市町村合併の必要性・背景
地方分権の推進や少子・高齢化の進行,国・地方を通じた厳しい財政環境など,近年の市町村を取り巻く情勢は次のように大きく変化してきている。
また,県内市町村の現況と今後の展望,行財政の現状や今後の見通しなどを踏まえると,これらの社会経済情勢等の変化に的確に対応し,住民の期待に応えていくためには,既存の市町村の区域にとらわれることなく,市町村合併も十分視野に入れて,これからの時代にふさわしい簡素で効率的な行政体制の整備や行財政基盤の強化を図ることが求められている。
(1)市町村行政の広域的対応等の必要性
交通・情報通信手段の発達や経済活動の進展に伴い,住民の日常社会生活圏は,市町村の区域を越えてますます拡大してきており,市町村の行政は,広域的な見地から隣接の市町村と一体的に展開されることがますます必要になってきている。
また,ごみ処理の広域化等新たな広域行政需要に適切に対処するためには,小規模な市町村では確保することが難しい専門的で企画能力を備えた職員が必要である。
(2)地方分権の推進
平成12年4月からの地方分権一括法の施行に伴い,地方分権の推進はいよいよ実行の段階を迎えている。市町村は,自己決定・自己責任の原則の下,住民に身近なサービスの提供は自らの責任で選択し,決定することが求められている。
そのためには,これからは,政策を立案し,それを議会・住民に分かりやすく提示しつつ理解を求めることができる能力や,自ら選択し推進していく事業を裏付ける税財政基盤など,市町村の行財政基盤の充実が喫緊の課題となっている。
(3)少子・高齢化の進行
少子・高齢化の進展に伴い,医療,福祉等の社会保障関係経費の増大など,財政需要のさらなる増大が懸念されるとともに,生産年齢人口の減少に伴う地域経済の活力低下等も懸念されており,市町村においては,基幹的な行政サービスの水準を確保できるよう行財政基盤の強化を図る必要がある。
(4)国・地方を通じた厳しい財政状況への対応
我が国の財政は,バブル経済崩壊後の長引く景気低迷の中で,継続した景気浮揚対策のため公債の増発等を行ってきたこともあり,国・地方とも極めて厳しい財政状況である。
一方,本県の市町村は過疎・離島地域等の団体が多く,財源に乏しいため,歳入面においては,地方税等の自主財源の割合が低く,財政力指数が全国平均の6割程度となっている。
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