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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 過去の知事記者会見 > 平成30年度 > 平成31年1月4日年頭知事記者会見

更新日:2023年12月31日

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平成31年1月4日年頭知事記者会見

時:平成31年1月4日(金曜日)午前11時00分~午後0時03分

場所:記者会見室(県庁5階)

発表事項

  1. マリンポートかごしまにおけるクルーズ船の受入環境整備

質問事項

  1. 今年の抱負
  2. 新たな総合体育館の進捗状況
  3. 鹿児島港本港区エリアの再開発
  4. 鹿屋市の有料老人ホームへの対応
  5. 原子力安全・避難計画等防災専門委員会委員の改選等

 

 

 

(幹事社)
よろしくお願いいたします。
本日は知事から発表事項があるということですので,まず発表事項からお願いいたします。

【発表事項】

1.マリンポートかごしまにおけるクルーズ船の受入環境整備

(知事)
皆さん,あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
私から,1点だけでありますけれども,まずマリンポートかごしまにおけるクルーズ船の受入環境整備についてであります。
先般,議会でも申し上げましたけれども,マリンポートかごしまでのクルーズ船が着いた後の高速船の移動でありますけれども,高速船で移動することによりまして,本港区埠頭,そして指宿,そして大隅半島,佐多岬,雄川の滝もそうですけれども,非常に,ある意味では利便性が高まるということでありますので,整備に向けて早期に取り組んでまいりました。
このたび,浮桟橋などを,本年夏頃から運用開始できる見通しとなりましたので,これを利用していきたいというふうに思っております。
この取り組みによりまして,種子屋久高速船,フェリーなんきゅうによる,先ほど言いましたけれども,本港区,指宿そして佐多岬,雄川の滝など,大隅地域へのクルーズ船観光客の移動が実現し,マリンポートかごしまの周辺の渋滞緩和だけではなくて,観光地への新たな周遊ルートの開拓,県内各地への経済効果の波及につながっていくものと思っております。
観光客にとりましても,より鹿児島を楽しんでいただけることとなりまして,クルーズ船社への魅力的なアピールにもなると思っております。
また,このたび,マリンポートかごしまにおける世界最大の22万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁の整備に着工できる運びとなりまして,2019年3月9日に式典を開催いたします。鹿児島港は官民連携による国際クルーズ拠点の形成に取り組んでいるところでありまして,当日は,連携するロイヤル・カリビアン・クルーズ・リミテッド社が所有する16万トン級の「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が寄港する予定であります。
クルーズ船でお越しいただいた旅客数につきましても,昨年3月から大型クルーズ船が入港できるようになったことから,昨年は一昨年のおよそ20万人を大きく上回る過去最高のおよそ27万人となっております。新たな岸壁の整備を初めとして,官民連携による国際クルーズ拠点の形成に向けた取り組みを進めることは,本県へのさらなる誘客の促進,地域活性化につながる大きな追い風となるものと思っております。
県といたしましては,2022年,官民連携による国際クルーズ拠点の運用開始に向け,国やクルーズ船社と連携しながら,着実に整備を進めていきたいと思っております。

【記者配布資料】(PDF:696KB)
私から以上でございます。

(幹事社)
それでは,この発表事項に関しまして質問のある社はお願いします。
質問,よろしいでしょうか。
よろしければ次にまいります。

【質問事項】

1.今年の抱負

(幹事社)
それでは,ここからは県政一般について質問させていただきます。
年頭でもございますので,まず,知事の年頭の抱負から一言お願いいたします。

(知事)
はい。
昨年は皆さんご存じのとおり,明治維新150年の節目の年でありました。
1月1日にカウントダウンイベントを展開し,5月には記念式典も行い,そして,市町村も合わせて全体で500回を超えるイベント・プロモーションも展開してまいりました。
明治維新とは何だったのか,明治維新を考える年でもあったというふうに思っております。
そして,昨年は,皆さんご存じのとおり,観光と農業が鹿児島の基幹産業でありますけれども,観光においても,一昨年,宿泊者数が800万人を突破し過去最高となり,観光消費額も過去最高となり,インバウンドも過去最高となっております。昨年も,それを上回る勢いで展開できたのではないかなと,そういうふうに思っておりますので,今年もその勢いをですね,つなげるべく戦略的に取り組んでいきたいと,そういうふうに思っております。
また,農業に関しましても,全国2位の茨城を抜こうじゃないかという形で取り組んでまいりましたけれども,おかげさまで,本当に生産農家,JAの皆さんもそうですけども,オール鹿児島で取り組んだ結果,5,000億円を突破するというすごい成果も出てきております。これにより,全国2位の念願の茨城を抜いております。
今後はですね,この観光,農業の基幹産業をですね,さらなる飛躍の年にすべく,一生懸命,今後とも取り組んでいきたいと,そういうふうに思っております。
また,さまざまな面で今年は変革の年でもあるというふうに思っております。また,重要な年になるということもそうだというふうに思っております。
農業の分野では,TPP11(イレブン),そしてEPA,そしてTAG,その他が出て,今後はさまざまな大変革期に突入するわけでありますので,この大変革期の時代を鹿児島の飛躍の年にしなければならないと思っております。守りを固めながら攻めの農業を展開すべく,輸出戦略ビジョンに基づいて,どこの国に,どういうものを,どれだけ,どういうふうに輸出していくのかと,戦略的に輸出を強化して販路を拡大していきたいと,そういうふうに思っております。
また,先ほども言いましたけれども,観光客においてはですね,特にインバウンドの対策を強化していきたいと,そういうふうに思っております。インバウンドの方々が鹿児島に来て,そして楽しんでいただいて,そしてまた来たいというリピーターとして来ていただくような,そういった取り組みも今後とも進めていきたいと,そういうふうに思っております。
鹿児島はポテンシャルが豊かなところであります。このポテンシャル豊かな鹿児島のウェルネスを生かしながら,鹿児島がもっともっと元気になるべく今年も努力していきたいというふうに思っております。
今年は亥(いのしし)年であります。さらに政策を前へ前へと進めていきたいと,そういうふうに思っております。鹿児島が飛躍の年になり,鹿児島が輝く都市になるように勇猛果敢に挑戦し,そして,私自身は,今年も一生懸命,全力でけ死んかぎり走り続けていきたいと,そういうふうに思っております。それにより,鹿児島に生まれてよかった,鹿児島に住んでよかった,そう思える鹿児島をつくっていき,そして子どもたちにバトンを渡してあげたいと,そういう思いでいっぱいであります。
今年も,県民の皆さん,よろしくお願い申し上げます。

