閉じる

  •  
 
 

閉じる

 
 

ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 令和4年度 > 令和4年10月14日定例知事記者会見

更新日:2022年10月14日

ここから本文です。

令和4年10月14日定例知事記者会見

時:令和4年10月14日(金曜日)午前10時00分~午前11時55分

場所:6階大会議室(県庁6階)

動画版を見る(外部サイトへリンク)

「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。

※この会見録は発言をそのままではなく,文章とする際読みやすいように整理したものです。

【発表事項】

1.令和4年度県民表彰受賞者の発表

配付資料(PDF:384KB)

2.フランスにおけるトップセールス

配付資料(PDF:858KB)

3.オミクロン株対応ワクチン大規模接種会場の設置

配付資料(PDF:106KB)

4.馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価準備書に対する知事意見の提出

配付資料(PDF:419KB)

【質問事項】

1.フランスにおけるトップセールス
2.オミクロン株対応ワクチン大規模接種会場の設置
3.馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価準備書に対する知事意見の提出
4.第12回全国和牛能力共進会(1)
5.岸田総理と和牛生産者との車座対話
6.第12回全国和牛能力共進会(2)
7.サッカー等スタジアム
8.鹿児島港本港区エリアまちづくり
9.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開(1)
10.北朝鮮による拉致問題への対応
11.旧統一教会による県内の被害状況等
12.鹿児島空港国際線の再開の見通し等
13.国際クルーズ船の再開の見通し等
14.新型コロナウイルス感染症対策
15.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開(2)
16.国家安全保障政策等
17.マイナンバーカードの普及促進
18.軽石漂着への対応
19.川内原子力発電所の運転延長申請等

(広報課長)
ただ今より,知事の定例会見を始めさせていただきます。
会見の円滑な進行のため,数値の確認等詳細事項の質問につきましては,追って担当課に御確認くださるようお願いいたします。
それでは幹事社の方,進行をよろしくお願いいたします。

(幹事社)
よろしくお願いいたします。
まず,始めるにあたってのお願いです。発言される方は挙手をしていただいたうえで,スタンドマイクを使って社名とお名前をおっしゃっていただくようお願いいたします。
携帯電話はマナーモードの設定をよろしくお願いいたします。
それでは,本日は知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いいたします。

【発表事項】

1.令和4年度県民表彰受賞者の発表

(知事)
それでは,私の方からいくつか発表いたします。
まず1つ目が,令和4年度県民表彰の受賞者でございます。県民表彰は,県民の福祉に貢献し特に功績顕著な個人・団体で長年にわたり功労があった方を表彰するものであります。
受賞者でございます。地方自治部門,森博幸様。教育文化スポーツ部門,原口泉様。保健福祉部門,米山昭規様。産業経済部門,堀口泰久様。社会活動部門,弓塲秋信様。くらし・環境部門,豊島忍様。以上の6名に決定いたしました。功績等は配布資料のとおりであります。県民表彰式は11月2日水曜日午前11時から,議会庁舎本会議場で挙行いたします。

2.フランスにおけるトップセールス

次に,フランスにおけるトップセールスについてでございます。10月16日日曜日から22日土曜日の日程で,フランスにおいて特産品の認知度向上や誘客を図るためのトップセールスを実施いたします。
私としては,就任後海外での初めてのトップセールスということになります。「日本の食文化を世界に」をテーマに開催される北前船寄港地フォーラムに併せて本県の特産品の認知度向上や誘客を図るためのトップセールスを実施いたします。行程については,お配りしている資料のとおりであります。
江戸期から明治期にかけて,北海道と大阪の間で大量の物資を運んだ北前船は,薩摩藩にとっても縁があり,北前船で運ばれた物資による交易を通じて明治維新の原動力を得たとも言われております。本フォーラムや関連イベント等を通じて,本県としても鰹節や鹿児島黒牛・ブリ・お茶・焼酎・黒酢などの豊富な食材や,2つの世界自然遺産をはじめとする本県の豊かな自然,個性的な文化・歴史といった観光資源を積極的にPRしてまいりたいと考えております。
世界の飲食業界はフランス・パリを常に意識していると言われており,食の都と称されています。また,パリは2年後にオリンピックの開催を控えていることから,パリにおいてトップセールスを行うことは同国から欧州はじめ世界にその効果が波及するものと期待しております。
特に鹿児島の和牛については,先日の共進会で9部門中6部門で1位を獲得し,種牛の部で最優秀賞である内閣総理大臣賞を獲得するなど,和牛日本一となったところであり,これを踏まえて販路拡大につながるようしっかりとPRしてまいりたいと考えております。

 

3.オミクロン株対応ワクチン大規模接種会場の設置

次に,オミクロン株対応ワクチンの大規模接種会場の設置でございます。県では,現在進められているオミクロン株対応ワクチンの接種を加速化するため,鹿児島市・鹿屋市・薩摩川内市・霧島市の4会場で,11月2日から16日までの期間にかけて大規模接種を実施することといたしました。
接種体制としては,鹿児島会場約9,300人,ほか3会場が約3,600人ずつの合計約2万人程度の接種を予定しております。接種対象者は,初回(1・2回目)の接種を完了した18歳以上の県民の方で,使用するワクチンはモデルナ社の2価ワクチンであります。予約は10月21日金曜日の9時から開始することとしております。オミクロン株対応ワクチンの接種を希望される方はこの機会に接種を御検討いただきたいと思います。

 

4.馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価準備書に対する知事意見の提出

次に,馬毛島基地建設事業に係る環境影響評価準備書に対する環境保全の見地からの知事意見の提出についてでございます。馬毛島における自衛隊施設の整備等に関し,環境影響評価準備書に対して本日環境の保全の見地からの知事意見を国に提出したところであります。
取りまとめに当たっては,関係市町長や住民等の意見,県環境影響評価専門員の意見について,環境の保全の見地からの意見をできるだけ反映し,39の項目に整理したところであります。
主な意見として,1点目としては,航空機騒音について,FCLPの夜間の飛行回数などを明示することや,飛行経路のばらつきのうち最も種子島寄りを飛行した場合の夜間における最大騒音レベルなどの予測を行うことを検討し,その結果を評価書に記載すること。
2点目としては,国から米軍に対しFCLPの実施の都度可能な限り早い時間に終了するなど,夜間における訓練は避けるように要請し,調整する等の環境保全措置を検討し,その結果を評価書に記載すること。
3点目としては,航空機騒音の環境監視調査やシカの事後調査の調査期間について,供用後3年程度としておりますが,飛行場施設の供用期間中やシカの生息状況が安定するまでの期間は継続して行うこと,などを盛り込んだところであります。
国においては,今回の意見について真摯に検討を行い評価書を作成していただきたいと考えております。
発表事項は以上でございます。よろしくお願いいたします。

 

(幹事社)
ありがとうございます。それでは発表事項に関しての質問から始めさせていただきます。まず,県民表彰についての質問がある社はお願いいたします。
では続いて,フランスにおける県産品等知事トップセールスに関して質問がある社はお願いいたします。

【質問事項】

1.フランスにおけるトップセールス

(記者)
よろしくお願いします。
今回,就任後初のトップセールスということですが,今回の一番の意気込みなどを教えていただければと思います。

(知事)
今回初めての海外でのトップセールスということで,フランスということでやはり食というのが非常に重視されているところでありますので,県産品の,先ほど申し上げた和牛あるいは鰹節・ブリ・黒酢・お茶,そういった県産品をフランスの皆さんに認知度向上のためのセールスをしていきたい。また焼酎についても,何箇所かお酒の卸のお店あるいはレストラン・ホテルでのセールスということをしっかり行うようにしております。そういった県産品をしっかりと売り込んでいくということが非常に大事だと思っております。
もうひとつはJNTOのセミナーもありますので,そこで世界自然遺産となった奄美大島・徳之島そして屋久島という,本県が誇る豊かな自然,こういったものをPRしていきたいと思っております。

(記者)
今,円安がかなり進行しています。輸出の方には好影響があるかと思いますが,製造業については非常に,今回輸出に係るような,参加する企業にとっても影響が大きいのではないかと思いますが,それについてはいかがですか。

(知事)
製造業にとって影響が大きいというのはどういう。

(記者)
円安でかなり,何というのでしょうか原料の高騰というのもありますし。うまく説明ができなくてすみません。製造する方の原材料の,今回輸出してこちらの方から出す分にはいいとは思うのですが,原料を入れて(輸入して)また製造したりという製造現場の方の影響がかなり大きいので,そちらの方についてはどのように考えておられるのかを伺ってみたいと思いました。

(知事)
製造現場,今申し上げたようなところで言えば,和牛などは餌代が非常に高騰しているということで,これについては政府及び本県においてもしっかりと価格の高騰分についての支援をしていこうということで今行っているところであります。
それ以外のところでそんなに製造現場でというようなことはないかなとは思っておりますが,お茶・焼酎・黒酢などは県内で,何か輸入してということではそんなに大きくはないと思っております。ですから,売る方もそうですし,来ていただくうえでも,インバウンドでも円安の効果というのはありますので,そういったことをしっかりとアピールしたいと思っております。

(記者)
では,むしろ追い風になるというふうに考えておられますか。

(知事)
この特産品を海外に輸出する,あるいは海外から鹿児島に来ていただいてこちらで消費していただくということについては,円安というのは追い風だと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
重なるところがあるかもしれません。北前船寄港地フォーラムがあるからということかもしれませんが,初の海外トップセールスがどうしてフランスなのかなといいますか,フランスであったことの狙いを改めて教えていただければと思います。

