稲尾岳自然環境保全地域
【指定年月日】昭和50年5月17日
【指定面積】377ha※H19年3月31日現在
【含まれる市町村】錦江町,肝付町,南大隅町
【地区種別】全域「特別地区」に指定
概要
稲尾岳自然環境保全地域は,大隅半島南部における稲尾岳山地部のうち,稲尾岳(930m)と,その北方の山稜部を中心とした地域です。
本州南部以南の西南日本の極相林である照葉樹林は,世界的にみて希少な森林です。特に大隅半島には,この森林が比較的まとまって残っています。
本地域は,イスノキ,ウラジロガシ,アカガシ,スダジイを主体とした照葉樹林の森林から,標高が増すにつれてヒメシャラが混在し,さらにその上部にはモミを主体とした森林が見られます。
これらの天然林には,イノシシ,ホンドタヌキ,テンなどの哺乳類が多く,鳥類では,エナガ,シジュウカラ,ヤマガラ,オオアカゲラなどの留鳥や,ルリビタキなどの冬鳥,エゾビタキ,サシバなどの旅鳥や南九州特有のコシジロヤマドリが見られます。
また,ここは,昆虫類の生息にとっても良好な環境を示しており,キリシマミドリシジミ,カラスシジミの分布南限地,フチトリアツバコガネ,チビサナエの分布北限地となっています。
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