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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 施政方針 > 令和4年第1回県議会定例会施政方針及び予算説明要旨

更新日:2022年2月18日

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令和4年第1回県議会定例会施政方針及び予算説明要旨

令和4年第1回県議会定例会の開会に当たりまして,県政運営についての基本的な考え方を明らかにいたしますとともに,令和4年度予算及び令和3年度補正予算等の概要について御説明申し上げます。

[1県政運営の基本方針]
県政運営の基本的な考え方であります。
私は知事就任以来,世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症をはじめ,豪雨災害や台風による被害,サツマイモ基腐病対策,高病原性鳥インフルエンザ,軽石の大量漂着への対応など,様々な危機事象や緊急的な課題に対し,全力を挙げて取り組んでまいりました。
新型コロナウイルス感染症については,全国的にオミクロン株による感染が急拡大する中,本県においても,冬休みや年末年始の帰省,旅行による人流の増加等に伴い,年明けから感染者が急増し,1月8日には,特に爆発的に感染が拡大した奄美大島5市町村を対象に,県独自の緊急事態宣言を発令し,飲食店に対する営業時間短縮等を要請したところであります。
その後,県本土においても感染が急拡大し,1月18日には,直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が県全体で65.61人となり,最大確保病床の使用率も県全体で22.6パーセントに達したことなどから,専門家の御意見も踏まえ,1月19日に,県の警戒基準をレベル2に引き上げたところであります。あわせて,県内各地で感染が爆発的に拡大することが懸念されたことから,県内全域に爆発的感染拡大警報を発令し,特に感染者が急増している鹿児島市,霧島市,鹿屋市の飲食店に対する営業時間短縮等を要請いたしました。
しかしながら,その後,鹿児島市,霧島市,鹿屋市以外にも,出水市,薩摩川内市,姶良市,志布志市,指宿市など,県内全エリアの都市部においても感染が拡大し,また,飲食店をはじめ,高校の部活動や児童施設,高齢者施設など,県内の至る所でクラスターが発生し,感染機会も飲食だけでなく,職場や学校,家庭へ拡大し,感染者数の増加に歯止めがかからない状況となったところであります。
このような状況の中,1月23日には,病床使用率が37.9パーセントに達し,また,高齢者や酸素投与が必要な中等症(2)の入院患者が増加してきたことから,医療提供体制への影響が懸念されたところであります。
このため県では,県内の感染状況や医療提供体制の逼迫の程度,専門家の御意見のほか,九州各県の対応状況も踏まえて総合的に判断した結果,1月24日に国に対し,まん延防止等重点措置の適用を要請しました。翌25日には,本県に対し,1月27日から2月20日までを期間とするまん延防止等重点措置の適用が決定され,県では,県内全域を措置区域に指定した上で,措置の適用期間中において,第三者認証店を含む県内全ての飲食店に対し,営業時間短縮等を要請するとともに,県民の皆様には,学校や職場,家庭,飲食等の様々な場面での基本的な感染防止の徹底や外出・移動に対する慎重な判断,テレワークや時差出勤の取組等をお願いしたところであります。
しかしながら,2月に入っても,1日には新規感染者が744人と過去最多を更新し,学校や高齢者施設などでクラスターが発生するなど,感染者数が高止まっており,医療提供体制への影響が引き続いて懸念されたことから,更なる感染防止対策に取り組んでいくため,今月15日に国に対して,まん延防止等重点措置の適用期間の延長を要請したところであり,本日,3月6日までの延長が決定される見込みとなっております。
医療提供体制の確保については,医師会等の御協力を得ながら,受入病床の確保に取り組み,今月15日時点で,一般医療との両立が維持可能な確保病床について,564床を確保するとともに,宿泊療養施設についても,今月15日時点で1,801室を確保しているところであります。
医師が必要と判断された方については,適切に入院していただいておりますが,感染者が急拡大する中,軽症・無症状の方で,宿泊療養施設に入所していない方々に対して,県では,パルスオキシメーターを配布し,保健所による健康観察に万全を期すとともに,希望する方に対して生活物資の支援を行っているところであります。
また,感染者の急増に伴う積極的疫学調査や健康観察などの保健所業務の増加に対応するため,県庁内での応援体制を整えるとともに,市町村の協力や民間事業者を通じた人員派遣などにより,保健所体制の強化を図っているところであります。
昨年12月から始まった新型コロナウイルスワクチンの追加接種については,現在,医療従事者や高齢者等を対象として,市町村や医師会等とも連携しながら取り組んでいるところであります。
オミクロン株による感染が急拡大する中,ワクチンを2回接種した方でも感染する,いわゆるブレークスルー感染も多く見られ,重症化リスクの高い高齢者の感染拡大が懸念されることから,県では,ワクチンの追加接種を加速化し,希望する対象者の接種を早急に完了するため,市町村における接種に対して,必要に応じて医療従事者の派遣等の支援を行うとともに,明日から鹿児島市,鹿屋市,薩摩川内市の3か所に大規模接種会場を設け,約1万5千人の県民の方を対象に接種を行うこととしております。
陽性者を早期発見し,県内の感染拡大防止を図るため,感染に不安を感じる無症状の県民の方々などを対象にPCR検査等の無料検査を実施しております。現在,薬局や医療機関,民間検査機関など150を超える事業者が登録されており,鹿児島中央駅や鹿児島空港,鹿児島港本港区の検査場をはじめ,登録した医療機関や薬局などにおいて,今月15日現在で,5万2千件を超える検査を行い,1,122人の陽性者が確認されました。
検査拠点が少ない離島の市町村に対しては,民間検査機関から寄附された無料のPCR検査キット1万セットを送付し,市町村において必要な方への配布を行っているところであり,今後とも市町村など関係機関と連携しながら,広く県民が検査を受けられるよう,検査体制の確保に努めてまいります。
また,県では,高齢者施設や学校などで感染が拡大したことから,高齢者施設及び児童施設,学校を対象として,感染リスクが高い場面での感染防止対策を確認するため,オミクロン株の特性も踏まえたチェックリストを作成し,各施設での緊急点検の実施を要請しました。特に,感染が拡大している鹿児島市,霧島市,姶良市の高齢者施設や児童施設の従事者,学校の教職員を対象として,PCR検査を集中的に実施することとしたところであります。
県としては,引き続き強い警戒感を持って感染状況を注視しつつ,専門家の御意見も伺いながら,感染防止対策に取り組んでまいります。
オミクロン株の感染拡大に伴い,医療や介護,保育,小売りなどの県民の生活に欠かせない業種に従事する,いわゆる「エッセンシャルワーカー」の方々が濃厚接触者となるケースが増加し,県民生活に影響が出ることが懸念されております。このため,国の方針に基づき,無症状のエッセンシャルワーカーについては,業務に従事することが事業継続に必要である場合には,事業者の判断で検査を受検し,陽性者との接触等から4日目及び5日目の2回の検査結果が陰性となった場合には,5日目から業務に従事できることとしました。
飲食店に対する営業時間短縮の要請については,県の要請に応じていただいた飲食店に対し,協力金を支給することとしております。
1月27日からのまん延防止等重点措置の適用に当たっては,県内全域の飲食店に対して,適用期間中,20時までの営業時間の短縮と酒類提供の自粛を要請したところであります。感染防止対策を徹底している第三者認証店については,酒類提供を可能とする21時までの営業時間の短縮を選択できることとし,これより厳しい感染防止対策である20時までの営業時間の短縮と酒類提供の自粛を選択いただいた認証店には,協力金を上乗せして支給することとしております。
協力金については,関連する補正予算の専決処分を行い,1月31日からの先渡給付の申請を含め,順次,受付を行っているところであります。
また,県では,県内全ての飲食店に対して,営業時間短縮の要請の実施状況を見回り調査し,正当な理由なく要請に応じない7店舗に対して,今月15日に営業時間変更の命令を行い,その旨を公表したところであります。
飲食店の第三者認証制度の推進については,まん延防止等重点措置が適用されて以降,申請件数が増加したことから,県では,申請の増加に対応して認証事務局の体制強化を図り,迅速かつ確実な審査に努めているところであり,今月14日現在,認証店舗数は3,256店舗となっております。
また,飲食店の第三者認証の取得促進を図るため,令和4年度においても,第三者認証取得店が感染防止対策として行うアクリル板等の物品の整備に要する経費の支援に取り組んでまいります。
消費意欲喚起の割引クーポンについては,令和4年度においても,県民の消費意欲を喚起するため,引き続き,飲食サービス,特産品等の購入に利用できるクーポンを発行することとし,新型コロナウイルス感染症により影響を受けた飲食店等の支援に取り組んでまいります。
新型コロナウイルス感染症の拡大により影響を受けた県内の商店街の活性化を図るため,空き店舗活用やイベント開催等によるにぎわい創出に取り組む商店街等を支援してまいります。
また,新型コロナウイルス感染症により経営に大きな影響を受けている,バス事業者や航路事業者,貸切バス事業者の事業継続の支援に取り組むとともに,ポストコロナも見据え,鹿児島空港に就航している航空会社の運航再開・継続の支援,航空会社等と連携したインバウンド回復に向けた誘客プロモーションにも取り組んでまいります。
昨年10月に再開した県民向け観光需要喚起策「今こそ鹿児島の旅(第2弾)」については,12月に熊本県,宮崎県及び沖縄県の隣県3県に販売を拡大したところでありますが,本年1月以降,県内での感染が拡大したことから,事業を停止しており,本県の観光は再び非常に厳しい状況となっております。
このため,県としては,「今こそ鹿児島の旅(第2弾)」の延長や県版GoToトラベル事業の実施などによる需要喚起に,引き続き積極的に取り組んでまいります。
また,観光事業者が行う受入環境整備の取組支援として,これまで,個別の事業として実施してきた施設のバリアフリー化の支援事業と,Wi-Fi環境整備やワーケーションなどの新たな需要に対応するための施設整備の支援事業を一つの事業にまとめ,宿泊施設について,特に重要な客室のバリアフリー化を補助の必須要件として取組を強化してまいります。
宿泊施設の感染防止対策に係る第三者認証制度については,今月14日現在,531施設の認証を行ったところであります。認証施設については,専用サイトで紹介するほか,旅行会社の旅行商品の販売活動等にも活用されております。令和4年度においても,引き続き,感染防止対策に要する経費を支援するとともに,新たに相談窓口の設置や認証施設に対するインセンティブの導入などを行い,認証の取得促進に積極的に取り組んでまいります。
組織面では,これまでも,随時,新型コロナウイルス感染症対策室の増員等体制強化を図ってきたところでありますが,今後とも,膨大かつ多岐にわたる新型コロナウイルス感染症対応業務について,万全の体制を構築するため,くらし保健福祉部の新型コロナウイルス感染症総括監の下に,新型コロナウイルス感染症対策室を改組して,「新型コロナウイルス感染症感染防止対策課」及び「新型コロナウイルス感染症療養調整課」の2課を設置し,各般の対策に引き続き迅速かつ確実に取り組むこととしております。
感染拡大が続く極めて厳しい難局に直面しておりますが,県民の皆様の御協力をいただきながら,県民の皆様と一緒に乗り越えていきたいと考えております。
県民の皆様におかれましては,正しくマスクを着用していただき,手指消毒やこまめな換気,人との距離の確保,外出の際には混雑した場所や感染リスクの高い場所を避けるなどの基本的な感染防止対策を今一度徹底していただきますよう,改めて御理解と御協力をお願い申し上げます。
また,厳しい状況,環境下で,人命を守るため,現場の最前線で献身的な努力をしていただいている医師・看護師等の医療関係者の皆様をはじめ,患者搬送に多大な御協力をいただいている,海上保安庁,自衛隊及び消防機関の皆様など,感染症対応に御協力をいただいている全ての方々に対しまして,改めて心から感謝申し上げます。
今後も,まずは,新型コロナウイルス感染症への対応が最優先であると考えており,感染防止対策をしっかりと講じ,検査体制及び医療提供体制の確保・拡充に取り組み,県民の皆様の安心・安全と,経済活動,社会活動の両立が図られるよう,引き続き,緊張感を持って取り組んでまいります。