(知事)
直接的には,この北前船寄港地フォーラムというものがあって御案内をいただいたということ,そしてまたこの時期に合わせてシアル・パリという食品のかなり大きな見本市があるということでありまして,それと併せて様々な,焼酎やいろんな特産品についてのトップセールスを,イベントを組み合わせて食についてのPRということを中心にパリで行おう,ということにしたということです。

(記者)
改めて,いろいろ目的はあると思いますが,特にPRされたい点,公務で行かれるということですので,どんな成果といいますかどんなことが実現できたらいいなとお考えでしょうか。

(知事)
やはり1つは,先ほど申し上げた観光の面ではJNTOのセミナーもありますので,そこで世界自然遺産を2つ有するというそこの自然の魅力ということをしっかりとPRして,海外からの欧米豪の付加価値の高い,そういう観光企画の皆さんに鹿児島に来ていただくと。旅行の世界でも,やはりフランス人は非常に世界をリードする,そういったところもありますので,フランスの方に来ていただくということは世界中にそういった効果も波及するということがあろうかと思っております。
また,最近焼酎もKuraMasterなどでもフランスへの売り込みで,けっこう焼酎に注目が集まっているという話もいただいておりますので,そういったことから焼酎を売り込むというところで,いくつか酒の卸店あるいは飲食店,様々な場所でいくつかトップセールスをすることで認知度を上げていきたいと思っております。
あわせて,レセプション等を行うことで,鹿児島の食材をフランスの方に知っていただくということで,大使公邸でのレセプションにもかなり多くのマスコミの方が来ていただけるし,バイヤーの方なども来ていただけると聞いておりますので,こうした機会に鹿児島の特産品を知っていただいて輸出を増やす,あるいは現地に来ていただいて消費をしていただくというような効果を狙っているところです。

(記者)
最後に,知事御自身はフランスに何かゆかりがおありですか。もしなければ,フランスという国のイメージを。御自身は何か関わりがおありなのか,一応確認させていただければと思いまして。

(知事)
私はそんなにフランスでというのは,行ったことは何度かありますが。イメージとしては豊かな食の都であり,また旅行ということで言うと先ほど申し上げたようにいろんな世界をリードするようなイメージというものがある場所だと思っております。

(記者)
公務で海外に行かれること自体が初めてなのでしたか。

(知事)
そうですね,知事に就任してからは,公務としては,ずっとコロナの最中でございましたので,今回初めてということになります。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。
ないようですので,続いてオミクロン株対応ワクチン大規模接種会場の設置について,質問のある社はありますでしょうか。
お願いします。

2.オミクロン株対応ワクチン大規模接種会場の設置

(記者)
よろしくお願いします。
大規模接種会場ですが,このタイミングで設置する理由と狙いを改めてお願いします。

(知事)
政府の方で,オミクロン株対応ワクチンの接種を対象の方に年内に,ということで方針が示されていますので,それぞれの各市町村が接種を担っていただいていますが,接種対象者数と現在各市町村から接種能力を聞きますと,なかなか市町村だけでは足りない地域があるということで,県の方に要望もいただいておりますので,それを加速するという観点でこのタイミングで大規模接種会場を設置して実施しようということを決めたところです。

(記者)
使用するワクチンがモデルナ社製のみですが,その理由は何かありますでしょうか。

(知事)
政府の方から来ているのでファイザーとモデルナとありますが,市町村の方でファイザーをしていただいていますので,県の方ではモデルナということで,特段何か,どっちがどっちということではないですが,モデルナ社製ということで協力をいただくということにしております。

(幹事社)
その他質問のある社はありますでしょうか。
お願いします。

(記者)
この大規模接種ですが,確認させてください。これ,予算はどこから出るということになるのでしょうか。

(知事)
予算は,コロナの医療の方ですかね。ちょっと詳しく予算の費目はあれですが,国の方の予算だと思います。

(記者)
9月議会で通ったものの中から出るということですか。それとも何か別途計上されるのでしょうか。

(知事)
これはどうですか。では説明をしてもらいますか。

(新型コロナウイルス感染症感染防止対策課長)
令和3年度に,繰越という予算がありますので,既定の予算の中からそうさせていただくことにしております。

 

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。
続いては,馬毛島の環境アセスメントの準備書に対する知事意見について質問のある社はありますでしょうか。

3.馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価準備書に対する知事意見の提出

(記者)
八板市長と知事が8月に意見を交換された時に,八板市長が地元の意見を最大限反映してほしいと要望されたと伺いました。その点はどういったところに一番反映されていますでしょうか。

(知事)
地元からの意見については,先ほど申し上げたようにできるだけ反映するということでしております。特に関心の高い航空機騒音についての,夜間における騒音など,というところについて関心が高いと思っておりますので,そういったところは入れております。また,岳之腰という小高い丘の所が平坦にされるということに伴う景観についても盛り込んだりということで,できるだけ地元の御意見を反映していると理解しております。

(記者)
個別事項のところで,航空機騒音を懸念する西之表市や地域住民の意見があると。懸念される声というのは,知事としても十分理解されていると。

(知事)
はい,そういった御意見は多くいただいていると思っております。

(記者)
改めて,計画への賛否についてお伺いしたいのと,賛否をおっしゃる時期についてをお願いします。

(知事)
今回,知事意見をこの準備書に対して提出します。で,国の方から,国の方が今後環境アセスメントの手続の中で,評価書作成の手続をされると思いますので,そういった国の動向等を見極め,また,地元での,国と西之表市との協議の場での議論の推移といったようなことも含めて総合的に判断していきたいと思っておりますが,その辺の時期はまだ,国の動きもどういった動きになるかということが分かりませんので,はっきりしたことは分かりませんが,今後,国ともよく話を聞きながら県としての考え方を整理していきたいと思っております。

(記者)
意見書をもう提出されたということで。冒頭,提出されたとおっしゃって。

(知事)
はい,しております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
質問が重なる部分もあるかと思いますが,現時点で,賛否についてこの意見書の中では触れていない理由について,もう一度聞かせてください。

(知事)
知事意見としては,これは環境影響評価の準備書に対する意見ですから,そういった賛否を表明するというような性格のものではありませんので,そこは環境アセスメントについての保全措置について必要なことを,県として申し述べているということです。

(記者)
手続上では,地元の考えを伝えられる最後の機会になるのかなと思うのですが,このタイミングでその賛否について触れなければ,計画はどんどん加速していくのではないかという,そういった懸念を持たれる方も多いかと思うのですが,このあたりいかがでしょうか。

(知事)
ここで賛否を言う言わないでというか,何と言うのでしょう,これは環境アセスメントについてまだ環境影響がどうなるかということがはっきりするまでは着工するというようなことはないと理解しておりますので,そこはどんどん進んでいくということはないかと思っております。

(記者)
この,まとめられた概要の部分に書かれている39項目についてまとめたということですが,この39項目についての意見・考えが反映されるのであれば,馬毛島の計画というのはある程度賛意を示すことができるものである,というような考えでしょうか。

(知事)
そこらも,これが全部できるかどうか,その他のいろんなことも総合的に勘案して,これはあくまで環境影響評価だけでありますから,それだけではないいろんな考え方もあろうかと思いますので,そこは総合的にいろんな御意見等も聞きながら,地元の方の御意見も聞きながらということだと思っております。

(記者)
地元の関係市町長の考えをできるだけ反映したと書かれていますが,知事としての意見が最も書き込まれている,考えが反映されている部分というのはどこでしょうか。

(知事)
地元の皆さんも,騒音についての懸念が一番大きいかと思っております。そういった意味で,この夜間におけるFCLPについて,できるだけ地元の皆さんがイメージがわくような形で,夜間に何回ぐらい飛行があるのか,あるいは騒音がどれくらいの時間継続するのか,というようなことを含めて夜間の騒音の程度といったものをできるだけ評価して記載してほしいと,そこが一番力を入れているということかと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
改めて,環境アセスメント完了前に地元で様々な手続が加速しているこの現状について,知事のお考えを教えていただけますか。

(知事)
手続はいろんな手続がありますが,1つは防衛省の方でのいろんな入札の公告手続みたいなものですね。これについてはその都度,県からは防衛省の方に対して,環境アセスメントでの手続をしっかりとやっていただくということが重要だということはこれまでも繰り返し申し上げてきているところであります。それと併せて,市の方のいろんな手続,この前の議会で市有地の売却といったような手続が行われていますが,その辺については具体的な防衛省とのやり取りということは正確には承知しておりませんが,市及び市議会での御判断だろうと思っておりますが,そのことによってこの基地の環境アセスメントの手続ということが影響を受けるということではないと思っておりますので,県としてはしっかりこの環境影響評価の手続ということを進めていく,ということかと思っております。

(記者)
もう1点,今回の意見書では,調査のやり直しや準備書の書き直しは求めない,という理解で合っていますか。

(知事)
何の書き直しですか。

(記者)
準備書の書き直しや調査のやり直しは求めない。

(知事)
調査のやり直しということにはなっていないですね。ここの意見に書かれているような,もう少しこういうことをしっかりとやってくださいと,そういうことは申し上げておりますが,何か今やっていることのやり直しというような,そういったことではないと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
まずこのいただいた概要書の8ページのその他,「上空の飛行に関する対策や飛行の際の評価,説明等を求める西之表市の意見があることを踏まえ,その対応を検討し,結果を示すこと。」となっていますが,これは例の,経路を外れて居住地の上空を飛んだ場合,それに対して防衛省は何か結果を示してほしいということですが,他の部分では例えば「その結果を評価書に記載すること」と求められているところもありますが,この「その対応を検討し,結果を示すこと。」というのは具体的にはどういうものなのでしょうか。

