために展開しますということで,ここまで延期になっている状況というのは,観光業の方の一日も早い回復に寄与できているかという点についてはどうお考えですか。

(知事)
そういう意味では,観光業の皆さんも大変待ち望んでいらっしゃると思うのですが,ただ,このことをすることで観光業界の中でクラスター等が発生した場合にはさらなる打撃ということもありますので,その辺の状況を踏まえた上で,今後しっかり見極めをしていきたいというふうに思っております。

(記者)
これに代わるような,すぐに収入が入るような他の対策を考えるというお考えは,今ありますか。

(知事)
今のところは,そういう需要喚起というよりは感染防止のための対策というのをまずやっていただくということで,今回の補正も含めて感染防止対策をしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

(記者)
最後に,先ほどの臨時会のお話の中で,今回感染防止対策として医療関係の方への支援を大きな柱にしていきたいというお話がありました。先日,医療関係団体の方との意見交換会もあり,その中で,受け入れている病院側に大きな負担があるので,経済的な支援も含めた幅広い支援をお願いしたいというようなお話があったと聞いています。この医療関係者への支援は,形としては経済的な何か慰労金ですとか,どういう形の支援を検討されているのでしょう。

(知事)
今おっしゃったような慰労金を含めて,あるいは病床確保の経費についての支援ということを今考えております。

(幹事社)
すみません,では今手を挙げていらっしゃる2人で県政一般は終わらせていただきます。

24.新たな総合体育館の整備,鹿児島本港区まちづくり

(記者)
県都の再開発についてお伺いします。県の新総合体育館についてですが,土地の譲渡交渉に入っているMBCさんとの協議は今どのような状況でしょうか。

(知事)
県庁の東口に体育館をということで,前の県政のときにそれを念頭に交渉を始めているということですが,体育館の建設問題については,どのような体育館を建設すべきかということも含めて,場所等について検討していきたいと考えておりますので,そういった意味で少し検討に時間を要するということで,MBCの方からはいったん白紙に戻してほしいというような申し出がありましたので,県としてもそういうことで合意しております。

(記者)
白紙に戻してほしいということがMBCさんの方からあったということですか。

(知事)
はい,そういうことです。

(記者)
それはいつあったのでしょうか。

(知事)
合意をしたのが7月の終わり,30日だったと思います。

(記者)
そうなんですね。となりますと,それはもういったん白紙に戻されて,協議はストップしたということでしょうか。

(知事)
そうですね,はい。

(記者)
ああ,そうなんですね。
それは,まったく今私も初めて聞いたのですが,それは何か発表されるということを今までされなかったのはなぜなのでしょうか。

(知事)
それはMBC側のいろんな役員会の関係もありまして,口頭で合意したということで,特段こちらからは申し上げておりませんでした。

(記者)
わかりました。それはまた後で担当課にも話を聞きますが,となりますと,今まで県庁東側の土地で整備を進めていくということが方針としてあったと思いますが,それをもう全て白紙に戻されると。

(知事)
白紙ということではなくて,これまでの検討の経過もありますから,これまでの検討の経過も含めて今後の検討をしていく。その際に,東側を全く白紙というか対象から外すということではなくて,これまでの検討の中でもう一回,どういう体育館を造るか,適地をどこにするかということを議論していきたいということでございます。

(記者)
議論のやり方としては,また新しく検討委員会とか県民を含めた形で作られたり,いろいろあると思いますが,現時点で考えていらっしゃることは。

(知事)
何らかの検討機関を設置して検討していきたいと思っております。

(記者)
鹿児島市との関係性という部分では,今日の東側の協議をストップされたということは,鹿児島市の方にも伝えていらっしゃるということでしょうか。

(知事)
鹿児島市の方には,私からは伝えておりません。

(記者)
事務方の方から伝えられたりはしておられないでしょうか。

(知事)
どうでしょう,まだMBCとの間での内々の合意だったのではないかなと思いますので,そこまではまだ伝えてないのではないかと思います。

(記者)
今この時点で明らかにしたというのは,タイミング的にはもう大丈夫だということで知事が判断されたのでしょうか。

(知事)
記者さんに聞かれたからしようがないかなと。(笑)

(記者)
ちょっと動揺してしまったんですけど。
鹿児島市も多分びっくりされると思いますが,そういう事前の摺り合わせというのも必要だと,鹿児島市の方は常々おっしゃっていたと思うのですが。例えば,市長には直接お話をされたりということはなさっているのですか。

(知事)
市長にも申し上げておりませんので,これから連絡をすることになると思います。

(記者)
大変恐縮ですが,鹿児島市との関係性というところでは,本港区もありますしスタジアムもありますし,情報の共有という点では大変重要な部分だと思うのですが,そこについての関係性の構築というのは,どのように考えていらっしゃるのでしょうか。

