救急業務高度化協議会

県では，救急救命士に対する指示体制及び救急隊員に対する指導・助言体制の充実，救急活動の医学的観点からの事後検証体制の充実，救急救命士の研修の充実等のいわゆるメディカルコントロール体制の構築を進めるため，その体制構築のための協議の場として，県及び県下6地域に救急業務高度化協議会を設置して，救急救命士を含む救急隊員の資質の向上と地域における救命効果の更なる向上に努めています。

1救急業務高度化協議会の概要

2救急救命士の処置範囲の拡大

救急救命士の処置範囲の拡大については，国において「救急救命士の業務のあり方等に関する検討会」を開催し，平成14年12月及び平成15年12月にそれぞれ報告書が取りまとめられた。これを受けて，メディカルコントロール体制の整備を前提とした上で，次のように処置範囲が拡大されました。

（1）除細動
平成15年4月から，救急救命士は医師の包括的指示（具体的指示なし）による除細動を実施することが可能となり，本県では，平成18年4月からすべての消防本部で，その実施が可能となっています。

（2）気管挿管
気管挿管については，平成16年7月から，講習及び病院実習を修了した救急救命士により実施されています。このための講習については，県消防学校を中心に行われており，また，病院実習については，講習終了後に県内の医療機関の協力を得て行われています。
今後も，関係者の理解のもとに，実習先医療機関の確保等に努めつつ，気管挿管を実施することがきる救急救命士の養成をさらに促進していくこととしています。
なお，平成23年3月31日現在の実習先医療機関数は，鹿児島市立病院など13病院，また，気管挿管のできる救急救命士数は218人となっています。

（3）薬剤投与
薬剤投与については，平成18年4月から救急救命士によるエピネフリンの使用が認められることとなりました。薬剤投与の実施に当たっては，高度な専門性を有する所要の講習及び病院実習を修了する必要があることから，救急振興財団等における講習体制の確保，メディカルコントロール協議会が選定する施設における実習体制の確保を推進しており，これをうけて，各機関に置いて，順次講習及び実習が行われております。
なお，平成23年3月31日現在の実習先医療機関数は，鹿児島市立病院など15病院，薬剤投与のできる救急救命士数は222人となっています。

 

メディカルコントロール体制の推進に，県民の皆様の御理解と御協力を御願いします。