本格的な人口減少や少子高齢化の進行,経済のグローバル化の進展,技術革新の急速な進展,新型コロナウイルス感染症の拡大など,大きな変革期の中にあって,何よりも時代の流れを的確に見据え,県勢の発展や県民福祉の向上に向けて,各般の施策を着実に推進していくことが求められております。
こうした中,私としては,今後の県勢発展の基盤をしっかりとつくっていくためにも,鹿児島の「稼ぐ力」の向上を図っていくことが重要であると考えております。
本県の基幹産業である農林水産業及び観光関連産業,高い技術力を有する製造業において,地域資源を生かして経済的な価値を高めることで,世界も視野に入れて,地域の外から資金を稼ぎ,稼いだ資金を域内で循環させ,地域経済を強くし,地域に仕事をつくり,地域への人の流れをつくる,また,域外への資金の流出を防ぐことにより,地域経済の好循環を高め,本県の持続的発展につなげることが重要であると考えております。
このように,「稼ぐ力」の向上を図り,経済を持続的に発展させることで,地域の格差是正を図り,県民所得の向上を図って,県民の皆様の暮らしと雇用を守りたいと考えております。
デジタル社会の実現については,今年度,デジタルによる社会変革に向けた課題と基本的な方向を明確にするため,国において検討が進められている「デジタル田園都市国家構想」も踏まえながら,推進戦略策定に向けた取組を進めているところであります。
同戦略に基づいて,行政のデジタル化による事務の効率化や,民間のデジタル化による県内産業の生産性の向上を図るとともに,デジタル化によって得られるデータの利活用を進め,新産業の創出や県民の暮らしの質の向上に取り組むことにより,心豊かな暮らしと持続可能な環境・社会・経済を実現し,地方発の新たな暮らしとイノベーションを生み出すことを目指してまいりたいと考えております。
本県の多様で豊かな自然環境を次世代に引き継ぎ,安心して暮らし続けることができるようにするためには,これまでの発想を転換し,環境への負荷の少ない持続可能な社会の構築を図ることが重要であります。
地球温暖化は,人類の将来に関わる最も重要な環境問題であり,県としても,2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとすることを目指しております。県民,事業者,行政が力を合わせて,一体となって地球温暖化対策を積極的に推進し,カーボンニュートラルの実現に向けた施策や今後,市場拡大が期待される環境・新エネルギー分野への新事業展開に対する支援を積極的に展開してまいります。
本県の離島は,各島の特色ある独特の自然,文化,伝統,多様なコミュニティなど,多様性を有しており,まさに鹿児島の宝であると考えております。
一方で,外海離島が多く,台風常襲地帯であるという厳しい自然条件の下,医療,物価,物流など多くの面で課題もあると認識しております。
離島の多様で豊富な物的・経済的資源を活用するとともに,生活環境,交通基盤,産業基盤などの社会資本の整備と更なる産業振興を図ってまいりたいと考えております。
移住・交流の促進については,新型コロナウイルス感染症を契機とした地方移住への関心の高まりとともに,テレワークを機に人の流れに変化が見られるなど,人々の意識や行動が変化しております。
この流れを本県への大きな流れにつなげていくために,鹿児島の地域資源をさらに磨き上げ,訪れたい・住みたいと思えるような魅力的な地域づくりに取り組み,その魅力を県内外に情報発信するとともに,ワーケーションの推進などに取り組んでまいりたいと考えております。
また,結婚・出産・子育てしやすい環境の整備や高齢者が健やかで生きがいを持てる社会の形成などに取り組み,これらを基盤として,高齢者や女性,障害者,子どもなど,「誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島」を目指してまいりたいと考えております。
私は,鹿児島の現状を踏まえ,行政課題や挑戦すべきテーマを明確にし,体系的に整理した上で,中長期的な観点から,本県のあるべき姿や今後の県政の進むべき基本的な方向性,戦略を県民の皆様に分かりやすく示すビジョンが必要であると考えており,現在,かごしま未来創造ビジョンの改訂を進めているところであります。
このビジョンの中でも掲げているとおり,新型コロナウイルス感染症の収束後も見据えながら,「未来を拓く人づくり」,「暮らしやすい社会づくり」,「活力ある産業づくり」に積極的に取り組み,これらの好循環を生み出すことにより,時代の潮流にも的確に対応できる社会,安心・安全で持続可能な地域社会,そして高齢者や女性,障害者,子ども,外国人など,あらゆる方々が生き生きと活躍できる,誰一人取り残さない社会の構築を目指してまいりたいと考えております。
私は,県民の声がしっかりと反映される県政にしたい,県民が主役の,県民の目線に立った行政を実現したい,各市町村の意見を聞きながら連携を進めていきたいということを申し上げてきたところであります。
県民との対話を進め,政策決定の透明化を図り,市町村との連携強化に取り組むことなどにより,県民の皆様と一丸となって力強く県勢発展を推進してまいりたいと考えております。
今後とも,時代の変化に的確に対応しながら,「県民の皆様と一緒に鹿児島の今と未来をつくる」ということを基本として,「誠実に」,「着実に」県政の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。
県議会の皆様方をはじめ,県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。