(知事)
鹿児島市とはしっかりと意思の疎通を図っていきたいと思っていて,森市長とも連絡はよく取っていますし,市長とお互いに月1回ぐらいはお会いしてお話をする機会というのを作ろうと思っていまして,9月の初めにも1回お会いする機会を作りたいと思っています。

(記者)
あと,本港区についての状況の変化はありますか。

(知事)
本港区についても,前回,就任の時からそう大きく変わっておりませんが,本港区については当面まだ開発まで時間がかかりますので,今あそこの工事を,簡易舗装をしてイベントや駐車場等でしばらくの間使えるような,そういうことをして,秋ぐらいから公募していきたいと思っております。

(記者)
秋ぐらいから公募というのは。

(知事)
秋ぐらいに簡易舗装等の工事が終わると思いますので,使えるようになると思いますので,それに向けた公募も近々始めたいと思っております。

(記者)
公募というのは,イベント広場としての。

(知事)
イベントをこの日に開催したいのですが,使わせてくださいというような公募です。

(記者)
なかなかイベント等も開きにくい状況ではあると思うのですが,そこの部分は。

(知事)
公募しても応募者がいない可能性はありますけれども,一応そういう態勢はできあがるということです。
そのまましておくとほこり等がたつものですから,簡易的に舗装ということをしっかり取り組んでいるということです。

(記者)
再開発自体の事業者の公募というのは,今,無期限延期ということになっていますが,そこの部分は。

(知事)
その取り扱いは変更ございません。

(記者)
今のところ無期限延期のままで。

(知事)
そのままです。

25.馬毛島へのFCLP移転計画(2)

(記者)
馬毛島の自衛隊基地の関連で,少し確認したいと思って。先ほどの質疑を伺っていると,知事としては,まだまだ防衛省側からの説明が十分でないという認識だと受け止めたのですが,まずそれでよろしいですか。

(知事)
はい。

(記者)
で,仮に住民それから自治体の理解が得られない場合,県としてどのような対応をとられるのかということを伺いたいと思うのですが。
例えば基地問題ということで思い浮かぶ沖縄県の場合は,例えば,状況はまた違うと思うのですが,県の側が計画変更に必要な承認をしないと。それが訴訟に発展するというようなケースもありましたが,鹿児島でもそういった状況になる可能性,なることがあり得るのかどうか,ということを知事の認識を伺えればと思います。

(知事)
地元の住民の方や市町村の皆さんがどうお考えになるかということがまだよくわかっていない段階なので,どういう対応をするかというのははっきりしておりません。県のいろんなそういう諸手続についてどういう対応をとるかということについても,沖縄県のいろんな手続きがどうだったかは私詳しく承知しておりませんが,鹿児島県で同じような手続きがあるのかどうかもよくわかっておりませんが,それぞれの法令に沿った手続き,許認可の要件,そういうものをしっかり判断した上で行っていくということだと思っています。

(幹事社)
続きまして川内原発関連について質問のある社はお願いします。

26.高レベル放射性廃棄物の最終処分

(記者)
核のゴミの件でまずお伺いしたいと思います。最終処分場がない状態で川内原発はじめ原子力発電所が稼働し続けていて,使用済みの核燃料が増え続けています。こうした核燃料サイクルがうまく進んでいない現状について,知事は,総論ですけれども,お考えをお聞かせください。

(知事)
核燃料サイクルを,やる以上はしっかりと再処理施設あるいは最終処分場というものを,国において早くきちんとした形で作っていただきたいというふうに思っております。

(記者)
仮に,その施設が,今回北海道の町が文献調査に応募を検討しているということが明らかになりましたが,鹿児島県内の自治体が同様に応募を検討しているというような状況になったとした場合は,知事としてはどのように対応するお考えでしょうか。

(知事)
核燃料の高レベル(放射性)廃棄物の最終処分場,これを鹿児島県内に誘致したいという思いを私は持っておりませんが,それぞれ自治体の判断で,仮に,あまりあり得ないのではないかと思っておりますが,仮にそういうところが出てきたら,まずはその自治体のお考えを聞きたいと思います。

(記者)
ということは,今の北海道の状況は,道の知事などが否定的な考えを示されたりしていますが,仮に鹿児島県内で同じような状況があった場合は,即座に知事として否定的な考えを示すというのではなくて,まずは当該自治体と話し合いを持つということでしょうか。

(知事)
話も聞かないで反対というわけにもいかないと思いますので,その辺の事情についてお話をお伺いしたいと思います。

(記者)
最終的には,今の知事のお考えとしては県内に作る気はないということは,当然自治体には伝えるということですか。

(知事)
はい,そうです。

27.川内原子力発電所の運転期間延長

(記者)
それと川内原発の件で,運転延長の問題で,知事の今のお考えでは,専門委員会で議論してもらって,そこでまとまらない場合には県民の意見を聞く。その手段としてアンケートや住民投票というのをお考えだということでしたが,これはまだ今もその考えというのはお変わりないでしょうか。

