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更新日:2024年8月13日
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項目 | 影響 | 適応策 |
死亡リスク | 気温の上昇による超過死亡の増加傾向が確認されており,特に高齢者の超過死亡者数が増加傾向にありますが,15歳未満の若年層においても,気温の上昇とともに外因死が増加する傾向にあることが報告。日本を含む複数国を対象とした研究では,将来にわたって,気温上昇により心血管疾患による死亡者数が増加すること,2030年,2050年に暑熱による高齢者の死亡者数が増加することが予測。 | 環境省作成の「熱中症環境保健マニュアル」や高齢者向けリーフレットの各保健所及び県内市町村への配布,県のウェブサイトを通じた情報提供,健康づくりに関する連携協定を締結している企業と協働したポスター・チラシの作成・配布などを通じて,熱中症予防の普及・啓発。 熱中症予防・対策や救急車,救急医療を安心して利用しやすい環境づくりのため,熱中症又は熱中症の疑いのある搬送者数を県のウェブサイトで公表。 各県立学校,各市町村教育委員会及び各教育事務所においては,「熱中症環境保健マニュアル」,「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」等を踏まえ,暑さ指数(WBGT)等を活用した熱中症対策を推進。 保育所等においては,こども家庭庁や文部科学省等からの熱中症対策に関する通知を周知し,熱中症予防の普及・啓発。 観光に関しては,県観光サイトへの掲載等を通じ,災害時情報提供アプリ「Safety_tips」(緊急地震速報や熱中症情報等を通知する無料アプリ)の活用を促す。 災害時の避難所においては,「避難所管理運営マニュアルモデル」を策定し,市町村が,熱中症予防に配慮した避難所運営を行えるよう支援。 農業については,農作業時における熱中症対策リーフレットを作成し,市町村・関係機関等へ配布するとともに,各種会合・農作業安全研修会で熱中症対策の普及・啓発。 併せて,農作業現場からの救急搬送者数を県ウェブサイトで公表し注意喚起を実施。 建設業については,県が発注する建設工事において,国土交通省の土木工事安全施工技術指針に基づき,作業場所に応じたWBGT(暑さ指数)の低減や,飲料水の備え付け,涼しい休憩場所の設置,作業の休止又は休憩時間の確保等の取組を推進し,建設業における熱中症対策を促進。(再掲) |
熱中症 | 本県における熱中症による人口当たりの救急搬送人員数は,近年,全国平均を上回る状況にあり,年齢区分別では高齢者の割合が大きくなっている。 将来の人口高齢化を加味すると,熱中症による影響はより深刻となることが懸念。 |
具体例
熱中症の予防について
→関係機関:健康増進課
項目 | 影響 | 適応策 |
節足動物媒介感染症 | 本県では2012(平成24)年から2022(令和4)年までに12件のデング熱の発生届があり,2019(令和元)年に1件のチクングニア熱の発生届があるが,いずれも海外渡航歴のある人からのもの。その他の蚊媒介感染症について,過去5年間で県内での発生はない。 将来,気候変動による気温の上昇や降水の時空間分布の変化は,感染症を媒介する節足動物の分布可能域を変化させ,感染症のリスクを増加させる可能性があるが,分布可能域の拡大が直ちに疾患の発生数の増加につながるわけではないとされている。 |
感染症法に基づく感染症発生動向調査事業において,感染症の発生状況及び動向の把握, 原因の調査,情報の分析・情報提供。 デング熱・ジカウイルス感染症の情報,蚊の発生対策に関する情報を県のウェブサイトに掲載し,厚生労働省作成のポスター・リーフレットを関係機関に配布し,普及・啓発。 感染症の発生及びまん延を防止し,公衆衛生の向上及び増進を図るため,予防接種法に基づき市町村が実施主体となって実施する定期及び臨時の予防接種について,適切な指導。 |
具体例
ジカウイルス感染症について
デング熱について
→関係機関:健康増進課
項目 | 影響 | 適応策 |
温暖化と大気汚染の複合影響 | 気温上昇による生成反応の促進その他のメカニズムにより,粒子状物質を含む様々な汚染物質の濃度の変化が報告。 また,近年,光化学オキシダント及びその大半を占めるオゾンの濃度の経年的増加を示す報告が多く,温暖化も一部寄与している可能性が示唆。 将来,都市部で現在のような大気汚染が続いた場合,温暖化によって更にオキシダント濃度が上昇し,健康被害が増加する可能性。 |
気温上昇による粒子状物質の濃度変化など,温暖化と大気汚染の複合影響について,国や九州各県との情報交換,情報共有を図る。 また,住民の健康の保護と生活環境の保全に資するため,県内の大気汚染に係る常時監視を実施。 さらに,「PM2.5(微小粒子状物質)に関する注意情報等」及び「光化学オキシダントに関する注意報等」の発表時等における県民の健康被害の未然防止のため,関係機関等と緊密に連携して対応。 |
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