その場で契約・施術をしないで！～美容医療のトラブル

相談事例

ネットで「お得な全身脱毛5回コース」という広告を見てクリニックに出向いた。カウンセリングでこのコースには別に剃毛代が必要であることが分かったので，契約を見送ろうとしたところ「今回は特別に剃毛代は無料にする」と引き留められ，結局この5回コースをクレジットを組んで契約した。施術や契約についてはすべてカウンセラーから説明を受けた。当日1回目の施術を受けることを勧められ，その日のうちに施術を受けた。しかし，施術に不快感があったので，帰宅後に電話をしてクーリング・オフを申し出たところ，1回分の施術代と剃毛代で約9万円支払うように言われた。納得できない。（20歳女性）

アドバイス

県内の消費生活相談窓口に寄せられる美容医療に関する相談が年々増加しています。

トラブルにあわないために

• 「今やった方がいい」「今やらなければ間に合わない」と不安をあおられたり，大幅な割引を提案されても，その場で契約・施術をしないようにしましょう。美容目的の施術は，多くの場合，緊急性がありません。その場で判断せず，いったん帰宅して周囲に相談するなど，慎重に検討してください。
• 施術の効果やメリットだけでなく，リスクや副作用などについて医師から説明を受け，しっかりと納得したうえで施術を受けるかどうか判断しましょう。なお，医師や医師の指示を受けた看護師でない，医療関係の資格を持たない者が医療行為を行った場合，医師法に抵触するおそれがあります。
• クレジットを組んでまで必要な施術かよく考えましょう。クレジット契約などの分割払いを選択すると，月々の支払金額は少額になりますが，分割手数料を含めた総額が高額となるケースがあります。

法律によるクーリング・オフができる場合

美容医療の契約は，一定の条件を満たす場合は，特定商取引法の特定継続的役務提供に該当し，契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフ（無条件での解約）ができます。また，クーリング・オフ期間を過ぎても，契約期間内は中途解約することができ，その際の解約手数料については上限額が定められています。

美容医療サービスはクーリング・オフできる？（外部サイトへリンク）

国民生活センターの関連サイト

増加する美容医療サービスのトラブル～不安をあおられたり，割引のあるモニター契約を勧められても慎重に判断を！～（外部サイトへリンク）