更新日:2024年10月11日
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日時:令和6年10月11日(金曜日)午前10時00分~午前10時51分
場所:5階記者会見室(県庁5階)
「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。
(広報課)
ただ今より,知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
会見の円滑な進行のため,数値の確認等の詳細事項につきましては,追って担当課にご確認くださるようお願いいたします。
それでは幹事社の方,進行をよろしくお願いいたします。
(幹事社)
本日もよろしくお願いします。
発言する場合は,いつものことですが挙手をして,マイクで会社名とお名前を言ってください。
携帯電話は切っておいてください。
今日はまず知事から発表事項があるということですので,発表の方からよろしくお願いします。
(知事)
それでは私の方から,発表をいくつかいたします。
まず最初1つ目が,令和6年度県民表彰受賞者についてでございます。県民表彰は,県民の福祉に貢献し特に功績顕著な個人・団体で,長年にわたり功労があった方を表彰するものであります。
受賞者でございますが,地方自治部門,田畑誠一様及び隈元新様。
次に教育文化スポーツ部門,玉川哲生様。
次に保健福祉部門,松下兼介様。
次に産業経済部門,澤田たみ子様。
次に社会活動部門,石田尾博夫様。
以上の6名に決定しました。功績等は配布資料のとおりでございます。
県民表彰式は,11月1日金曜日の午前11時から,議会庁舎本会議場で決行いたします。
次に2つ目でございますが,南カリフォルニアの南加鹿児島県人会創立125周年記念式典等への参加についてでございます。
今月27日に開催されます,南加鹿児島県人会創立125周年記念式典及び祝賀会に参加するため,24日から29日まで米国カリフォルニア州ロサンゼルス市を訪問いたします。今回鹿児島から訪問するのは,私と県議会の代表3名のほか,県市長会会長,霧島市・いちき串木野市・南九州市の各市長,県内経済関係者など,総勢約40名程度と見込んでおります。
今回の訪問では,記念式典のほか在ロサンゼルス日本国総領事への表敬訪問や,南加鹿児島県人会先亡者追悼法要への参加を予定しております。本県から南カリフォルニアに移住され,今日の日系社会の礎を築かれた県人会の皆さまの御労苦を労うとともに,相互の親善を図り,本県と南加鹿児島県人会との交流をいっそう深めてまいりたいと考えております。また,この機会を捉え,ロサンゼルスにおける県産品の認知度向上と販路拡大を図るため,ジャパンハウスロサンゼルスでの県産品のPRも予定しております。
次に3つ目でございますが,第24回鹿児島香港交流会議の開催についてでございます。
来月,11月6日水曜日から9日土曜日の日程で香港を訪問し,第24回鹿児島香港交流会議を香港で開催することとしております。香港とは,昭和47年の国際定期航空路線開設を契機として交流が始まり,昭和55年に鹿児島で第1回鹿児島香港交流会議を開催して以来,2年おきに相互の地において相方の交流促進に向けた協議を行う場として定期的に開催しております。
本県は,香港との間で定期的な交流会議を行う日本唯一の自治体であり,これまで40年以上の長きにわたり,この交流会議を軸にさまざまな分野で交流を展開しております。前回の令和4年と前々回の令和2年は,新型コロナの影響により書面開催としたため,対面での開催は,鹿児島で開催した平成30年以来の6年ぶり,香港での開催は平成28年以来8年ぶりとなります。
今回の交流会議では,鹿児島県議会や経済団体等も交え,経済・観光・文化・芸術・青少年などの幅広い分野における交流プログラムについて,香港特別行政区政府や香港の経済団体等と活発な意見交換を行うこととしております。今回の交流会議を契機に,香港との連携・協力関係がさらに強化されることを期待しております。
香港は,高い購買力,日本産品の高い知名度,関税や規制の少なさ等から,県が策定している農林水産物輸出促進ビジョンにおいても重点地域として有望な市場と位置付けており,令和5年度本県農林水産物輸出額は約46億円と,国・地域別で第2位の主要輸出地域であります。