(幹事社)
ありがとうございます。
それでは,知事の年頭の抱負,観光,農業中心であったかと思いますが,このことに関して質問のある社がありましたらお願いします。
よろしいでしょうか。
では,よろしければ幹事社の方から2つほど質問をさせていただきます。

2.新たな総合体育館の進捗状況

(幹事社)
まず最初は,総合体育館についてです。
昨年12月議会で,その概要,規模などを明らかにされました。議会においては,立地の問題の中で,渋滞問題,あるいは駐車場の問題などが中心に議論されたかと思いますが,今後,日本郵便との用地交渉なども含めて,今年の取り組みについてお願いいたします。

(知事)
総合体育館に関しましては,私自身は慎重に取り組みを進めてきていると思っております。
まずは,総合体育館は必要ですかということを県民の皆さんに問いたいとそういうふうに思っております。そうしたところ,総合体育館は多くの方が必要であると,そういう認識だったというふうに思っております。それを受けて,検討委員会を設置し,検討委員会の中でどのような体育館にすべきなのかも含めて,検討を進めてきたわけであります。
そして,検討委員会の提言におきましては,国際競技大会が開かれるような,開けるような,そういった体育館であるべきであると。それと同時に,イベントやコンサートも行われるようなアリーナ機能も持たせるような,そういった体育館が望ましいと。そしてまた,利便性,経済性も重視すべきであるということでありました。利便性,経済性の中には,やはりこれだけの大きな建物をつくるということになりますと,当然のことながら,維持管理費が莫大になると。そういうことも考えたときに,やっぱり利便性,経済性が求められるということだったわけであります。
それを踏まえて,一番いいところはどこかということを考えたときに,県有地の大きさを考えれば,農業試験場跡地か工業試験場跡地であろうと。そういった場合に,今のこの検討委員会の提言を踏まえれば,工業試験場跡地が最適地ではないかなと,そういう形の中で,今,進めてるわけであります。
もう一つは,駐車場の問題を,今,ご指摘がありましたけれども,これに関してはですね,こういうふうに考えたわけであります。つまり,利便性,経済性を考えたときには,JR鹿児島中央駅,もう,そのものであります。駅からそのまま直結できるわけでありまして,そういうことを考えたときに,利便性,経済性っていうのは比較的高まる。
もう一つあったのは,駐車場をどうするかというときに,一つは,最初に言いましたけども,駅そのものであります,ということであります。それで,鹿児島アリーナで大きなイベント開かれるときにはどうするかというと,いわゆる鹿児島中央駅からのバスによるやはり輸送というものが展開されているわけでありまして,また,周辺駐車場を皆さん利用していただいているわけであります。もう一つは(群馬県の)高崎に同じようなアリーナができましたけれども,高崎駅から600メートルぐらいかなと思いますけども,そこの駐車場は200台であります。うちは離れてないわけであります,中央駅そのものでありまして,濡れないでそのまま行けるという利便性が非常に高いところにあるわけであります。
もう一つ,私が感じたのは,何回となく市民文化ホールの方に行ってですね,大きなイベントにも参加いたしましたけれども,もう駐車場に入れる車で大渋滞をしております。開始時間に間に合わないようなところでありますし,また,先日,先般,山口の方にお邪魔したときに,海の近くで大きいイベントに参加させていただきました。そうしたところ,みんなが車で行く,集中したことによって,ありとあらゆる道路がもう動かない,渋滞で。そうすると,我々も高知県知事と一緒に1キロ先ぐらいから歩いて,とりあえず間に合わないから,もう歩こうという形の中で行きました。
だから,車で行かなくてもいいような,利便性の高いところが,やはりいいだろうという形の中で,やはりJR鹿児島中央駅西口は一番ふさわしいのではないかなと,そういうふうにも考えたわけであります。
年間,総合体育館を何回お使いになるかということもありますけれども,総合体育館を使うときには公共交通機関を使っていただきたいと,そういう思いであります。駐車場がない,駐車場がないっていうことは車では行けない,車で行けないということは公共交通機関を使わなければいけないということであります。今,皆さんもスマホの中でも,周辺駐車場と打てば周辺駐車場が出て,そこから,そこに行くための交通機関でのルートというのも速やかに出るような時代でもありますので,いわゆる駐車場問題というのは,そういうふうに考えておりますし,また,バスプールをつくって,そこから,いわゆるバスでピストン移送するとかですね,さまざまな対応,対策も考えていきたいと,そういうふうにも思っております。
また,いわゆる鹿児島市の条例にある駐車場の台数は確保するわけでありますので,それは高齢者の方々とか,障害のある方々を含めて,優先的に使っていただきたいとか,もういろんなことを考えながら,今,ご指摘の点については対応してまいりたいなと,そういうふうに思っております。
県民の皆様方のご理解をいただきながらやっていきたいと思っておりますし,また,競技団体の関係者,そして地元の皆さんにも丁寧に説明しながら進めさせていただければなと,そういうふうに思っております。
日本郵便との,今,交渉については,鋭意,努力させていただいておりまして,できるだけ早く合意ができるように進めさせていただければと,そういうふうに思っております。

(幹事社)
それでは,この総合体育館関係の質問がある社の方は,どうぞお願いいたします。

(記者)
バスでのピストン輸送についてご説明がありましたが,そのバスを駐車するバスプールの適地っていうのは想定していらっしゃるんでしょうか,具体的に。

(知事)
バスプールとして使えるところというのは,ある程度限られてきますので,ここを使えばこうなるであろうということは,今,検討しております。具体的に,今,ここだっていうふうに,まだ最終的に決定したわけではありません。
だから,ここが想定されるっていうことは,今,あります。ここが想定されるので,そこにつくった場合にどういう形が一番いいだろうと。一番いいところに決めていくと。また,逆に言えば,一つで足らなければ数か所を設定するということも考えようと思ってます。

(記者)
すいません。今年度中に基本構想を策定されるという方針でいらっしゃると聞いてますけども,バスプールについても基本構想などに盛り込まれるおつもりというのはあるんでしょうか。