(知事)
はい,まだ3週間も経たないうちに変わることはないです。

(記者)
その,住民の意見の聞き方として,垂水市で新庁舎をめぐる住民投票がありまして,明確に住民の意志が示されたということで首長が判断しましたが,アンケートとかそういうものよりも,やはり住民投票ですっきりと決着するような形が望ましいのではないかという声はあると思いますが,知事はやはりそこの部分については,まだ,アンケート・公聴会・住民投票,どれにするかというのは,今の段階では決めてないということでしょうか。

(知事)
そうですね,これからの手続きを行う中で判断していきたいと思っております。

(記者)
そういう形で専門委員会や住民の声を聞いて,それを原子力規制委員会あるいは事業者に伝えたいというふうなお考えを示されていますが,一方で,聞くだけではなくて伝えるだけでなくて,県がこの運転延長について主体的に是非を判断すべきだというような声もあると思います。その判断するための話し合いの場として,県と薩摩川内市と九州電力が結んでいる安全協定を活用すべきではないかという指摘もあります。
この安全協定については,今川内原発で建設が進んでいるテロ対策施設なども事前協議をして県が了承して建設が進んでいるという経緯がありますが,運転延長についてはこの安全協定の項目に入っていないと,これは県も薩摩川内市もそういう認識です。しかし,これは非常に重要な原発の状況の変更の可能性がありますので,安全協定を改定して,この運転延長についても協議項目に盛り込むべきではないかという声もありますが,知事のお考えはどうでしょうか。

(知事)
まだそこまでは検討しておりませんでしたので,必要があればそういうお話もご意見もお聞きしながら考えていきたいと思います。

(記者)
最後に,知事は経済産業省のご出身でいらっしゃいますが,県内の原子力政策についてご自身のキャリアを今後どのように生かしていかれたいとお考えでしょうか。

(知事)
原子力行政にキャリアを生かすといっても,そんなに原子力のプロというわけでもないですが,経済産業省の中においてはどちらかといえば保安や安全とか,そういう方向の仕事が多かったので,そういう意味では,原発に限らず安全というのは事業活動の継続にとって一番必要なことですから,安全ということについてはしっかりと認識を持ちながら進めていきたいと思っております。

(幹事社)
他に質問はございませんか。

28.川内原子力発電所の運転と最終処分場

(記者)
先ほど,核の最終処分場の件に関して,県としては受け入れの考えはないというお話があったのですが,一方で,原発を動かせばゴミは出てくるので,利益享受だけをして最終の部分まで責任を持たないのはどうなのかという批判の声は昔からあると思うのですが,この辺,今後川内原発を抱える鹿児島県として,知事としてどういうふうにお考えかというのをお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)
利益享受というのをどう考えるかですが,川内原発がある地元の県だけが利益を享受しているわけではなくて,電力を消費している所が利益を受けている享受者だという考え方もあるのではないかというふうに思いますので,そういった意味では,原発立地県が処分場まで責任を負うという必要があるとは考えておりません。

29.避難計画の見直し

(記者)
あと,避難計画に関してですが,マニフェストの中で不断の見直しをしていくというお話があったと思います。これは今後専門委員会の方で議論されていくと思いますが,そのスケジュール感というのに関して,何か見通しみたいなものはお持ちでしょうか。

(知事)
避難計画はそれこそ不断の計画で,毎年避難訓練等も行いますので,そこでの反省等を踏まえた中で検討していきたいと思いますが,具体的に次いつ開催してというところまではまだ決まっておりません。

(記者)
そうすると,現状に関しては特に問題はないというご認識をお持ちなのでしょうか。例えば,問題がもしあるのであれば,動かす前にその辺は議論すべきという考えもあると思いますが,その辺いかがでしょう。

(知事)
いろんな反省点は,前回の避難計画等の場合にも挙げられていると聞いておりますので,そこは速やかに検討はしていきたいと思いますが,多分,何と言うのでしょうね,そういう計画というのは,見直しというのはやっていくべきもので完全ということはないと思いますので,おっしゃるようにできるだけ早く対応していきたいと思います。

(幹事社)
他に質問はございますか。

30.九州電力株式会社社長との面会

(記者)
九州電力との関係についてお伺いしたいのですが,知事のスケジュールをつぶさに確認しているわけではありませんが,九州電力の社長と会われるご予定はありますか。

(知事)
今のところはございません。

(記者)
前の知事はなかなか会われないというようなこともあった,と聞いているのですが,九電側から面会の要請があれば受けるお考えでしょうか。

(知事)
面会の要請があればお会いしたいと思います。

(幹事社)
よろしいでしょうか。
それでは,質問もないようですので,これで終わります。
広報課長にお返しします。

(広報課長)
では,これをもちまして,知事の定例記者会見を終了させていただきます。
ありがとうございました。

 

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