更新日:2022年12月1日
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有毒魚による代表的な食中毒には,フグ毒の他に,シガテラ毒やパリトキシン様毒による食中毒などがあります。次の点に注意をしましょう。
毒成分はシガトキシン。
シガトキシンは,海藻に付着する渦鞭毛藻(うずべんもうそう)と呼ばれる微細藻の一種によって生産され,食物連鎖によって,魚に蓄積されます。
シガトキシンのほとんどは脂溶性で,加熱調理しても毒性は失われません。加熱調理により毒成分は煮汁等に移行します。
主症状は神経症状であるドライアイスセンセーション(温度感覚の異常),掻痒,四肢の痛み,筋肉痛,関節痛,頭痛,めまい,脱力,排尿障害などもあります。また,消化器系症状(下痢,嘔吐,腹痛,悪心等)や循環器系症状(不整脈,血圧低下,徐脈等)も呈することがあります。神経症状は,軽症では1週間程度で治まりますが,重症な場合では数ヶ月から1年以上継続することがあります。死亡例は極めて稀です。
図1バラフエダイ | 図2イッテンフエダイ |
図3バラハタ | 図4イシガキダイ |
厚生労働省ホームページより
海藻に付着する渦鞭毛藻(うずべんもうそう)と呼ばれる微細藻の一種によって生産される毒素としてパリトキシンという物質が確認されてます。パリトキシン様毒は,このパリトキシンによく似た物質で,食物連鎖によって,魚に蓄積されると考えられています。
パリトキシン様毒は水溶性の物質で,加熱調理しても毒性は失われません。加熱調理により毒成分は煮汁等に移行すると考えられます。
潜伏時間はおおむね12時間~24時間と比較的長く,主な症状は,横紋筋融解に由来する筋肉痛,筋力低下,歩行困難,ミオグロビン尿症(黒褐色の排尿)などです。重症例では呼吸困難,腎障害などの症状を呈し,死に至ることもあります。回復には数日から数週間かかります。
ブダイ科アオブダイ属のアオブダイScarusovifrons(図1),ハコフグ科ハコフグ属のハコフグOstracionimmaculatus(図2)である。その他,ブダイ科ブダイ属のブダイCalototomusjaponicus(図3),ハコフグ科コンゴウフグ属のウミスズメLactoriadiaphana(図4),ハタ科マハタ属の魚類(Epinephelussp.)も中毒原因魚の疑いがあります。
図1アオブダイ | 図2ハコフグ |
図3ブダイ | 図4ウミスズメ |
厚生労働省ホームページより
自然毒のリスクプロファイル(厚生労働省)(外部サイトへリンク)
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