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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 令和4年度 > 令和4年7月15日定例知事記者会見

更新日:2022年7月15日

ここから本文です。

令和4年7月15日定例知事記者会見

時:令和4年7月15日(金曜日)午前10時02分~午前11時10分

場所:6階大会議室(県庁6階)

動画版を見る(外部サイトへリンク)

「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。

※この会見録は発言をそのままではなく,文章とする際読みやすいように整理したものです。

【冒頭発言】

1.熱中症対策

【発表事項】

1.新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染再拡大に伴う県民の皆様へのお願い

2.令和3年度県産農林水産物輸出額の公表

配付資料(PDF:1,032KB)

【質問事項】

1.県産農林水産物の輸出拡大等

2.奄美世界自然遺産登録1周年の所感

3.奄美空港へのオスプレイ着陸等

4.新型コロナウイルス感染症対策(1)

5.馬毛島へのFCLP移転計画(1)

6.新型コロナウイルス感染症対策(2)

7.奄美世界自然遺産への期待等

8.奄美群島振興開発特別措置法

9.知事就任2年の振り返り

10.新型コロナウイルス感染症対策(3)

11.マニフェストの進捗状況等

12.稼ぐ力の向上に向けた取組

13.参議院議員通常選挙等(1)

14.新型コロナウイルス感染症対策(4)

15.若手職員からの提案を踏まえた取組

16.ジェンダーギャップ,女性職員登用等

17.新型コロナウイルス感染症対策(5)

18.参議院議員通常選挙等(2)

19.新型コロナウイルス感染症対策(6)

20.県医師会の不適切事案

21.線状降水帯予測情報の発令等

22.学校職員の懲戒処分

23.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開

24.知事の情報発信力

25.知事とのふれあい対話

26.川内原子力発電所の運転延長等

 

(幹事社)
よろしくお願いします。
まず,始めるに当たってのお願いです。発言される方は挙手をしていただいたうえで,スタンドマイクを使って社名と名前をおっしゃっていただくようお願いいたします。
次に携帯電話は,マナーモードの設定をよろしくお願いします。
それではまず冒頭に知事から発言があるということですので,知事よろしくお願いします。
 

【冒頭発言】

1.熱中症対策

(知事)
まず最初に私の方から,熱中症についての注意喚起でございます。
今年は梅雨が早く開けて,今後3か月,熱中症に注意が必要な暑い日が続くことが予想されます。熱中症は,暑い環境で体温の調整ができなくなった状態で,めまいや吐き気等さまざまな症状をきたし,最悪の場合は死に至る疾病ということですが,適切な予防行動を行えば防ぐことができるとのことであります。
県民の皆さまには,今後3か月は厳しい暑さが続くことが想定されることから,こまめな水分補給,エアコンの適切な使用,暑い中での不要不急の外出を控えるようお願いいたします。
併せて,熱中症予防対策を優先した新型コロナウイルス感染症対策をお願いいたします。
具体的には,屋外での活動においては近距離で会話をするような場合を除いて,屋内でも人との距離が確保できて会話をほとんど行わない場合は,マスクを外していただくようお願いいたします。
今後,県においても,県公式のLINEアカウントを通じて,県民の皆さまに熱中症に関する注意喚起を行うこととしております。
併せて,環境省LINE公式アカウントが熱中症警戒アラートの配信サービスを行っていることから,県民の皆さまの登録を促しておきたいと考えております。
続いて発表いいですか。

