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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事発言集 > 新規採用職員辞令交付式知事訓話

更新日:2024年4月1日

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新規採用職員辞令交付式知事訓話

 

日時:令和6年4月1日(月曜日)午前10時00分~午前10時30分

場所:県庁2階講堂(4階)

皆さんおはようございます。
このたび,晴れて鹿児島県職員となられた皆様,誠におめでとうございます。
難関を乗り越えて採用された皆さんを歓迎いたしますとともに心からお祝いを申し上げます。
また,数ある選択肢の中から,この鹿児島県庁を選んでいただいたことに,深く感謝を申し上げます。
皆様のこれからの御活躍を心からお祈り申し上げます。


現在我が国は,本格的な人口減少社会や少子高齢化の進行,不安定な海外情勢による物価の高騰など,大きな変革期の中にあります。
こうした状況に的確に対応しつつ,今後の鹿児島の発展の基盤をしっかりとつくるためには,基幹産業である農林水産業,観光関連産業や企業の「稼ぐ力」の向上,各種産業を支える人材の確保・育成,子育て支援,デジタル社会の推進,カーボンニュートラルの実現など,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策に,積極的に取り組んでいく必要があります。
また,皆さんご承知のとおり,今年の1月に発生した「令和6年能登半島地震」による人的被害をはじめ,建物の倒壊,火災,道路の寸断,断水,停電など,大きな災害が発生しました。
本県では,全国知事会,県内の関係機関・団体等と連携して,DMATによる病院での診療支援や,避難所での住民への支援,インフラの被害状況調査などの支援を行うため,職員を派遣しております。
また,本格的な復旧・復興に向け,6人の職員を石川県庁などに長期派遣しております。
本県も,台風や大雨,土砂災害などの災害の多い地域であります。また,火山も多く,南海トラフ地震などに備える必要があります。
県の総合防災訓練のほか,国民保護訓練や原子力防災訓練などへの取組もしっかりと行っていく必要があります。
また,新型コロナウイルスなどの感染症への対応や高病原性鳥インフルエンザや豚熱など,家畜伝染病の防疫対策も重要となっております。

本日皆さんが,人生の新たな第一歩を踏み出すに当たり,県職員としての基本的な考え方について,これまで毎年申し上げていることではありますが,いくつかお話をしたいと思います。
まず,一つ目としては,県政の主役は県民の皆様であるということを忘れないでください。
県民の声がしっかりと反映される,県民が主役の,県民の目線に立った行政を実現するために,皆さんが持っている力を存分に発揮してください。

県民の皆様の声をよく聞き,多様な行政需要や幅広い県民のニーズをしっかりと把握し,政策を議論することが重要であります。

世の中の実態から乖離した机上の空論になったり,県庁職員の自己満足に過ぎないような政策を作ったりするということにならないように,職員一人一人が,地域の課題,県民の声に真摯に向き合う必要があります。

また,積極的に現場に赴いて,自らの目で,見て聞いて,様々な情報の収集・把握に努め,政策を企画・立案し,それを県民の皆様にしっかりと説明し,また,分かりやすく情報発信しながら,さらに,県民の皆様の反応を施策にフィードバックし,改善するといった好循環となるように心がけてください。

二つ目といたしましては,是非皆さんの若く新鮮な目で,そしてまた柔軟な思考で,様々なアイディアを積極的に提案してください。
皆さんが初めてこの県庁という組織に入っていろいろな仕事をする中で,「どうしてこのようなやり方をしているのだろうか」「これはおかしいのではないか」と感じることがあれば,「もっとこうしたらいいんじゃないか」「こう変えたほうがいいんじゃないか」といった点をよく考えて,遠慮せずに,どんどん提案をするようにしてください。

長年,県庁で働いている職員にとっては当たり前になってしまっている仕事のやり方,いわゆる県庁文化というようなものが,時代に合わなくなっているところがあるかもしれません。
先輩職員が気づかないこうした県庁文化の改善すべき点が,皆さんの提案で改善され,県民サービスの向上や,行政の効率化に繋がることもあるかと思います。

最初の頃は,目の前の仕事をこなすだけで精一杯で,なかなか余裕がないかもしれませんが,ご自身の担当業務以外の仕事や周りの動きもしっかりと見るように心がけてください。
県庁全体として県政の課題にどう取り組んでいくかを常に念頭に置いて,その中で自分のやっている仕事の意義をよく理解し,県庁がより良い組織になるように考えてください。

