風力発電の利用
対策の概要
マイクロ風車は微風でも発電を開始する
風車による風力利用の方法は多岐にわたり、製粉や揚水等に古くから使われてきました。住宅用の発電利用としては小型風車による発電が主であり、消費電力の一部を賄うといった利用が一般的です。
小型風車は、小型風車(発電能力20kw未満)、ミニ風車(発電能力5kw未満)、マイクロ風車(発電能力1kw未満)の3種類に分類され、(表3-2)更に、太陽光発電と同様に独立系と連系系に分かれます。このうち、一般住宅では、風速が弱くても発電を開始するミニ風車やマイクロ風車を採用することが一般的です。
分類 |
発電機出力
(kW) |
ローター半径
(m) |
ローター最大回転数
(rpm) |
マイクロ |
1 |
1.5 |
700 |
ミニ |
5 |
2.5 |
400 |
小型 |
20 |
5.0 |
200 |
表3-2
風車の種類による発電能力
「建築知識2000年3月」より作成
設置場所
風車を設置する際は、地域の風速や風向を確認し、中庭等の風が巻き込む位置を避け、風が抜ける場所に設置することが効率良く風車を稼動させる条件となります。
(図4)また、ある程度の風切り音が発生するため、隣家や、寝室等からは離すといった配慮が大切です。ちなみに、多翼型の方が羽の少ないタイプより作動音は静かになります。
発電に適した条件
近郊のアメダスのデータを参考に、設置に適した立地であるか判断することが必要です。
・風速4.5~5.5m/s以上の風が、少なくとも2~3時間吹く日が週に2~3日ある場所
・気象庁から発表される年間平均風速が3.5m/s以上の場所
・4.0m/s以上の風が年間2000時間以上吹く場所
(1)平地における風車の設置
近くの障害物の3倍以上の高さに設置するのが望ましい
(2)建物周りの気流
建物の周囲には小さな乱れが生じる
(3)建物により生じる気流
建物周囲に生じる乱気流を避けるため、風車は少なくとも建物高さの2倍以上の高さに設置することが望ましい
図3-18設置場所のチェックポイント
「建築知識2000年3月」より作成
主な手法
●小型の風力発電システム
●機械式の風力ポンプ
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