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更新日:2022年6月9日

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建築物の防災対策について

建築物の防災に関する動画を配信中(YouTube)です。

災害に備える動画(外部サイトへリンク)

鹿児島県建築・住宅行政連絡協議会

1.建築物の維持保全は,建物所有者等の責務です

建築物の所有者,管理者又は占有者は,その建築物の敷地,構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するよう努めなければならないと建築基準法で定められています。平成24年5月に広島県福山市のホテル,平成25年2月に長崎県長崎市のグループホーム,同年10月に福岡県福岡市の診療所において,多数の死傷者を出す火災事故が発生しています。今後このような事故の発生を防ぐためにも,改めて建築物の法令厳守並びに維持保全に努めてください。

建築物防災協会(外部サイトへリンク)

2.建築基準法に基づく定期報告を行っていますか?

一定規模以上の建築物の所有者(管理者)は,建築基準法第12条の規定に基づき,一級建築士等に調査を行わせ,特定行政庁(※)に当該建築物の定期報告を行う義務があります。
また,定期報告対象以外の建築物についても建物を常時適法な状態に維持することが義務づけられています。特に以下の事項について維持保全不良が起こりやすいですので,ご注意ください。
・非常用照明のバッテリーが切れている。
・排煙窓が正常に開閉しない。
・廊下,階段への物品存置により必要幅員は不足している。
・防火戸が常時閉鎖されていない。(煙感知器等と連動の場合は除く。)

(※)特定行政庁
鹿児島市の場合・・・・・・・鹿児島市建設局建築部建築指導課
鹿児島市以外の場合・・・各地域振興局又は支庁等の建築担当部局

 

定期報告の必要な建築物等及び報告の時期は以下のとおりです。(鹿児島市を除く県内市町村)

建築基準法が改正され,平成28年6月1日から,定期報告の対象となる建築物等が一部変わりました。

(改正の詳細については,防火・避難等ポータルサイト(外部サイトへリンク)をご確認ください。)

報告対象等

(印刷用)定期報告対象建築物等及び報告時期(PDF:67KB)

パンフレット(PDF:1,760KB)

3.大空間を持つ建築物の吊り天井の脱落対策

建築物の天井材は,地震などの衝撃によって脱落しないようにしなければなりません。特に,天井高さ6m超の部分が面積200平方メートル超ある空間(大規模空間)の吊り天井については,天井材の脱落による危険性が高いため,建物の所有者におかれては,天井材の脱落防止対策を実施し,安全確保に努めていただくようお願いいたします。なお,具体的な施設,空間としては次のようなものが考えられます。

屋内プール,体育館,劇場,音楽ホール,映画館,エントランスホール,待合ロビー,講堂,展示場,宴会場等

技術的助言(平成25年8月20日:国住指第1852号)(PDF:412KB)

4.外壁の落下防止対策

外壁は,年数が経過すると老朽化し,そのまま放置すると外壁の落下により思わぬ事故が発生します。日頃からの点検などにより,外壁に異常が認められた時は,専門家に相談しましょう。

5.建物の用途を変更する場合はご注意ください

建築物の用途を変更する場合(例:事務所→デイサービス等の児童福祉施設)は,建築基準法に基づく確認申請が必要な場合(変更面積が200平方メートル超)がありますので,所管の地域振興局等の建築係へご相談ください。

6.住宅・建築物の耐震診断・耐震改修

近い将来の発生の切迫性が指摘されている南海トラフ巨大地震,首都直下地震や日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に備えるため,住宅・建築物の耐震化は喫緊の課題となっています。

また,近年では,大阪府北部を震源とする地震,北海道胆振東部地震,山形県沖,福島沖を震源とする地震等,多数の地震が発生しています。
国土交通省では,「住生活基本計画」(令和3年3月閣議決定)において,令和12年までに耐震性の不足する住宅をおおむね解消すること,また,「第5次社会資本整備重点計画」(令和3年5月閣議決定)において,令和7年までに耐震性の不足する耐震診断義務付け対象建築物をおおむね解消することを目標に掲げているほか,「防災・減災,国土強靭化のための5か年加速化対策」(令和2年12月閣議決定)に関連して,防災拠点となる耐震診断義務付け対象建築物の耐震診断の実施率を令和5年度までに9割以上とする目標も設定しています。

7.屋外階段に対する安全対策

令和3年4月,東京都八王子市の木造3階建て共同住宅において,屋外階段の落下による死亡事故が発生しております。

このような事故を未然に防ぐため,木造の共同住宅における屋外階段においては,定期的な点検や必要に応じた建築士等専門家による詳細調査を実施し,有効な防腐処理を施すなどの対策が行うようお願いします。

8.火災に対する防火対策

令和3年12月に大阪市北区で発生したビル火災においては,多くの死傷者を出す大きな被害が生じました。

また,令和3年11月に大阪市此花区で発生した大規模倉庫火災では,およそ4万平方メートルを焼損する大きな被害が生じました。

これらの火災を受け,県建築部局としても,消防による検査との連携などを通じて,建築基準法令に基づく防火対策の徹底を図ることとしております。立入等の要請があった場合はご協力をお願いします。