今回の交流会議に併せ関連事業として,香港の高級ホテルであるアイランド・シャングリ・ラ香港の日本料理や中華料理のレストランにおいて,県産品を使用したレストランフェアを開催いたします。また香港の高級ホテルであるマンダリンオリエンタル香港内のバーにおいて,焼酎に造詣の深いトップバーテンダーが開発したオリジナル焼酎カクテルを中心とした本格焼酎フェアを開催いたします。
そのほか,香港を含むアジアの各地域で,寿司店や焼肉店など2千以上の店舗を展開するマキシムグループ本社を訪問し,鹿児島県産の農畜水産品を使用していただくようトップセールスを行うこととしております。なお,マキシムグループが経営する高級寿司ブランド千両寿司の香港内17店舗において,12月から1月にかけて鹿児島の魚を使用した寿司をおすすめメニューとして提供するほか,11月から3月には鹿児島産クロマグロの解体ショーを行う予定となっております。
観光面では,香港には富裕層が多く,訪日旅行への関心も非常に高いうえ,旅行者の1人当たり消費額が高く,日本の再訪問率は8割を超えるなどの特徴があります。香港との間では,香港航空が鹿児島-香港線を運航しておりますが,今年3月に就航10周年を迎えたことから,香港航空本社を訪問し,これまでの継続的な運行と今年3月の運航再開について謝意を伝えることとしております。
また,県観光振興基本方針において,直行便市場での誘客対策を強化することとしており,今後の直行便の拡充等について意見交換等を行うこととしております。
さらに,今回の交流会議にあわせ,香港の現地旅行会社向けの鹿児島県観光セミナー及び商談会を開催することとしております。今回の訪問の機会をとらえ,交流会議にあわせて実施するトップセールスや各種プロモーションを通じて,本県及び本県産品の認知度向上を図り,更なる販路拡大や誘客の強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
(幹事社)
それでは,今の知事からの発表事項について質問のある方はどうぞ。
ありませんか。
それでは続きまして,県政一般への質問に移ります。川内原子力発電所関連についてはいつものように最後にしますので,川内原子力発電所以外の県政一般についてご質問のある方はどうぞ。
幹事社からはありませんので,各社からどうぞ。お願いします。
(記者)
おはようございます。よろしくお願いいたします。
私の方からは,新たな総合体育館の入札関連についていくつか質問させていただきます。よろしくお願いします。
先日,入札が不調に終わったということで,県議会でも活発な意見が交わされているところですが,「速やかに事業者からヒアリングを行いたい」ということだったと思いますが,そのヒアリングの聴き取り状況など,もしあれば教えていただけますでしょうか。
(知事)
御承知のように不調になったということを踏まえて,事業者からのヒアリングを行うということにしておりますが,現時点ではまだ日程調整中ということでございまして,具体的な聴き取りが行われている状況ではございません。
(記者)
これまでに,県の方では規模や機能を見直す考えはないという方針が固まってきている中で,改めて知事のお考えを聞かせてもらいないでしょうか。
(知事)
見直すつもりはないとまで言っているつもりはないのですが,これまで基本構想において,県大会あるいは全国大会を開催するために必要最小限の規模・機能ということで取りまとめていただいておりますので,これを見直すということは難しいのではないかというふうに思っております。
(記者)
失礼しました。難しいという考えですよね。規模や機能の見直しが難しいということになれば,今後,増額というのは避けられない状況になることが予想されるわけですが,これまで,元々の基本構想から既に増額されている時点でさまざまな議論,意見が上がってまいりました。今後そういう状況になるとすれば,当然これまで以上に丁寧な説明が求められてくるかと思うのですが,その辺,知事,どんなお考えをお持ちでしょうか。
(知事)
そうですね。3月時点で基本構想から増額ということで313億円の債務負担行為について議会の方で議決していただいたということで,要求水準書をベースに,事業者の方,参加表明された方といろいろ対話も行ってきたところでありますが,その後の更なる人件費等の上昇,こういったことから不調になったのではないかと推測するわけですが,具体的にどういったところで入札を辞退されたのかというようなことをより詳細にヒアリングをした上で,それを踏まえて対応を検討して,皆さんにもしっかりと説明をしていきたいと思っております。
(記者)
先ほど知事の方からも,規模や機能を見直すのは難しいという言葉があったわけですが,その聴き取り,ヒアリングの内容次第では増額の規模次第では,機能・規模の見直しということの可能性はいかがでしょうか。