(知事)
防衛省の方では,西之表市の上空を飛行するということはイレギュラーなことであって,本来,環境アセスメントでやる必要のないことだと,こういう整理をされてはいるわけですが,ただ地元の意見としてはやはり飛行した場合にどうなるのか,という不安があります。防衛省の方は,そういうことはまずあまり考えられないと言っていますが,(市は)西之表市上空飛行について,飛ばないようにということを米軍の方に要請するといった対策を取ってほしいということを言っていますので,そういった対策あるいは万が一それが飛んだ場合には,どれだけ騒音があったかということをしっかりと分析なり評価なりをしてほしいと,こういうことであります。そういった万が一飛んだという場合のことですから,それは今回の評価書に書くということには必ずしもならないということなので,それは評価書ができた後の,事後のことでありますから,そういったことについては評価書に記載するというよりは,検討した結果というものをきちんと情報として明確にしてほしいという,そういう意見であります。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
分かりやすさ等を求めていますが,あと,騒音を重視したということでした。地元には夜間騒音の実測を求める声もありますが,これは求めていないようです。その理由を教えてください。

(知事)
夜間騒音の実測という,タッチアンドゴーのデモフライトを実際に馬毛島でやったうえでということでありますが,なかなかこれが,今,夜間におけるデモフライトというのが,安全上難しい。できないと防衛省から言われておりますので,そういった意味ではそういったことについては求めていないということであります。ただ,実測値ではなくて試算値として,今の飛行経路,最も種子島に近い所に飛んだ場合の夜間の騒音ということの試算値,これをしっかりと計算して示してほしい,ということにしております。

(記者)
環境アセスメントの立て付け上,予測が基本なわけですが,予測である程度正確な数字は出る,というお考えですか。

(知事)
一応の試算値ということで示していただきいと思っております。

(記者)
先ほどもありましたが,入札等が進んでいて,管理用道路についてはもう既に着工もしているのですが,この進め方について改めて聞かせてください。

(知事)
管理用道路については,今回の基地建設と別の,馬毛島における国有地管理の一環として行っているということで,そういった整理がなされていると思っております。一方,環境アセスメントの対象となっている基地の本体工事,これにつては環境アセスメントが終わるまでは着工はしていないと理解しております。ただ,一方で入札公告等の手続が進んでいると,このことについては,県としてはまず環境アセスメントの手続を先にすべきだというふうな考えは変わっておりませんので,そのことについてはその都度,防衛省に対して申し上げてきているということです。

(記者)
了承しかねる,という立場にお変わりはないということですね。

(知事)
はい,そうです。

(記者)
この知事意見でいろいろ求めていますが,この実現可能性は,どのくらいできるものだと知事は考えていますか。

(知事)
そんなに無理なお願いをしているとは思っていないのですが,おおよそいろんな,何らかの対応をしっかりとしていただけるのではないかと思っておりますので,防衛省には真摯に対応をお願いしたいと思っております。

(記者)
応じなかった場合は,どのように対応するように考えていますか。

(知事)
どういった部分でどのような対応になるかということを,見た上で個別に考えを整理したいと思っております。この環境アセスメントの評価の中でできないけれども,また国と市の協議の中で何か工夫ができるのか,いろんなことがまた考えられると思いますので,その辺の対応については,また国といろんなやり取りをしていきたいと思っております。

(記者)
知事意見の意味合いというのは重いと思うのですが,これを示されないまま進むこと,というのも考えられるものなのですか。全てを,要求したいろんな試算などが,それが実現されない中で賛否表明というのは判断できるものなのですか。

(知事)
賛否表明ですか。

(記者)
賛否を判断できるものですか。

(知事)
県がですか。

(記者)
はい。

(知事)
いえ,それはだから,要請したことがどこまで対応していただけるか,ということを踏まえた上で考えるわけですから,そこは賛否というか県の考え方を整理することは可能だと思いますが。

(記者)
応じない場合でも,ということですか。

(知事)
応じない場合は応じないということを前提に,それを踏まえて県としてどう考えるかということを整理するということだと思います。

(記者)
今回,最後の機会ということですが,改めて意気込みというか意義みたいなものを教えてください。

(知事)
今回が環境アセスメント手続という正式な法令上の手続で,国に対して地元の意見を申し述べる最後の機会ということで,冒頭に申し上げましたように住民等の意見あるいは地元の市町の意見,そして専門委員の意見,いろんな方の御意見をできるだけ反映するということでしっかりと整理したと思っておりますので,そういった意味で,防衛省の方では真摯に検討していただきたいと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
先ほどのお話の中で,知事意見はこれだけが意見ではないという,総合的な判断がされる,というようなことや,内容についておおよそ対応してもらえるだろう,というようなお話がありましたが,この知事意見というのは,地元として譲れない意見ということではないのでしょうか。

(知事)
譲れないというか,環境影響評価において必要なことだということで,地元の意見も幅広く含めた上で防衛省に対して述べている,ということであります。その上で,それほど絶対に難しいということではないのではないかと思っておりますので,そういったことはしっかりと防衛省にお願いしたいと思っております。

(記者)
細かいところの確認ですが,7ページのシカについてです。サの「生息状況が安定するまでの期間」と書かれていますが,これは県としてはどれくらいの期間と考えておられますか。

(知事)
どれくらいの期間かということは,私も専門家の意見を聞きながらということになろうかと思いますが,状況を見ながら判断するということだと思います。

(記者)
県として専門家からも聞き取りをされていると思いますが。

(知事)
はい,ですから安定するというのがいつ頃をもって安定したと見られるかというのは,実際にその生息状況を見ながら,それが3年経ったら安定したと見るか,5年経ったら安定したと見るか,10年経って安定しているかというのは,その時点で判断するということになるのではないかと思っております。今の時点で5年間で安定する,8年間で安定する,ということが見通せているということではないのではないかと思っております。

(記者)
この下のスについてです。岳之腰です。生態系の専門家は,この岳之腰がかなり重要な役割を果たしているという意見を持たれる方が多いのですが,知事意見では西之表市の意見として御紹介されています。県としてはこの重要性をどのように考えておられますか。

(知事)
県はどうだったでしょう。西之表市の意見として出ているので反映しているということかと思いますが,県としてそこまでどうだったか,私もそこまでは認識がないのですが。

(記者)
なるほど,一応知事意見として。

(知事)
知事意見としておりますが,これは西之表市からの意見ということで,それを反映しているということだったように思いますが。県の各部局においても,そのような意見というのはあるいは専門家の意見というのはあったかもしれません,そこがどうだったかというのは,今私自身の認識の中ではないのです。

(記者)
今日提出されたということですので。馬毛島の自然を守るというところが主眼だと思うのですが,そこの細かい,一つひとつの点について,知事としてどういう位置付け・理由でこれは示されたというのが把握できていないというのは問題ではないかと思いますが,その点はどう考えられますか。

(知事)
そこは,県がどうというか,西之表市の意見をベースに県としてもそれはそうだと思っているかどうかということは,私も認識がどうだったか記憶があれなのですが,結果として別に項目が漏れているわけではないわけですから,意見としてしっかりと漏れなく出しているということで,県知事の意見としてはきちんとできているのではないかと思いますが。

(記者)
最後です。「必要に応じて」というような文言が繰り返し出てきますが,専門家はこの今回の環境影響評価について,最低限のものしか対応していない,管理用道路を含めない,あるいは事故リスクが省かれている,そういったところは最低限でいいんだという考え方で防衛省は対応してきているというような評価が多いのですが,県としてはこの「必要に応じて」ということは,防衛省側に判断を投げているように思えるのですが,これはどのように考えていますか。

(知事)
環境影響評価というのは,これからのモニタリング等も含めてやっていく,環境保全措置をとるわけですから,その部分については評価をしながら,実際に動きながら必要性を判断しつつやっていくという部分もあると思いますので,それを必ずやらなければいけないということでもなくて,必要に応じてそこでの判断に基づいて環境保全措置をしっかりとやっていただくということかと思います。外周用道路について入ってないから最低限,ということでは必ずしもなくて,そこの部分については環境省にも確認した上で,環境アセスメントの対象外という整理がなされておりますので,環境アセスメントの対象のものについてはほぼ意見を反映して,盛り込んでいると考えております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
今回の39項目で,意見として配慮してほしい,検討していただきたい,実施してもらいたいと,意見として表現がいろいろ苦心されているのか,いろいろあるわけですが,資料には,次の評価書に向けて準備書に対する意見を踏まえて必要に応じその内容を修正するとあります。今回の39項目で具体的に修正ないし補正を求めた点はあるのでしょうか。

(知事)
補正というか,こういったことについては,評価書にまた記載してほしいということで,すべて補正といえば補正になるのではないかと思いますね。

(記者)
修正という言い方でもいいのですか。

(知事)
修正というか補正というか,言い方はどちらでもいいかと思いますが,今の準備書に付け加えたりする部分というのが必要な点について,知事意見としてまとめているということかと思います。

(記者)
今回,知事意見を出すに当たって,県の環境影響評価専門委員が現地調査もされていると思いますが,防衛省が公表した準備書以外にその調査によって新たに得られた何かデータというのは,あるのでしょうか。

(知事)
データですか。データということは特にないと思うのですが,そこを,現地を実際に見た上で,こういった点についての記載を求めるべきだというような御意見はいただいていたと思いますが。

(記者)
今回,米軍側からも,軍事的な要素の強い環境アセスメントということになるのでなかなか不明な点もあると思うのです。それに対して従来の環境アセスメントと違って,見解を示すに当たって難しいといったところはあったのでしょうか。

(知事)
環境アセスメントについて,難しいというか,航空機の騒音というところは,なかなか実測した上でこれを実際に反映するというような技術が確立していないということの中でのいろんな工夫をしていただきたい,というところあたりは,特に従来の,普通の建築あるいは土地の改変といったこと以上の難しい点というのはあるのではないかと思います。