(幹事社)
このまま発表もお願いします。

【発表事項】

1.新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染再拡大に伴う県民の皆様へのお願い

(知事)
まず,新型コロナウイルス感染症についての県民の皆さまへのお願いでございます。
新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染再拡大を受けて,県民の皆さまにあたらめてお願いでございます。
本県の新規感染者数については,7月に入ってから急増し,7月12日には1,517人と初めて1,000人を超え,過去最多を更新し,3日連続で1,500人を超える感染者が確認されております。本日も1,500人を超える多くの感染者が確認される見込みとなっております。
感染につきましては,離島を含め県内各地で拡大しております。また,全ての年代で増加しており,特に10歳未満や10歳代の子どもたち,その親世代となる30歳代や40歳代の感染の割合が大きくなっております。
感染が急増している要因としては,より感染が拡がりやすいとされるオミクロン株の派生型のBA.5系統への置き換わりが進んでいることや,ワクチン3回目接種から一定の期間が経過した方の感染予防効果が減衰してきていることなどの影響があるのではないかとの指摘があります。
現在,病床使用率は徐々に上昇し,30%台後半となってきておりますが,7月13日現在,重症患者が1人,酸素投与が必要な中等症Ⅱの患者は28人となっており,現在,医療提供体制が逼迫している状況にはないと考えております。
しかしながら,このまま新規感染者数の爆発的な増加傾向が継続しますと,重症化リスクの高い高齢者への感染が拡大し,重症患者の増加,医療提供体制の逼迫も懸念される状況であります。
このような状況や専門家の御意見を踏まえ,本日,県内全域を対象として爆発的感染拡大警報を発令いたします。県民の皆さまには,本県の感染状況を御理解いただき,改めて基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。
なお,警戒基準はレベル2を継続することとし,現時点においては特段の行動制限を行うことは考えておりません。県としては感染状況を注視し,入院が必要な方は適切に入院できるよう医療機関と連携しながら,引き続き医療提供体制の確保に努めてまいります。
県内では,学校や児童施設・高齢者施設等でのクラスターが多く確認されています。
学校では,部活動等における練習場所や更衣室等でのマスクなしでの会話や,送迎時の車内の換気不足等による感染が確認されています。夏休み期間中の部活動等の実施に当たっては,活動中,練習場所や部室・更衣室等の共用エリアの利用時や,部活動前後の集団での飲食や移動時など,それぞれの場面に応じた正しいマスクの着用や,こまめな手洗い,換気の徹底などを改めてお願いいたします。
また,プールでの授業中や休憩時,更衣室等におけるマスクなしでの会話による感染も確認されております。プールにおいては,会話などによる感染リスクを避けるため,大勢で密な状態とならないように注意してください。更衣室等においては,マスクなしでの会話を控え,密を避け,定期的な換気を行うなど,基本的な感染防止対策の徹底への御協力をお願いします。
児童施設においては,食事や送迎,待機時の子どもたちがマスクなしで密接な状態にあったことや,体調不良にもかかわらず登園したことに起因するクラスターが確認されております。各施設におかれては,今回の感染再拡大を踏まえ,感染防止対策のチェックリストの積極的な活用などによる更なる点検や感染防止対策の徹底を改めてお願いいたします。
高齢者施設では,食事や介助が必要な場面において,職員と利用者または利用者同士が密の状態になったことなどによるクラスターが発生しております。重症化リスクの高い高齢者などの施設利用者への感染が拡大すると,医療提供体制の逼迫や死亡者の増加につながりかねないことから,高齢者の感染防止,特に高齢者施設等におけるクラスターの発生を防止することが重要であります。
高齢者施設等においては,これまでも感染防止対策に取り組んでいただいておりますが,高齢者施設に新型コロナウイルスを持ち込まない,持ち込ませない,拡げないの三ない運動に引き続き取り組んでいただきたいと思います。
併せて,感染対策上,食べるときは黙って食べる,休憩場所でたばこを吸うときも黙って吸う,お風呂に入るときも黙って入る,いわゆる黙食・黙煙・黙浴,この3つの黙の徹底も引き続きお願いいたします。
また今回の感染再拡大を踏まえ,コロナ対策チェックリストによる更なる点検対策の徹底をお願いいたします。
PCR検査については,県では現在県下258か所において,感染に不安のある方などを対象とした無料のPCR検査を実施しております。今回の感染再拡大を踏まえ,学校や児童施設・高齢者施設の従事者,児童生徒を対象にした優先会場を,本日より7月31日まで,鹿児島新港と奄美空港に設置いたしますので,積極的な御活用をお願いいたします。
家庭内における感染防止対策でございます。
感染経路について,家庭内で感染するケースが最近でも全体の約5割を占め,依然として多く確認されています。家庭内においても引き続き,帰宅時や食前・食後のこまめな手洗い,エアコンを使用している際も定期的に窓を開けるなど換気の徹底をお願いいたします。
また,高齢者や基礎疾患のある方と会話するときなどは,家庭内でもなるべくマスク着用するなど,感染リスクを減らす対応をお願いいたします。
感染は県内全域へ拡大しておりますが,事業者の皆さまにおかれては,社会機能維持のためテレワークの活用や従業員の体調管理を徹底し,少しでも体調が悪い場合には休暇を取得できる環境の確保に努めていただきたいと思います。
移動・外出については,今度の3連休や夏休みの期間中,移動や外出の機会も多くなると思います。また,六月燈や夏祭りなどイベント等で人が集まる機会も多くなると思います。移動や外出に当たっては体調管理をしっかりと行っていただき,のどの痛みや倦怠感など少しでも体調の異変を感じた場合には,外出・移動を控え,早めにかかりつけの病院等の地域の医療機関へ御相談いただくようお願いいたします。また,無症状であっても感染の不安のある方は,医療機関や県の無料PCR検査等を御活用いただきたいと思います。
ワクチン接種については,市町村と連携して3回目接種,また重症化予防を目的とし,高齢者等を対象とした4回目接種を進めております。3回目のワクチン接種については,10代から40代の若年層の接種率が依然として低い状況となっております。現在,新規感染者の約半数がこの若年層となっております。3回目のワクチン接種により,発症予防効果や重症化予防効果が回復するとされています。
また,5歳から11歳までの子どもへのワクチン接種については,メリットとデメリットを十分に御理解いただたうえで判断していただければと思います。御自身の健康を守り,また高齢者の方や小さいお子さんへの感染予防としてワクチンの接種を希望される方は,早めの接種をお願いいたします。
会食等についてですが,これから友人や親戚・御家族での会食の機会も増えると思います。会食については,第三者認証店など感染防止対策を徹底している店を御利用いただき,マスク会食などの感染リスクを下げる取組や,店の感染防止の取組への御協力をよろしくお願いいたします。
現在の感染状況が継続すると,医療提供体制が逼迫するのではないかと危惧しております。県民の皆さま方お一人おひとりの感染防止対策は,御自身はもとより,御家族や友人,また,地域を守り,今後の感染急拡大を防ぐことにつながります。
改めて,本県の感染状況や感染防止対策について御理解いただき,こまめな手洗いや手指消毒,換気の徹底,場面に応じた正しいマスクの着用など,基本的な感染防止対策を徹底し,強い警戒感をもって,うつらない,うつさない行動を心掛けていただきたいと思います。

2.令和3年度県産農林水産物輸出額の公表

次に,もう1つ私の方からですが,令和3年度県産農林水産物輸出額についてでございます。
令和3年度の県産農林水産物の輸出額は,対前年度比45%増の約311億円となり,鹿児島県農林水産物輸出促進ビジョンの目標年度の目標額,300億円を超える実績となったところであります。農産物・畜産物・林産物・水産物全ての輸出額が増加し,平成23年度の公表開始以降,各品目で最高額を更新したところであります。
増加した主な要因として,県輸出額の約37%を占める牛肉については,家庭内需要の高まりや外食需要の回復等から輸出量が増加したこと,また,約34%を占める養殖ブリについては,米国経済の回復とともに外食向け需要が増加したことが考えられます。
品目別には,畜産物は牛肉を中心に約123億円,17%増。農産物は,お茶やさつまいもを中心に約19億円,38%増。林産物は丸太を中心に約33億円,6%の増。水産物は養殖ブリを中心に約135億円,115%増となったところであります。
主な輸出先についてですが,米国は,養殖ブリや牛肉など,約145億円,84%増。香港は,牛肉や鶏肉等約41億円で,14%増。中国は,丸太・養殖ブリなど約32億円で,13%増となっております。
今後とも,県の農林水産物輸出促進ビジョンに基づき,官民が一体となって輸出拡大に取り組んでまいります。
なお,本記者会見終了後に,引き続き本会場において記者の皆さんへの説明会を行うこととしておりますので,詳細については説明会においてお聞きになっていただければと思います。
私からは以上でございます。