(知事)
基本構想に関してはですね,新たな総合体育館の現在の体育館の老朽化,これまでの検討経緯を踏まえますと,できるだけ早期に総合体育館は整備することが期待されていると考えております。
一方で,12月議会においてもいろいろとご議論いただいたところでありまして,また,屋内スポーツ競技団体など関係者のご意見もお聞きしているところでもあります。
今後ですね,長年にわたり利用される施設であることを考慮すると,基本構想の作成に当たっても,慎重かつ丁寧に検討を進めていく必要があると考えております。
基本構想に関してですね,要するに,できるだけ年度内に策定したいというふうに思っておりますけれども,長年にやっぱり使う施設でありますので,さまざまな方々のご意見をもっともっと聞くべきではないかなと思っております。それは,屋内競技団体の方々が,今回示したことに対しましてさまざまな,多分,こういうふうにつくっていただいた方が使い勝手がいいとか,いろんなご意見もたくさんあると思うんですよね。そういったご意見も本当にお聞きしながら,やっぱり慎重に進めた方がいいんじゃないかなというのが私の考え方であります。

(記者)
それは,つまり,年度内の基本構想策定にはこだわらないっていうことなんでしょうか。

(知事)
今ですね,鋭意,日本郵便との間でも協議を進めているわけでありますね。また,競技団体との間でも協議を進めているわけであります。また,地元の方々への説明をしてご理解をいただかなければいけないわけであります。さまざまなことを考えて,できるだけ早期に基本構想を示せるように我々も努力していきたいというのが,私の今の考えであります。

(記者)
繰り返しになりますが,基本構想の中に交通手段などについての,もしくは道路の拡幅などについて,交通面について記述が盛り込まれるご予定なんでしょうか。

(知事)
今後ですね,鹿児島中央駅西口におけるですね,さまざまな課題が,今,ご指摘されているわけでありますので,施設の規模,構成等もさまざまなことがありますので,JR九州やですね,鹿児島市とも協議しながらですね,丁寧な進め方をしていきたいなと,そういうふうに思っています。

(記者)
JR,鹿児島市,日本郵便などとの協議っていうのは,年が変わりましたけども,もう予定っていうのは具体的に出ていらっしゃるんでしょうか。

(知事)
日本郵便とは,今,皆さんご存じのとおり,土地の譲渡方法等について協議を行っているところでありまして,土地の鑑定評価,建物等の調査等につきまして,10月下旬に着手し,今,進めているところでありまして,今後とも着実に調査等を進め,用地補償等についてできるだけ早期に具体的な協議を行いたいと思っております。
土地の譲渡方法につきましても,一般的には売買のほかに交換なども考えられるところでありますので,あらゆる選択肢を排除しないで協議を進めてまいりたいと,そういうふうに,今,考えております。
また,できるだけ早期に協議が整うように努力してまいりたいと,そういうふうに思っております。

(記者)
土地の交換について言及されましたけども,それは,現県体育館がある土地と交換というイメージなんでしょうか。

(知事)
いや,今後,いわゆる協議を行うということでありまして,一般論として,売買のほかに交換なども考えられるということであるので,あらゆる選択肢を排除しないで協議を進める。つまり,本県の厳しい財政状況を勘案しながら,県民にとって最も望ましい方法を検討したいと考えているというところであります。

(記者)
その場合,金額と換地というか土地の交換もセットになったような,金銭の支払いとセットになったような交渉というのもあり得るっていうことでしょうか。

(知事)
もう,これ,繰り返しになって申し訳ないんですけれども,あらゆる選択肢を排除しないで協議を進めていると,進めていきたいというところであります。

(記者)
換地というのも一般論であって県体育館の土地の交換と決めてらっしゃるわけではないということですか。

(知事)
そうですね,はい。

(幹事社)
総合体育館の関係で,ほかにございませんでしょうか。
よろしいですか。

3.鹿児島港本港区エリアの再開発

(幹事社)
では,すいません,幹事社からもう一つ。鹿児島港本港区についてですが,グランドデザインの策定というのが年度内となっておりますが,課題としては,やはり土地利用の見直しであるとか,鹿児島市などとの交渉というのが一つのポイントになってくるんだと思いますが,そのあたりを含めて,今後の取り組み,どうお考えでしょうか。

(知事)
これも,これまで説明してきているとおりでありましてですね。いわゆる,錦江湾,桜島,こんなにすばらしいロケーションはないわけであります。しかし,その錦江湾,桜島を生かしたまちづくりができるかというと,そうではないのではないかなと,そういうふうに思っております。世界あちこち行っても,やはり海を生かした,海があるところは海を生かした観光地づくりが進められておりまして,いわゆる国際観光都市にふさわしいスポットがあるわけであります。その,来て見て感動する観光のスポットにしたいと,そういうふうに思っております。
財産なんですね,いわゆる錦江湾があって桜島がある,こんなすばらしいロケーションはないわけでありますので,その海を感じながら,桜島を見ながら,コーヒーが飲めたり,食事ができたり,いろんなことができる,そして散歩ができる,そしてショッピングを楽しめる,そしてホテルに泊まれるような,若い人がちょっと遊べるようなアミューズメントがあるようなですね。そういった,来て見て感動する観光スポットにして,財産にして,子どもたちに残してあげたい,そういう思いでいっぱいでありますので,たくさんの方々と協議をしながらご理解をいただきながら,来て見て感動する観光地にすべく努力していきたいなと,そういうふうに思っております。
当然のことながら,鹿児島市とも協議を進めておりますので,鹿児島市とも思いを共有しながら進めさせていただければなと,そういうふうに思っています。

(幹事社)
それでは,この本港区関係,質問がありましたらお願いします。

(記者)
市との協議,思いを共有してということですけれども,どういった形で協議の場を持とうというふうにお考えなのでしょうか。

(知事)
それは,一つは,トップ同士ということもありますので,私と森市長との間で情報交換しながら,鹿児島県,鹿児島市をもっともっと国際観光都市にふさわしくするためにはどうすべきかということも踏まえながら,考え方を述べ合い,そして思いを一つにして取り組んでいくということであります。
もう一つは,当然のことながら,その思いを受けて,幹部同士の間で協議を進めていくということにもなっていくというふうに思っております。
引き続きですね,鹿児島市とは,連携を密にしながら,鹿児島市,鹿児島県の発展のために全力でお互いに一致協力しながら取り組んでいくということになると思いますし,現在もそういう形の中で進めさせていただいてると思っております。