日頃から注意,点検を

防火設備は,火災による日や煙の被害を最小限に食い止めるとともに安全な避難を確保するための重要な設備です。火事が発生したときに,防火戸や防火シャッターの作動不良及び防火設備の周辺部に放置された物品等により扉等が適切に閉まらない場合,火災による被害を大きくする原因となります。

排煙設備,非常用の照明装置が地震・火災等の非常時に適確に機能するために,これらの日常点検や定期検査を実施することが大切です。

 

9.屋根の強風対策

近年の台風被害を踏まえて,令和2年12月に建築基準法の告示基準(昭和46年建設省告示第109号)が改正され,「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に準拠した「ガイドライン工法」が建築基準法の告示基準に位置付けられることとなりました。

令和4年1月より,新築時の全ての建築物の屋根瓦を緊結する必要があります。

既存住宅・建築物につきましても,屋根の耐風性能が十分でないおそれのある住宅・建築物は強風時に周囲の建築物に被害を及ぼすおそれがあるため,新
たな告示基準に適合したものとなるように強風対策を行っていただくようお願いします。

10.建築物に附属するブロック塀等の安全対策

地震による塀の倒壊は,死傷者を生じるおそれがあるばかりでなく,地震後の避難や救助・消火活動にも支障をきたすおそれがあり,その安全対策は極めて重要です。

平成30年の大阪府北部を震源とする地震においては,大阪府内でブロック塀等が倒壊し,2名の方が犠牲となりました。

建築基準法令では,建築物に附属する塀について,構造安全性等の観点から基準を定めておりますが,基準に適合しないブロック塀等が,地震時に倒壊して大きな被害が発生することを防ぐため,所有者等におかれても日頃の点検や,補強等,安全対策を行っていただくようお願いします。

11.エレベーターの安全対策

建築基準法施行令の改正により,平成21年9月以降に新設するエレベーターには,戸開走行保護装置,地震時管制運転装置の設置が義務付けられました。

平成26年には,かご及び主要な支持部分の耐震計算や釣合おもりが脱落することを防止する措置が義務付けられました。

発生が懸念されている南海トラフ巨大地震・首都直下地震に備えるためにも,エレベーターの安全対策を積極的に実施してください。

また,平成30年の大阪府北部を震源とする地震の被害を踏まえ,エレベーターのかご内における簡易トイレや非常用飲料水等を備蓄した防災キャビネットの設置や,建物所有者等によるエレベーターの閉じ込めの救出に係る研修等,安全対策に取り組んでいただきますようお願いいたします。

12.建築物の水災害対策

近年,平成30年7月豪雨,令和元年東日本台風,令和2年7月豪雨をはじめとする激甚な水災害が全国各地で発生しており,今後,気候変動の影響による降雨量の増加や海面水位の上昇により,さらに水災害が頻発化・激甚化することが懸念されています。

水災害に関するハザード情報やリスク評価に基づき,効果的に水災害リスクを軽減することが大切です。

13.建築物の耐雪対策の推進

令和3年1月に北日本から西日本の日本海側を中心に断続的に強い雪が降り,普段雪の少ない九州などでも積雪となったところがありました。

例年雪の少ないとされている地域(多雪区域以外)でも多くの積雪が発生する可能性がありますので,建築物の耐雪対策に努めていただきますようお願いいたします。

14.吹付けアスベストの飛散防止対策

アスベストは,天然の鉱物で石綿と呼ばれ,熱や摩擦に強い特性があるので,以前は建築材料として様々な形で使われてきました。

平成18年(2006年)に製造・使用等が全面禁止されましたが,それ以前に建てられた建物にはアスベストが使用されている可能性があります。

主に使用されていると考えられるのは,鉄骨造の軽量耐火被覆材や,断熱材又は吸音材として,柱,梁又は天井に吹き付けられています。使用されているかの判断は,建築物の設計者,監理者又は施工者等,専門家にご依頼ください。

吹付けアスベストが飛散するおそれがある場合は,当該部分に損傷を与えたり,不用意に除去等を行わないで,適切な除去,封じ込め又は囲い込みの対策を実施してください。飛散のおそれがない場合も,今後の劣化,損傷の進み具合を考慮し,適切な時期に必要な対策を行うようにしてください。

既存建築物が空き家となった場合は,当該建築物等の所有者は適正な維持保全を行ってください。また,危険性が高い建築物については当該施設の使用を停止する等,アスベスト対策を行ってください。

15.風水害による災害の防止

令和元年房総半島台風及び令和元年東日本台風により,ゴルフ練習場の鉄柱が倒壊する被害が発生しました。

建築物に限らず,鉄柱等の工作物を所有・管理されている場合,鉄柱等が現行の構造基準に適合しているかどうかの確認を行うなど,安全管理の徹底をお願いします。

16.相談窓口

建物の調査や設計に関するご相談は,(社)鹿児島県建築士事務所協会(TEL099-251-9887)へお問い合わせください。

よくあるご質問

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土木部建築課

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