(記者)
夜間飛行等ですが,夜間の飛行は,米軍のFCLPに限ってもらいたいというお願いもあるわけですが,こういうのはどのような担保を求めていらっしゃるのか,何かしら県と防衛省なりが協定を結ぶ考えも視野に入れた要請なのでしょうか。

(知事)
これは環境アセスメントの中での話でありますが,今後の運用面でどういったことで担保を取るのか,それはお互いの信頼関係なのか,あるいは鹿屋のような地元自治体との協定というのか,その辺はまた環境アセスメントの後の,それができるかできないかということによりますが,できるとなった場合にはそういったことも含めていろんな議論というのが出てくるのではないかと思います。

(記者)
少し安全保障について触れたいと思いますが,今,台湾有事等いわゆる第一列島線への自衛隊配備の強化,そういうことが盛んに言われているわけですが,その中でも鹿児島県,馬毛島を含めた鹿児島県等が重要な拠点と位置付けられています。そういう現況について,知事がどういう現状認識でいらっしゃるのかということを聞きたいのですが。
というのも,今回の環境アセスメントはそういったことと切り離せないと私は思うのです。今回の知事見解を示すに当たって,そういう観点も踏まえた上での結論になる,あるいは一行政手続としての環境保全だけに絞った結論なのか,いかがでしょうか。

(知事)
これは環境アセスメントですから,それは環境影響評価で環境の保全措置ということがきちんと行われるかどうか,ということについての手続だと理解しております。そういったことでいろんな今おっしゃったような安全保障上の環境,そういったものも含めて総合的に県としてどのように考えるかという考え方を整理する必要があると思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
再質問ですみません。
手続として,工事の入札については了承しかねる,という立場でいらっしゃるわけですね。今回求めた要件というのは,現実的に対応できるものだろうと,難しい,そこまで高いハードルを課してはいない,という認識でいらっしゃるわけですよね。
そういった要望が通らなかった場合というのは,聞いていると,手続は認められないというように普通は理解すると思うのですが,そこはいかがですか。

(知事)
そういったのは,先ほど申し上げたように,どの部分についてどういった形で国の説明があって,こういう理由なのでこの部分についてはここまでしかできないというようなことで,それに伴って環境の影響というのが非常に地元の皆さんに対して大きいのかどうか,というようなことも含めて,総合的に判断して県としての考えを整理する,ということになろうかと思いますが。

(記者)
おそらく了承しかねると言ってもずっと入札は重ねていて,これからも続くと思われます。島内の工事も,おそらく現状進んでいるわけで,進むと思いますが,そういった中で賛否についての考えが後倒しになると,かなり抵抗することも難しくなるような気がするのですが,ある程度現時点で知事として釘を刺すようなお考えはないのでしょうか。

(知事)
釘は,今までも了承しかねるということで刺してはきているつもりではありますし,ですから島内での工事が進んでいるという部分については,この環境アセスメントに係る基地の建設部分については進んでいないと思っていますので,防衛省とのそういったやり取りというのはしっかりやっていきたいと思っております。

(記者)
やり取りの中で,ということですか。

(知事)
そうですね。これまでも申し上げておりますが,こういったやり方,環境アセスメントについてしっかり対応をお願いしたいということについては言い続けていきたいと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
先ほどおっしゃったことで確認ですが,今回の環境アセスメントには防衛省として盛り込む予定がない,西之表市や種子島上空を飛行した場合の影響等は盛り込まれませんが,県としては環境アセスメントとはまた別のところでどういった影響があるか調査してほしいということを,環境アセスメントとはまた別の切り離して何か求めていくというようなことですか。

(知事)
種子島上空を飛ばないようにしてほしいというようなこと,あるいは万が一飛んだ時にどのような影響があるかということをきちんと評価してほしいということについては,本来環境アセスメントの対象にはならないわけですが,西之表市の方のそういった強い意見がありますから,今回の知事意見の中に「その他」としてこういった地元の県があるということを記載しているということです。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
再質問で,少し重複するかと思いますが,最終的に賛否については総合的に判断し示したい,ということですが,先ほどから指摘があるように,環境アセスメントの途中に関わらず防衛省が関連工事や準備を着々と進める中で,後に県が,知事が賛否の考えを表明した場合,そのことを防衛省が顧みるようなことは期待できるのでしょうか。

(知事)
やはり地元の関係ということを防衛省も重視していただいていますので,そういった意味では全く無視されるというようなことはないと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。
続いて県政一般の質問に移らせていただきます。まず最初に川内原発関連以外の質問とし,その後に川内原発関連の質問とさせていただきたいと思います。

4.第12回全国和牛能力共進会(1)

(幹事社)
それでは最初に幹事社から質問させていただきます。まず1点ですが,先週開かれた全国和牛能力共進会に塩田知事も出席されていたと思いますが,大会の結果などを受けての感想をお願いいたします。

(知事)
和牛能力共進会については,既に皆さん御承知のとおりでありますが,県勢大変活躍していただいて,9つの部門のうち6つの部門で首席を獲得し,また種牛の部では内閣総理大臣賞を獲得したということで,まさに和牛日本一ということで,宮城大会に続いて非常に素晴らしい成果が上がったと思っております。宮城大会以降これまで生産者の皆さんあるいはJA関係者の皆さん,全てのチーム鹿児島のこれまでの努力の成果だと思っております。関係の皆さまに心から感謝したいと思っております。
また,今回のこの成果を受けて,先ほどのフランスでのトップセールスもありましたが,販路拡大,農家の皆さんの生産意欲の向上,また生産基盤の維持拡大,担い手の確保,そういったことに素晴らしい効果が出るように,しっかりと引き続き取組を進めていきたいと思っております。

5.岸田総理と和牛生産者との車座対話

(幹事社)
また,会場で岸田総理と生産農家の車座対話も行われて,そこに知事も同席されていると思いますが,そこで生産農家から飼料価格の高騰などに苦しんでいる声もあったということで,県として新たに何か対策を講じるお考えはあるのか教えてください。

(知事)
これまで,国の施策とも連携して飼料価格の高騰対策ということは行ってきておりますので,特段,現段階においてこういうことをまた追加でということではありませんが,あの場で岸田総理からも,飼料についての支援ということを,今回の経済対策でも検討していきたいということがありましたので,その中身を見た上で県としても更に追加で何かできること,やるべきことがあればまた検討していきたいと思います。

(幹事社)
続いて各社から質問をお願いいたします。
質問のある社はありますでしょうか。

6.第12回全国和牛能力共進会(2)

(記者)
和牛の違う側面から2点ほど課題をお願いします。これから肉用牛の改良の方向性として,何か課題が見えたところがあればお聞かせください。

(知事)
今回,オレイン酸などの旨味成分についての肉質というところに焦点を当てた,少し審査の中身も変わった部分があったかと思います。そういったところをしっかり踏まえて,新しくまたいろんな顧客の皆さんのニーズに合ったような,サシだけではない,そういった質の面での向上対策ということをまたさらに力を入れて,北海道に向けて頑張っていきたいと思っております。

(記者)
あと1点,大会の運営面での課題について,30万人を超える方が来場されて,来年は鹿児島国体も控えているという中で,何か見えた課題があればお教えください。

(知事)
そうですね,非常に多くの方に御来場いただいて,県の特産品など楽しんでいただいたと思っておりますが,一方で,既にいろんなところで報道等もありましたが,シャトルバスの待ち時間が長い,審査会場に入るのが時間がかかった,あるいは入れなかったという声もありましたので,そういった点での運営。また,直前に台風の被害等で通行止めがあった部分など,いろんな要因があったかと思います。
今度,来年また国体もありますので,国体は会場が県内全域に拡がりますので,どこまで集中するかですが,開閉会式の白波スタジアムも駐車場が十分にあるわけではないのでシャトルバスの運行などしっかりと,今回の栃木の様子なども参考にしながら,県民の皆さんや御来場される皆さんがストレスなく楽しんでいただけるように,また工夫を重ねていきたいと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

(記者)
私も全共関係の質問ですが,既に宮崎県などは肉牛の部で名誉賞を取っていて,「おいしさ日本一」という分かりやすいキャッチコピーでPRを始めているかと思います。種牛の部というのは業界内では必要性がかなり認識されていると思いますが,直接消費者に何がすごいのかというのが伝えづらいところがあると思います。その点について,一般消費者に向けたPRでどのような点に力を入れていきたいかを教えてください。

(知事)
宮崎県は今までもそういったPRをしてきているわけです。鹿児島県としては,全体としての和牛日本一ということで,和牛日本一といえばいろんな意味で種牛の部,肉牛の部でもたまたま内閣総理大臣賞は宮崎でしたが,6区と8区においては鹿児島が首席を取っているということもありますので,おいしさということも強調しつつ,「和牛日本一」というPRの仕方をまたしっかりと,負けないように頑張っていきたいと思います。

(記者)
PRについてですが,県内向け・県外向け,更に輸出向けでいろんなPRがあると思いますが,具体的にどういうことをしていきたいというのがあったら教えてください。

(知事)
1つは,いろんな庁舎のポスター,今はまだ変わっていませんが,新しく「和牛日本一」ということを訴えていくポスターを,鹿児島空港あるいは東京などのいろんなビジョンや媒体を通じて広告などをしていきたいと思っております。これは県内・県外向け両方ですが。

(記者)
輸出は,今回のトップセールスの他に何かやっていく予定はありますか。

(知事)
そうですね,輸出については,だいたい欧米でもステーキで食べる場合が多いのですが,それ以外の多彩な食べ方を,焼肉やすき焼きなど薄く切って食べるというような食べ方を含めて,需要を掘り起こしていきたいと思っております。

