更新日:2021年4月14日
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河川における掘削工の基本的な考え方について
1環境への配慮
- 河床掘削を行う際は,従前より有している河川環境の保全に努め,多自然川づくりにおける河岸・水際部の計画・設計の考え方に基づき掘削を行う。
- 多自然川づくりの考え方とは,河川全体の営みを視野に入れ,地域の暮らしや歴史・文化との調和にも配慮し,河川が本来有している生物の生息・生育・繁殖環境及び多様な河川景観を保全・創出するための河川管理を行うことを意味する。
- 河道内の巨礫は取り除かず,現地に残置することを原則とする。
- 掘削により発生した石など,捨て石や寄土(寄石)など,できるだけその現場の河床材料を用いて自然な水際部を再生する。
- 川幅が狭い場合の掘削については,河床が平坦になり,みお筋部に形成される瀬・淵などの魚類を含む水生生物の生息・生育・繁殖環境が消失する可能性が高いため,掘削時にはみお筋部と水際部における生息場所を十分注意する。
2具体的な掘削の考え方
- 寄洲除去については,氾濫を未然に防止する重要な対策であることから,河川を点検し,河川断面が著しく阻害され,治水上,緊急性の高い箇所から,順次,実施すること。
- 掘削形状は,水際部に配慮しながら,草木が早期に繁茂することを抑制するため,掘削面における平常時の冠水頻度を高めるよう,(1)水面から10cm程度残して掘削,(2)斜め掘削,(3)水際部を残した掘削等を参考にして実施するものとする。
- 深み(瀬,水衝部)は,極力埋め戻さず,水生生物へ配慮するなど,河川環境に配慮すること。
- 護岸は,必要な根入れ長さを確保すること。
(1)水面から10cm程度残して掘削
(2)斜め掘削
(3)水際部を残した掘削
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