上野原遺跡
霧島市の高台にある縄文時代から弥生時代を中心とした複合遺跡。特に,北側(第4工区)では,約10,600年前(縄文時代早期前葉)の竪穴住居跡などが発見され,「国内最古,最大級の定住化した集落跡」であることがわかりました。南九州地域における定住化初期の様相を典型的に示す大集落であり,日本列島の縄文時代開始期の遺跡として重要であるとして,国の史跡に指定されました。
また,南側(第3工区)からは,約8,600年前(縄文時代早期後半)の壷形土器を含む土器や多種類の石器,土偶,滑車形耳飾など多彩な遺物が出土しました。そのうち767点は,縄文時代早期における南九州の先進性を物語る貴重な学術資料であるとして,国の重要文化財に指定されました。
なお,平成14年10月には「
上野原縄文の森」が縄文の世界と向きあい,ふれあい,学び親しむ場としてオープンしています。
〔平成10(1998)年,国指定重要文化財〕
〔平成11(1999)年,国指定史跡〕