(記者)
運営について,霧島でやることが決まったのはコロナ禍になる前だったと思うので,今回は30万人でしたが前回大会は40万人ですし,もっと多い人数が予想されたと思います。今さらの話にはなりますが,計画段階で他の候補地はあったのでしょうか。

(知事)
どうなのでしょう,私もあまり,他の場所という検討があったかということは承知しておりませんが,たしか国体との関係で,馬術の会場の後にそこを利用する,ということで決まっていたと思いますので,他の検討というのはあったのかどうか,あまりなかったのではないかと思いますが。

(記者)
では,ここまで人出があって混雑するというのは事前には,想定を超えるような混雑だった,という理解でいいですか。

(知事)
どこまでどういう想定をしていたか,私もまだこれから分析しなければいけないと思っております。宮城大会の40万人くらいということを想定しながら輸送計画等もしていたと思いますが,警護やコロナといった逆にいろんな手続等もあったのではないかと思っております。そういったことまで含めて,対策が間に合っていなかったのか間に合っていたのか,いろんな反省すべき点はこれから検証していきたいと思います。

(記者)
最後になりますが,先ほどおっしゃっていた担い手育成について,今後何か県として力を入れていきたいというのはありますか。

(知事)
担い手の皆さん,やはり和牛ということに興味・関心を持っていただくというので,非常に今回の全共というのは大きな効果があったのではないかと思っております。今回,特別区もありましたが,高校生・農業大学校の皆さんの参加があり,全国的に見ても非常に若い方で今回参加される方が多くて,刺激にもなったのではないかと思っております。
その上で,やはり和牛ということで稼ぐ力があるということを,皆さんにこれでしっかり稼いでいけるということを示していくとうことが非常に大事だと思っておりますし,そのためのいろんな,新規就農の支援や畜舎のための補助など様々な支援措置もありますので,そういったことも含めて担い手の確保ということを,しっかりと県としても進めていきたいと思っております。

(幹事社)
他に質問のある社はありますでしょうか。

7.サッカー等スタジアム

(記者)
サッカー等スタジアムについて何点かお尋ねしたいのですが,鹿児島市が需要予測調査を行って,その取りまとめが行われたはずです。その結果について,市から県側に伝えられたのでしょうか。

(知事)
いろいろと,県と市の課長レベルでの連絡会で,途中経過的な,今こんな感じでやっていますというようなことは随時お話はいただいていると聞いておりますが,まだ最終取りまとめという形での報告はいただいておりません。

(記者)
このサッカー等スタジアムについては各所で,鹿児島市さんと県との向き合い方が指摘されるところもあったりしますが,知事としてこのサッカー等スタジアムについて鹿児島市に求めたいことというか,鹿児島市に対して思われることが何かあればお願いします。

(知事)
鹿児島市の方で,サッカー等スタジアムについての検討を,前の市長のときから3箇所というのが出ていて,その後あまり動きがなかったかと思います。下鶴市長が就任してから,サッカー等スタジアムをドルフィンポートというような話が出ていましたが,なかなか,まだ組織的にどういったものをどういった形で整備するのかという全体像,姿が見えないところがあり,そもそものサッカー等スタジアムという専用のスタジアムが必要なのかどうかということも含めて,どういったものがというのが全く見えないままに,ドルフィンポートに,365日試合がある日もない日もにぎわうスタジアムを造りますと,こういうキャッチフレーズだけが出てしまっているという感じがあり,これまで具体的にどのようなスタジアムなのですかという,それをずっと問い続けてきているという状況で,それを受けて市の方でようやく需要調査をして,どういったものかというような具体的な姿を今作りつつあるのだろうと思っております。
それを見た上で,今度は本港区エリアの利活用という観点から,市の方ではスタジアムという話がありますし,商工会議所ではマーケット付きのコンベンションセンターみたいなものをというような話もありますし,錦江湾を生かした観光の拠点として,あるいは美術館を,といろんな意見がありますので,そういったものを含めて本港区エリアの利活用をどうすべきかということを,今後またスタジアムも含めてしっかりと議論をしていきたいと思っております。

(記者)
先日の県議会でも,スポーツ・コンベンションセンターについては様々な意見が上がりながらも,改めてこれ議会が了承したという形になったと思います。3箇所のサッカー等スタジアムの候補のうち2箇所が本港区,県が所有している土地というところで,現実問題,この本港区でのスタジアム等整備というのはなかなか難しいのではないかという印象を私は受けますが,今のお言葉だと,まだまだ検討に余地はあるということでしょうか。

(知事)
本港区エリアの中で,市の方の今の検討がどうなるかもまだよく見えておりませんが,その中身がどうなるかということかと思いますが,またそれを今度の本港区エリアの利活用の中で,最初から,何と言うのでしょう,対象外ということではないと思っておりますので,いろんな御意見がある中の一つとして,しっかりと議論していきたいと思います。

(記者)
住吉町15番街区については検討の余地がある,ということを伝えていて,それに対して,市からはまだ特に返答はないですか。

(知事)
特に返事はないですね。
あと,北九州のミクニスタジアムと同じくらいの規模のものであったとしても,少し埋立て,あるいははみ出す部分について杭で支えるという特殊な工法みたいなものが必要になるので,若干コストがかかるのではないか,というような話は聞いてはおりますが,それについて,ここは対象から除きますというような話,あるいはここに決めたい,というようなそういう具体的な話はまだ返ってきていないという状況です。

(記者)
スポーツ・コンベンションセンターを建設予定のドルフィンポートにも,まだサッカー等スタジアムが建つ可能性がある,ということですか。

(知事)
そこは,どのような規模なのか等いろいろ議論してみないと,直ちにどうこうということではないかと思います。

8.鹿児島港本港区エリアまちづくり

(記者)
関連です。今後利活用に関して検討委員会を設置されると思いますが,現時点で,いつ目途で開く,あるいはメンバーについて,決まっていることがあれば教えてください。

(知事)
まだこれから,いろんな人をリストアップしている段階かと思いますが,ステークホルダーとしての経済界の方あるいは港湾関係者の方,天文館等まちづくりの観点の地域の方,あとは都市計画やまちづくりの専門家の方,そのような方々を中心に選定していくということになろうかと思いますが,その上で,たしか年内ぐらいに1回開きたいということではなかったかと思いますが。

(記者)
閉会した県議会において陳情が6件出る中,反対陳情が6件,賛成陳情が0件という陳情合戦にもなっていない状況でしたが,そういった,今回6件出された人たちの中からメンバーを入れる,まちづくりにいろいろ取り組んでいる人たちもいたと思いますが,そういう人たちを入れるという考えはあるのですか。

(知事)
今,反対陳情を出した方々がどういった方々だったかということは,私もあまり存じ上げない方も多いのですが,ステークホルダーの方は別にして,専門的な方々の御意見ということを,それは必ずしも鹿児島だけでなくて県外も含めてですが,有識者の方に入っていただきたいと思っておりますので,そういった専門性という観点から考えたいと思っておりますが,その中にそういった方がいらっしゃるのかどうかということかと思います。
いろんな意見はお聞きしていく必要があると思いますので,委員に入っていただくだけではなく,意見を提出していただいたりあるいはヒアリングをしたりと,いろんな形でできるだけ多くの皆さんの御意見を拾っていきたいと思っております。

(記者)
先ほども質問がありましたが,立地の関係で,議会の閉会後のぶら下がりでも少し伺いましたが,検討委員会で,今回の議会では事実上,体育館はドルフィンポート跡に造るという意志を県議会も示したわけですが,立地の検討を検討委員会で議論をされるのでしょうか。

(知事)
県としては,基本構想の中でドルフィンポートと住吉町15番街区で一体的に整備するということで決定していると思っておりますので,そこのところについては,今度の本港区エリアの利活用のところでの議論という中には入ってはこないと思っております。
ただ,スポーツ・コンベンションセンターをあの地に整備するに当たって,議会でも附帯決議をいただいていますし,いろんな御意見もあります。そういう中で,できるだけ県民の皆さんに開かれた形で,観光客の皆さんも来て景観を楽しんでいただいたり,ゆったりと鹿児島の空気を楽しんでいただくというような,そういったことでの附帯的な設備あるいは建物自体のデザイン等いろんなこと,あるいは本港区エリアの利活用の,ドルフィンポートのまだ空いている部分あるいは北ふ頭・ウォーターフロントパーク,そういった土地での活用の仕方との関係,渋滞をどうするか,人の流れをどうするか,回遊性をどう確保するのか,といういろんな意見ということは,まちづくり全体の中で出てき得ると思いますので,そういったことについてはどんどん意見を言っていただければと思っております。

(記者)
立地の前提はドルフィンポート跡地と住吉町15番街区は体育館というのが前提での議論ということだと思いますが,本港区エリアとしてそれ以外の場所,ウォーターフロントパーク,北ふ頭,もろもろありますが,どの辺の活用がポイントになるとお考えでしょうか。

(知事)
どの辺の活用というのは。

(記者)
要は,ドルフィンポートと住吉町以外の本港区エリアの活用という意味では,どの辺の土地利用が活性化に向けてポイントになってくるとお考えでしょうか。

(知事)
今,空いている所で言えば,ドルフィンポートの北側の所と,ウォーターフロントパークと,北ふ頭の一部の辺りかと思います。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

9.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開(1)

(記者)
鹿屋航空基地の米軍無人機についてです。現状,米軍が駐留を始めて2か月経ちます。今,数十人程度いるとみられますが,県としては初めての米軍の駐留ですが,現在の受止めをお願いします。