(幹事社)
ありがとうございました。
それでは,農林水産物の発表事項に関して質問のある社はお願いします。なお,それ以外の熱中症,コロナについて御質問のある場合は,後ほど県政一般でお願いいたします。
では,各社の皆さんお願いします。

【質問事項】

1.県産農林水産物の輸出拡大等

(記者)
今回の輸出額が過去最高ですが,県としての受け止めと,ビジョンを達成しましたが,今後の輸出戦略について教えてください。

(知事)
今回,目標年度の目標額が300億円を超えるという実績が出たということで,今後の県の農林水産物の振興ということを考えたときには,やはり海外輸出というのは非常に重要な販路開拓であろうと思っておりますので,これまでいろんな皆さん方の努力が成果に結びついたものだと考えており,今後もこの目標を超える数字を更に目指していきたいと思っております。そういった意味で,それぞれ,和牛についての海外の需要が高まっているということがありますので,今回,和牛の共進会もありますが,更に鹿児島県の和牛のブランドの確立ということに努めていきたいと思いますし,水産物も北米中心でありますが販路の多角化といったことにも取り組んでいきたい。あるいは林産物については,丸太だけではなくて付加価値の高い製材品の輸出拡大といったことにも努めていきたいと思っております。

(幹事社)
ほかに質問のある社はないでしょうか。
よろしいでしょうか。
続きまして,県政一般についての質問に移ります。
まず最初に川内原子力発電所関連以外の質問とし,その後に川内原子力発電所関連の質問とさせていただきたいと思います。

2.奄美世界自然遺産登録1周年の所感

(幹事社)
それでは,最初に幹事社から質問させていただきます。
奄美関係で2つ質問させていただきます。まず1つ目ですが,奄美大島と徳之島が世界自然遺産登録をされて間もなく1年を迎えます。今後の奄美振興,加えて奄振法の延長に向けた方向性・考え方について,知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
昨年7月26日に,奄美大島・徳之島が,沖縄島北部及び西表島とともに世界自然遺産に登録され,間もなく1周年を迎えるということでございます。
コロナの影響もあり,これまでプロモーション活動等もできない部分もありましたが,今後,世界自然遺産を県内に2つ有する唯一の県として,屋久島との連携といった新しい旅行商品の造成といったことにも努め,また,来年2月にはほこらしゃ奄美音楽祭も開催予定でございます。奄美の自然というだけでなく,多様な島々の文化といったものも世界へ向けて発信しながら,この地域の更なる発展につなげていきたいと思っております。
また奄振については,今,奄振の延長に向けての総合調査を行っているところでありまして,地元あるいは東京の出身者を含め,関係の皆さんから幅広くさまざまな御意見等をお聞きしながら,しっかりと今後の奄美の地域の振興のための延長につなげていく施策を検討していきたいと思っております。

3.奄美空港へのオスプレイ着陸等

(幹事社)
もう1点です。今月7日から,米軍のオスプレイが奄美空港に駐機しています。県内の民間空港への米軍機の飛来が相次いでいますが,県としての対応・方針についてお聞かせください。

(知事)
オスプレイが奄美空港に着陸し,以前,与論にも来たりということもあったと思います。県民あるいは地元の皆さんの不安にならないように,しっかりとその辺の状況については,県としてもフォローしたいと思っております。
今回の奄美空港への着陸についても予防着陸と聞いており,民間の航空機の発着等への影響等は特段生じていないと聞いておりますが,本日までで修理等は終わるという見込みであると聞いております。今後も,自衛隊あるいは米軍に対しても,地元の皆さんの不安につながらないように要請をしていきたいと思っております。

4.新型コロナウイルス感染症対策(1)

(幹事社)
まずコロナの関係でお伺いします。先ほど,今日も1,500人を超える見込みということで,4日連続の1,500人超えということになりますが,この受け止めはいかがでしょうか。

(知事)
7月に入って,非常に感染が拡大して700・800人が続いていたというところから,この4日間1,500人を超えるということですので,非常に多くの新規感染者数が確認されています。全国的にも非常に感染拡大しているという状況で,今後の状況に非常に危機感をもって見ているところであります。
一方で,医療の方の病床使用率あるいは重症患者・中等症Ⅱの患者の皆さんがそれほど大きな数になっていないというところもありますが,さらにこれが続くと病床の逼迫にもつながりかねないということで,県民の皆さまにはしっかりと,基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思っております。

(幹事社)
その関連で,今日,爆発的感染拡大警報の発令ということですが,レベルを上げるということについては,改めて,どれがどういう数値になったら考えるのか,お考えを教えてください。

(知事)
レベルについては,病床の使用率あるいは重症者の数が一番大事なところだと思っております。具体的に,何%になったらという機械的なものではありませんが,一つの目安としては,やはり,病床使用率が50%というのがレベル3のメルクマールになっていますので,それを超えるくらいの段階での状況,重症患者数,あるいは増加傾向にあるか減少傾向にあるかなどのいろんなことを踏まえながら,専門家の皆さんの御意見も踏まえたうえで判断していきたいと思っております。

