更新日:2023年2月14日
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屋久島は周囲約132キロメートルのほぼ円形の島で,九州最高峰の宮之浦岳(1,936メートル)を主峰として1,000メートルを超える山岳が45以上連座し,洋上アルプスとも呼ばれている。 海岸部の平地から中央部の山岳地帯である奥岳までの標高差が大きいことから,亜熱帯から冷温帯までの気候を有しており,年間平均気温は約19度であるのに対し,山頂付近では12月から3月までの平均気温がマイナス5度以下となることもあり,積雪も見られる。 年間降水量は平地部で4,000ミリを超え,山岳地帯では8,000~10,000ミリにも達する。(鹿児島市の年間平均降水量2,300ミリ)
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屋久島は洋上に海抜約2,000メートルも屹立している島であり,海岸部・温暖帯から冷温帯・高層湿原に及ぶ多様な植生の垂直分布が顕著に見られる。また,高地において矮小化した種や,岩場や渓流といった特殊な環境に生育する種など,多くの固有種や希少種を含む1,900種以上の種が分布している。
標高600メートル付近から1,800メートル付近にかけて天然スギが分布している。一般的なスギの寿命が最大800年程度とされているのに対し,雨が非常に多く湿度の高い屋久島では天然スギの成長は非常に遅く,樹脂が豊富で年輪が緻密であるため腐りにくいという特徴を有し,樹齢が千年を超えることも珍しくない。
屋久島では,樹齢千年以上の天然スギは「ヤクスギ」,千年未満の天然スギは「コスギ」と呼ばれる。
ヤクスギの中でも特に有名な縄文杉は,樹高25.3メートル,胸高周囲16.4メートルで現在確認されている最大のヤクスギで,推定樹齢は2170年~7200年まで諸説ある。
面積の小さい島としてはきわめて豊富な動物相を有しており,ほ乳類16種,鳥類167種,は虫類15種,両生類8種,昆虫類約1,900種が確認されている。
屋久島の動物はヤクザル,ヤクシカに代表されるように,固有種が多く,一般的に体が小型であるという特徴がある。
また,九州本土に生育する種と共通する種が生息し,屋久島が多くの北方系の種の南限になっている。
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