(知事)
そこはまだ今よく分かりませんが,どういうふうな形で何がいくらぐらい増えるのか,あるいはそれを抑えるために材質なのかデザインなのか,いろんなことがあり得ると思いますし,またあるいは整備のあるいは運営の手法等,いろいろと検討した上で,御説明をしっかりとしていければと思っております。
(記者)
なかなかヒアリングがまだできていない状況でいろいろ質問するのは大変恐縮ですが,当然,増額するとなれば県民の負担というのは大きくなるわけで,この増額の規模というのはどの程度まで県政全般を考えたときに,許容範囲というか,どの程度まで考えられるものなのでしょうか。
(知事)
まだ,どれぐらいなのかということもありますし,あるいは整備の手法等も関係してくると思いますので,ヒアリングをした上でまた検討して皆さまにも御説明できればと思っております。
(記者)
大体いつ頃までにヒアリングを終わらせたいと,その考えはありますでしょうか。
(知事)
一応ヒアリング自体は,今月中くらいにできればということで日程調整をお願いしております。
(記者)
先日,衆議院が解散して,今後衆院選が鹿児島でもいろいろ選挙戦等活発になると思いますが,改めて鹿児島県知事として,どういう選挙戦を望むというか,どういう人物に国政に入ってほしいか,その辺はどのように見てらっしゃいますか。
(知事)
そうですね,衆議院が解散されて,15日から選挙戦が始まるということで,各陣営いろいろと活発になってきていると思いますが,やはり日本は今大変厳しい状況にある,経済的にもあるいは安全保障といった観点でもいろんな課題が山積する中で,しっかりとした方向性を示して政治を安定的に推進していただける方々が選ばれることを期待しておりますし,鹿児島県にとっても,やはり東京一極集中の是正,あるいは人口減少社会への対応をどうしていくのか,地方創生に向けての力強い支援,こういったことを国・地方一体となって取り組んでいく必要があるというふうに考えておりますし,本県の基幹産業である農林水産業・観光関連事業,こういった稼ぐ力の向上ということについてもしっかりとした対応をお願いできればと思っております。
(記者)
今回,候補者の方の応援等に回る御予定はあるのですか。
(知事)
今のところ具体的な予定ははっきりはしておりませんが,国スポに週末行ったりあるいは九州の知事会があったり,先ほど申し上げた南カリフォルニアの海外に行ったりということで,非常に日程的には限られた時間で,公務との兼ね合いで時間があって,また要請があれば検討はしたいと思っております。
(記者)
関連で,公務への日程が合えば,要請も含めてあれば応じたいということでしたが,誰の応援にいきたいでしょうか。
(知事)
誰のというか,どなたから要請があるかということがはっきりしておりませんので,また要請があった段階で検討したいと思います。
(記者)
知事選でもいろんな応援はあったであろうと思いますが,その応援をもらった人へのお礼というか。
(知事)
そうですね。応援をいただいた方から要請があれば前向きには検討したいと思います。
(記者)
石破内閣の発足への受け止めはいかがでしょうか。
(知事)
今回の自民党の総裁選,非常に多くの方が立候補され,非常に活発な議論が行われたと思っております。そうした中で,石破総裁が誕生したということでございますが,石破総裁は,地方創生の大臣等もされていて,地方をいかに元気にしていくか,そういったことについては非常に考えていただけるのではないかなと期待しております。
(記者)
石破さんとの接点というか,知事は内閣府に出向したことがありましたね。
(知事)
私が内閣府にいたときの大臣で,重なっていた時期はございました。
(記者)
何か接点はありましたか。
(知事)
たまにレクに入ったり,懇親会があったりということはございました。
(記者)
どんな人ですか。
(知事)
非常に気さくな方で,いろんなレクをしても非常によく理解をしていただいて,それをまた自分の言葉でしっかりと発信をしていただける,そういう印象でございます。
(記者)
最後に1点。急な解散ということで,石破首相も言っている内容が当初と変わってきたりと,変節とか言われていたりしていますが,解散自体に,急な解散への批判もありましたが,その辺は知事はどのように感じていらっしゃいますでしょうか。
(知事)
そうですね。これ自体はもう総理がお決めになることでありますから,特段それについて県政上のどうこうということはございません。