[2予算編成の大綱]
次に,令和4年度の予算編成の大綱について申し上げます。
我が国経済は,新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で,このところ持ち直しの動きがみられるところであります。
先行きについては,感染対策に万全を期し,経済社会活動を継続していく中で,各種施策の効果や海外経済の改善もあって,景気が持ち直していくことが期待されますが,感染症による影響や供給面での制約,原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要があります。
県内経済は,個人消費や観光をはじめ,持ち直しの動きが一服しているところであります。
国においては,新型コロナウイルス感染症の拡大防止,「ウィズコロナ」下での社会経済活動の再開と次なる危機への備え,未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動,防災・減災,国土強靱化の推進など安全・安心の確保を柱とする「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」を策定するとともに,「16か月予算」として令和3年度補正予算と令和4年度当初予算を一体的に編成し,新型コロナウイルス感染症への対応に万全を期すとともに,成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現を図ることとしております。
県としては,令和3年度3月補正予算において,国の補正予算にも対応し,新型コロナウイルス感染症対策として,医療従事者への危険手当の支給を支援する事業や高齢者施設・障害福祉施設における感染防止対策を支援する事業,県版GoToトラベル事業や消費意欲喚起のための「ぐりぶークーポン」の発行事業に要する経費などを計上することとしております。加えて,各種産業の「稼ぐ力」の向上に資する事業,鹿児島市南部地区特別支援学校の施設整備事業などを計上しているところであります。
その上で,令和4年度当初予算編成に当たっては,新たに策定する「行財政運営指針」を踏まえた行財政改革を着実に進めつつ,持続可能な開発目標SDGsの理念も踏まえ,新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策や医療提供体制の確保,県民の安心・安全と経済活動,社会活動の両立を図るための施策,鹿児島の基幹産業である農林水産業,観光関連産業や企業の「稼ぐ力」の向上に資する施策,デジタルテクノロジーを活用した県民の暮らしの質の向上に資する施策,脱炭素社会の実現に向けた施策,移住・交流の促進に資する施策などを積極的に推進する予算として編成したところであります。
その結果,令和4年度一般会計当初予算の規模は8,699億3百万円となり,令和3年度当初予算に対し3.0パーセントの増となったところであります。
この間,行財政改革推進プロジェクトチームを中心として歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果,財源不足のない予算編成ができたところであります。
令和4年度末の県債残高見込みについては,臨時財政対策債等を除いた本県独自に発行する県債の残高ベースで比較すると,令和3年度末の1兆598億円から179億円減の1兆419億円となり,総額ベースで比較しても,369億円の減となるなど,着実に減少しております。
また,令和4年度末の財政調整に活用可能な基金残高は,令和3年度末の残高と同程度の250億円となり,その水準を維持しているところであります。
これにより,行財政運営指針(案)に掲げた今後の財政運営における3つの指標については,令和4年度当初予算編成時点において,全て達成しているところであります。
企業会計を除く特別会計の予算規模は4,058億56百万円となっております。
企業会計は,病院事業特別会計で293億48百万円,工業用水道事業特別会計で5億28百万円となっております。
国においては,「経済財政運営と改革の基本方針2021」等を踏まえ,国・地方を合わせた2025年度の基礎的財政収支の黒字化を目指すという財政健全化目標の達成に向けて,引き続き,歳出・歳入両面の改革を進めることとしており,今後厳しい財政運営が予想されるところであります。
このような国の動向にも的確に対応しつつ,持続可能な行財政構造を構築するため,引き続き,歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んでまいります。

