栫ノ原遺跡
(かこいのはらいせき)
南さつま市加世田村原に所在する。この遺跡では,約5,000平方メートルの範囲に,配石炉4(うち,舟形配石炉2),集石遺構22,煙道付き炉穴8などの遺構が確認され,土器がつくり始められた頃の隆帯文土器片も2000点近く出土している。また,石鏃・石斧・磨石・石皿・削器などの石器も多量に出土している。
舟形配石炉は,南九州の草創期にみられる遺構で,焼けた内面などから炉と考えられている。煙道付き炉穴は,大小二つの穴がトンネルでつながった形をしており,土壌の脂肪酸分析の結果,イノシシに似た脂肪が残されており,薫製施設と考えられる。また,鹿児島市掃除山遺跡と共に定住が始まった頃の遺跡として全国的に注目されている。遺構を写真パネルで展示し,出土遺物の土器や石器は複製して展示している。特に,ノミ形石器は,丸木舟製作工具ともいわれ,注目されている。
展示に関する情報
現在展示してあります(パネル)
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