(記者)
幹部同士の意見交換をする必要があるということで,これはグランドデザインを策定した後にということをイメージされてるんでしょうか。

(知事)
いや,当然のことながら,最終的なグランドデザインを確定するためには鹿児島市の意向・協力がなければいけませんし,また,鹿児島市との間でですね,こういうものにすべきではないかなという形の中で,一致協力していかなきゃいけないと思っておりますので,その前には思いを共有できればなと,そういうふうに思っております。

(記者)
グランドデザインの策定前ということですか。

(知事)
今後,できるだけ早く,今も言いましたけれども,これまでもトップ同士での間ではですね,さまざまなことも協議を進めているわけでありますので,その思いの中で,現在も幹部同士も含めてですね,ある程度の意見調整を行いながら,展開しているわけであります。
また,ご存じのとおり,その本港区埠頭の中の実行委員会,検討委員会の中に鹿児島市の幹部の方も入っていらっしゃるわけでありますので,そういったことを踏まえながら,今の状況というのは共有できているのではないかと思っておりますし,今後とも,一致結束して協力してですね,進められるように,鹿児島県,鹿児島市の発展のためにどうすべきかということも含めながらですね,考え方を一致協力しながら取り組まさせていただければと思っております。
現在も,ある程度は協議しながら進めておりますし,また最終的にですね,そういう思いを共有するということのための協議も行うことになるのではないかなと思っております。

(記者)
その中に土地利用規制の話なんかも含まれてくると。

(知事)
具体的にはですね,やはり,そこにどういうものをつくるかですよね。それはもう,私が何度も言っておりますけれども,国際観光都市にふさわしい観光スポットをそこにつくりたいのです。そのためにはどういうものが必要であるか。こういうものが必要ですっていうのは,私,何度も言っていますけど,そういうものが必要ですねということを鹿児島市との間で思いを共有して,鹿児島市の発展のためにも鹿児島県の発展のためにも,財産として,子どもたちに残すためにもそういうものが必要ですねということを合意して,そして,逆に言えば,そういう規制緩和とかいうことも含めて,最終的な合意へとつながっていくのではないかなと思ってます。

(記者)
当然,県としては理解を求めていくということになると思うんですけれども。

(知事)
そうですね,県としては理解を求めていくことになると思いますけど,ただですね,やはり鹿児島の未来をどうすべきかということですよね。鹿児島の未来をどうすべきか。つまり,観光都市である,観光県である鹿児島の未来を子どもたちにどういう形で残してあげられるかは,非常に重要なことだと私は思っておりますので,そういった観点からですよ。国際観光都市にふさわしいスポットをつくって,リピーターを増やして,国内外の方々にたくさん来ていただけるような,そういったものをつくって,財産としてつくって,子どもたちにバトンタッチしてあげる,こういったことに関しては思いは共有できてると思います,実際に。そういう観点から,そこをどうすべきかということをまた相談しながらつくり上げていきたいなと,そういうふうに思っています。

(記者)
わかりました。あと,天文館をはじめ,中央駅をはじめとした回遊性の話ですけれども,その辺,鹿児島市は中心市街地として,中央駅あたりから本港区あたりまで広い地域をですね,設定したようですけれども,恐らくその辺が一つのまとまりなんだろうと思うんですけれども,その辺の回遊性っていうのを知事としてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
これもですね,回遊性に関しても私の方からさまざまなことをですね,今,提言も含めながらいろいろと言っておりますけれども,いわゆる中心市街地の方にですね,人がたくさん来るような,つまり,観光客がたくさん来ていただけるような,また,当然のことながら県民の方々の憩いの場になるような,そういったスポットにしなきゃいけないわけですよね。だから,いわゆるその天文館との回遊性,私も実際ドルフィンポートのところから歩きました。歩いたところ,山形屋までは5,6分で来ますし,天文館までは8分ぐらいで,天文館の中心までは12,3分で行けました。実際問題として。そこあたりの歩くところの整備を進めなきゃいけませんし,また,鹿児島市との間で協議しなきゃいけませんけれども,当然のことながら,市電もこういう形の中で延伸してくるわけですね。市電によって,逆に言えば回遊性も高まりますし。例えばですけど,これまだ決まってませんけれども,無料のですね,シャトルバスを天文館との間で出すとかですね,セールもコラボしてやるとかですね,さまざまなことが考えられるわけですよ。
何もしなければ衰退していくばかりでありますので,やっぱりこちらから仕掛けていって,いいものをつくって,たくさん来ていただけるような,パイを増やすような,そういった努力をしなければいけないんですね。努力なきところに成功はないわけでありますので,さまざまなことを努力して,努力して,努力をして,こちらからどんどん仕掛けていって,SNSもそうですけど観光もそうですけれども,さまざまなことをPRしてアピールして,どんどんアピールして,そしてたくさんの方が来ていただけるような,そういった努力をしなきゃいけないんです。そういった努力なしには,何度も言いますけれども,たくさんの方は来ないです。
否定的な考え方から入るのではなくて,どうすればできるだろうか,どうすればもっともっと鹿児島にたくさんの方が来ていただけるだろうかと。そういった考え方の中で政策を戦略的に展開していく。そういった中での天文館とのコラボと回遊性ということを高めていくということでありますので,天文館の方々にも,今言ったことをお伝えしながら,ご理解をしていただきたいと思います。そこに人をまずたくさん来るような政策を戦略的に進めなきゃいけないわけですね。そういう形の中で,私自身も努力させていただきたいと思ってます。

(幹事社)
本港区関係,そのほかございませんでしょうか。
それでは,この後,川内原発関連以外の質問とさせていただきます。川内原発関連はその後とさせていただきます。
そのほかの県政一般,質問がありましたらお願いいたします。

4.鹿屋市の有料老人ホームへの対応

(記者)
住宅型有料老人ホーム風の舞について,私から3点お聞きしたいことがあるんですが,まず1点目です。
ホームには業務改善命令が出されていまして,現在も県への届出と異なる内容で運営されていることの実態については変化がないと認識しています。県は指導監督権限を持っていますが,姿勢としては利用者とホームの民々の契約というふうに一定の距離を置いていて,今,契約違反状態での運営を事実上見逃しているような形だというふうに見ています。この件について,規則や法律に対して忠実に運営する介護事業所からは,なぜ県は強い姿勢で臨まないのか,という声を多数聞いております。知事はこの件についてどのように考えているか,お聞かせください。

