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更新日:2019年12月27日

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Q&A

1許・許可・届出

(提出先…鹿児島市内は薬務課,鹿児島市以外は管轄の保健所)

Q1師が麻薬を患者に施用する場合,どのような免許が必要ですか。


A薬施用者の免許が必要です。免許は当該医師が麻薬の施用を行う病院もしくは診療所ごとに必要となります。
当該医師が診療に従事する病院若しくは診療所の所在地の提出先に申請してください。

Q2局(薬局開設者)が,麻薬を取扱うにはどのような手続きが必要ですか。

A薬小売業者の免許が必要です。免許は薬局ごとに必要となります。当該薬局の所在地の提出先に申請してください。

Q3在,病院に勤務する麻薬施用者ですが,今度,同一県内の他の病院でも非常勤医師として勤務することになりました。もう一方の病院でも麻薬施用者の免許を受ける必要がありますか。

A一県内の場合には,新たに免許をもう1つ受けるのではなく,免許証の記載事項変更届を15日以内に提出してください。
つまり,主に診療に従事する病院が主たる麻薬業務所であり,もう一方が従たる施設となりますので,免許証を添えて当該免許証の記載事項変更届を提出してください。
ただし,従たる施設には麻薬管理者が置かれていなければなりませんので,注意してください。
この届出によって,免許証が書き替えられ,交付されます。
なお,麻薬施用者が,これまで勤務していた病院を辞め,新たに同一県内の別の病院で勤務したり,同一県内で開業する場合も同様に免許証の記載事項変更の手続きを行ってください。

Q4薬施用者ですが,今度,他県に異動することになりました。手続きはどうすればよいでしょうか。

A薬施用者の免許は都道府県ごとに必要ですので,麻薬施用者が他の都道府県に異動する場合は,15日以内に麻薬免許証と共に業務廃止届を提出し,異動先の都道府県で免許申請を行ってください。

Q5療施設であれば麻薬を取扱うことができるのですか。

A院,診療所,飼育動物診療施設で麻薬を取扱うためには,当該施設で診療に従事する麻薬施用者がいなければなりません。
このように麻薬施用者が診療に従事する病院等を麻薬業務所といいます。麻薬業務所で取扱われる麻薬の所有者は当該施設の開設者です。
また麻薬業務所の開設者は,麻薬施用者が2人以上いる場合には麻薬管理者1人をおく必要があります。この場合,麻薬施用者が麻薬管理者を兼ねてもかまいません。麻薬施用者はその麻薬管理者が管理する麻薬以外の麻薬を患者に施用し,または施用のため交付してはいけません。

Q6院の医局で主任医師が麻薬施用者であれば,その医局員である他の医師は麻薬施用者でなくても麻薬を施用することができるのでしょうか。

A薬施用者でない医師は,麻薬の施用はできません。麻薬を施用し,施用のため交付し,または麻薬処方せんを交付する者は,すべて麻薬施用者の免許を取得しなければなりません。

Q7許証を紛失またはき損しましたが,どのようにしたらよいでしょうか。

A15日以内に,理由書を添えて免許証再交付申請書を提出してください。(き損の場合は,その免許証を添えてください。)
なお,紛失した免許証を発見したら15日以内に免許証返納届にその免許証を添付して提出してください。

Q8の場合どのような手続きが必要ですか。
(1)個人で開設している病院(診療所)を医療法人開設にすることにしました。
(2)病院(診療所)を移転することになりました。
(3)病院(診療所)を全面改築することになりました。
(4)病院(診療所)から診療所(病院)に変わることになりました。

A1),(2),(3),(4)とも,次の手続きを行ってください。
(ア)麻薬施用者
免許証の記載事項(麻薬業務所の所在地,名称,施用者の住所)に,変更があれば記載事項変更届を15日以内に提出してください。
(イ)麻薬管理者
新たに免許を取り直さなければなりません。現在の麻薬管理者の業務廃止届と,新たに麻薬管理者免許申請書を提出してください。
2.残余麻薬に関する手続き
残余麻薬届を,その事由が生じてから15日以内に,残余麻薬譲渡届を譲渡の日から15日以内に提出してください。