(記者)
鹿児島県警の一連の不祥事に関してお伺いしたいのですが,知事はこれまで一連の不祥事について,司法の場で事実関係が明らかにされるとともに再発防止策を徹底することで,県民の疑念払拭につながると述べられていると思いますが,知事が一連の県警の不祥事の中で,一番問題意識を持たれている事案があれば,理由を含めてお聞きしたいのですが。
(知事)
県警の不祥事についてはどれということはなく,それぞれしっかりとした対応を行う必要がある事案だと思っておりますが,おそらく県民の皆さんの関心が高いのは,隠蔽といったようなことが故意になされたというような事実があったのかどうかと,そういったところではないかと思っておりますので,そういった点については,現在,司法手続きもなされているところだと思いますので,その辺の事実関係ということが明らかにされればと思います。
(記者)
関連して,再発防止策というものが出されて,知事がその中で最も注目されている項目があったりしますか。
(知事)
再発防止策というのは,要因もいろいろ多岐にわたると思いますし,これから県警の方でいろんな研修等もしっかりと各署,全署を回って行う中で,またさらに改善すべき点があれば改善する,あるいは新たにいろんな事実関係も明らかになる中で,追加的な措置というのもあろうかと思いますが,やはり県警察の職員のお一人お一人が県民の安心・安全を守る重要な職責を担っている,そういう崇高な職場に身を置いているという自覚をしっかり持っていただくということが一番大事なのではないかと思いますので,そういった点を日頃の職務の遂行にあたって,あるいは研修,そういったものの中で徹底していくことが大事なのではないかと思っております。
(記者)
次に公安委員会についてお聞きしたいのですが,9月19日の県議会の代表質問のときにとある議員の方から,公安委員の選出過程を疑問視する質問がありました。その内容が,公安委員が今,県警から参考情報を聴き取って議会の同意を得た上で任命しているという現状で,それに対して,管理される県警側の方が管理する公安委員会を半ば推薦するような仕組みではないかということで,それを疑問視するような内容でした。その上で,その議員の方から「委員3人いる中で一定数は公募してもいいのではないか。」という提案も出たのですが,改めてそれについて知事の見解というか受け止めを教えていただけますか。
(知事)
これまでの慣例といいますか,やり方として,一定の前歴等が法令上定められていて,警察あるいは検察での職務経験があるかないか,あるいは前科がどうかと,そういったようなことも含めてどういった方が適任なのかということで,警察の方が一番そこの情報ということは把握されているだろうということで,適任と思われる方々のリストを何人か複数出していただいて,それを参考情報としていただいて,我々の方でも検討した上で議会の方の同意をいただくと,こういったような流れであったというふうに思っております。
従って,それはあくまで参考としていただいてはいたわけですが,今回のようなこういう事案が発生して,公安委員会と県警との関係ということもこれまでどおりでいいのかどうか,選び方について,そういった議論もありましたので,今後選定の過程においてそういった参考情報だけではなく,県の方でももう少しリストといいますか候補者を捜した上で県警の方に紹介して,そういった前歴等がないかどうか照会するようなやり方など,今後いろいろと工夫しながら検討していきたいと思います。
(記者)
候補の幅を拡げるということも検討すると。
(知事)
まぁ,そうですね。幅あるいはやり方を,それだけではない。今までも県の方でも検討しながら参考情報をいただいていたということではありますが,その辺の幅を拡げるといいますか,そういったことも必要かなということです。
(記者)
公募というのも一つの候補には。
(知事)
公募まではどうかなと思うのですよね。
(記者)
先日の最終本会議で,県警の不祥事を強い権限をもって調査する百条委員会が否決されて,見送りになったのですが,これも県警の不祥事ということで県民からも関心は高くて百条委員会の設置を望む声も一定程度あったのですが,そこで知事が,県民から関心が高くて百条委員会設置を望む声が多かったというのは,認識として共有できているのでしょうか。
(知事)
陳情が多く出ていたということからしても,県民の皆さんの関心というのは非常に高かったのだろうと思います。今いろいろ,百条委員会は全国的にも設置されたりというようなこともあり,そういったこともあろうかなと思いますし,また県警に対するこれまでの不祥事に対しての県民の皆さんの強い思い,こういったものもあったのではないかと思っております。