(知事)
鹿屋市の有料老人ホーム風の舞,1月末での廃止について,施設に確認をしております。
施設に対しては,まずは入居者の処遇に万全を期すこと,入居者や家族に対し,早急に丁寧な説明をすることなどを要請しております。
今後は,施設における確実な転居先の確保を指導し,その情報の把握に努めます。
さらに,鹿屋市等と連携しながら,入居者やそのご家族が不安を持たれることがないよう,施設から家族の連絡先を入手するなどし,必要な対応を行うとともに,入居者の処遇や転居先の確保に対する支援を行ってまいります。
また,全ての入居者が転居されるまでの間,必要なサービス提供体制が確保されるよう指導を行うなど,引き続き入居者の安心・安全を最優先に,迅速に対策をとってまいります。
県においては,風の舞に対しましては,12月7日に老人福祉法に基づく業務改善命令を行ったほか,20日に高齢者虐待の再発防止について行政指導,28日に事故報告書の提出を求める行政指導等を行ってまいりました。これらは,必要なサービス提供体制の確保を図るなど,入居者の安心・安全に向けて必要な対策等であることから,当該施設に対し,入居者が生活している以上,今後も施設に対し対策等を求めてまいります。
業務改善命令を含めてさまざまなことをこれまでも行ってきております。
県では,これまで入居者の安心・安全を最優先に,老人福祉法,医療法,介護保険法に基づく検査等を実施してまいりました。その結果,12月7日に業務改善命令を行い,現在,施設から26日に再提出された業務改善計画書の内容を精査しているところであります。
県といたしましては,法令に基づき,必要な検査等を実施し,適切な対応をとってきたものと考えております。
なお,一連の件につきましては,警察本部へも情報提供をしております。
また,虐待に関しましては,鹿屋市において入所者や施設職員等に対し必要な調査を行い,12月19日に虐待の事実があったことを認定いたしました。高齢者虐待防止法に基づき,判断は市の権限とされているものを,本件の重要性に鑑み,県としても,事実把握などの認定プロセスが適正に進むよう,市とはやりとりを重ねてきたところであります。
今後は,20日に行った行政指導を踏まえ,鹿屋市と連携しながら施設における虐待の再発防止策が着実に進むよう取り組んでまいります。
以上であります。

(記者)
1点目に,すいません,ありがとうございます。
関連して,つまり,今の受け止めとしては,県は今,県としてやるべきことというのは全てやったという認識でよろしいんでしょうか。

(知事)
県として,法律を含めてですね,さまざまなことに関しましては,法律を踏まえながら展開してきているところであります。

(記者)
つまり,その全てその法律に基づいてやることはやり尽くしたというふうに理解していいですか。

(知事)
記者の方もご存じだと思いますけれども,一報が来た後にですね,速やかな対応をとりながら,もし紙をまたお渡ししてもよろしいわけでありますけれども,本当にすぐにいろんな対応を実はとってきております。それは法律に基づいて,我々行政としてはやらなきゃならない立場でありますので,法律に基づきながら,入居者の安心・安全を第一に迅速な対応をとるように,11月時点で速やかな対応をとるように担当者には指示をしておりますので,それを受けてさまざまな行政指導を慎重に展開しながら,鹿屋市とも連携しながら取り組んでいるところであります。

(記者)
そうなりますと,すいません,2点目なんですけれども,7人亡くなってるんですけれども,最初にわかった人たちがですね。その人たちの遺族からはホーム側から一切説明がなくて困ってますと,それで,真相究明をぜひ県や市にお願いしたいという声もあって,この7人の死亡状況っていうのは,要は今回の問題の核心部分かなというふうにも考えているんですが,当然,一義的にはホーム側が丁寧に説明すべきだし,先ほどの知事の答弁の中にも,「ホームに,家族に説明するように」という話はあったかとは思うんですが,一方で遺族の方から県の調査は不十分じゃないかというふうな声も聞かれています。

(知事)
どの点が不十分なんですか。

(記者)
真相究明について,もう少し鹿屋市だったりとか,県がしっかりとその7人,例えばその虐待の話もありました。

(知事)
虐待は鹿屋市が一義的に進めて,それに対して,県としてもいろんな形でサポートしてるということですね。

(記者)
つまり,県がサポートするということは,県がもう少し鹿屋市にやりなさいと言えば動くんですかね。

(知事)
それはやっておりますよ。鹿屋市とは連携しております。それは法律に基づいてやらなきゃいけない立場なわけですよね。だから,法令に基づいて,我々も鋭意迅速に入居者の安心・安全を第一に進めていこうと,進めるように指示しております。

(記者)
それはよくわかるんですけど,私の言葉というよりは遺族の方から取材して聞き取った言葉ではあるんですが,それでもやっぱり「私たちの家族はなぜ亡くなったんですか,ということをもう少し調べてくれないか」という声があるわけなんですよね。実際のところですね。

(知事)
我々がですか。

(記者)
はい。県も市もですけど。

(知事)
警察等にも,情報提供しておりますので。はい。

(記者)
情報提供というのは,その告発とかではなくて情報提供に留まる。

(知事)
我々が告発するということでなくて,情報提供しておりますよ。

(記者)
遺族の方々は県に期待してる部分が大きいと思うんですけれども,ということは,知事ご自身は,特にもうこの先,再調査だったりとか,何か新しいアクションを起こすということはお考えになられていないんですか。