Q9療施設を閉鎖する場合の麻薬の取扱いについて,どのような手続きが必要ですか。

A薬取扱者が麻薬の取扱いをやめたとき,法第3条2項の資格を欠くに至った場合,または麻薬取扱者が死亡したときは,15日以内に業務廃止届に免許証を添えて届け出てください。
(取扱者死亡の場合は相続人清算人等)
なお,麻薬施用者の業務廃止に伴い,麻薬診療施設に,麻薬施用者がいなくなった時は,この診療施設は麻薬診療施設ではなくなりますので,この診療施設の開設者はその事由が生じてから15日以内に,残余麻薬届を提出しなければなりません。
また,この残余麻薬は,特例として業務廃止の日から50日以内に限り所持することができますので,この期間内に次のいずれかの方法で処理しなければなりません。
1.残余麻薬を,他の麻薬診療施設の開設者等(同一県内)に相談して譲渡する。(譲渡してから15日以内に残余麻薬譲渡届を提出する。)
2.残余麻薬を事前に都道府県知事に届け出て,県薬務課又は県の保健所職員立会いのもと廃棄する。
3.1.及び2.の方法をあわせて行う。

Q10薬の保管は,どのようにしたらよいですか。

A薬の保管は,次のとおりにしなければなりません。
1.麻薬業務所内であること。
2.麻薬以外の医薬品(覚せい剤を除く)と区別すること。
3.鍵をかけた堅固な設備内に貯蔵すること。
なお,「堅固な設備」とは,麻薬専用の固定した金庫,容易に移動できない金庫(重量金庫)をいい,「麻薬以外の医薬品と区別し」とは,麻薬専用保管庫として覚せい剤以外の医薬品,書類等を一緒に保管しないことをいいます。
また,スチール製のロッカー,事務机の引き出し等は堅固な設備には該当しません。
 

Q11薬注射剤を病棟に定数配置したいのですが,どのようなことに注意したらよいでしょうか。

A薬を院内の薬局のみに保管しておくことが業務上極めて不便な病院において,やむを得ず病棟に保管する場合は下記に注意してください。
1.病棟に,麻薬専用金庫を設置し保管してください。
2.麻薬注射剤の数は,使用状況に応じ必要最少量にしてください。
3.定数保管制をとっても麻薬管理者に管理責任がありますので,病棟とは連格を密にしてください。
 

2受け・譲渡し

Q12薬卸売業者から麻薬を譲り受ける時は,どのようなことに注意すべきでしょうか。

A1.薬診療施設の開設者からは譲受証を,麻薬卸売業者からは譲渡証を相互に取り交わしてください。
(譲受証の提出が,麻薬の譲受けの前提条件です。)
また,この譲渡証は2年間保存してください。
2.譲受けの際,次のことを確認してください。
(ア)譲渡証の品名,数量,製品番号が現品と一致しているか。
(イ)容器に証紙による封かんがなされているか。
(ウ)開封し麻薬の破損がないか。

Q13受証は,どのように書いたらいいのでしょうか。

A薬取扱いの手引きに記載方法があるので参考にしてください。

Q14の開設する病院は県境に近いため,隣県の麻薬卸売業者が距離的に近く,何かと便利なので,隣県の麻薬卸売業者から麻薬を購入したいのですが。

A外の麻薬卸売業者から麻薬を購入することはできません。
開設する麻薬診療施設の都道府県内の麻薬卸売業者から購入してください。

Q15薬を施用しなければならない患者が急に来院し,麻薬の在庫がない場合,近くの病院または薬局から借りて施用することができますか。

Aきません。麻薬卸売業者から譲り受けてください。

Q16A病院とB診療所の開設者か同一人の場合に,麻薬の購入をA病院で一括して行い,その麻薬の一部をB診療所に分配することは差し支えないでしょうか。

A生労働大臣の特別の許可を受けた場合など特殊な場合を除いて,麻薬診療施設の開設者は,麻薬卸売業者からしか麻薬を譲り受けることができません。
また,麻薬診療施設の開設者が同一人であっても,その施設ごとに開設者は別人格とみなされます。
したがって,麻薬は各施設ごとに別々に購入しなければなりません。

Q17から購入した麻薬を開封した際,アンプルか破損していました。どうしたらよいですか。

A者立会いで破損等を発見した場合は,麻薬診療施設が麻薬卸売業者から麻薬譲受証の返納を受け,譲渡の対象となった麻薬を麻薬卸売業者が持ち帰ってください。そして,麻薬卸売業者が麻薬事故届を提出することとなります。
郵送等により,両者の立会いなしに麻薬を譲り受けた後に破損等を発見した場合は,麻薬管理者(麻薬管理者のいない麻薬診療施設においては,麻薬施用者)が麻薬事故届を提出することになります。

