加治木のくも合戦
くもを棒や枝の上で闘わせる習俗「くも合戦」は,子ども遊びとして古くは各地で行われていたようですが,現在ではその多くがすたれてしまいました。加治木のくも合戦は,いち早く勝ち抜き戦やトーナメントのような大会形式にしたために,多くの人びとが会場に集いにぎわって,すたれることなく伝えられてきた習俗です。このため,「加治木のくも合戦」は全国的にも有名な行事となりました。
くも合戦は,元来5月節句の日に行われる年中行事で,採集して飼育したくもを闘わせ勝ち抜くゲームです。勝ち抜くために,採集してきた場所や育て方などは秘密にされ,本来子ども遊び的な行事ですが,大人が興ずる傾向も強くみられます。
用いられるのはコガネグモのメスで,2匹のクモを行司があおりながら,相手に噛み付く,糸をかける,相手を棒から落とす等の技で勝負を決めます。子どもの部と大人の部があり,また均整のとれた美しい姿を競う優良グモの部もあります。誰でも参加でき,町内外や県外からの観光客も大勢訪れる行事です。
「加治木のくも合戦の習俗」は,平成8(1996)年11月28日に,国の記録保存等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に登録されました。
また,平成30(2018)年12月14日には、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟から「プロジェクト未来遺産2018」にも認定されています。
公開日時
6月第3日曜日
公開場所
姶良市加治木福祉センター(住所:姶良市加治木町本町393)
開催風景
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