県議会の方でも,各会派とも県警のこの不祥事案をなんとかしなければいけないという問題意識は共有されていると思っておりますが,その県警の問題をどういうふうにしていくのかという手段というのが,百条委員会であったり,特別委員会の設置であったり,あるいは当面は既存の常任委員会で議論した上で,もし明らかにする必要性がある場合には百条委員会に移行するなど,いろんな意見というのを県議会の中でも真剣に議論いただいたと思っております。
そうした中で,それぞれのやり方,メリット・デメリットそれぞれ一長一短あるかと思いますが,そういう中でどういうふうにしていくのか,百条委員会でも万能ではないということもありますし,既存の委員会でもできるのではないかなど,いろんな意見がある中で議会の方でお決めになったことではありますが,当面,百条委員会は現時点直ちに設置するということではなくて,議会の中でさらにこのことについては取り扱うというふうに議会でお決めになったということでありますから,その決めた方向性の中で,しっかりとまた県警の今後の立て直しについての議論ということをしていただきたいと思います。
(記者)
すみません,発表事項と少し重なってしまうのですが,国際線定期便についてお伺いします。
今回この会議の日程に,香港航空に行かれて定期便再開のお礼も伝えるということでしたが,ほかの今回再開した定期便路線のある航空会社には,これまで直接出向いてお礼を伝えるということはあったのでしょうか。
(知事)
今,直接出向いてということは,今までは私自身ではないですね。
(記者)
今回は会議が香港で開かれるので,このタイミングでお礼に行かれるという。
(知事)
はい。順次その機会があればお伺いはしたいと思いますが,これまでのところは,再開のときに一緒に航空会社の方とお会いして,一緒に初便のお出迎え・歓迎をしたりと,そういった中でお礼の意志はお伝えはしてきておりますが,直接出向いてということは,なかなかそれだけでということも難しいかなと思っております。
(記者)
では,今後もタイミングがあればということで。
(知事)
そうですね。
(記者)
県議会において,住吉町15番街区の鹿児島サンロイヤルホテルの整備検討の陳情の採択があったかと思います。こちらに関して,現状で民間事業者の公募等の形式やスケジュールに関して改めてお伺いしたいと思います。
(知事)
サンロイヤルホテルから8月2日でしたか,住吉町15番街区への新築移転を希望するとこういうことでございました。ここは御承知のようにスポーツ・コンベンションセンターの基本構想において駐車場予定地ということになっていて,これまでの議会においても「このほかの本港区の利活用の検討委員会でのエリアコンセプトプランに合致するような他の利用というものが提案であった場合には,改めて県議会の方で御論議いただき,それを踏まえて検討したい。」と,こういうことを申し上げてきたところ,こうした要請がありましたので,今回の議会の方で議論をお願いしたいということで,陳情が提出された,それについてこの15番街区について,ホテル・マイス・バンケット,こういったものの利活用について検討すると,こういう方向性が示されましたので,今後,こういった方向での検討というのを進めたいと思っております。
一方で,県有地でありますから,公平性という観点から事業者の公募をしたいと思っておりますが,その中身あるいはスケジュールというのはまだこれから議論ということで,まだはっきりとしたものはございません。
(記者)
今お答えいただいた中で,公平性に関して御回答があったかと思いますが,この公平性という観点で,民間事業者に対して県として求める点というのはどういったところがありますか。
(知事)
どういった内容で公募するかということについて,これから議論されますので,そういったことで公平性というのは公募をするということでありますが,その公募の内容についても,しっかりといろんな事業者の方が検討できるような内容にしていく必要はあると思っております。
(記者)
関連で,住吉町15番街区についてお伺いさせていただきます。
公募要領には具体的にどういった内容を盛り込んでいくという方向性は,まだ決まっていないという認識でよろしいですか。
(知事)
はい。まだそこは決まっていなくて,今のエリアコンセプトプランにあるマイス・ホテル・バンケットとしての利活用ということはありますが,現段階で,それ以上,規模などいろいろについて何かあるというわけではありません。
