更新日:2024年9月6日
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厚生労働省は,毎年9月24日から9月30日までを「結核・呼吸器
感染症予防週間」と定めており,名瀬保健所及び徳之島保健所では,
同週間に合わせて,結核・呼吸器感染症予防に関する普及啓発を
実施しています。
結核とは,結核菌によって主に肺に炎症が起こる病気です。結核菌の混ざったしぶきが咳やくしゃみで空気中に飛び散り,それを周りの人が直接吸い込むことで感染します。症状は「咳」「たん」「微熱」「体のだるさ」など風邪とよく似ていますが,症状が長引くことが特徴です。高齢者ははっきりと症状が現れないこともあります。
結核は,医療や生活水準の向上により,薬を飲めば完治できる時代になりましたが,今でも,全国で年間10,235人の新しい患者が発生し,1,664人が命を落としている重大な感染症です。(令和4年時点)
名瀬・徳之島保健所管内では,令和4年の1年間で新たに14人が結核と診断されました。新登録結核患者罹患率(※)は,全国より高い状況です。
(※)新登録結核患者罹患率:集計対象年の1月1日から12月31日の1年間に新たに登録された結核患者数を人口10万人あたりの率で表したもの。
結核に感染しても,健康で体力があれば,通常は免疫が働き,結核菌の増殖が抑えられます。ところが,栄養状態が悪かったり,不規則な生活やストレスで体力が落ちたりすると,免疫力が弱まり結核を発病します。
また,感染した結核菌は体の中に眠っており,数年から数十年経って加齢と共に体力が衰えてくると,発病することもあります。
昔は結核で多くの方が亡くなりましたが,今は薬が開発され,きちんと薬を飲めば治ります。
しかし,治療の途中で薬を飲むのをやめてしまったり,指示されたとおりに薬を飲まなかったりすると薬の効かない結核菌(耐性菌)になってしまいますので,結核と診断されたら,治療終了まできちんと薬を飲み続けることが最も重要です。
結核を予防・早期発見することは,重症化を防ぐだけでなく,周囲への感染の予防にもつながります。
結核の初期症状は,風邪とよく似ています。咳や痰,微熱,体のだるさなどの症状が長引く場合は,早めに医療機関を受診しましょう。
高齢者の場合,食欲がない・体重が減った・なんとなく元気がないなど,はっきりとした症状がない場合もあります。
健康診断や職場健診,市町村の住民健診等で胸部検診を年1回は受診し,早期発見に努めましょう。特に65歳以上の方は,感染症法により年1回の結核健診を受けることが義務付けられています。
また,要精密検査になった場合には,放置せず必ず精密検査を受けましょう。
結核は免疫力の低下などで発症するので,普段から健康的な生活を心がけましょう。
具体的には
1.睡眠を十分にとる。
2.適度に運動をする。
3.バランスのとれた食事をする。
など
結核に感染した場合の重症化を防ぐため,生後1歳までに必ず受けましょう。
今般,新型コロナウイルス感染症をはじめとした呼吸器感染症の脅威が再認識されていることから,今年度より結核予防週間と同時期に「呼吸器感染症予防週間」が新設されました。
呼吸器感染症対策の基本は,「手洗い」「マスクの着用を含む咳エチケット」です。外出先からの帰宅時や調理の前後,食事の前など,こまめに手を洗いましょう。また,感染を拡げないために,咳やくしゃみをするときには,マスク,ティッシュ,ハンカチ,袖などで鼻と口を覆いましょう。
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