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更新日:2024年9月30日
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種類:有形文化財(建造物)
所在地:志布志市志布志町志布志2丁目2531番地1
所有者:宗教法人大慈寺
特徴等
大慈寺書院は,禅宗寺院の伽藍(がらん:建造物)に見られる「書院」で,江戸末期(慶応元年)に建設されました。中心部の軸組部材の径と柱の面取りの寸法などが,江戸末期の木造建築技術を現在に伝えています。近世の寺院建築は,廃仏毀釈によって全国的に数が少なく,特に本県においてはほとんどありません。この大慈寺書院は,本県で認められる唯一の近世寺院建築として大変貴重な建造物です。(写真:鹿児島県教育委員会)
種類:有形文化財(彫刻)
所在地:宮之城歴史資料センター(さつま町虎居5228番地)
所有者:さつま町
特徴等
この像は,作風から南北朝時代(14世紀半ば頃)に京都の仏師(制作者)である法印康俊,あるいはその仏所(工房)で制作されたものと考えられます。康俊は鎌倉時代以降,わが国の仏像彫刻史の中心に位置した「慶派」仏師で,本県では初めての発見です。またこの像は宮之城島津家初代「島津尚久」像として伝えられてきましたが,廃仏毀釈を避けるため,そのように呼ばれたのではないかと考えられます。他県に比べて近世以前の仏像が少ない本県の歴史や仏教史を考える上で,貴重なものです。 (写真:鹿児島県教育委員会)
種類:有形文化財(考古資料)
所在地:志布志市埋蔵文化財センター(志布志市志布志町安楽41番地6)
所有者:志布志市
特徴等
原田古墳群は,現在は円墳1基と地下式横穴墓3基で構成されています。3号地下式横穴墓からは,短甲(よろいの一種)1点,鉄剣1点,鉄鏃32点,刀子1点などあわせて40点あまりが出土しました。古墳時代中期の短甲は,中央政権のもとで制作され各地域の支配者との同盟関係の証として配布されたと考えられるものです。加工した軽石を並べた囲いの中に納めるように置かれていたことから,被葬者の地位を象徴するものとして丁寧に扱 われていたことがわかります。肝属平野の地域間の交流関係や中央政権とのつながりを考える上で重要です。(写真提供:志布志市教育委員会)
種類:有形文化財(考古資料)
所在地:時遊館COCCOはしむれ(指宿市十二町2290番地)
所有者:鹿児島県
特徴等
敷領遺跡は,874年3月25日(貞観16年3月4日)とされる開聞岳の火山灰によって埋没した集落遺跡です。平成26年度の調査で,建物内から県内初となるカマドと石組炉を組み合わせた調理施設が出土し,石組炉内から土師器甕,カマドから土師器甕と成川式土器の甕,カマドから少し離れたところで須恵器横瓶が出土しました。九州南部の土器である成川式土器と,外来系の土器である須恵器や土師器が同時に使われていたことを証明するもので,国家体制に組み込まれた九州南部の様子を伝えるとともに,火山災害の様子を現在に伝える貴重な資料です。(写真提供:指宿市教育委員会)
種類:史跡
所在地:志布志市有明町原田字大塚1568番地2
所有者:個人
特徴等
原田古墳は,直径がおおよそ40~47mに及ぶ,円墳(円い形の古墳)で,県内の同型の古墳の中では最大級の古墳です。また,造られた時期についても,出土した土器から5世紀前半頃であることがわかりました。原田古墳は,同じ時期に造られた前方後円墳である横瀬古墳(大崎町)を中心とした,肝属平野における地域間の勢力関係などの様子を考える上で重要です。(写真提供:志布志市教育委員会)
種類:天然記念物
所在地:日置市吹上町中原字楠園2303番地1,2303番地3
所有者:大汝牟遅神社・日置市
特徴等
日置市の大汝牟遅神社の参道東側に,「千本楠」と呼ばれるクスノキなどの巨木が約20本茂っている社叢(神社の森)があります。有名な蒲生のクスなど,大クスは県内各地で見られますが,このように1か所に十数本の古い大クスが集中しているのはあまり例がありません。また,詩人野口雨情はこの社叢を見て「伊作八幡千本楠は横へ横へと寝てのびる」と歌っていますが,地を這うように横へ伸びる大きな枝が多いことも,独特な景観を作り出しています。(写真:鹿児島県教育委員会)
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