(知事)
我々としてはですね,今回の事案がなぜ起こったのかと,県はどのような対応が必要だったのかということを,今,いろいろと検討しております。それで,明確な理由は明らかになってないけれども,風の舞グループの訪問介護事業者の職員が一斉に退職したことから,施設において必要な介護サービスが適切に提供されていない状況になったことが,直接の要因と考えております。また,その後においても,必要な介護サービスが提供されない状況が長期間継続したことによるものと理解しております。
県においても,情報確認した後,速やかに,施設への聞き取りや立入検査を行うとともに,入居者の処遇に関する施設への要請,医師による健康調査,入居者の状態に配慮した対応に努めたほか,老人福祉法に基づく業務改善命令を発したところであります。
今後はですね,今回の事例を生かし,高齢者の安全・安心の観点から,有料老人ホームのサービス提供体制の確保,市町村や関係機関等との連携など具体的な視点から再発防止の取り組みを検討するよう,現在,指示しております。
そして,介護保険法が適用される施設については,提供されるサービスはもとより,人員や設備についても具体的な基準が定められているところであります。
一方,介護保険法が適用されない,有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅については,入居者と施設側との契約に基づき運営される仕組みとなっております。
このため,入居者の状態に応じた適切なサービスが継続して提供されるよう,市町村をはじめ関係機関や団体等と情報を共有しながら,県としては,入居者の安心・安全の確保のために適切なサービス提供体制の確保,定期立入検査の実効性の向上などにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
また,今後ですね,同様の事案が生じることのないよう,入居者の安心・安全の確保を強化していきます。
有料老人ホームは,制度上,先ほど言いましたけども,介護保険施設ほど規制の内容が具体的ではないですが,法令やガイドラインの範囲内でできるだけのことをしっかりとやってまいります。
具体的には,今回の事案を踏まえ,各有料老人ホームに対し再度契約内容等とサービス提供体制に齟齬(そご)がないか,再確認するよう通知するほか,現在,担当部局において,施設において適切にサービスが提供される体制が確保されているか,県と市町村の連携をどのように図るか,必要に応じてほかの高齢者関係のサービス事業者への協力依頼をいかに行うか,これまでの定期立入検査のやり方やチェック項目等の内容を一層実効性のあるものとするにはどうあるべきか,必要な情報を入手するよう関係機関等と情報連携をどのように図るかといった観点から,現在,検討を行っているところであります。
また,有料老人ホームは高齢者の住まいの一つとして位置づけられており,老人福祉法に基づく届け出義務が課されているけれども,特別養護老人ホームなどの介護保険施設と異なり,施設における人員や設備等に関する法的基準等はないところであります。そのために,具体的な施設運営やサービス利用のあり方については,入居者と運営法人等をはじめ,個別の契約に基づくものとなっております。
このようなことから,県においては,その契約の履行について,施設の設置法人に対し指導していく必要があると思っております。
なお,近年においては,入居者の重度化が進み,施設運営において大きな課題となっていると理解しておりまして,市町村をはじめ関係機関と連携した情報の共有,指導が必要と考えております。
今後とも,入居者の安心・安全を第一にしっかりと対応していきたいと,そういうふうに思っております。

(記者)
ありがとうございます。
続けてすいません,今,お話の中に,契約内容について再度確認するように通知を出されたということなんですが,これは,もし万が一,その届け出状況が異なると,今回の風の舞のような状況がどこか別の場所に見つかった場合は,いつまでに県に報告を返すように日時を締め切っているんでしょうか。

(知事)
それはどうなっているの。

(子育て・高齢者支援総括監)
まだ,具体的な措置は,今,内容を。

 

(記者)
これから指示すると。

(子育て・高齢者支援総括監)
先ほど言ったような内容について検討を行っていきたいと。速やかに対応しなければならないので。

 

(記者)
これは,定期的な立入検査を,全てのと言ったら300ぐらいあるからちょっと厳しいかと思うんですけども,そういうふうに全て定期検査,立入検査を前倒しするとかじゃなくて,あくまでも紙ベースで通知をして,いついつまでに。

(子育て・高齢者支援総括監)
通知を出して,それを定期検査の中でどういう観点からチェックをすることによって,今回のような事案を生じないようにするのか,そして,もし,そういったものの可能性があるようだったら,早く把握できるようにするのか,そういったところを,立入検査の内容,やり方,そういうところの検討をしていきたいと考えております。

 

(記者)
契約内容を確認する方針という形ですね。わかりました。
すいません,長くなって恐縮ですけど3点目なんですが,ちょっと角度が変わるんですが,昨年12月28日に事故死かという外部通報を受けて県が風の舞を調べていて,結局,事故とも事故死とも判断できないけれども事故報告書の提出は求めます,という結論に至ったと思います。これについて,介護現場からは,「AEDを使った時点で,その後の処置や死亡判定がどのような状況であったとしても,これまで私たちは一般的に介護事故とみなして報告してきました」と。この県の回答っていうのは,一般的にその介護業界はこれまで築き上げてきて,これは県とともにという話でもあると思うんですけども,築いてきた常識を覆しかねず,あしき前例になるのではないかという懸念がありますが,この業界の声に対する知事の考えをお示しください。

(知事)
県ではですね,12月17日に亡くなった入居者は事故死であると思われるとの情報を同月21日に入手したことから,同日に老人福祉法に基づく立入検査を行いました。
これまで施設の関係者等7人から聞き取りを行うほか,ご遺族へもお話を伺い,発見時の状態や対応,死亡判断時の状況を確認したところであります。心不全など死亡を引き起こす状態になって倒れた可能性もあり,既に当時の亡くなられた入居者の状態を確認できない状況であります。
なお,ご遺族は,死因は老衰と理解しており,施設に任せてよかったと気持ちよく了承していると話されておりました。
事故報告書につきましては,これまでも,事故以外でも,再発防止の観点等から提出を求めているところでありまして,今回についても同様の考えにより提出を求めたものであります。
また,この件につきましては,警察本部へも情報提供しているところであります。

(記者)
つまり,普通はもうこれは介護事故イコール事故でしょうというふうに業界の方々の中では声が上がっているというふうに。

(知事)
今,私が述べたとおりであります。

(記者)
一般的に事故に類するものとして今回出された。

(知事)
だから,今,私が述べたとおりであります。もう一回言いましょうか。

(記者)
いや,もう一回言わなくていいんですけども,そもそもこれを事故と見なしてきたという業界の慣例を考えたときに,事故かどうかわからないっていうのは,もちろん,心臓がどこの時点で止まったか。

(知事)
それは,今の現状の中でですね,なかなかそれは難しいんじゃないでしょうか。だから警察本部へも情報提供しているわけであります。

(記者)
難しいというのは老人福祉法上で,この立入検査なりして,死因はもちろん医師の専権事項だという話があるとするならば,県の調査としては,もうこれ以上するのは難しい。