(幹事社)
病床使用率はすでに30%後半です。このままのペースでいくと,来週・再来週にはそういった判断になってくる可能性もあるということですか。

(知事)
そうですね,熊本県でも2,000人を超えたりということもありますので,1,500人規模でずっと続いた場合に,一定のところで入院と退院とで均衡するところがあるのではないかとは思っておりますが,それがどこまで数がこれから伸びていくかというのも見通せないところであります。その辺,よく状況を注視しながら判断したいと思っております。

5.馬毛島へのFCLP移転計画(1)

(幹事社)
馬毛島の関係で1つだけ教えてください。県としての考え,計画についての考えを,いつ,どういった段階で,条件がそろったらお示しになる予定なのか,改めて教えてください。

(知事)
県としての考え方を整理するということについては,国からの説明,環境影響評価のプロセスの中での騒音や漁業等への影響がどうなるのかといったこと,そしてまた今,西之表市と国との間で協議の場がありますので,そこでの判断材料,そういったものが出てきた段階で見極めたいと思っております。

(幹事社)
ありがとうございました。
それでは各社の皆さん,お願いします。

6.新型コロナウイルス感染症対策(2)

(記者)
今回,爆発的感染拡大警報というものを発表されたわけですが,行動制限はかけないという先ほどの言葉でした。行動制限はかけないところの理由・意味を教えてください。

(知事)
これまでは,行動制限として営業時間の短縮あるいは人数制限ということをお願いしておりましたが,今の感染状況を見ますと,先ほど申し上げた10歳未満あるいは10歳代,そしてその親世代の30代・40代の皆さんへの家庭内感染ということが中心であるということで,会食での感染拡大という状況にはないのではないかと思っております。そういった意味で,飲食店への営業時間の短縮あるいは会食の人数制限といったことは必ずしも今の感染状況においては効果的なものではないのではないかと考えております。

(記者)
これまで,国や県のさまざまな行動制限,そして営業時間の短縮など,さまざまな策をとってこられました。こうした対策の評価というものを知事はどのように見ていますか。

(知事)
初期と言いますか最初の時には,会食の場面ではやはりマスクをしないで会話をする機会が多かっただろうと思っています。そういった中での会食を起因とする感染拡大がこれまでは多く見られていたと思っております。
一方で,飲食店の方も第三者認証店の認証を取られた所も増えてきて,お店の方の感染防止対策もだいぶ進んできたように思いますし,マスク会食といったように皆さんも会食時に注意するような習慣も整ってきているのではないかと思っております。そういった効果もあるのではないかと思っております。

(記者)
今,感染対策と熱中症というこの2つが求められる状況ですが,先ほど知事からも,熱中症対策を優先した感染対策をしていってほしいという言葉がありました。国からも,登下校時や体育の授業ではマスクを外すように徹底して欲しいという通知が出ているにもかかわらず,実際に教育現場を取材すると,先生方がやはりお話しされるのは,マスクを着けている子どもたちのマスクを無理やり外すことは非常に難しいという声が上がっています。教育現場に対して改めて求めることを,具体的にお願いします。

(知事)
やはり,お子さんたちの状況を現場で先生方は見ておられると思いますので,マスクを着けていることで非常に体温が高くなったりというようなことで,危険な状況も起こり得るわけですから,現場でそこは一番注意して先生方にも見ていただいて,マスクを外した方がいい場面においてはしっかりとマスクを外すということを指導していただければと思います。

7.奄美世界自然遺産への期待等

(記者)
話題が変わりますが,先ほど幹事社から質問がありました奄美群島の世界自然遺産登録についてです。1年を迎えて,改めて奄美群島の世界自然遺産に期待することを一言お願いします。

(知事)
鹿児島県は南北600キロに広がる,非常に多様な自然あるいは文化を有する地域であって,こういった特色を持っている地域はほかにはないのではないかと思っております。
そういった意味で,非常に稀少な生物の多様性があり,またそれぞれの島ごとに文化,食文化も多様で,非常に魅力的な地域を抱えている。そういうことが世界的にも認められたということでありますので,その自然そしてまた文化も併せて発信することで,鹿児島県全体の発展につながっていくのではないかと期待しております。

(記者)
奄美群島も,1年間コロナ対策をしながらというところで,観光需要の喚起もできなかったと思いますが,地元に対して,この1年経った今の状況で,これから期待することは何ですか。

(知事)
地元の皆さんにとっては,まず地元の皆さんが,素晴らしい価値のあるもの,あるいは場所である,という認識を更に深めていただくということがまず一つ大きいのではないかと思っております。そのうえで,外から来る方の受入環境の整備ということも併せて,自然の保護と活用の両立ということに一緒に取り組んでいきたいと思っております。

8.奄美群島振興開発特別措置法

(記者)
奄美の話題が続いていましたので,奄振についてお伺いします。来年度末で期限が切れますので,今,延長に向けて総合調査を実施しているところだと思います。奄振法は,奄美の鹿児島復帰以来,時限立法として5年ごとに更新されてきたわけですが,県としては,奄美がどうなったら奄振法が要らなくなると,そういったところのお考えはいかがですか。自立的発展が奄振法の目的だと思いますが,奄美群島がどうなったら自立的発展を達成した,奄振法が要らない,ということなのかを伺えればと思います。

(知事)
どうなったら自立的発展なのかというのは,なかなか難しいところがあると思います。やはり離島という物理的あるいは地理的なハンディキャップというものを解消するのはなかなか難しいと思いますので,物流にしてもエネルギーのコストにしても,離島であるということで奄振のような振興法なくして解消することは難しいところがあろうかと思っております。
また,医療や教育も,離島であるということで高等教育機関を設置するのも難しいということで,やはりしばらくはこういった奄振のような法律で支援していくということが,この地域にとっても不可欠なものではないかと思っております。