(記者)
公募を進めていく中で,広く民間の皆さんにも呼びかけるわけですが,知事としてはこの場所にどういった事業者といいますか,どういったことを掲げる事業者を求めていきたいと思われていますか。
(知事)
いや,今何というか具体的に,こういった事業者でなければならないなど事業主体についての要件みたいなものが今あるわけではありません。
(記者)
別の質問をさせていただきたいのですが,奄美大島で,名瀬徳洲会病院が産科を休止にされるということで,産科機能が県立大島病院だけになるわけですが,この点について知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(知事)
産科が非常に厳しいという話は聞いておりますし,奄美大島だけではなくて,本県は産科・小児科といったお医者さんが不足しているという話もございます。そうした中で,名瀬徳洲会の方で産科を閉じるということで,県立大島病院での負担がどうなっていくのか。出産数が少ないあるいは皆さん出産のときには本土の方に行って,というような状況も既にあるような話もお聞きしますので,具体的に今そういった形で県立大島病院での状況,負担がどうなっていくのかといったようなこともしっかり今後見ていきたいと思います。
(記者)
島の中にはやはり,島を出てというよりも地元でしっかり出産したいという声もある中で,県としてはどういった支援等をしていきたいなという思いがありますでしょうか。
(知事)
病院の数もそうですし,産科医の負担というものが,一人だと大変でしょうし,やはりそういった複数での体制がどうなっていくのかといったことについては,また医療の関係の皆さんと相談しながら検討していきたいと思います。
(記者)
先ほど知事もおっしゃっていたように,奄美大島だけではなくて県内広い範囲で産科の休診等が相次いでいるわけですが,少子高齢化が進む中で,相次ぐ休診などについて,知事はこの件についての課題についてどのように思っていらっしゃいますか。
(知事)
お医者さん,産科医は鹿大と一緒になってある程度人数の確保はここ数年間で増えてきてはいると思いますので,そこの医師の不足なのか,あるいは医師の偏在の問題なのか,その偏在ということであれば,地域枠などいろんな制度もありますから,そういったことも見ながらまた検討していきたいと思います。
(記者)
全国的に米が不足して値段が上がった令和の米騒動に関連してお尋ねします。鹿児島の基幹産業は農林水産業だと思いますが,県内の今年の普通期米の状況についてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
県内も米が不足するというような,あるいは値段が上がっているという声は聞いております。今,普通期米の新米が市場の方に出てきつつあるということで,全国的にも同じような状況かと思いますので,そういった中では,数量的な不足というものは順次解消されているというふうに聞いております。
(記者)
県内では,加工用米やWCS用稲などへの転作が進んで,食用米の作付けが減っているのです。生産体制については十分とお考えですか。
(知事)
生産体制といいますか,休耕地が増えている等といったようなこともお聞きしますし,飼料の高騰という意味で,本県畜産に向けて今おっしゃったような飼料用米への転換,こういったこともなされてきているという中で,飼料米以外の食用米をどう確保していくか,これが県外からの搬入ということも含めてどういうふうに確保していくかということになるのだろうと思います。
一方で,畜産の方の課題解決ということもあるので,ここは少し悩ましい部分というのはあるかと思いますが,両方両立できるような方向でいければなというふうに思っております。
(記者)
現在,鹿児島は県外から米を輸入している状況にあると思うのですが,今後の増産の必要性についてはいかがでしょうか。
(知事)
そうですね。水田をフル活用していくということは,現在のような,今までは米が余っているという状況で減反されてきたわけですが,できるだけ活用していくということは必要なことかなと思っております。国際的にも,日本の米というものがだいぶ需要が高まってきていると聞いておりますので,稼ぐ力の向上という観点から,水田というものをもう一回考え直すいい機会になればと思います。
(記者)
石破新内閣で鹿児島選出の小里議員が農林水産大臣として初入閣されました。これについて所感や期待があればお願いします。
(知事)