[3主要施策の概要]
以下,主要施策の概要について申し上げます。
第一は,「『稼ぐ力』の向上」であります。
農林水産業をはじめ,本県の主要な産業においては,付加価値の向上が課題であると考えております。
鹿児島の基幹産業である農林水産業や観光関連産業,技術力の高い製造業等の「稼ぐ力」の向上に取り組み,経済を持続的に発展させることで,県民所得の向上を図ってまいりたいと考えております。
「稼ぐ力」の向上に向け,各部局の一層の連携を図り,産業分野における庁内の政策立案・調整機能を強化するため,総合政策部に「産業政策総括監」を設置し,各施策を効果的に推進してまいります。
農林水産業については,担い手の確保・育成等による「人づくり・地域づくりの強化」,スマート農林水産業の導入・普及や6次産業化の推進等による「生産加工体制の強化・付加価値の向上」,県産農林水産物のブランド力の向上や輸出商社の活動支援などの更なる輸出の促進等による「販路拡大・輸出拡大」など,「稼ぐ力」の向上に向けた施策に取り組んでまいります。
農林水産物の輸出促進については,本年1月1日に発効したRCEPなど国際的な経済連携協定の進展,コロナ禍における輸出先国のニーズや経済活動の回復状況を踏まえながら,積極的に取り組んでまいります。
本年1月から4月にかけて,シンガポールと香港で日本産にこだわった商品を販売する小売店「DON DON DONKI(ドンドンドンキ)」において「どんどん鹿児島フェア」を開催し,豚肉,ブリ,さつまいも,加工食品など県産品のPR・販売促進活動を展開することとしております。
農業の振興については,まず,スマート農業の推進について,県内各地での技術実証活動や補助事業による導入支援など,実装化に向けた取組を推進してまいります。
また,6次産業化等による県産農産物の高付加価値化については,商品開発支援やクラウドファンディングを活用した新商品のテストマーケティングの支援による販路開拓などに取り組んでまいります。
サツマイモ基腐病対策については,本年1月に,令和7年産までに1万ヘクタール分の健全苗と健全なほ場を確保することを目標とした「鹿児島県サツマイモ基腐病対策アクションプログラム」を策定し,ほ場に基腐病菌を「持ち込まない」,「増やさない」,「残さない」対策を総合的に推進することとしております。
令和4年産に向けては,蒸熱処理装置の導入支援による健全苗の確保や,交換耕作,早植え・早掘りなどを推進するとともに,引き続き,基金事業等による被害程度に応じた定額支援や,資材等の購入支援を行ってまいります。
今月8日には,国の農研機構と農産物の研究開発等に係る連携協定を締結し,サツマイモ基腐病対策についても,更なる共同研究を実施することとしております。また,県としても,組織体制を強化した上で取組をより一層推進することとしており,引き続き,サツマイモ基腐病対策に関係機関・団体と一体となって,取り組んでまいります。
高病原性鳥インフルエンザについては,昨年11月の出水市での発生に続き,本年1月13日に長島町の養鶏農場において,今シーズン県内3例目が発生したところであります。
県では直ちに発生農場等における鶏の殺処分など,一連の初動防疫措置を迅速に実施するとともに,鶏などの移動や搬出を制限する区域を設定し,消毒ポイントにおける車両消毒を実施するなど,まん延防止を図ったところであります。
その後,移動制限区域内の農場の清浄性確認検査で異状が認められなかったことなどから,今月7日午前0時をもって移動制限を解除したところであります。
県としては,何としても更なる発生を防止したいと考えており,市町村や関係機関・団体と一体となって,最大級の防疫意識を持って,まん延防止対策に取り組んでまいります。
本年10月の開催まで残すところ7か月余りとなった「第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会」については,出品対策として,巡回調査による飼養管理指導,集合審査会の実施による候補牛の掘り起こしや,超音波肉質診断技術を活用した定期的な指導を実施しているところであり,8月末に県代表牛を選抜することとしております。
本大会は,県内外から訪れる多くの方に鹿児島の魅力をアピールする絶好の機会であることから,引き続き,大会のPRに努めるとともに,本県大会での「和牛日本一」の獲得に向けて,全力で取り組んでまいります。
林業の振興については,林業・木材産業の「稼ぐ力」の向上を図るため,「かごしま材」のJAS製品化や付加価値の高い製材品等の輸出拡大に努めるとともに,木材の生産現場から製材工場等への直送やICT等の技術を活用した生産・流通の合理化を促進してまいります。
水産業の振興については,県水産業振興基本計画に基づき,漁協や商社等が一体となった販売促進や商品開発への支援による輸出拡大等を進めているところであります。引き続き,スマート水産業の推進による生産性の向上を図るとともに,消費者ニーズに対応するマーケットインの考え方に基づいた新商品開発,付加価値の高い人工種苗による養殖や新たな市場開拓による輸出先の多様化を進め,本県水産業の「稼ぐ力」を引き出してまいります。
観光関連産業については,デジタルマーケティングなど各種調査によるデータ分析に基づく効果的な誘客や,地域資源の発掘・磨き上げによる新たな観光コンテンツの開発に取り組んでまいります。
また,観光地域づくりのリーダーとなる人材育成や,DMOなどの組織の強化等による稼げる観光地域づくりの体制を整備するとともに,地域の関係者と連携したモデルコースの作成などによるマイクロツーリズムの推進などに取り組むことにより,観光客数及び観光消費額の増加を図り,観光関連産業の「稼ぐ力」の向上につなげてまいります。
起業の支援については,起業に向けた機運醸成や環境整備を行うとともに,イノベーションを担うスタートアップを育成するため,新たに,産学官・金融機関等と連携して県内で起業家を支援する仕組みを構築し,若い世代の起業家マインドの醸成を図るほか,事業化のための実証事業や事業成長に必要な資金調達に向けた支援を行ってまいります。
本年4月に運営を開始する県庁18階コワーキングスペース「かごゆいテラス」も活用しながら,これらの取組を展開し,スタートアップが自発的・連続的に生み出される仕組みの形成を推進してまいります。
今後,市場拡大が期待される宇宙関連産業の振興については,新たに,産学官で構成する推進組織を設置するとともに,県内企業等が共同で行う宇宙機器や衛星データ利用に関する研究開発を支援するほか,衛星データの利活用実証事業を実施することとしております。
また,ドローン関連産業の振興については,県内でのビジネスモデルを生み出すため,産業化に向けた課題や可能性の調査を行うとともに,県内事業者等がコンソーシアムを形成して実施する地域課題解決型の実証事業に対する支援を行うこととしております。
これらの取組により,宇宙関連産業やドローン関連産業への県内企業の参入を促進し,本県における裾野の拡大や産業育成の取組を進めてまいります。
生産性と付加価値の向上による製造業の競争力の強化については,地域経済を牽引する中核企業の生産性向上等の取組に対する集中的な支援や,本県製造品出荷額の約5割を占める食品関連製造業の生産工程の自動化・省力化による生産性向上の取組等を支援してまいります。
県内のサービス事業者への支援については,ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応できるよう,新しい生活様式を踏まえ,事業者が行う需要の見込める新たな市場への販路開拓やIT化等の生産性向上を図るための取組を支援してまいります。
本格焼酎については,大手酒販店等と連携したPR・販売促進活動を展開し,首都圏等での更なる消費拡大を図るとともに,海外の酒類業界関係者と連携したプロモーションや商流構築に向けた支援など輸出拡大を促進してまいります。
伝統的工芸品については,素材や技法を生かした上質で,デザイン性,機能性に優れた新しい商品の開発やウェブでの販売など,ライフスタイルの変化に対応した取組を支援し,伝統的工芸品産業の商品開発力や販売力の強化を図ってまいります。
国内・海外市場への販路拡大,開拓に係る各部門の連携を強化することなどにより,県内企業の更なる販路拡大や輸出促進を図るため,観光・文化スポーツ部かごしまPR課を改組して,商工労働水産部に「販路拡大・輸出促進課」を設置し,商品開発から販路拡大に至る支援を切れ目なく展開してまいりたいと考えております。
企業立地の推進については,今年度はこれまで,食品や電子,情報関連企業などを中心に39件の立地が決定したところであります。
本年1月には,本県の優れた立地環境をPRする「企業立地懇話会」をオンラインで開催したところであり,引き続き,アジアに近い地理的優位性や電子・自動車関連産業の集積,国内外を結ぶ充実した交通インフラ,都市部にはない生活環境など,鹿児島の特性を生かした企業立地の推進に努めてまいります。