(記者)
50年くらいずっと,名称は変わりながらも続いている法律だと思います。現在,奄美というのは国防の上でも有人離島として重要性を増してきています。この際,県として例えば,奄振法を時限立法でなくて別の形の恒久法に変えるよう要望する,といったところはなかったでしょうか。

(知事)
これまで,政府の方のいろんな対策について,多くの地域振興の法律を含めて時限立法になっているというのが,ひとつの方針ではないかと思っておりますので,そのときどきの課題をしっかりと反映していくということで,時限立法であるにしても県としてはしっかりと,地域において振興策が続いていけるように努めていきたいと思っております。

(幹事社)
ほかの皆さん,いかがでしょうか。

9.知事就任2年の振り返り

(記者)
間もなく知事就任2年になりますが,2年折り返しということです。これまで2年間,コロナもあったと思いますが,まず総括できることがあればお願いします。

(知事)
もうすぐ就任2年を迎えるということでありますが,着任早々から,今お話のありましたコロナ対策で非常に大きな労力を取られたかなと思っております。就任当初,PCR検査の検査体制もまだあまり十分ではない中で,検査体制をしっかりととったり,また,病床も増やしつつ宿泊療養所を確保しながら医療体制でまず県民の皆さんの安心・安全というところに注力をし,また先ほど話題にもなりましたが,会食などさまざまな対策をとる一方で,経済振興という意味での支援金の支給やその他の対策をとるということで,安心・安全と社会経済活動の両立に向けての取組をこれまでしてきたというのが,大きなことかなと思います。
それと併せて,今日も大雨が降りましたが,毎年のように大雨や台風による災害対応,あとは鳥インフルエンザも起きましたし,サツマイモ基腐病のような対策をとっていくという,どちらかといえば災害や危機事象への対応ということに取り組んできたところが大きかったかと思います。
そして,これからやはり今後のコロナ後を見据えた経済の発展に向けてのさまざまな取組も必要だということで,本県の基幹産業である農林水産業の振興ということで,生産性向上のためのスマート農業の推進あるいはブランド化に向けての取組や販路開拓,こういった取組を進めていく。そして農林水産業や観光だけではない,今後の新しい産業,将来に向けて鹿児島を支えていく新しい産業振興ということで,宇宙やドローン産業に着目して新たな取組を開始したり,スタートアップ支援の取組を始めているということでございます。
そのほかにも,暮らしの関係,福祉の関係でも重心制度(重度心身障害者医療費助成制度)の見直しに着手したりということを今,進めつつありますが,まだまだこれから取り組んでいく課題も多いと思っております。
また,スポーツ・コンベンションセンターについても,基本構想の取りまとめをしていただいたというところで,今後更にまちづくりの観点からもこの施設をしっかりと活用していくための方策というものを検討していくということが必要かと思っております。

10.新型コロナウイルス感染症対策(3)

(記者)
コロナ対応にかなりのリソースを割いている状況が続いているのではないかと思いますが,知事の,実際に2階の講堂を丸ごと執務スペースに使うなど,今までなかったようなことがありますが,県のリソースのどれくらいの割合をコロナ対応に割いているという実感ですか。

(知事)
どうでしょうね,保健所等も含めるとかなりの割合にはなっているのではないかと思いますね。くらし保健福祉部だけではない,観光の分野や農業の分野も含めて,何らかの関わりを持って取り組んでおりますので,定量的にどれくらいかというのもですが,3割くらいは入っているかもしれません,どうですかね。

11.マニフェストの進捗状況等

(記者)
今,知事から,着手しつつあるということもあったと思いますが,現時点でマニフェストの達成度合い,あるいは自分でやりたいと思っていることの達成度合い,自己採点はどうでしょうか。

(知事)
着手しているという意味では,だいたいすべてカバーしているものが多いとは思いますが,ただ,それがきっちりと成果が出ているかというと,まだまだそういったものは少ないのではないかと思っておりますので,引き続き取組を進めていきたいと思います。

(記者)
点数化はいかがですか。

(知事)
点数は,難しいですね。それは全体を達成するのを100としてどうかというのか,それとも2年目としてどうか,というのであれですが,全体からすると,まだ成果という意味ではあまり出ていないので,20・30点というところではないでしょうかね。

12.稼ぐ力の向上に向けた取組

(記者)
どうしてもコロナの関係で,また先ほどありましたように災害などで,危機管理の仕事が非常に多かったのではないかと思います。また知事のマニフェストでは稼ぐ力というのが一つ大きな柱であったと思います。その辺の両立の難しさというのは,実際どんな場面で感じましたか。

(知事)
稼ぐ力と言ったときに,やはり農林水産業でもコロナの影響でかなりの飲食店が開かないということになりますと,一時期はカツオ節が冷蔵庫に在庫が溜まってなかなか出ない,あるいは高級店中心に出している黒豚の値段が下がる,あるいはブリも生け簀の中に滞留してしまうという,そういったことの影響が非常にあったり,また海外への営業活動,販路開拓のためのPR活動といったものが制限されたりというようなこともあったかと思います。一方で観光についても,外国からのインバウンドがほぼないという状況もありましたし,国内においても移動制限があったということで,やはり販路開拓や需要喚起といったものができない,あるいは人を集めて何かをするということへの制約がだいぶあったと,そういう気がしております。

13.参議院議員通常選挙等(1)

(記者)
話は変わりますが,自民党単独過半数という参院選の結果を改めてどのように受け止めていらっしゃるか。

(知事)
全国のですね。

(記者)
そうです。

(知事)
どうでしょう,今回の参議院選挙の結果というのが,国民の皆さんそれぞれいろんな争点がある中で,投票行動の結果であると思っております。

(記者)
野村さんが当選したことについてはいかがでしょう。

(知事)
野村さんは,今回ウクライナの関係でも,食糧・食というものを中心に政策を訴えておられたかと思いますが,そういったことへの関心というものも高かったのではないかと思います。