(知事)
鹿屋の無人偵察機MQ9の配備に伴って,今,米軍の皆さんが準備に徐々に入ってきています。今おっしゃったように,だいたい数十人くらいの方が鹿屋市内に滞在しているということであります。
そういったことで,県としては住民の皆さんに不安を与えないような形での対応ということが重要であると思っておりますので,7月19日でしたか,鹿屋市長の意見も踏まえ,また政府の対応を踏まえた上で,県としても受入れもやむなしという判断をしたわけでございます。その際に,住民の皆さんに不安を与えないようにということで,交通安全,交通ルールや我が国の生活習慣をしっかりと教育したり,あるいは基地の中での連絡所の体制をしっかり取っていただく,夜間のパトロールをしたり相談窓口を開設するなど,いろんな対応をこちらもしたりあるいは向こうにもお願いしたりということをしているところであります。
実際に,入ってきた方々に対しての米軍における教育といいますか研修というか,そこはしっかりやっていただいていると聞いておりますし,また,防衛省の方でも交通安全等については研修といいますか,行っていると聞いておりますので,現在のところ,いろんな相談等少しはありますが,何か目立ったトラブル等が発生したということは聞いておりませんので,引き続きそういった形での研修あるいはルールの周知,そういったことについては連携しながら図っていきたいと思っております。

(記者)
米軍機が飛来するようになって,もう既に二十数回は来ているかと思います。8月の当初は,1日前の連絡があったかと思いますが,だんだん当日になり,現状直近では来てからの連絡ということもありましたが,これについてはどのように考えていますか。

(知事)
どうなのでしょう。早い時点の連絡があるに越したことはないとは思いますが,来ることによって何か大きな問題があるということではないとは思いますが,しっかりとした連絡体制をしていただくということが大事だと思いますので,改めて漏れや遅れがないようにはお願いしていきたいと思います。

(記者)
特に抗議はしていないということですね。

(知事)
特に抗議はしていなかったと思いますが。

(記者)
市民・県民の安心・安全のためには,事前に連絡があるというのは必須であると思います。先ほど大きな問題はないと言われましたが,軍用機なので何が起こるか分からないというのはもちろんありますし,監視体制という意味でも重要かと思いますが,この点についてはどう考えられますか。

(知事)
米軍の運用に係る部分で,なかなか教えていただけない部分もあるのかもしれませんが,私どもとしても可能な限り情報収集には改めてしっかりと対応していきたいと思います。

(記者)
鹿屋市は,今月末頃が展開開始の目途と把握していますが,県の方ではどのように聞かれていますか。

(知事)
10月下旬とは聞いてはおりますが,はっきりとした日時がいつということについてはまだ承知していないと。

(記者)
デモフライトについて,地元の市の方では要求がありますが,県の方ではどのように対応されていますか。

(知事)
デモフライトということは,県の方からはあまり言ってなかったと思います。

(記者)
特段要求はしていないということですが,実施される場合は,知事は視察されるお考えはありますか。

(知事)
日程次第だと思いますが,どんなものか私も見たことがないので,ぜひ見てみたいとは思います。

(記者)
デモフライトは,県としては必要だと考えておられますか。

(知事)
デモフライトですか。デモフライトというのか,どういうのがデモフライトかよく分かりませんが,デモフライトというか,もう10月の下旬からは実際に飛ぶわけですから,そこのデモフライトというのがどういう形でやるかですが。もう,デモというのではなくて実際の飛行が近いという段階かなとは思いますが。

(記者)
なるほど,あまり意味がないというか。

(知事)
いえ,だからデモフライトということで皆さんにお知らせして見ていただくというのは,それはそれでやっていただければ意義はあると思いますが,通常であれば何もお知らせすることなく飛び立って帰ってきたりということでしょうから,デモフライトという形で皆さんにお知らせして,しっかりと見ていただくということは,それはやっていただけるのであれば意義のあることではないかと思います。

10.北朝鮮による拉致問題への対応

(記者)
別のテーマになります。北朝鮮による拉致事件の被害者帰国から20年になりますが,被害者家族,鹿児島には認定被害者が2人いて,特定失踪者の方も何人もおられます。その中で,地元として県としての情報発信あるいは政府への働きかけが不十分ではないかという声が挙がっています。他県ですと,新潟県はかなり活発な取組をされているところもありますが,県としてはどのように,これから広報や働きかけというのを強めていくお考えはありませんか。

(知事)
これまでも,拉致被害者の件については県も,展示パネルを置いたりいろんな広報活動・啓発活動はしてきているところでありますし,私自身もブルーリボンを付けて,全国知事会でも前,拉致被害者対策について知事会としてもしっかり対応をお願いしたいということをしてきておりますが,こういうのは一度ということではなく継続的にいろんな活動をしていくということが大事だと思っておりますので,そういった意味では引き続きいろんな対応を検討していきたいと思います。

(記者)
認識の問題というところもあるかと思いますが,被害者の家族の方は,鹿児島県民が人権を奪われている状況が,いまだに続いているという言われ方をされます。まさにそのとおりだと思いますが,知事として,この拉致事件についてはどのように考えているかを改めて教えていただけますか。

(知事)
拉致事件は,鹿児島だけではなく日本国民の多くの方が北朝鮮に連れて行かれて帰って来られない方がいるということでありますから,御家族の方にとっては本当に大変な人権侵害でもありますので,国・県・関係者の皆さん,やはりこういった問題についてはしっかり取り組んでいく必要があると思っております。

11.旧統一教会による県内の被害状況等

(記者)
またテーマが変わりまして,統一教会問題についてお願いします。高額献金や霊感商法などについて,県としては,県民について被害を把握はされていますか。

(知事)
鹿児島県内でそういった報告は上がってはきていないと思いますが。

(記者)
これについて,調査に踏み出している自治体が他県ではありますが,県としては調査をされるお考えはありませんか。

(知事)
霊感商法での被害者の調査ですか。

(記者)
はい。

(知事)
今のところはそういった具体的な動きはないと思いますが。

(記者)
特に検討もしていないということですか。

(知事)
そうですね,今のところはそういうことは。いくつかそういった事例があればしっかり対応したいと思いますが,今のところ消費者相談等では上がってきていないと思っております。

(記者)
弁護士団体などから,相談窓口の設置の働きかけもありますが,鹿児島県の方はそういった相談窓口を設置してほしいという声は,県の方に入っていますか。

(知事)
どうでしょう,私のところにはそういったことは上がってきていませんけれども。

(記者)
被害者の方はなかなか声が上げづらいというところがあると思います。身近な,地元に相談窓口があるということは重要かと考えるのですが,どのように考えますか。

(知事)
その,旧統一教会での被害といいますか,そういったことが多ければ専用の窓口ということもあるのかもしれませんが,人権対応の窓口あるいは消費者相談窓口といったところで,来ていただければ対応できるかとは思いますが,その辺は,どれぐらいそういった方々がいらっしゃるのかということも踏まえた上で検討したいと思います。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

12.鹿児島空港国際線の再開の見通し等

(記者)
今月11日から全国割も始まり,併せて政府の方で新型コロナウイルス感染症の水際対策が大幅に緩和されました。鹿児島の方も,緩和自体が外国人観光客の個人旅行も一部解禁されているというところで,鹿児島国際空港は今,定期便が全部動いていないというところです。鹿児島国際空港の開港を今どのような形で進めているのか,受入態勢を進めているとは思いますが,どのような形でいつ頃までにというのが,知事の中でどう考えておられるかを教えてください。

(知事)
今お話があったように,水際対策がだいぶ緩和されてきて,外国の方も入ってき始めたという中で,円安の状況で,ぜひこれをインバウンドを早く受け入れたいという思いで,いろいろといろんな所で情報収集等を行っておりますし,また鹿児島空港ビルディングあるいはエアラインの皆さんとも意見交換等をしております。
ただ,ネックになっているのが検疫官の体制がなかなか整わないということで,今,全国でも各ブロックに空港1つということで,九州では福岡空港のみということです。鹿児島空港には,前は5人いた検疫官が今3人しかいないということで,コロナ対応のために業務量も増えている中で人数が足りないという状況になっているということであります。
また,各航空会社の荷物等を扱うグランドハンドリングの要員も,今は国際空港が閉鎖といいますか休止している中で,人出を確保するのがなかなか難しいということで,一定の人材の育成の期間を含めて考えると,すぐにというのは難しくて,やはり3か月から半年くらいはかかるというような声も聞いているところであります。
ですから,そこが早くて来年の春なのか年明けなのか,とにかく早く,国際空港の再開に向けた検疫官の確保等を国の方にもまた要望していきたいと思っております。

(記者)
開港というよりは,おそらくチャーター便を運航するという第1便がいつ来るか,というのが開港のタイミング,開港という表現がいいかと思いますが,そういう形になるのでしょうか。

(知事)
エアラインの方々と話をしていますと,定期便の前にチャーターという話はお伺いしますが,まずはチャーター便の場合でも検疫官をどうするのかというところがありますので,その辺の体制を今後よく詰めた上で,できるだけ早くできればいいなと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

13.国際クルーズ船の再開の見通し等

(記者)
今,鹿児島空港の国際線の再開見通しの話がありましたが,マリンポートのクルーズ船の運用開始の見通しについて,改めてどのように思われていますか。

(知事)
港の方も今申し上げたことと似たような状況がありまして,やはり検疫をどうするかということなのです。外国船籍のクルーズ船が外国にワンタッチして寄港するという時に,万が一コロナの感染者が1人出ると,千人か2千人か乗っている人,皆さん検査を受けなければいけないという決まりになっているようで,それが非常に負担だということでなかなか進まないというような実態があると船社の方からはお伺いしております。
そういった中で,厚生労働省の方にその辺のルールが何とかならないかという話で,国の方にも要望していきたいと思っているところです。