第二は,「デジタルテクノロジーを活用した県民の暮らしの質の向上」であります。
デジタル化の推進については,行政のデジタル化を進めるとともに,農業,福祉,教育など,あらゆる分野におけるICTを活用した効率化・生産性向上,人材の育成等に取り組むこととしております。
行政のデジタル化については,デジタル技術の活用による業務改革や働き方改革を推進するとともに,行政窓口におけるキャッシュレス決済導入に向けた実証実験などの取組を進めてまいります。
暮らしと産業のデジタル化については,遠隔医療の推進,介護・障害福祉分野へのロボット等導入支援,中小企業におけるDX支援やスマート農業の普及展開などの取組を進めてまいります。
デジタル人材の活用・確保・育成については,県内のIT技術者が最新技術を習得するための講座,デジタル関連企業による出前授業や職業体験,都市圏のプロフェッショナル人材と本県企業とのマッチング支援などの取組を進めてまいります。

第三は,「脱炭素社会の実現と豊かな自然との共生」であります。
地球温暖化対策については,2050年カーボンニュートラルの実現に向けて,学識経験者や関係団体等の御意見,事業者や県民へのアンケート調査結果,法改正や国の地球温暖化対策計画の改定等を踏まえ,令和4年度に,県地球温暖化対策実行計画について,2030年度の温室効果ガス排出削減目標を引き上げるとともに,その達成に向けた対策や施策の充実などの見直しを行うこととしております。
また,地球温暖化の現状,温室効果ガスの排出削減や気候変動への適応の必要性について,県民や事業者の理解を深め,地球温暖化対策に対する気運醸成を図るため,取組事例等の動画やテレビ・インターネット広告による情報発信を行うとともに,各種イベントを開催することとしております。
さらに,県内のエネルギー起源の二酸化炭素排出量の削減を図るため,運輸部門では,引き続き,電気自動車の普及・促進のための充電設備の導入を支援するとともに,新たに,ランニングコストを含めたトータルコストでの本土との価格差縮小や災害時のレジリエンス強化の観点から,離島における電気自動車の普及を促進するため,車両購入費の支援を行うこととしております。また,産業部門・業務その他部門では,これまで製造業者に限っていた省エネ設備等の導入支援の対象を,製造業以外の県内中小事業者にも拡充し,省エネ設備等の導入を支援することとしております。
再生可能エネルギーについては,国のエネルギー基本計画等を踏まえ,再生可能エネルギー導入ビジョンの見直しを進めており,今年度中にビジョンの骨子を取りまとめ,令和4年度には,新たな導入目標の設定を含め,次期ビジョンを策定することとしております。
また,再生可能エネルギーの導入と企業等における利活用や省エネ等を一体的に推進するため,総合政策部エネルギー政策課を改組して,商工労働水産部に「エネルギー対策課」を設置し,県内企業等におけるカーボンニュートラルの実現を強力に推進することとしております。
今後,新たに地熱発電,小水力発電及びバイオマス発電の導入可能性調査等に対する支援や,再生可能エネルギー設備と蓄電池を併用したマイクログリッドの構築など先進的な取組に対する設備導入の支援を行うなど,更なる再生可能エネルギーの導入促進に努めてまいります。

第四は,「移住・交流の促進」,「地域産業の振興を支える人材の確保・育成」であります。
本県産業の振興のためには,地域を支える人材,新たな未来を切り拓いていく人材の確保・育成が大切であります。
このため県では,中長期的な観点から,ふるさと鹿児島の産業を担う人材の確保・育成を図ることとし,「かごしま故郷人財確保・育成プロジェクト」に取り組んでいるところであります。
県としては,新規学卒者をはじめとする若年者等の県内就職を促進するため,合同企業説明会等の取組に加え,新たに,県内企業が行うインターンシッププログラムの作成・改善の取組を支援するなど,企業の採用力向上,人材の県内定着を図ってまいります。
また,雇用促進とUIターン,移住促進,外国人材受入れに係る施策を一体的に推進するため,各施策を所管する組織を改組,一元化して,商工労働水産部に「産業人材確保・移住促進課」を設置し,産業人材の確保をより効果的に推進してまいります。
移住・交流については,新たに,移住者数の目標を掲げ,ターゲットを明確にして,移住希望者向けの雑誌との連携やホームページの刷新などによる情報発信の強化,大都市圏での移住・交流セミナーの拡大による相談対応の強化を図るほか,市町村が行う移住者向け住宅改修への支援制度を創設するなど,より多くの方々に本県を選んでもらえるよう取組の充実を図ってまいります。
ワーケーションについては,全国的に関心が高まっている機会を捉え,新たに,市町村やNPO法人等が連携して行う受入環境整備やワーケーションの実施への支援を行うなど,市町村や関係団体等と連携しながら更なる推進を図ってまいります。
外国人材の受入れについては,ベトナムとの人的・経済的交流を促進するとともに,今後の送り出し国として有望なフィリピンやインドネシア等との連携や,外国人材を受け入れる企業への支援など,引き続き,外国人材の安定的な受入れや定着のための環境整備に向けた取組を進めてまいります。
農業の担い手の確保については,経営開始資金の交付や就農後の機械等導入への支援などにより,新規就農者の確保に努めるとともに,かごしま農業次世代トップリーダー塾の開催などによる担い手の育成,農福連携の推進や外国人材の安定的な受入れに向けた環境整備など,多様な人材の確保に向けた取組を推進してまいります。
林業の担い手の確保については,新規学卒者やUIターン希望者等への就業促進活動や,技能レベルに応じた各種研修の実施による担い手の育成に加え,意欲と能力のある林業経営者が実施する雇用拡大等の取組への支援などを行ってまいります。
また,水産業の担い手の確保については,「かごしま漁業学校」における新規就業者の研修や,「新米漁業者みまもり隊」の運営などの新規漁業就業者の育成・定着のための取組を支援してまいります。