(知事)
だから県としてやることはやっておるわけであります。今,言いましたとおり,12月17日に亡くなった入居者が事故死であると思われるとの情報を入手してるわけであります。その後,速やかに,その施設の関係者7人から聞き取り調査を行い,ご遺族へもお話を伺い,発見時の状態,対応,死亡判断時の状況を確認しているわけであります。そして,心不全など死亡を引き起こす状態になって倒れた可能性もあるわけでありまして,既に当時の亡くなられた入居者の状態を確認できない状況であるわけであります。ご理解いただければ。

(記者)
それはよくわかります。

(知事)
そういうことであります。県にできることは,全力で取り組まさせていただいております。

(記者)
わかりました。つまり,最初の質問にも少し戻るんですけれども,県としては今のところ全てやるべきことは全てやり尽くしているという状況なんじゃないかというふうに見ているんですが,それを明言されないのはなぜかなと思ってですね。

(知事)
そのようにお伝えしていますよ。いわゆる一報が入ってから,速やかに立入検査を行ったりとか,私の方から,一報が入って速やかに,担当者に入居者の安心・安全を第一に迅速な対応をとるようにと速やかに指示しておりますので,それを受けて担当者は立入検査をやったり行政指導をやったりとか,できることを法律に基づいてさまざまなことを展開しているわけであります。やっぱり入居者の安心・安全は大事でありますので,そこを考えながら迅速な対応をとるようにという形の中で進めさせていただいてると思っております。

(記者)
今後,知事が,例えば風の舞に行かれるとかそういったご予定はあったりするのでしょうか。

(知事)
今現在,まだいろんな事を進めてる段階でありますので,今のところそういう予定はありません。

(記者)
ありがとうございます。私からは以上です。

(記者)
今,風の舞に関連してお伺いします。
今回の案件では,地元の介護業者の方が県にも訪問されて,提言をされたかと思いますけれども,非常に危機感を持って。

(知事)
我々も危機感持ってます。

(記者)
非常にですね,団体の方々は,それを上回っているんじゃないかと思うくらいに。

(知事)
いやそんなこと,我々もすごく危機感を持ってます。

(記者)
県の対応が,まだ十分でないと。

(知事)
危機感を持っているからこそ,一報が来てから,担当者に,何度も言いますけど,入居者の安心・安全を第一に,迅速な対応をとるようにと指示しております。そして速やかな立入検査をやっておりますし,行政指導もやっておりますし,さまざまなことも,業務改善命令も含めてやってきているわけであります。

(記者)
それで,地元の介護事業者の方々が危機感を持ってる背景にはですね,地元の市民の方々が,今回の問題を受けて非常に不安に思っていらっしゃる,動揺が広がっているというのがあります。

(知事)
それも先ほど述べたとおり,それを受けて,いわゆる,さまざまなことを,今後どのようなことができるかということも踏まえながら,今,一生懸命取り組まさせていただいているわけであります。

(記者)
市民の方々,今,縷々(るる)話をされたことが起こっていて,それに対する検証,つまり,なにゆえという部分がなかなか見えないというところが一番不安に思っていると思うのですが。

(知事)
それは,私が先ほどから縷々ご説明したとおりであります。長くご説明しましたでしょ。そのとおりであります。危機感を持ってるからこそ,今後どのような形で進めればいいかということを,今,一生懸命考えていて,速やかにそれを実行しようと思ってます。
何も考えていなかったらですけれども,並行的に,どうしてこんなことが起こって,今後どうすればいいのかということを踏まえながら,すでに改善に向けて検討を進めて,検討が終わったところから順次進めていこうという形で速やかな対応とっているわけです。すでにそれもやってるわけです。

(記者)
それでもなお,市民の方の不安がなかなか解消されない状況にあるというので,不安に対してどのように検証されて,これから再発防止に取り組まれますでしょうか。

(知事)
今,答弁したとおりであります。それを受けて,今後こういうことを起こさないためにはどうすればいいのかということを考え,改善策の検討を進めているわけでありますよね。先ほど改善策をたくさん述べました。それらを今やろうとしてるわけですから。もう一回読みましょうか。

(記者)
もう少し端的に,今後,この問題をどう検証して,再発防止を図るか,少し端的にメッセージをいただけると。

(知事)
今後,同様の事案が生じることがないよう,入居者の安心・安全の確保を強化していきたいと,そういうふうに思っております。
そして有料老人ホームは,制度上,介護保険施設ほど規制の内容が具体的ではありません。法令やガイドラインの範囲内でできることをしっかりとやってまいります。具体的には,今回の事案を踏まえ,各有料老人ホームに対し,再度,契約内容等々のサービス提供体制に齟齬がないよう再確認するよう通知するほか,現在,担当部局におきまして,施設において適切にサービスが提供される体制が確保されているか,また,県と市町村の連携をどのように図っていくか,必要に応じてほかの高齢者関係のサービス事業者への協力依頼をいかに行うか,これまでの定期立入検査のやり方やチェック項目等々の内容を一層実効性のあるものとするにはどうすべきであるか,そして必要な情報を入手するために関係機関等と情報連携をどのように図るかといった観点から,今現在検討を行っているところであります。検討ができるものから順次,実行に移していきたいと,そういうふうに思っております。

(記者)
スケジュールなんですけれども,これはいつごろまでに,今,おっしゃった内容は。

(知事)
今,検討を鋭意進めておりますので,できるものから順次実行してまいります。

(記者)
ありがとうございました。

(記者)
関連なんですけど,先ほど再発防止の取り組みを指示されているということでしたが,これは,ある程度検討が進んだ段階で公表されるようなものと考えてよろしいんでしょうか。

(知事)
今,言った項目ですよね。この項目に関して,こういうことをやっていきたいとか,こういうことを進めておりますとか,必要があれば発表しても構いません。

(記者)
まとまったような形で発表してもらえるとありがたいですけど。

(知事)
今,言ったとおり,すぐできることと,ちょっと時間がかかることがありますよね。すぐできることに関しては,随時実行に移していきたいと思うので。何が大事かというと,入居者の安心・安全が一番大事でありますので,できるだけ早くできるものから実行に移していくという,そういう考え方の中で取り組まさせていただければと思います。

(記者)
担当部局で検討されているということですが,先ほどもおっしゃっているように,市との連携が欠かせない問題だと思うんですが,市を交えて,虐待の観点とかそういったものも含めて検討されるというようなものになるんでしょうか。