3方せん

Q18薬処方せんに記載すべき事項は,何ですか。また,保存期間は何年ですか。

A
(1)麻薬を記載した処方せん(麻薬処方せん)には,
1.患者の氏名,年齢
2.患者の住所
3.麻薬の品名,分量,用法,用量(投薬日数を含む)
4.処方せんの使用期間(有効期間)
5.処方せんの発行年月日
6.麻薬施用者の氏名,押印又は署名,麻薬免許証番号
7.麻薬診療施設の名称,所在地
を,記載する必要があります。
ただし,院内処方せんの場合は,2.4.7.を省略できます。
(2)保存期間は
1.院外処方せんの場合(麻薬小売業者が保管)は,3年間
2.院内処方せんの場合(麻薬管理者が保管)は,2年間

Q19薬処方せんは医師の記名押印が必要であるとなっていましたが,署名でもかまいませんか。

A改正により,麻薬処方せんの記載事項のうち,医師の記名押印に代えて署名でも足りるようになりました。

4棄等

Q20のような場合どのような手続きか必要ですか。
(1)古くなった麻薬を廃棄したいのですか。
(2)アヘンチンキが乾いて,使用不能になったので廃棄したいのですが。

A1),(2)とも事前に県薬務課又は管轄する県の保健所と廃棄日時を相談し,麻薬廃棄届を提出し,県薬務課又は県の保健所職員立会いのもとで廃棄することになります。(届出をしたからといって,勝手に廃棄することはできません。)
なお,(2)のような場合は,他の職員立会いのもとに正確な残量を量り,廃棄数量としてください。
また,廃棄後は,麻薬受払帳簿にその旨を記入してください。
帳簿の備考欄に立会者が記名押印又は署名をします。
(参考)
麻薬廃棄届による廃棄が必要な場合は,陳旧化した麻薬の廃棄,調剤が完了していない麻薬(調剤中の汚染等により使用不能な場合)の廃棄等です。
なお,麻薬の予製剤については,調剤の準備行為と見なされますので,仮に予製剤が汚染等により使用不能となり廃棄する場合は,調剤が完了していない麻薬とみなされ,麻薬廃棄届による廃棄が必要です。

Q21のような場合,どのような処理及び手続きが必要ですか。
(1)麻薬の注射液をアンプルカットし,注射筒に詰めたところ,患者の容態が変わったため,施用の必要がなくなりました。
(2)患者にモルヒネ水剤を投薬していましたが,死亡のため残液か出ました。
(3)外来患者に硫酸モルヒネ徐放錠(MSコンチン錠)を投薬していたところ,患者が死亡し残薬があり,患者の家族から返納されました。

A1),(2),(3)とも,それぞれ残った麻薬は「調剤された麻薬」に相当しますから,麻薬管理者(麻薬管理者のいない施設は,麻薬施用者)が,他の職員立会いのもとに回収困難な方法で廃棄し,調剤済廃棄届を廃棄後30日以内に都道府県知事に提出してください。
なお,届け出る麻薬の廃棄は,廃棄後30日以内であれば,その間の複数の廃棄をまとめて一つの届出書で提出しても差し支えありません。
また,麻薬受払帳簿へは当該麻薬の備考欄に廃棄した年月日,廃棄の届出年月日,麻薬の数量を記載し,廃棄の立会者は,記名押印又は署名してください。
なお,麻薬受払簿の記入方法は9,15ページの記入例を参考にしてください。
※廃棄の方法
焼却,酸・アルカリによる分解,希釈,他の薬剤との混合等,麻薬の回収が困難な方法によって行ってください。
(坐薬は湯で溶解し,液体洗剤と混ぜるとよい。)

※麻薬廃棄届と調剤済麻薬廃棄届の違いについて

区分

麻薬廃棄届

調剤済麻薬廃棄届

どんな麻薬を廃棄するのか。

調剤された麻薬以外の麻薬
例)
・所有する麻薬が陳旧,変質,破損,汚染,調剤過誤等の理由で譲渡又は使用できなくなった麻薬
・所有する麻薬で譲渡又は使用の見込みがなく不要な麻薬
・業務廃止,開設者死亡等に伴い不要となった麻薬など