第五は,「地域を愛し世界に通用する人材の育成,文化・スポーツの振興」であります。
県内の公立中学校・高等学校において,海外の学校と年間を通じてオンラインで交流することのできる機会を設けるとともに,生徒を交流先の学校等へ派遣することとし,県内の中学生・高校生の語学力の向上と国際意識の醸成に取り組んでまいります。
特別支援教育の充実については,鹿児島市南部地区特別支援学校の令和5年度からの供用開始に向け整備を進めてまいります。また,県内の特別支援学校施設の狭隘化や通学時間等の課題解決など,特別支援学校等の教育環境の改善を図るため,学識経験者等を含む教育環境改善検討委員会を設置し,そのあり方などを検討してまいります。
県立楠隼中学校・高等学校の共学化や全寮制の廃止については,生徒や保護者を含め,周辺市町の関係者などの意見を伺うとともに,共学化等に向けた課題を整理するため,近年,共学化や全寮制廃止が行われた学校について調査・資料収集などを行ってきたところであります。
引き続き,共学化等に向けた課題を整理し,関係者等に対して丁寧に説明を行いながら,今後の進め方やスケジュールについて検討してまいります。
文化芸術の振興については,昨年3月に策定した県文化芸術推進基本計画に基づき,文化芸術の創造活動の促進と鑑賞機会の充実など,文化の薫り高いふるさとかごしまの形成に向けた取組を推進することとしております。
また,今月9日に霧島神宮が国宝に,鹿児島神宮が国の重要文化財に指定されたことから,この機会に霧島神宮においてイベントを開催するなど,本県の歴史的建造物の魅力や価値を積極的に情報発信することとしております。
「かごしま国体・かごしま大会」については,令和5年度の開催に向け,引き続き,花いっぱい運動などの県民運動を進めるとともに,小中学校等における障害者スポーツ体験会の実施,活躍が期待される選手のインタビュー動画の公開など,開催気運の更なる醸成を図ってまいります。
競技力の向上については,かごしま国体での天皇杯・皇后杯を目標に全力を尽くすという強い決意の下,競技団体等と連携しながら,強化練習会や優秀な指導者の招へい,後催県とのアスリート交流などに取り組んでまいります。
両大会が「コロナ禍からの再生と飛躍」を象徴する大会となることを目指し,県民はもとより,全国の皆様にとっても素晴らしい,思い出に残る希望に満ちた大会となるよう,開催に向け着実に準備を進めてまいります。

第六は,「高齢者や女性,障害者,子どもなど,誰もが安心して暮らし,活躍できる社会の形成」であります。
高齢者の社会参加については,地域活動に意欲のある高齢者に対し,必要な知識等を習得する研修を実施するなど,地域が行う高齢者の人材育成等を支援してまいります。
介護人材の確保については,県内介護施設での就労を希望する外国人留学生等への支援に加え,介護施設と特定技能外国人とのマッチングを行い,外国人介護人材の積極的な活用に取り組んでまいります。
ジェンダー平等・男女共同参画の推進については,ジェンダーギャップを解消するため,「かごしまジェンダー平等推進プロジェクト」を通じて,引き続き,県民の取組に向けた気運醸成を図るほか,令和5年度からの新たな県男女共同参画基本計画の策定に向け,検討を行うこととしております。
また,経済的な理由などにより生理用品を購入又は使用できない「生理の貧困」については,県の相談機関等において,こうした困難を抱える女性に向けた生理用品の無料提供を実施するほか,市町村における同様の取組を支援してまいります。
重度心身障害者医療費助成制度については,重度心身障害者の方々の利便性の向上を図るため,これまで実施した他県の調査結果や,制度変更に伴う県,市町村の財政に与える影響等も考慮し,支給方式を現行の償還払方式から自動償還払方式に変更するとともに,新たに精神障害者を支給対象とすることなどについて,今後,事業主体である市町村をはじめ,医師会等の関係機関・団体等と協議を行い,御意見を伺いながら,制度変更に向けた検討を進めてまいります。
医療的ケア児等への支援については,昨年9月に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」の趣旨や,県議会の政策提言の内容を踏まえつつ,在宅重度心身障害児の家族支援や医療的ケア児等コーディネーターの養成・活用を図るとともに,新たに支援者やコーディネーターが地域の課題や問題点を共有し,県全体の支援体制を構築できるよう検討会を実施することとしており,今後とも,市町村や関係団体等と連携しながら,医療的ケア児等が身近な地域で安心して暮らせるよう支援してまいります。
低出生体重児等への支援については,保護者に寄り添った支援を更に充実するため,本県版のリトルベビーハンドブックを作成することとしております。
妊産婦の支援については,昨年12月の県議会の政策提言を踏まえ,令和4年度から,産後ケアに関わる助産師や保健師等に対し,実践的スキルの向上を図るための研修を実施するとともに,孤立感や不安を抱えた若年妊産婦等が身近に相談できるSNS「かごぷれホットライン」を利用したオンライン相談支援を引き続き実施してまいります。
ヤングケアラーについては,実態調査を実施するとともに,福祉・介護・医療・教育等の関係機関職員がヤングケアラーについて学ぶための研修を実施することとしており,国の検討状況等も踏まえつつ,市町村等と連携しながら,ヤングケアラーへの適切な支援に取り組んでまいります。
児童虐待防止対策については,引き続き,児童福祉司及び児童心理司を増員するほか,「一時保護所の在り方等検討委員会」の議論も踏まえ,中央児童相談所の一時保護所について,安全・安心で適切なケアを提供するための補修や環境整備に取り組むこととしており,今後とも,市町村をはじめ関係機関相互の緊密な連携の下,児童虐待への確実な対応・防止に努めてまいります。
がん対策の推進については,がんの罹患率が増加し始める中高年層をターゲットとした啓発媒体を作成・配布し,県が直接,企業・学校などを訪問して普及啓発を行うなど,検診受診率の向上を図ることとしております。
また,若年のがん患者等の多様なニーズを支援するため,将来子どもを産み育てることを望む患者への治療費助成や,がん治療等により予防接種による免疫が消失した患者への再接種費用の助成を行うこととしております。

第七は,「奄美世界自然遺産登録を契機とした取組」であります。
昨年7月に世界自然遺産に登録された奄美大島・徳之島を含む奄美地域については,自然環境の適切な保全・管理を進めていくとともに,世界自然遺産登録の効果を生かして,沖縄県と連携したプロモーションを実施するほか,屋久島と奄美の2つの世界自然遺産を周遊する旅行商品の造成,奄美独自の文化である島唄の継承と誘客による地域活性化に向けた「ほこらしゃ奄美音楽祭」の開催などの取組を積極的に進めてまいります。