(知事)
市町村とも,今後,さらなる連携を図るためにはどうすべきかということも考えさせていただきたいと思います。

(記者)
市を交えて一緒にやっていく,市と一緒に対策を考えていく。

(知事)
こちらで考えて,市町村との間の連携をとっていくということになるんじゃないですか。

(記者)
第三者,外部の例えば専門家の意見とか,そういったものを踏まえながら検討を重ねていくというようなお考えはありますか。

(知事)
必要があれば第三者の意見もお聞きしたいと思います。

(記者)
現在はまだ至っていない。

(知事)
必要があればですね,さまざまな方々のご意見等を踏まえてですね,対応できればと思っております。一番大事なのは,やっぱり大切なのは,入居者の安心・安全が一番大切でありますので,そういった観点からですね,専門家の方々のご意見等を踏まえて対応するということも大事だなというふうに思います。

(記者)
委員会を立ち上げるとか,そういったお考えはありますか。

(知事)
今のところは考えておりませんけれども,必要があればですね,そういったことも検討させていただければと思います。

(記者)
検討委員会なども視野に。

(知事)
今のところまだそこまで考えておりませんが,担当部局で検討を進めておりますので,そしてまた,そういうことが必要であるということになれば,当然のことながら,そういうことも考えさせていただければと思います。

(記者)
報告書というような形で例えばまとまる。

(知事)
何度も言いますけど,今,5項目あげましたけれども,この5項目だけでなくて,6項目,7項目というように増えてくる可能性もありますよね。
同時に,すぐできるものと,市町村を巻き込んで一緒に考えていかなければならないこともあるわけですから。すぐできるものに関しては,立入検査も含めてどういう形でやっていくとか,そういうことも踏まえながら,すぐできるものに関しては,逐次実行していく必要があると思います。
何度も言って申し訳ないですけど,やっぱり入居者の安心・安全が一番でありますので,やっぱり迅速な対応が必要なので,できるだけ早くまとまったものから実行に移していくことが大切だというふうに思っておりますので,そういったことを踏まえながら対応させていただければと思ってます。

(記者)
それはわかるんですけど,その,ばらばらになるんでなくて,今回の問題がどういうものだったのかっていう今後の教訓にもできるような,そういうまとまったものとして。

(知事)
いろんなものを実行に移した後に,最後,全部まとまればですね,そういったものも当然つくるべくやっていきたいと思います。

(記者)
揚げ足を取るようで恐縮なんですけれども,再度,契約内容の確認を通知する予定だというふうに,これから出す予定だというふうに伺ったんですが,少なくともこの契約内容と異なるとして業務改善命令を出したのが,私の記憶では12月7日だったかと思います。その契約内容を各有料老人ホームに確認することっていうのは,今の話でいけば,かなり簡単に通知を出してですね,早く知らせなさいよということはいの一番にできそうなものだし,入居者の安心・安全をうたうのであれば,一番最初に取り組むべきものかなと思うんですが,これについては,どれぐらいのめどで通知を発出するとかっていうのは。少なくとも昨年内にはできたんじゃないかというふうに,自分は伺って思ったんですが。

(子育て・高齢者支援総括監)
その部分だけを通知するわけではないので,やはり今回の事案を踏まえた上で,どういった取り組みが必要か検討する中で,一つは契約内容の提供体制が確保されているかということが一番大切なことだとは思いますが。それらを含めて,通知に盛り込む必要があると考えております。それだけ単発で出していくというよりも,全体として注意喚起と言いますか,通知を出したいと考えております。いずれにしましても,できるだけ早く対応したいと思います。

 

(記者)
その契約内容以外には,具体的にどういうものが盛り込まれるんですか。

(子育て・高齢者支援総括監)
一つには,先ほど知事の方から申し上げましたけど,他のサービス事業者との協力関係でありますとか,市町村との連携と申しますか,そういったことも大事なことではないかと思いますので,そういったことを含めて,通知という形で注意喚起していきたいと。具体的には,今後,検討してまいります。

 

(記者)
わかりました,ありがとうございます。

(幹事社)
そのほか,県政一般ございませんでしょうか。
なければ,川内原発関連についての質問,最後になりますがお願いします。

5.原子力安全・避難計画等防災専門委員会委員の改選等

(記者)
鹿児島県原子力安全・避難計画等防災専門委員会の委員の方,現職12人再任をされましたけれども,これに関して知事の再任に関して,思いを改めてお願いします。

(知事)
原子力専門委員会の方々には,2年に渡りましてですね,さまざまな面で原発の安心・安全のため,そして避難計画等,そして防災訓練等についてですね,提言・ご意見等をいただきたいと思っております。
ご存じのとおり,毎回毎回,本当に真剣な議論が行われておりますので,この専門委員会の方々には本当に感謝しております。
今後ともですね,この鹿児島県の安心・安全のために,そして防災対策の強化のためにさまざまなご意見,ご提言等をいただければなと,そういうふうに思っております。

(記者)
あわせてなんですけれども,今回委員の方から,自己申告書っていうのが出されて,電力事業者との関係を,自らですね,明らかにされて,お二人の方が寄附や研究の受託があるというふうに申し述べられましたけれども,それに関しては知事の方は特に問題はないというふうなことでよろしいでしょうか。

(知事)
2名の委員につきましては,原子力規制委員会の原子炉安全専門審査会等の委員に就任されておりまして,当初から電力事業者等からの受託研究等の状況は把握しているところであります。委員の選任につきましては「人」だと思っておりまして,その人柄,これまでの経験,実績,まわりの評価など総合的に判断して,技術的,専門的見地から意見,ご助言をいただける方を選任したところであります。
実際,これまでの専門委員会の会合に出席して議論を直接お聞きしておりますけれども,各委員からはそれぞれの専門的見地から厳しい意見が相次いで出され,専門的な立場でなければ出てこないような質問も多くいただいているところであります。そのご意見等につきましては,公開の場でなされているものであります。かつ,議事録も公開されております。
これらを踏まえて,今後も公平・公正なご議論がなされるものと思っております。

(記者)
ありがとうございました。

(幹事社)
川内原発関係,ほかにございませんでしょうか。
ないようでしたらこれで終わります。

(知事)
ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。ありがとうございます。

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