調剤された麻薬
例)
・患者の症状変化に伴い,服用困難,処方変更等による場合
・患者死亡による場合
・患者又は家族等から麻薬小売業者又は麻薬診療施設の開設者に返却された麻薬など

麻薬の廃棄執行者

届出者,当該麻薬業務所の麻薬管理者又は管理薬剤師等

麻薬診療施設の開設者又は麻薬管理者(麻薬管理者がいない場合は麻薬施用者)
・麻薬小売業者又は管理薬剤師

誰の立会いで廃棄するのか

事前に県薬務課又は県の保健所職員と廃棄日時を調整する。
・麻薬廃棄届を提出
・県薬務課又は県の保健所職員立会いのもと廃棄する

当該麻薬業務所の他の薬剤師又は職員

手続きは,いつするのか

廃棄する事由が発生した都度,県薬務課又は県の保健所と廃棄日時を調整したうえで届け出る。

廃棄した日から30日以内に届け出る。

(注意)入院患者用として払出され,その後返納された麻薬のうち,施設内で適正に管理されており,かつ汚染等の恐れのないものは廃棄せず,再利用することもできます。
なお,外来患者に払出された麻薬は,再利用できません。

5

Q22の場合どう処理すればよいですか。
(1)錠剤の麻薬を調剤中に,落としてしまい,10錠は回収しましたが,5錠見つからなくなりました。
(2)リン酸コデインの原末から倍散を調剤していたところころ落としてしまい,95gは回収しましたが59gほど飛散してしまいました。
(3)麻薬のアンプルをカットして注射筒に詰めようとしたところ,落として破損し,注射液は飛散してしまいました。

A1),(2),(3)とも,直ちに麻薬管理者に連絡してその状況を詳しく報告してください。その後,麻薬管理者は,回収不能となった麻薬について,麻薬事故届を速やかに提出してください。
なお,(1)及び(2)の場合は,回収した麻薬については,汚染等により使用不能ですので,別途回収数量についての麻薬廃棄届を提出してください。
また,麻薬受払簿には,その旨,記入してください。

6薬受払簿,診療録(カルテ),その他

Q23院患者に,硫酸モルヒネ徐放錠(MSコンチン錠)を投薬しましたが,患者が死亡したので残薬を廃棄するにはどのようにしたらよいでしょうか。

A薬管理者(麻薬管理者のいない施設では麻薬施用者)が,他の職員の立会いのもとに回収困難な方法で廃棄し,30日以内に調剤済廃棄届を提出してください。
なお,麻薬受払簿の記入方法は,9ページを参照してください。

Q24院患者に硫酸モルヒネ徐放錠(MSコンチン錠)を投与していましたが,患者が死亡しました。患者には,1回分づつ投与していましたので,残薬は,再利用したいのですが,どのようにしたらよいでしょうか。

A院患者から返却された麻薬で病院内で適正に管理されており汚染等のおそれのないものは,再利用することもできます。
その場合の麻薬受払簿への記入方法は10ページを参照してください。

Q25(1)麻薬注射液の施用に際し,患者に0.mlを施用し,0.ml残りました。この施用残りの麻薬注射液はどのように処理すべきですか。
(2)麻薬の坐薬や錠剤を半分にカットし施用した場合も(1)と同じように処理していいですか。

A用残りの麻薬は「施用に伴う消耗」と解されますので麻薬廃棄届や調剤済麻薬廃棄届は必要ありません。したがって,施用残りの麻薬は麻薬管理者(麻薬管理者のいない施設は,麻薬施用者)のもとに回収して,麻薬管理者の責任においてその他の職員立会いのもとに廃棄してください。
また,麻薬受払帳簿は,8ページの(注2)を参照してください。

Q26んの痛みのため在宅でモルヒネ徐放剤を使用していた患者が死亡した場合,残った麻薬は,家族が捨ててもよいですか。また,残った麻薬を家族が痛み止めとして使ってもよいですか。

Aみ残した麻薬は,交付を受けた麻薬診療施設に返却,または近くの麻薬診療施設,麻薬小売業者に譲渡してください。
また,飲み残した麻薬を家族が使用することはできません。