その他の各般の施策についても着実に取り組んでまいりたいと考えております。

本県の今後の行財政運営の基本的な考え方や行財政改革の方向性などを定める新たな「行財政運営指針」については,県議会やパブリックコメントでの御意見を踏まえ,案を取りまとめたところであり,今議会において更なる御論議をいただき,本年度末までに策定したいと考えております。
「知事とのふれあい対話」については,これまで23市町村において開催し,参加された方々と地域の現状や課題,振興策等について,率直な意見交換を行ったところであります。
1月と2月に予定していた「ふれあい対話」は,新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえ延期としましたが,できるだけ早期に全市町村において開催し,県民の皆様の声を県政に反映するとともに,透明で開かれた県政運営を行ってまいります。
公文書の管理については,県議会の政策提言を踏まえ,政策形成過程のより一層の透明化などの観点から,公文書の管理に関する条例について,制定に向けた検討を進めてまいります。
馬毛島における自衛隊施設の整備等については,昨年12月24日に,馬毛島における施設整備に必要な経費等を計上した令和4年度の政府予算案が閣議決定されたところであります。
また,本年1月7日には,日米安全保障協議委員会,いわゆる日米2プラス2の共同発表において,「米国は,馬毛島の施設について,2022日本会計年度日本政府予算案への建設費の計上による日本の決定を歓迎した」とされたところであります。
1月13日に,国から,政府予算案の閣議決定をもって馬毛島における自衛隊施設の整備を決定し,今回の日米2プラス2の共同発表をもって,FCLPの候補地という位置づけが変更されたとの国の考え方などについて,説明を受けたところであります。
県としては,国に対し,地元への十分な説明がなされないままに,自衛隊施設の整備が決定され,候補地の位置づけが変更されたということは,丁寧さに欠けるものであることや,まずは,環境影響評価の手続等により,住民の皆様が判断できる材料を示すべきとの県の考えを伝えたところであります。
1月24日には,国から,馬毛島の施設整備について,1月下旬以降,順次入札公告を実施するとの連絡があったところであります。
これらの入札公告については,環境影響評価の手続等を経た後に行うべきであり,このようなことに至った経緯や必要性についての国の十分な説明を強く求めたところであります。
また,岸防衛大臣が地元の理解を進めるためには丁寧な説明に尽きるとの考え方を表明し,1月13日にも国が県の意見をしっかりと受け止めるとしている中でのこうした国の進め方については,甚だ遺憾であると伝えたところであります。
このような中,1月26日に,国が入札公告を行ったことから,県としては,改めて,県の考えを伝えたところであります。
2月4日には,西之表市長とお会いし,1月に市長が行った各種団体からのヒアリングの概要や,2月3日に,岸防衛大臣に国と市の協議の場の設置などの要望を行ったことなどについて伺ったところであります。
2月12日には,岸防衛大臣が来訪されたところであり,直接,馬毛島を巡る様々な動きなどについてお聞きするとともに,私から,国においては,これまで申し上げてきた県の考え方を踏まえてしっかり対応していただきたいこと,加えて,まずは,環境影響評価の手続等により,住民の皆様が判断できる材料を示すべきであること,国と西之表市の協議についてしっかり対応していただきたいことなどをお伝えしたところであります。
馬毛島における自衛隊施設の整備等については,関係自治体などから様々な意見や要望も出ていることから,国においては,十分な説明責任を果たしていただく必要があると考えております。
今後とも,関係自治体の首長と意見交換を行い,その内容を国にお伝えするとともに,国による説明や地元の意見をお聞きした上で,県としての考え方を整理し,対応を検討してまいりたいと考えております。
米軍の無人機の鹿屋航空基地への一時展開については,1月28日に,日米の警戒監視能力を高めるために,鹿屋航空基地での米軍の無人機展開を検討していることなどについて,国から説明があり,2月10日には,私自ら,我が国周辺海域での各国の動向や米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開の検討状況,鹿屋への展開可否を検討するための現地調査の概要などについて,国から説明を受けたところであります。
県としては,住民の生活上の不安が生じることがないよう,調査の結果も含め,地元に対し,十分かつ丁寧な説明を求めるとともに,県への詳細な情報提供を求めたところであります。
新たな総合体育館については,基本構想に盛り込んでほしい事柄等について,昨年12月17日から1月14日までの間に,県民からの意見募集を行いました。
この間,1月11日に開催した第7回の検討委員会において,景観など整備後の施設のイメージに関する資料などをお示ししたことから,募集期間を1月21日までに延長したところです。
その結果,234人の皆様から478件の貴重な御意見を頂いたところであります。
1月31日に開催した第8回の検討委員会においては,1年以上にわたる検討の結果,基本構想(案)が取りまとめられ,2月4日に,同構想(案)の御提出を頂いたところであります。
私としては,永年の課題である新たな総合体育館の整備について,一定の結論を出していただいたことは,整備に向けた大きな節目を迎えたものと受け止めております。
施設の名称については,検討委員会から提出された基本構想(案)に,スポーツ振興の拠点としての機能に加え,多目的利用による交流拠点機能を有する施設コンセプトにふさわしい名称とするよう,意見が盛り込まれたことや県民から同様の御意見が複数寄せられたことを踏まえ,「スポーツ・コンベンションセンター」としたところであります。
県としては,これまでの県議会や県民からの御意見も踏まえ,海から見た市街地などの景観への留意,鹿児島のシンボル的な施設としての整備,再生可能エネルギーの活用等環境面への配慮,イベント開催に係る設備の充実などの記載を追加した,県としての基本構想(案)を作成し,パブリックコメントを実施しているところであり,今後,県議会での御論議も踏まえ,年度内に基本構想を策定したいと考えております。
この基本構想を基に,スポーツ・コンベンションセンターが永年にわたり親しまれ,県民の皆様が誇れる施設となるよう,来年度はPFI等導入可能性調査を行うなど,整備に向けた歩みを着実に進めてまいりたいと考えております。
また,鹿児島港本港区エリアを整備予定地としていることから,今後は,施設のデザインや景観への配慮など,まちづくりの観点を踏まえつつ,中心市街地の活性化に寄与する施設となるよう,関係者とも十分連携を図りながら検討を進めることとしたいと考えております。
鹿児島港本港区エリアのまちづくりについては,今年度,コンベンション・展示機能を備える施設に係る整備可能性調査を実施し,まずは,スポーツ・コンベンションセンターが有するコンベンション・展示機能を最大限活用することが最善であるとの結果を,先般公表したところであります。
県としては,今回の調査結果等を踏まえ,新型コロナウイルス感染症収束後の社会情勢の変化やスポーツ・コンベンションセンターの状況等も考慮しながら,事業者公募で検討していた宿泊機能や集客機能はもとより,鹿児島市が検討しているまちづくりの方向性なども念頭に置いて,本港区エリアのまちづくりに係るグランドデザインの開発コンセプトに基づき検討してまいります。
奄美群島の振興については,世界自然遺産登録を契機とした取組のほか,航路・航空路の運賃軽減や農林水産物の輸送コスト支援など,奄美群島が有する条件不利性の改善などの取組を推進しているところであります。
