更新日:2025年6月2日

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令和7年度県指定文化財の新指定について

令和7年4月30日付けで,次の4件が鹿児島県指定の文化財となりました。

藤田家住宅モテカエ附属屋門(ふじたけじゅうたくもてかえけたりぞくやじがみしがきしもん)

種類:有形文化財(建造物)

所在地:薩摩川内市入来町浦之名9678

所有者:個人

特徴等:

hujitake田家住宅は,入来麓伝統的建造物群保存地区の武家屋敷群から1.5kmほど離れた位置に建つ薩摩藩古来の郷士の武家屋敷で,主屋と附属屋を主とする敷地全体が伝統的武家住まいの構えをよく残しています。建築時期は,18世紀後半から19世紀初頭と考えられ,敷地内にオモテ及びナカエが棟を別にして雁行して並んでおり,附属屋,井戸,洗い場,風呂場等が揃っています。さらに,石造りの石垣,石門及び氏神が残っています。内観の特徴として,玄関,座敷及び上段の間が一直線上に並び,奥に床の間があります。希少な呼称「オモテンカシタ」の座敷を含む四畳間の上座敷を持ち,間取り変遷の痕跡を維持保全している点で貴重です。

旧島津家別邸屋(きゅうしまづけべっていもや)

種類:有形文化財(建造物)

所在地:鹿児島市吉野町9685

所有者:一般財団法人陽山美術館

特徴等:

shimadzukebettei島津家別邸の主屋は,表座敷と奥座敷の2棟で構成し,桜島を望んで棟方向を南北としています。敷地内には南西に土蔵,北西に煉瓦炊事場や浴室跡,南東に祠が残っています。建築時期は明治20年代と考えられ,大きな大名屋敷で,「仙巌園御殿」と同様の畳割の建築工法や一間幅広縁と板張縁を用いて表座敷と奥座敷を結び,座敷境に設えた一間板絵二枚で迎える特徴的な間取りが見られます。石垣で囲まれた大名屋敷地全体が保全されている点でも貴重です。

薩摩川内市入来町の木造阿弥陀三尊像木造僧形立像(さつませんだいしいりきちょうのもくぞうあみださんぞんぞうけたりくぞうそうぎょうりゅうぞう)

種類:有形文化財(彫刻)

所在地:薩摩川内市入来町浦之名33来郷土館

所有者:個人

特徴等:

尊像は,秀麗な面立ちで,体部の衣文表現なども細部まで行き届いた造形です。制作されたのは,鎌倉時代13世紀半ば頃と考えられます。木造僧形立像は,三尊像にやや遅れて造られたとみられますが,作柄は優れており,鎌倉時代後期から室町時代(14~15世紀)頃の造立と考えられます。廃仏毀釈を免れた優れた鎌倉時代の彫刻としても,当時流行の先端であったとみられる「生身」性を付与された仏像の一例としても貴重なものです。

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天保山台場跡(てんぽざんだいばあと)

種類:史跡

所在地:鹿児島市天保山町24

所有者:鹿児島県,鹿児島市

特徴等:

tepozandaibaato保山台場跡は,嘉永3(1850)年に第10代藩主島津斉興によって築かれ,文久3(1863)年の薩英戦争において,イギリス艦隊と砲撃戦を交えた台場であり,ここからの砲撃で戦いが始まったといわれています。
 鹿児島藩が西欧の軍事・科学技術を積極的に導入する契機となった薩英戦争で使用された台場であり,日本の近代化の過程を知る上でも貴重な遺跡です。今回条件の整った部分を指定し,保護の万全を図るものです。

お,台場跡の範囲はさらに広がる可能性があります。

 

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教育庁文化財課

ファックス番号:099-286-5675

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