(記者)
知事は,4月か5月の定例会見でもありましたが,事務所開きに訪れたというので,先日の出陣式のときは,野村さんの方には駆けつけて柳さんにはメッセージだけだったかと思います。その辺の政治的なスタンスを改めて聞かせてください。なぜかということを。

(知事)
党派ということではなくて,やはり鹿児島県にとっての農業というのは非常に重要な位置を占めておりますので,農政について鹿児島のことを中央につないでいただけるという方がふさわしいのではないかと考えたところであります。

(記者)
党派ではないとおっしゃいましたが,スタンスとして自民党寄りになったという。

(知事)
特にそういうことで,党派ということで応援をしたということではないと思っております。

14.新型コロナウイルス感染症対策(4)

(記者)
6月でしたか,総合政策部でコロナが大発生したことがありましたが,その辺の,県庁内の危機管理は,現状いかがでしょうか。

(知事)
県庁内では,総合政策部の前に確か観光課でもクラスターが出たこともあり,そのときにもやはり換気が,廊下と窓で十分ではなかったということで,県庁内での会議等についても換気を徹底するということで,かなり寒い時期も窓を開けたりということもしていたつもりではありましたが,今回総合政策部において会議をしたときに,少し密だった状況があったと聞いておりまして,少しでも気を緩めるとそういったことが起き得るということで,再度,県庁内でも対策を徹底していこうということで,今,取組をしているところであります。

15.若手職員からの提案を踏まえた取組

(記者)
あと,若手職員からいろいろ提案があったり,いろいろされているかと思いますが,そういったので実際施策に反映されたことはありますか。

(知事)
前回,若手の皆さんからの施策提案でいくつか出た中で,2つくらいでしたか,実際に予算化されたものがあったと聞いております。

(幹事社)
ほかは,いかがでしょうか。

16.ジェンダーギャップ,女性職員登用等

(記者)
先日,世界ジェンダーギャップ報告がなされました。それで,日本は世界146か国中116位ということで,まずその受け止めをお聞かせいただけますか。

(知事)
やはり世界的に女性の社会進出,特に政治・経済の分野でそういった状況にあるということですから,そういったデータについては率直に受け止めて,今後ジェンダー平等に向けて更に取組を進めていく必要があると思っております。

(記者)
鹿児島は,日本の中でも特に最下位クラスですが,例えば県庁内でも,4月1日時点で女性管理職が11.5%ということです。残りの在任期間中にこれを2割・3割に上げるというような目標を掲げるということはないでしょうか。

(知事)
目標は,今,16%でしたか。やはり女性の活躍ということは,職場全体としてもしっかり取り組む必要があると思っております。今11.4%ということで,これでも過去からすると最高の数字にはなっているということではあります。
最近の採用を見ても,だいぶ人数の割合も昔とは変わってきていると,女性も採用人数の中には多く占めているということでもありますし,今,若手のところからしっかりと育成して,今後,管理職登用につながるように,今ポスト面でもこれまで主として男性が就いていたようなところ,あるいは政策の企画立案等,まずさまざまな経験を積むということが大事だと思っておりますので,その先に,これは人材育成ですから時間はかかるかもしれませんが,2割・3割・4割というように高くしていきたいと思っております。

(記者)
もうすでに,下の層から厚くする取組は進めていらっしゃるということで理解してよろしいですか。

(知事)
係長,補佐クラスぐらいからは,幅広く裾野を広げようとしているところでございます。

(記者)
それを民間に波及させるための取組は,何か考えていらっしゃいますか。

(知事)
民間ですか。

(記者)
民間も低いという現状がありますが。

(知事)
どうなのでしょう。県庁と民間と比較して,なんとなくイメージとしては民間の方が多いような気もしますが,そこは官民問わず女性が活躍できるようにという取組はしていきたいと思っております。
やはりこれまでも,女性の活躍に当たっては,ロールモデルのようなものが欲しいという声もよく聞きますので,そういったことをよりPRしたり,女性の起業ですね,起業の支援といったようなことも,女性にとって活躍の場の提供ということでは非常に大きな役割を果たすと思っておりますので,そういったところも含めて,県として取り組んでいきたいと思っております。

17.新型コロナウイルス感染症対策(5)

(記者)
コロナの関係で補足ですが,県民割を8月末まで延長されましたが,延長しないという選択をした自治体もあります。県は,そこはどういう判断だったのでしょうか。

(知事)
今,新規感染者数は多いですが,旅行することで必ずしも感染が拡大しているという実態でもないと思っておりますので,レベル2ということでありますから,延長するという判断をしました。

(記者)
これが,レベルが上がると中断という可能性もあるのですか。

(知事)
そうですね,レベル3になると,国との関係で,もうできないですね。

(幹事社)
ほかは,いかがでしょうか。

18.参議院議員通常選挙等(2)

(記者)
参議院選挙に関して,今回の参院選・県議補選で,県内の選管で交付ミスや開票遅れが目立ったように感じますが,知事としてはどのように受け止められていますか。

(知事)
たしか,用紙の間違いなどいろんなトラブルがあったと思っております。やはり公正な選挙の遂行という意味では,しっかりとそういったミスがないようにということで,今後,更に徹底していきたいと思います。

(記者)
来年は統一地方選挙も控えていますが,そこに対する改善,各市町村への要請などは考えられていますか。

(知事)
今,具体的に何かこういうことでということではありませんが,また近づいてきたら,そういったことについて,事務作業のミスがないような行い方ということは徹底していきたいと思います。

19.新型コロナウイルス感染症対策(6)

