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更新日:2016年3月30日
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化学物質は,様々な用途に有用性をもち,現代生活のあらゆる面で利用されており,人類の生活の向上に多大の寄与をしています。その反面,化学物質の中には,その製造,流通,使用,廃棄等の様々な過程で環境中に放出され,環境中での残留,食物連鎖による生物濃縮などを通じて,人の健康や生態系に有害な影響を及ぼすものがあるため,県では化学物質に関する環境調査を行っています。
特に,ダイオキシン類は人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある物質であるということから,平成12年1月に「ダイオキシン類対策特別措置法」が施行され,耐容一日摂取量や大気・水質・土壌等に係る環境基準,廃棄物焼却炉などの排出基準が定められました。平成25年度のダイオキシン類常時監視結果によれば,大気,公共用水域の水質・底質,地下水,及び土壌については,すべて環境基準を達成しました。
一方,事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し,環境保全上の支障を未然に防止するため,「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」が平成12年3月30日に施行され,PRTR制度が導入されたことにより,事業者は,平成14年4月から,国への届出を開始しています。平成26年度には,平成25年度分の排出量・移動量の届出が456事業所からありました。
ダイオキシン類は,2つのベンゼン環を骨格として塩素・水素が付いた構造の物質で,ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン,ポリ塩化ジベンゾフラン及びコプラナーPCBの3種類に分類され,このうち法律では,毒性があるものとして29物質を指定しています。
項目 | 基準値 |
---|---|
大気 | 0.6pg-TEQ/㎥以下 |
水質 | 1pg-TEQ/L以下 |
底質 | 150pg-TEQ/g以下 |
土壌 | 1,000pg-TEQ/g以下 |
ダイオキシン類は,ごみの焼却時に副生成物として発生するものが多いとされていますが,製鋼用の電気炉や自動車の排ガスなど様々なものからも発生すると言われています。
人が一生涯にわたり摂取しても健康に対する有害な影響が現れないと判断される1日体重1kg当たりの摂取量で4pg-TEQ/kg体重/日と定められています。
pg:ピコグラム(1兆分の1グラム)
ダイオキシン類は毒性の強さがそれぞれ異なっていることから,ダイオキシン類としての全体の毒性を評価するための単位です。
PollutantReleaseandTransferRegisterの略称。特定の化学物質の環境への排出量及び廃棄物として処理するための事業所外への移動量を把握し,集計・公表する制度です。
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