小里大臣,鹿児島県は農業の非常に重要な地域で食糧供給基地としての役割,これもしっかりと果たしていく必要がある。そういう中で農林水産大臣になられたということで,これまでも農業にもいろいろ関わって精通されている方でありますから,農業の振興,こういったことに力を発揮していただきたいと思います。
(記者)
先ほど御回答いただいた内容で補足でお伺いしたいのですが,最初に私がお尋ねした内容で,知事が県警の不祥事の中で今最も問題意識を持たれているのはどういう事案かを質問させていただいたのですが,知事の御回答としては,「特にどれということはないけれども,県民の関心が高いという意味で,野川明輝本部長による隠蔽の疑惑が一番大きくて,それが今後司法の場で解明されていくことを期待する。」という見通しを示されているということでよろしいでしょうか。
(知事)
はい。
(記者)
公安委員会に関する質問で,最後私が,県議会議員から委員の1人を公募するという提言もあったがそれは難しそうかということを言ったのですが,知事としても「公募というのは現実的に厳しいかな。」という。
(知事)
そうですね。直ちに公募をしなければいけないような状況ではないと思うのですね。幅広く当局の方で人選をする,いろんな人を候補に挙げながら検討していくということかというふうに思っております。
(記者)
冒頭にあったスポーツ・コンベンションセンターの質問に関連して,今回入札が不調になったということで,さまざまな原因ということをこれからヒアリングで聴いていかれると思うのですが,事業費の増額は避けられないとお考えでしょうか。
(知事)
そこも聴いてみなければ分からないところはありますが,今の労務単価が上昇しているというような状況の中で,厳しいというような声も聞いておりますので,何らかのコスト増というのはあるかもしれませんが,その辺もはっきりはしませんので,今後の整備・運営手法,そういったことも含めてしっかりと検討しながら,皆さんにもお話をお伺いしていきたいと思います。
(記者)
もちろんできるだけ抑えて,今313億円という金額が出ていますが,それに近い金額でできるようにいろいろしていく手法などを検討していきたいと。
(知事)
それに近い金額にできるようにということでもありませんが,そこはフラットに,事業者の皆さんからお話をお伺いした上で,もちろんそれはしっかりと,経費については精査する,あるいは分析する,そういったことは当然必要だと思っておりますし,そうしたことについて県民の皆さんにも丁寧に説明していく必要があると思っております。
(記者)
2029年7月に供用開始というところで進めてきましたが,そちらも変更する予定はないということでしょうか。
(知事)
そこを変更する予定がないというか,どうなるか,それは事業者から話を聞いて,どういう形で整備を進めていくかということも併せて検討していく中で,スケジュールというものも見えてくるのではないかと思っております。
(記者)
現状,入札が不調に終わたということで,スケジュールが少し後ろにずれていくのかなと思いますが,供用開始が遅れる可能性もあるということでよろしいですか
(知事)
遅れる可能性も,それはあるとは思いますが,それは整備手法をどうするかということなど,いろいろ要因はありますので,今のところは何とも言えません。
(記者)
先ほどから国政選挙の質問がいくつか挙がっていましたが,国政選挙が終われば県内では鹿児島市長選挙というものが控えていて,非常に大事な選挙が控えているわけですが,県と鹿児島市の向き合いというのは非常にさまざまな課題において大切な局面が多かったと思います。同じようなタイミングで自治体のトップになったこの下鶴市長との4年間の向き合いというのを,知事はどう考えていますか。
(知事)
そうですね。やはり県と市との間で一緒になって取り組む課題というのは,この4年間いろいろあったなと思っております。最初の頃は特にコロナ対策ということでは県と市で,市の方の保健所との連携ということもありましたので,そういったことについては意思の疎通を図りながらやってきました。また,今話題になりましたスポーツ・コンベンションセンターやサッカー等スタジアムの問題,こういったこと,あるいは児童相談所をどうするかなど,いろんな面で県と市と一緒になって取り組んでいく,そういった課題が多い中で,これについては県と市でしっかりと連携しながら行ってきたと考えております。
(記者)
今,いくつか事例を挙げていただきましたが,その中でも県と市の向き合いが非常にうまくいったな,うまく推し進められたなと振り返れるものは,一番は何でしょうか。