(記者)
よろしくお願いします。
2点お伺いしたいのですが,1点目が今日の感染者数の関係で,1,500人台ということですが,一昨日が1,579人で過去最多でした。それを上回る可能性もありますか。

(知事)
ひょっとしたらそれ近くか,上回る可能性もあるかもしれません。まだはっきりとしたことは分かりませんが。

20.県医師会の不適切事案

(記者)
2点目が,新型コロナウイルス感染症の宿泊療養施設内での不適切事案の件でお伺いします。県が運営するコロナ宿泊療養施設内で,県から医療スタッフ派遣業務の委託をされていた県医師会の男性職員が,施設内でスタッフの女性に不適切な行為をしたとされるということで,県が県医師会に調査と報告を求めています。
事案発生から間もなく1年ということで,その後,県医師会側から報告があったのかどうかと,県医師会の対応について知事の受け止めをお聞かせください。

(知事)
7月7日でしたか,医師会の方の委員会が開催されて,おそらくそこで調査結果がとりまとめられたと思いますが,医師会の方からは,その後の懲罰委員会での検討結果と併せて県の方には報告する,ということで聞いております。
どういった内容になるかは分かりませんが,今まで医師会から聞いているところでは,そのような不適切な行為が宿泊療養施設において行われたということについては事実である,ということのようでありますので,それが事実であるとすれば,県としては極めて遺憾であると思っております。そのような場において,新型コロナウイルスの感染が拡大しているという状況の中で,医師あるいは看護師・医療従事者の皆さんが献身的にいろんな取組をされている,その横でそういった不適切な行為がなされていたということについては,極めて不適切ではないかと思っております。

(記者)
報告を待っている状態ということですか。

(知事)
そうですね。また今後報告が来ると思います。

21.線状降水帯予測情報の発令等

(記者)
先ほど,九州南部北部に,線状降水帯の予測情報というものが全国で初めて発表されました。線状降水帯の事前予測という,こういったこれまではなかったような情報が発表されるようになってきています。一方で,外れることも多いというところで,まず,こういった情報が発表されることになったことついての受け止めと,これまでできなかったどういったことが行政としてできるようになるのか,その辺の考えを聞かせてもらえますか。

(知事)
予測というのは,当たる場合もあれば外れる場合もあるということでありますから,自分たちの地域に線状降水帯の発生のそういう予測が出た場合には,やはりそれに備えて避難所の準備やさまざまな心構えといいますか準備といいますか,それができるという意味では非常に有意義なことではないかと思っております。
昨年も,北薩の方で線状降水帯による大雨で川内川の支川が溢れたことがありましたが,あの時もたしか線状降水帯が熊本の方にあったわけですが,実際には北薩の方で大雨ということになりましたので,線状降水帯の予報が自分の地域では出ていないからといって,また一方で安心もできないということで,やはり災害に対する備えというものは,この時期はしっかりと考えておく必要があると思っております。

(記者)
この情報は先ほど,10時半に発表されたばかりですが,今夜から明日にかけて九州で局地的にかなり激しい雨が降るかもしれないという話です。県から各市町村へ,この情報を受けて何か対応をとられることがありますか。

(知事)
現場ではいろいろ情報共有はしていると思いますが,実際にどういう形でやっているかというのは今私も承知しておりません。線状降水帯だけではなく,線状降水帯が出た場合に大雨が降れば大雨警報等で,あるいは土砂災害警報といったようなことは,県の担当部局と市町村とも連携をとりながら対応していると思っております。

(記者)
これは全国で初めて発表されました。県民に今どういう行動を注意喚起したいですか。

(知事)
やはり,自分の地域の大雨,天候・気象状況については,報道関係も含めてしっかりと情報収集して,役場からの指示が出たらそれに従って命を守る行動をしていただきたいと思います。

22.学校職員の懲戒処分

(記者)
約2年前に県内の中学3年生が自死した事案で,昨日,県教委が担任の先生を戒告処分とする発表がありました。この件について2点お伺いします。
まず1点目としては,知事の受け止めをお聞かせください。
2点目は,再発防止で教育委員会に期待することは何でしょうか。

(知事)
中学3年生という,非常にまだこれから前途のあるお子さんが自死されたということで,こういったことは本当にないようにということを願っております。
今回,いろんな調査に時間を要したということもありますが,鹿児島市の教育委員会でもいろいろ慎重に検討されたのだろうと思います。そういった検討の中身をしっかりと受け止めて,今後,先生方の研修なり,そういったことで教育の現場においても,こういったことが繰り返されないように県教委の方でもしっかりと指導していただきたいと思います。

23.米軍無人機の鹿屋航空基地への一時展開

(記者)
防衛問題について伺います。
昨日も鹿屋市長と面談されました。県のというか知事の主体的になった関わりというのが,昨日見た感じではいまひとつ分からなかったのですが,そう見えてしまうことについてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
主体的というのがどういうことかあれですが,これまでの経過の中で,MQ9が配備されるという報道があった際に,県からも防衛省側には説明を求めたり,実際に鹿屋市に説明と併せて県にも説明いただいたりということ,あるいはそれを踏まえてさまざまなことについての確認作業といったものを行っているところであります。
そういう意味での,何を主体的というのかどうかありますが,地域の皆さんとの関係でいえば,鹿屋市長さんが主として関わることになりますので,そういったところで,県としてあまり取組が見えないというようなことをおっしゃっているのかもしれません。その辺,県の立場と市町村の立場ということで,役割といいますかそういったところで,県がもっと主体的にということをおっしゃっているのかなと思います。県の方も,情報については鹿屋市ともしっかり共有しておりますし,国の方に要請する場合には,県の方からもしっかりと要望していきたいと思っております。