(記者)
その時期としては,早くて来年というのは。

(知事)
ですからそこは,ルールがどうなるかということですので,政府の方の動きがどうなるかまだよく分からないところではありますが。

(記者)
新岸壁も完成して,整備は進んでいるのかなと思いますが,コロナの体制が整うのを待つ間に,運用が再開して海外のクルーズ船にも寄港してもらうためには,現時点で海外の船会社と関係を築いておくことも大切なのかなと思いますが,海外の船会社との顔つなぎというかその辺に対してはどのように思われていますか。

(知事)
いくつかの船社の方からは,訪問いただいたりお話をお伺いしたりして,もしそれができれば,来年の春には鹿児島にぜひ寄港したいというようなお話もいただいておりますので,そういった意味では早くこの国内の体制ができれば,船会社の方ともすぐ話を進めていきたいと思っております。

(記者)
旅客ターミナル整備予定のロイヤルカリビアンクルーズともそういうお話をされているのでしょうか。

(知事)
どうだったですか,ロイヤルカリビアンも来ましたか,いくつか来ていましたので,どれがどれだったか,私も記憶がないですが。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

14.新型コロナウイルス感染症対策

(記者)
3点お伺いします。
新型コロナウイルス感染症対策の関係です。全数把握の見直しから間もなく1か月程度経ちますが,評価等をお願いします。

(知事)
全数見直しを9月20日から行っておりますが,その結果として発生届の件数がだいたい感染者数の2割程度になっていると聞いておりますので,そういった意味では現場の皆さんの発生届出の事務作業というものがだいぶ緩和されているのではないかと。同時に,感染者数も一時期に比べて桁が一つ少なくなっていますので,現場の皆さんの負担は,一時期に比べればだいぶ改善されているのではないかと思っております。

(記者)
うまくいっていない点といいますか,課題等は何かありますか。

(知事)
今のところ大きな課題ということは聞いておりません。

(記者)
2点目で,フォローアップセンターについても開設からしばらく経ちますが,評価をお願いします。

(知事)
フォローアップセンターの方で健康観察を行ったり,パルスオキシメーターの配布や生活物資の支援というようなことをやっております。そういった中ではしっかりと機能しているのではないかと思っております。

(記者)
3点目ですが,今年はインフルエンザとの同時流行等も懸念されていますが,県として何か独自の対策等を実施される予定はありますでしょうか。

(知事)
あまり独自のということはないかと思いますが,インフルエンザワクチンも,令和2年度に比べて全国で7.5%多く政府の方で用意していると聞いておりますし,それをどういう形でやっていくかということですが,コロナワクチンと同時接種が可能だということでありますから,ぜひ県民の皆さんにも接種を呼びかけていきたいと思っております。

(記者)
コロナワクチンと同様に,何か接種会場を設けたりといいますか,何かその辺は。

(知事)
いや,そこまでは考えていないですね。

(記者)
インフルエンザワクチンについては従来どおりの対応と。

(知事)
従来どおりと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

15.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開(2)

(記者)
まず鹿屋の米軍関係ですが,先ほど数十人が来ていて研修をやっていると聞いているという発言がありましたが,人数は連絡があったのですか。

(知事)
具体的な人数というか,だいたいの飛行回数等で数十人ぐらいという大雑把な数字で聞いております。

(記者)
なかなか米軍の人数は,聞く以外に把握する手立てはないと思いますが,それについてはいかが考えていらっしゃいますか。

(知事)
だいたいの何というのでしょうね,何十何人ということまでは分からなくても,だいたいの感じで把握しているという感じでありますが。

(記者)
研修については何か説明があったのですか。

(知事)
研修については,連絡所もありますので,対応について確認をしたところ,先ほど申し上げたように米軍の方で予定していたリバティー制度という研修をしっかりとやっていただいていますし,また,防衛省の方でも交通ルール等についての研修ということはしていると聞いております。

16.国家安全保障政策等

(記者)
安全保障関係であと2点ほど。鹿児島が前線になっているということで伺うのですが,政府は防衛費の大幅増を打ち出していますが,財源は国債になるのかそれとも他を抑制するのか,もしかすると地方に影響があり得るかと思いますが,この大幅増についてのお考えを。防衛費の増額について。

(知事)
国の各省庁の予算ですから,そこは政府全体として国会でお決めになるということかと思っております。そういう中で,地方の財源というものも総務省を通じてしっかりと確保していただけるように,また例年どおり要望活動をしていきたいと思っております。

(記者)
もう1点ですが,敵基地攻撃能力,敵の射程外から,遠くから基地を攻撃する能力の保有というのも検討しているのですが,それが鹿児島に置くべきだというような識者も多いのです。この保有について,何か知事のお考えがあれば聞かせてください。

(知事)
敵基地攻撃能力というのは,向こうがではなくてこちらがですよね。

(記者)
はい。

(知事)
基本的には,自衛隊というのは自衛のためのものでしょうから,敵基地攻撃ということがどういう場面で想定されるのか分かりませんが,その辺の整合性をしっかりとる必要があるのだろうと思います。

(記者)
整合性をとった上で,保有についてはどういうふうに。

(知事)
そこは自衛の範囲内かどうかということにつきるのではないでしょうか。

(記者)
自衛の範囲内で持つべきだということ。

(知事)
そうですね,自衛の範囲内ということだと思います。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

17.マイナンバーカードの普及促進

(記者)
マイナンバーカードについてお伺いします。普及率が鹿児島は全国平均より下回っています。先日,国が普及に力を入れて,健康保険証との一体化という方針を打ち出していますが,交付税の配分にも影響するという方針も出されています。鹿児島県への影響をどのように見ていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
今,マイナンバーカードが全国平均で49%,鹿児島が48.2%ということで0.8%足りないということですが,一時期に比べるとだいぶその差は縮まってきたかなということで,各市町村の皆さんの御努力も非常に大きいのではないかと思っております。
交付税の話は,マイナンバーカード普及に伴って必要となる財源についての交付税措置ということであって,そういう意味では,鞭ということではなくてむしろ飴の方だろうということかなと思っております。ですからそういう意味で,鹿児島県において何らかの財政的な不利益ということが起きるということではないのではないかと思っております。
あと,健康保険証については,やはりなぜ普及しないかというと,何に使っていいのか分からないということもあると思いますので,健康保険証という皆さんの身近なものとリンクさせるということでそれが普及するということにはなろうかと思いますが,ただ一方で,紙でないとと言う人もいるかもしれませんし,その辺の時間的な,導入の時間軸の問題もあろうかと思いますので,現場の方で混乱しないように医療関係者の方もいろんな準備も必要でしょうから,その辺をよく見ながら検討していただければと思っております。

(記者)
普及に向けて,県の方で何か考えなどはありますか。

(知事)
県の方では,今後県内・市内のいろんな所でのビジョンでの呼びかけ,あるいはおれんじ鉄道や市電の吊公告をしたり,市町村の人出が足りない所に県の職員も行って一緒に出張での受付をしたり,そういったいろんなことを取り組むように計画しているところです。

(記者)
市町村への出張というのは,どういう形で。

(知事)
市町村の方で出張で受付をしたりということもされていますが,マンパワーがあまりない小さな所だと市町村の職員ではできないので,県の方でというような場合もあろうかと思っております。

(記者)
デジタル関連の交付金にもひもづけるような話がありましたが,鹿児島は離島をたくさん抱えていて,そういった事業に活用したくてもできないような状況も生まれるかと思いますが。

(知事)
何でしょう,あまりよく,その辺は。デジタルの田園都市構想の。

(記者)
はい,その交付金の配分にも影響するのではないかという。

(知事)
どうでしょうね,実際それはどこまでそうなるのかはよく分かりませんし,その交付金の事業がそれだけになるわけでもないでしょうから,それぞれの自治体の中でしっかりと計画を作って申請していけば,きちんと。それが全くなくてマイナンバー一色ということではないのではないかなとは思いますが。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

18.軽石漂着への対応

(記者)
漂着軽石について質問します。奄美などで漂着が確認されて約1年経ちますが,最近になってもまた台風などの影響で確認されています。県として,今後の対策について教えてください。

(知事)
今回,軽石がまた再漂着したというので,どれくらいかまだ正確に把握しておりませんが,昨年も非常に大きな影響があったということで,軽石の回収ということを行ってきたわけであります。基本的には,環境省の方の海岸漂着物の補助金ということで対処できると思っておりますので,その辺の財政的なところを,各市町村も足りないのかどうかということもお聞きした上で,不足するということであればまた昨年と同じように,国の方へも要望していきたいと思います。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。
では,続きまして川内原子力発電所関連について,質問のある社はお願いいたします。

19.川内原子力発電所の運転延長申請等

(記者)
九州電力が12日に20年延長の申請をしましたが,その申請の12日に福岡・鹿児島・東京・川内でそれぞれ会見をしているのですが,そこに社長や担当役員が出席しないままの状況でした。その姿勢について,知事はどういうふうに考えていますか。

(知事)
あまりどなたがということは私もよく存じ上げておりませんでしたが,そこら辺は九州電力の社内の体制というのがその時どうだったのか,どういう理由でそうなったのか,ということが分かりませんので,急に決まったのかどうだったのか,その辺はしっかりと責任のある方がやる方がよかったのかなという気はしますが,そこらは社内の事情がどういうことだったのかということがよく分かりませんので,何とも言いようのないところもありますが。