(知事)
何でしょうね,別にどれが一番ということもありませんが。それぞれその時々で,しっかりと連携ができたというふうに思っております。
(記者)
一方で,この4年間を振り返ったときに,もう少しこういう形でうまく進められたら良かったなというような事業や政策はありますでしょうか。
(知事)
何でしょうね,あまり今すぐパッと思いつくものはないですが。
(記者)
新たなスタジアムなどはいかがですか。
(知事)
スタジアムも,いろいろと連携を図りながら一緒に議論はしてきておりますので,その都度の状況に応じて一緒に対応してきていると思っております。
(記者)
下鶴市長は高校・大学の先輩後輩というところで,決して遠い立場ではないと思いますが,近しい間柄だとは思うのですが,下鶴市政の4年間というのは,知事,県のトップとしてどのように見ていましたか。
(知事)
この場合,高校・大学というのはあまり関係ないとは思っておりますが,いろんなデータ等を見ながらいろいろと検討される方だというふうには思っておりますし,これまでの県と市との間での先ほど言ったような課題,こういったことにも方向性としては稼ぐ力を向上させる,デジタル化を進めていくなど,そういった方向性においては,県・市一致しながら一緒にやってこられたのではないかなと思っております。
(記者)
フラットな目線で考えたときに,やはり県と市,それぞれのトップで,市長というのはどういう資質を持った人にまた頑張ってもらいたいなと,そういう思いはありますか。
(知事)
そうですね。市町村というのはやはり県に比べると基礎自治体として住民の皆さんにも近い場所ですから,よりそういった市民の皆さんの声を聴きながら,市民の皆さんの福祉の向上や地域の発展,そういったことに力を発揮していただければと思っております。
(記者)
知事選では,下鶴市長も応援に来られていて,事務所にも顔を出されていましたが,逆に知事もお顔を出される予定はありますか。
(知事)
まだはっきりと,御案内もいただいておりませんが。
(幹事社)
次,質問の方いらっしゃいますか。
いらっしゃいません。
では県政一般の質問は終了ということで,次は川内原子力発電所関連で質問のある社はどうぞ。
(記者)
下半期に入りましたが,改めて防災訓練のスケジュール・中身等,決まっているものがあれば教えてください。
(知事)
原子力総合防災訓練,国と一緒になって行うということではありますが,まだ具体的な内容等については調整中という段階で聞いております。
(記者)
いつぐらいに決まるものなのですか。
(知事)
いつぐらいか,まだそこもはっきりとは聞いておりません。
(幹事社)
川内原子力発電所関連,質問がある社はどうぞ。
(記者)
川内原子力発電所周辺の避難経路ですが,これはいつもお聞きしているのですが,議会などでも,例の能登半島地震の被害の新しい知見,国の見直しの進め方を見ながら考えたいというふうなお考えだと思いますが,今の時点で新しい知見や国の進め方で,こういうところを変えようかなと,防災計画なり避難対策なり,そういうお考えはまだ出ていないのでしょうか。
(知事)
そこまではまだ出ていなかったのではないかと思いますね。国の方でも,孤立集落ができたのでドローンを活用するなど,いろいろそういった点の話は出ていたかと思いますが,まだ具体的に原子力の方の防災の計画をどうするというところについてまで,はっきりはまだ検討は見えていないと思います。
(記者)
こういうことがあるので,いろいろあるのは能登の方にはいろいろ,災害支援で職員の方を派遣されていると思いますが,今後そのような避難対策についての調査のような形で,県の方から職員なりまた学識経験者の方を派遣するなど,そういうお考えはありまますか。
(知事)
能登にですか。
(記者)
はい。
(知事)
いや,今のところはそこまでは考えていないところですね。派遣した職員からいろんな聴き取りをしたりと,そういうことはあると思いますが,改めて専門家の方を現地へ行ってもらうというところまでは,今のところ予定はないと思います。
(幹事社)
他ございますか。ありませんか。
それでは,もう質問はないようで,これで終わりということで,ありがとうございます。
(知事)
ありがとうございました。
(広報課)
それではこれをもちまして知事の定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。
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