(記者)
一つあるのは,地元自治体の意見を尊重するというのは重要なことだと思いますが,それを待っての県の判断というと,自治体の判断にタダ乗りしているようにも映るのですが,この点についてはいかがでしょうか。

(知事)
それは地元の自治体,市の住民の意向をしっかりと把握していただいたうえで,どう考えるかということを尊重するというのが県の立場だと思いますので,その前に県が右だ,左だ,と言うことも適切ではないのではないかと思っております。

24.知事の情報発信力

(記者)
先ほど主体性の話をしましたが,御自身の情報発信力をどのように捉えられていますか。

(知事)
どうなんでしょう。情報発信力というのは,県の実際のホームページや広報のいろんな媒体,皆さん方との間での情報の提供といったようなことだと思いますが,皆さん方から聞かれたことについてはできるだけ分かりやすい言葉で説明する,また,取材の要請があった場合には,できるだけしっかりと対応するということを心掛けてはおりますが,どうなのでしょう。何かキャッチーな言葉を使ったりと,あまりそういうところは得意ではないのかなという気がしておりますので,その辺で若干広報・PRが足りないという御指摘もあろうかと思います。
できるだけ,県民の皆さんには率直に,分かりやすく説明は続けていきたいと思っております。

25.知事とのふれあい対話

(記者)
県民との関わりという意味では,ふれあい対話が今月末にも予定されて,おそらく約30回していると思いますが,30回くらいしての実感というか,御自身の中でどんなふうに反映できているかということを教えてください。

(知事)
ふれあい対話は,テーマも設けずに公募したりして,自由にその場で日頃の考え等についてお話をお伺いするということでやっております。
地域によって課題がそれぞれいろんなものがあり,今28か所ほど回りましたが,同じような問題意識もあればその地域特有のものもあったり,それぞれ県内の,県政上の課題についての認識を新たにするという場合が結構あるのかなと思っております。そういったことを含めて,今後の県政の中でしっかりと,県民の皆さんの要望等そういったものを反映していきたいと思っております。

(記者)
テーマはフリーでしたが,フリーにすることで,なかなかその場での返答が難しいということも多いのではないかと思いますが,その辺は何か改善の余地というか,何かあるのでしょうか。

(知事)
あまりテーマは設けなくていろいろ。それがこのふれあい対話をすることでそこで終わりということではないわけで,むしろそこで問題提起をいただいて,そこが出発点で,そのことについて担当部署でしっかりと検討しながら,また県政に反映していくということだと思っておりますので,あまりテーマを限定しない方がいいのかなと。
我々が気付かない地域の課題というのもいろいろあるのではないかと思いますので,そこはフリーに,何でもおっしゃっていただく方がいいのではないかと思っております。

(記者)
28回されてきて,実際に反映されたものというのはどうでしょうか。

(知事)
いろいろあったと思います。地域の道路の問題や草の問題,あるいは白線が消えているなど,いろんなことがあったと思いますので,そういったことで反映されたものも多いのではないかと思っております。

(幹事社)
時間の関係上,あと1・2問とさせていただければと思います。
いかがでしょうか。
ないですか。
では,ないようですので,続いて川内原子力発電所関連について質問のある社はお願いします。

26.川内原子力発電所の運転延長等

(記者)
よろしくお願いします。原発関係でお伺いします。昨日,岸田首相が電力の安定供給に向けて,原子力発電所を最大9基稼働させるという発言がありましたが,これについて知事の所感を伺いたいということと,このように国は電力の安定供給に向けて原発を稼働させようという動きが非常に強まっているような気がしますが,それが,川内原子力発電所の延長に関する知事の可否判断をある程度左右というか,国のそうした意向というものが知事の判断を左右されることがあるのか,というところをお聞かせください。

(知事)
岸田総理の発言の9基というのが私もよく分からなくて,今稼働しているもの以外に9基稼働させようと言っているのか,今のものを含めてなのか,いずれにしても,川内原子力発電所以外の所をどうするかという話だと思いますので,そこはそれぞれの地域の課題として検討していただければいいのではないかと思っております。
それから電力供給について,どういう電源構成にするかということは,国の方でいろいろお考えになるのだと思いますが,川内原子力発電所の20年延長ということについては,やはり地域にとっての安全・安心がどうかということでありますから,科学技術的な劣化状況についての評価・検証ということが重要だと思っております。

(記者)
併せて,先日の県の原子力専門委員会で,会合の終わった後,宮町座長が,専門委員会としての検証結果を本年度中にとりまとめたいというような御発言がありました。それを受けて今後,県の方も可否判断というのを進めていくということになると思います。改めて,その判断が具体的にいつの時期までに出したいのかという,スケジュール的なものを再度確認させていただけたらと思います。

(知事)
座長ともその辺のスケジュールを調整したうえでの御発言ではないのですが,まだよく分からないのです。九電の方の申請があるのかないのか,いつなのか,そして原子力規制庁の方の検討作業というのがどのように進んでいくのかというのが分かりませんので,スケジュール的にはまだはっきりはしないので,年度内ということになるのかどうか,そこらがまだ流動的ではっきりはしませんが,座長の心づもりとしては,できるだけ早く県の方に材料提供したいという思いでおっしゃったのだと思いますが,その辺も,実際の検討をする中で前後する可能性もあるのかなとは思って見ております。

(記者)
これまでの知事の御発言からいくと,県としての可否判断についてはあくまでも九州電力側が延長申請した場合にということだったと思いますが,規制委員会が認可判断をする前までにということはおっしゃっていらっしゃったかと思います。そのあたりのスケジュール,考え方は変わっていないという理解でよろしいのですか。

(知事)
そこはそういう考え方でおります。

(幹事社)
ほかはいかがでしょうか。
ないでしょうか。
では,質問は以上です。お返しします。
(広報課長)
これをもちまして,知事の定例記者会見を終了させていただきます。

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