(記者)
社内の事情があるだろうけれども,やはり責任のある立場の人が出るべきだったのではないか。

(知事)
その方がよかったのではないでしょうかね。

(記者)
他の電力会社では,延長申請した日に社長が会見に出席して説明したりされている事例もありますし,知事も地元に丁寧な説明をしてほしいというのはかねがね言っておられると思います。そういった観点からもやはり,それなりの立場の人が出てきた方がよかったのではないか,というふうに。

(知事)
地元への丁寧な説明という意味では,きちんと技術的なことを分かっていて説明できる方であれば,役職というかそういうことに縛られることはないとは思いますが。

(記者)
先日も知事は,丁寧な説明を求めていきたいとおっしゃっていますが,地元への丁寧な説明というのは,具体的にはどういったものだと知事は考えていますか。

(知事)
まずは,私どもは今分科会の方で技術的な検証を行っていますから,その場において特別点検の結果あるいは劣化状況の評価について,きちんと説明していただくということ,あるいはその他のいろんな場面において分かりやすい説明,これはかなり専門的な用語等が多いですから,県民の皆さん,市民の皆さんに分かりやすく,これも技術的な用語が多くてなかなか難しいところがありますが,そこら辺を分かりやすく丁寧に説明していただきたいと思っております。

(記者)
分科会の中では今いつも出てきて説明していると思いますが,それ以外の地元の,薩摩川内市や,他にもUPZ圏内や一番近い集落など,そういう所には,丁寧な説明というのはどういう説明をしてほしいと考えますか。

(知事)
地元という意味では,薩摩川内市にも日頃からいろんな説明はしていただいているとは思いますが,節目節目においてきちんと説明していただければと思っております。

(記者)
その説明というのは,例えば住民説明会のようなそういう,知事としてはどういう形を。

(知事)
まずは,薩摩川内市の方でもたしか調査部会を設けていると思いますので,そういった場で,薩摩川内市の方でいろんな議題を設けていると思いますが,その時に特別点検についての話など,そういったこともしていただければいいのではないかと思いますし,具体的な住民説明となると,たぶんタイミングがどうなのかということかと思いますが,いろんな機会で薩摩川内市とも相談しながら,どういった形ですればいいのかということも考えていければと思います。

(記者)
では,住民説明といったものもタイミングをみて九州電力の方にはやってほしいと。

(知事)
そういうのも選択肢の,やるべき1つではないかと思いますが。

(記者)
そういった時には,社長とまではいかないかもしれませんが,それなりの役職の人に出てきてほしいということですか。

(知事)
そういう場合は,あまり役職等々に関わらず,しっかりと説明のできる人の方がいいのではないかと思いますが。技術もよく分かっていて説明がよくできる人,ということでいいのではないでしょうか。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

(記者)
川内原子力発電所の協定について,今,県と薩摩川内市は九州電力と協定を結んでいると思います。現状,福島の事故の後の再稼働に関するものであって,その中に運転延長というものが想定されていなくて,運転延長に関しては,九州電力もそこの約束というものが効力を発しないような状況なのです。
個人的に言えば,そういう運転延長に関しても,そこに協定を改定するなり,九州電力と約束をする方法を考えるべきではないかと。つまり,九州電力が運転延長したいと言った際には,今,地元の同意は必要ないのです。もちろん事業者が理解を求める行為はされるとは思いますが,現実的にはそういう約束はないということになっているわけです。
そういうことを考えた時に,政府の方の動きとしても60年を超えた運転を考えている,検討もされているということをお聞きすると,そういったことを県としても,薩摩川内市としても,協定として,延長に関して考えるべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。

(知事)
おっしゃるように,この延長に関しては特段何らかの同意というものが求められるような法令上あるいは協定上の九州電力における義務というか,そういうものはないという状況ではありますが,ただ,県としてはしっかりと意見を言って尊重していただけると思っておりますし,また,延長に際して大きな設備の変更や増設ということがあれば,それは協定に基づいてしっかりと県の方から要請もできるような部分もありますので,そういったことを担保にしながら,しっかりと県の意見ということを申し上げていきたいと思っております。

(記者)
将来的にみた時にいかがでしょうか,そういう必要性があるかどうかというのは。

(知事)
そういうのがどこまで,延長に際して設備変更等が出てくるかということかと思いますが,また今後,将来,政府が言っている60年以降ということになってくると,それはそれでまた全国的な動きも見ながら,どういった形で取り組むのかというようなことは議論にもなってき得るのではないかと思いますが。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

(記者)
関連して,九州電力側からの20年延長の申請が出たということで,今後の県としての手続,スケジュール感についてお聞きできればと思います。
まず最初に,今,分科会の方でこの20年延長についてずっと検証を進められているかと思いますが,この分科会として専門委員会から答申が上がってきて,そこで県としての判断というものが出てくるかと思いますが,この県としての判断をまとめるに当たっては,まず県民の意向について把握する手続などを実施される予定なのか,その辺についてお聞かせください。

(知事)
今後のスケジュールという意味では,今申請が出てきて,分科会の方では技術的な検証を今しております。だいたい九州電力が申請してから規制庁が判断するまで一定の時間がかかるので,これまでの例では1年から1年半,それぐらいの感じかと思いますがかかるので,それまでの間に県としての考え方をとりまとめるということで,分科会及び専門委員会での技術的な検証を終えていただく,ということになろうかと思います。
併せて,その検証の結果を踏まえた上で,県として県民の皆さんの意向というものも踏まえて意見を言うと,こういうことになると思います。

(記者)
検証結果を受けて,必ず県民の意向は把握する,という理解でよろしいのでしょうか。

(知事)
県民の意向を把握するということは,ただ,何というのでしょう,必要に応じてということかと思いますが,そこの中身を見た上で,ということになろうかと思います。

(記者)
必要に応じてというのは,これまでも知事は各種答弁等で,例えば検証結果が意見が分かれた場合ということを想定されていらっしゃるかと思いますが,そういった意見が分かれなければ県民への意向確認は実施しない,ということになるのでしょうか。

(知事)
分かれた場合にはするということで,分かれなかったからしないかというと,そこは中身を見ながらまた検討していきたいと思いますが。

(記者)
でしたら,やはり中身次第でということで。

(知事)
そうですね,はい。

(記者)
場合によっては,しないこともあり得るのでしょうか。

(知事)
まぁ,あり得るとは思いますが。

(記者)
これは,この20年延長に関しては,どうしても県民の声というところでいけば,非常に賛否が分かれているかと思う,それぐらい関心の高い事案だとは思います。いずれにしても中身によってとは思うのですが,しないという判断が適切なのかというところでは,かなり県民の間でもどうなのかという意見も出てくるかと思いますが,やはり中身次第でしないということもあり得ると。

(知事)
そうですね。そこはその時点でまた総合的に判断したいと思います。

(記者)
もう1点お聞かせください。先ほど出ました県民等の意見,また検証結果を受けて県としての考えをとりまとめるということでしたが,この県の方のとりまとめ,中身については正式に九州電力は20年延長をするという方向性でこの申請書を出されていると思いますが,20年延長に対して県としては賛成するのか反対なのかの賛否,明確に判断として示される御予定なのかをお聞かせください。

(知事)
そこら辺はまた技術検証の結果によると思うのです。ただ,そこら辺を見ながら,どういう形で九州電力なりにお伝えするかということは,また検討したいと思います。

(記者)
やはり賛否まで示さない可能性もあるということですね。

(知事)
賛否という形で言うのか,技術的なこういう点についてしっかりと対応する必要があるという言い方なのか,まだ今の時点ではその辺はよく分かりませんが,検証結果を踏まえて検討したいと思っております。

(記者)
総合的に判断ということですか。

(知事)
そうですね。

(幹事社)
他,いかがでしょうか。

(記者)
先ほど,延長申請の会見で,それなりの立場の人が出席すべきだったということでしたが,知事のお考えとしてはどういう状況だからそういう人たちが出席すべきだったと考えますか。

(知事)
どういう状況というか,やはり20年延長を申請するというのはそれなりに大きな判断だと思いますので,そういった経営なりについての非常に重要な事項ということなので,そういった意味では,先ほどのようなそれなりの方がお話ししていただくということがあった方がよかったのではないかとは思います。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

(記者)
原子力発電所関連で,重複するかもしれませんが,分科会の審議の途中で九州電力が延長申請したということについては,そこを切り離して,規制委員会が判断を下すまでに,こちらの分科会特別委員会で県としての考えを出せばいいというお話を先日されたと思いますが,これもやはりどうなのでしょう,規制委員会の判断に対して,県の考えがどれだけ反映されるのか,あるいは影響を全然及ぼさないものなのか。先ほど,知事はしっかり意見を聞いてもらいたいと思っているとおっしゃいましたが,改めてどのような認識でいらっしゃいますか。

(知事)
規制委員会の方で聞いていただけるのかどうかということですが,これは科学的技術的な議論でしょうから,県の方としての意見,こういうことをしっかりと検証すべきだ,こういう点がリスクがあるなどいろんな,どういう言い方があるかどういう結果が出るか分かりませんが,県としての意見ということを,九州電力及び規制委員会に申し述べるということになるわけですが,それはきちんと規制委員会の方でそれを踏まえて結論を出されるわけですから,結論を出すに当たってはしっかりとした根拠のある,科学的根拠のある説明をしていただくということが必要になるのだろうと思っております。

(記者)
改めて,分科会での審議の最中に九州電力が申請したことに対しては,特に遺憾とか,そういうことではないわけですか。

(知事)
いや,そういうのは別にないですね。だいたいそういうスケジュール感で私どもは思っていましたので。

(幹事社)
他,いかがでしょうか。
質問はないようですので,これで終わります。

(知事)
どうもありがとうございました。

(広報課長)
これをもちまして,知事の定例記者会見を終了させていただきます。

よくあるご質問

このページに関するお問い合わせ

総務部広報課

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?