また,奄美群島振興開発特別措置法が,令和5年度末に期限切れとなることから,来年度,これまでの事業の成果等について総合的な調査を実施し,今後の振興開発の方向や方策を明らかにすることとしており,法延長に向け最大限の努力をしてまいります。
離島の振興については,離島振興法が令和4年度末に期限切れとなることから,国において検討が進められているところであり,県としても,時代に対応した法の延長・改正がなされるよう,引き続き取り組んでまいります。
また,特定有人国境離島地域における航路・航空路運賃の低廉化や輸送コスト支援などを着実に実施するとともに,自然条件等が特に厳しい離島地域における特定離島ふるさとおこし推進事業などを実施し,離島地域の活性化に着実に取り組んでまいります。
鹿児島空港の活性化については,鹿児島空港将来ビジョンを踏まえるとともに,新型コロナウイルス感染症収束後の航空業界の変化などに対応するため,鹿児島空港が新たに備えるべき機能・設備等について検討を行うこととしております。
消費者行政の推進については,依然として高齢者の消費者被害が後を絶たない状況や,本年4月に成年年齢が引き下げられることも踏まえ,今後とも,県消費者基本計画に基づき,県民の方々の消費生活の安定・向上のため,消費者教育の推進や相談体制の強化に取り組んでまいります。
人権が尊重される社会づくりについては,人権尊重施策の基本となる事項を定める条例案を,今議会に提案しているところであります。今後とも,県民の人権への理解促進と人権問題の解消に向けた取組を進めてまいります。
高規格幹線道路については,東九州自動車道及び南九州西回り自動車道の整備促進に努めるとともに,地域高規格道路については,北薩横断道路や大隅縦貫道などの整備推進に努めてまいります。
奄美大島の県道名瀬瀬戸内線において整備を進めておりました宮古崎トンネルを含む根瀬部国直工区については,3月27日からの供用を予定しております。
この開通により,沿線住民の方々の安心・安全,利便性の向上が図られることはもとより,奄美大島の観光振興,地域の活性化等に大きく寄与するものと期待しております。
鹿児島港については,マリンポートかごしまにおいて整備を進めている,22万トン級のクルーズ船に対応した新たな岸壁について,3月中の完成を予定しており,引き続き,新型コロナウイルス感染症の収束後を見据えたクルーズ船の受入環境整備を着実に進めてまいります。
志布志港については,新若浜地区の国際コンテナターミナルにおいて整備を進めていた岸壁延伸について,1月22日に供用開始したところであり,これにより,コンテナ船2隻同時接岸による効率的な荷役が可能となり,国際物流拠点として更なる機能向上が図られるものと考えております。
昨年は,7月及び8月の豪雨により,住家などの浸水被害が発生したほか,道路や河川など広範にわたって多数の被害が発生したところであり,現在,早期復旧に向けて取り組んでいるところであります。
県としては,頻発する災害から県民の生命・財産を守るため,引き続き,迅速かつ効率的な災害対策の推進を図るとともに,国の施策とも連動し,防災・減災対策の推進,地域防災力の強化,災害発生時の即応力の強化に努めてまいります。
また,「防災・減災,国土強靱化のための5か年加速化対策」を集中的に進めるなど,防災対策に着実に取り組んでまいります。
あわせて,豪雨等に伴う自然災害から人的被害を未然に防止するため,洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域等の指定の推進,水位情報など各種防災情報の提供に努めてまいります。
県内に大量に漂着している軽石の問題については,災害復旧事業及び国の補助事業を活用し,原状回復に取り組んでいるところであり,引き続き,国や地元市町村と連携しながら,必要な対策に取り組んでまいります。
川内原発については,昨年12月23日に開催した県原子力安全・避難計画等防災専門委員会において,運転期間延長に関する科学的・技術的な検証を依頼し,同日付けで原子力政策に批判的な方を含めた検証に必要な専門分野の学識経験者4名を,同委員会の特別委員として新たに委嘱するとともに,同委員会の委員及び特別委員の計6名で構成する「川内原子力発電所の運転期間延長の検証に関する分科会」を設置したところであります。
1月20日には第1回分科会を開催し,国から運転期間延長認可制度について,九州電力から川内原発1,2号機及び特別点検の概要について説明等がなされたところであります。
なお,分科会委員については,委員追加の申入れ等があったことを踏まえ,検証に必要な専門分野における近年の研究活動等の状況や,関係学会,国及び他県の原子力関係委員会における発言内容等も含めて,改めて検討いたしましたが,新たに追加すべき方はおられなかったところであります。
一方,第1回分科会において,これまで川内原発について議論を重ねてきた専門委員会の中から,専門性にとらわれることなく委員を追加することについて御提案があったことを踏まえ,同委員会において幅広い観点から積極的に意見を述べておられる佐藤暁委員に,新たに分科会委員をお願いすることとしたところであります。
今後,九州電力が運転期間延長申請を行う場合には,原子力規制委員会による判断が行われる前に,九州電力及び同委員会に対して厳正な対応を要請したいと考えており,引き続き,運転期間延長に関する検証を行ってまいります。
今月11日に,国や関係市町と連携して実施した原子力防災訓練においては,コロナ禍において住民の参加はかないませんでしたが,新型コロナウイルス感染症流行下を想定した上で,情報伝達や事態の進展に応じた段階的避難などの手順を確認したほか,専門委員会の意見等も踏まえ,住民避難支援・円滑化システムによる避難状況把握手順の確認など新たな訓練も実施したところであります。
今後とも,県民の生命と暮らしを守る観点から,川内原発の安全対策・防災対策の充実・強化に取り組んでまいります。
今年度に設置された「いじめ防止等対策委員会」については,これまでに5回の委員会が開催され,いじめ防止対策推進法に基づく本県の取組等についての聴取や事案の調査などが行われてきております。
県としては,この委員会での専門的知見からの審議や調査等を踏まえた有効な対策を講じるなど,県内の学校におけるいじめの防止に取り組んでまいります。

[4歳入予算]
次に,歳入予算について申し上げます。
まず,県税については,最近における本県経済の動向や県税収入の状況,税制改正の影響や地方財政計画などを踏まえ,前年度当初予算に比べ,
9.7パーセント増の1,577億14百万円を計上しております。
地方交付税については,地方の財源不足に対応するために地方交付税の代わりに発行する臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税総額で,前年度当初予算に比べ,9.8パーセント減の2,887億50百万円を計上しております。
県債については,755億26百万円を計上しておりますが,臨時財政対策債等を除きますと612億96百万円となっております。
使用料・手数料については,必要な見直しを行うとともに,その他の収入についても,それぞれ見込みうる額を計上しております。

[5令和3年度補正予算及びその他の議案]
次に,令和3年度補正予算について概要を申し上げます。
今回の補正予算は,先ほど申し上げました国の補正予算に対応する経費を計上することとしたほか,災害復旧事業や公債費などの額の確定に伴う減額を行う一方,歳入については,県税等が増額となったところであります。
これらの結果,一般会計補正予算の総額は,429億円の増となっております。
このほか,「鹿児島県職員の期末手当の支給に関する条例等の一部を改正する条例制定の件」など,条例案16件,その他の議案10件,報告4件となっております。
何とぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

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