今後,長い県庁生活の中で困難な仕事に直面することもあるかと思いますが,逃げることなく課題に真摯に向き合うことは,皆さんにとっても成長のチャンスになると思います。失敗を恐れず果敢にチャレンジをしてください。

トップダウンで上からの指示に従って仕事をするのではなく,自ら考えて行動し,職位にかかわらず議論をぶつけ合い,よりよい政策を作り上げていくという風土,職場づくりに,皆さんと取り組んでいきたいと考えております。

政策の議論をする上で,縦割りの弊害に陥らないよう,広い視野で多様な見方ができるよう,経験を積んでいただき,各部局間でしっかりと連携を図って政策を検討してください。

三つ目としては,公務員としての自覚と誇りを持って,公平公正かつ適正に職務を執行し,県民の皆さんから信頼されるようにしてください。
法令等を正しく活用し,これに基づき,適正に運用することが必要であります。

また,行政文書の作成や,情報公開にあたっても,政策決定過程の透明性を確保する観点から,適切に対応する必要があります。
県民の皆様の信頼を得るためには,県民の皆さんが満足できる行政サービスを提供することはもちろんですが,綱紀の粛正や保持に努めることが極めて重要であります。
倫理規定などをよく読んでしっかりと理解して,適切に行動してください。

四つ目でございますが,みなさん健康には十分留意してください。
慣れない業務に加えて,災害発生時や高病原性鳥インフルエンザといった危機事象への対応など,ときには残業が多くなることもあります。

そのような時は,特に精神面での健康管理には気をつけてください。大変困難なことに直面した時,あるいは職場の人間関係で悩んだときなど,決して一人で抱え込むことなく,早めに上司や同僚,家族など,いろいろな方に相談をしてください。

また,一番頼りになるのは,今日一緒に入庁した同期の仲間だと思います。困ったときに強い絆で結びついた,何でも相談できる仲間の存在というものが大きいと思います。今後,県庁での人生を一緒に歩んでいく仲間として,お互いに困ったときには助け合える関係,絆をしっかりと作ってください。

最後に五つ目として,キャリアパスについて申し上げます。
皆さんは,今日から県庁のそれぞれの部署に配属になりました。みなさんの希望したところに配属された人も,そうでない人もいるかと思います。どの部署も県民にとっては必要な部署であります。そのことを忘れずに,県民の皆様の役に立つ仕事をしっかりと行うようにしてください。

皆さんもこれから,いろいろな部署を経験されることと思います。
県庁の本庁や出先機関,離島,国などの機関への出向,市町村,民間企業,団体との交流や海外勤務など,この先幅広い経験を積んでいかれることと思います。
県政の課題は多岐にわたり,どの部署の経験も全て,今後県庁で仕事を続けていく上で,皆さんにとってはかけがえのない貴重な経験になると思います。
与えられた部署で,県民の皆様のためにしっかりと仕事に励むことで,専門性も身に付き,次のステップに繋がることと思います。皆さんの配属部署での活躍を大いに期待しております。

以上5点,県職員としての基本的な考え方について私の思うところを申し上げました。


県では,若手を含めた職員が主体的に議論を重ねて,本年3月,目指すべき職員像や人材育成の取組の方向性などを盛り込んだ「鹿児島県人財育成ビジョン」を策定しました。
このビジョンでは,「挑戦」「共感」「誠実」をキーワードとした目指すべき職員像を示しており,これは私が先ほど申し上げた県職員としての基本的な考え方と同様の趣旨の内容となっております。

また,県民サービスの更なる充実に向け,県にとって貴重な「財産」である職員の皆さん一人一人が「人財」として更に成長し,その力を最大限発揮できるよう,多様な研修メニューの提供や民間企業・市町村等との人事交流の推進,キャリアパスの提示など,人材の育成・成長に向けた取組を更に充実することとしております。

また,働きやすい職場環境づくりの取組として,在宅勤務や育児休業取得の促進などに加えまして,勤務時間インターバルの確保や兼業・副業の推進などにもこれから新たに取り組むこととしております。

皆さんも,この人財育成ビジョンについて,その趣旨や内容をしっかりと理解していただき,研修の機会なども積極的に活用しながら,主体的に学び,自身の更なる成長につなげていただきたいと思います。

私としても,皆さんとともに「誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島」の実現に向けて県政の課題に全力で取り組んでまいりたいと思っておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。

終わりに,本日入庁されました皆さんの今後の御健勝と御活躍を心から祈念しまして,私のあいさつといたします。

本日は,誠におめでとうございます。

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