Q27の病院に通院していた患者が来院し,飲み残した麻薬を持参してきた場合,どのようにしたらよいですか。

Aのようなケースの麻薬は,持ち込まれた診療施設の所有ではなく,あくまでも持ち込んだ患者の所有物ですので,通常の麻薬購入のように受け入れたものと解釈してはいけません。
しかし,その麻薬の服用については,医師の指示の下に行ってください。(その麻薬を廃棄,もしくは,麻薬の追加処方等を行う場合は免許が必要です。)
麻薬受払帳簿の記載方法は,その麻薬の口座の受入数量欄に()書きで記載し,在庫数量には加算せず,備考欄に持ち込んだ患者の氏名及び入院後服用した旨の記載をしてください。
また,診療施設で購入し,施用している麻薬と区別するため,その患者の麻薬の口座を別に設け,その服用(払出)を管理する方法も便利です。
患者が持参した麻薬を廃棄する場合は,Q21(3)の回答により行ってください。

Q28入院,転院により患者が持参した麻薬を引き続き服用させる場合,服用の都度診療録への記載が必要ですか。

A棟における患者の麻薬の服用は,医師の指示の下に行われるものであることから,診療録に記載することが必要です。
その際,患者の持ち込み分と判別できるように記録してください。

Q29製されたリン酸コデイン100倍散は,麻薬に準じた取扱いが必要とされていますが,麻薬から除外されているリン酸コデイン100倍散を購入した場合と保管等について取扱いが異なるのですか。

A製されたリン酸コデイン100倍散については,劇薬製剤として販売されているリン酸コデイン100倍散と同様に取り扱うことが出来ます。
なお,リン酸コデイン100倍散を予製した場合には,麻薬受払簿の予製に用いたリン酸コデインの口座に払出した年月日,払出数量とともに,備考欄に100倍散○○g予製と記載してください。

Q30外処方せんに麻薬がある場合,その処方せんに○麻の記載または麻薬の品名の下に朱線を引くことは必要ですか。また,診療録(カルテ)の記載はどのようにすればよいですか。

A麻の記載または麻薬の品名の下に朱線を引くことは,必ずしも必要ではありませんが,他の処方と区別するため,管理上の理由で,そのような記載をすることが望まれます。個々の施設の状況に応じて,対応してください。

Q31薬小売業者において,麻薬処方せん中に疑義が生じた場合,どのようにすればよいですか。

Aわしい点について確かめた結果,当該処方せんの記載内容を変更する必要が生じた場合には,処方せんの再発行を受けるか,事後に訂正印を受けるか,もしくは医師の同意を得て処方せんを変更して調剤(薬剤師法第24条)してください。処方を変更して調剤する場合は,処方せんの余白等に照会日時,相手の氏名,照会内容等を記載してください。

7薬向精神薬関係

Q32精神薬の盗難等の事故が発生したときは,どのような対応をすればよいですか。盗難の場合,警察に届け出る必要はありますか。また,第一種,第二種,第三種による対応の違いはありますか。

A精神薬の事故が発生したときは次表の区分により,ただちに事故の届出を行ってください。盗難の場合には警察にも届け出てください。なお,第一種,第二種,第三種による対応の違いはありません。

業の種類

届出先

向精神薬試験研究施設設置者(厚生大臣登録のもの)

厚生大臣(届出窓口は,管轄地区麻薬取締官事務所です。)

向精神薬卸売業者向精神薬小売業者
病院等の開設者
向精神薬試験研究施設設置者(都道府県知事登録のもの)

都道府県知事(届出窓口は,都道府県薬務主管課に照会してください。)

Q33精神薬の廃棄を専門業者に委託してもよいのですか。

A棄を専門の処理業者に委託することは可能です。ただし,向精神薬取扱者が委託契約を結び焼却等の処理に立ち会い,廃棄完了を確認することが必要です。
なお,廃棄予定の向精神薬を処理業者において保管することのないよう,厳に注意してください。

Q34薬及び向精神薬取締法施行規則第41条第1項によれば,向精神薬の錠剤等で120錠以上の盗取が生じたときは届け出ることとされていますが,盗取された量が120錠に満たない場合は届出は特にする必要はないのですか。

A規則第41条第1項の規定は,盗取,所在不明等が発見されたときに,その数量が同項に掲げる表に規定する数量以上である場合及びそのことが推定される場合に届け出ることとしていますが,盗難,強奪,脅取及び詐欺であることが明らかな場合には,同表に規定する数量以下であっても届け出ることが適当です。(平成2年8月22日薬発第852号第1の11の(2))

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