閉じる

  •  
 
 

閉じる

 
 

更新日:2022年7月11日

ここから本文です。

7 住宅づくりに資源を有効に利用する

背景と課題

増えつづける産業廃棄物

鹿児島県の産業廃棄物は量的な増大傾向と質的な多様化が進んでいる一方、住民の環境汚染に対する不安感等により産業廃棄物を処理する施設の確保が困難な状況や不法投棄の問題が発生しています。
県内における平成10年度の産業廃棄物の発生量は9,217千トンで、業種別の内訳では、農業系廃棄物の約71%(6,549千トン)、製造業の約11%(1,027千トン)、次いで建設業系は約9%(800千トン)の順になっています。
しかし、それらの最終処分の状況をみると、農業系廃棄物はその多くを占める家畜ふん尿が肥料として再利用される等により、発生量に対して最終処分量が大幅に減量されますが、建設業では発生量に対する最終処分比率は78%に達し、最終処分量の業種別比率では全体の約56%に達しています。農業系を除くと排出量では約3割の建設業が、最終処分量では5割を超える状況になっています。
鹿児島県の産業廃棄物の業種別排出量

図7-1鹿児島県の産業廃棄物の業種別排出量
鹿児島県産業廃棄物実態調査報告書(平成11年3月)、鹿児島県環境白書(平成12年度版)より作成

平成8年の度鹿児島県における業種別産業廃棄物の排出及び処分比率

図7-2平成8年の度鹿児島県における業種別産業廃棄物の排出及び処分比率
鹿児島県産業廃棄物実態調査報告書(平成11年3月)より作成

全産業廃棄物の3割を占める建設廃材

鹿児島県における建設廃棄物777,000トン(平成8年)の種類別発生量は、建設廃材※が94.4%(733,390トン)を占め、次いで木くずが3.2%(24,626トン)となっています。このうち建設廃材は、農業系を除く全産業廃棄物量の約3割に相当します。
鹿児島県の建設廃棄物の最終処分率は、全品目の合計で約78%であり、焼却等による減量や再利用は約22%に留まっていることになります。建設廃棄物の最終処分率を品目別に全産業廃棄物(農業を除く)と比較すると、多くの品目について建設廃棄物の処分率が高くなっています。これは、建設廃棄物が再利用されていないことを示してます。
※建設廃材:建設工事に伴って排出される廃棄物のこと。セメントコンクリート破片、アスファルトコンクリート破片、レンガ破片、各種解体混合物、除去された吹付アスベスト等。
鹿児島県の建設廃棄物の種別構成

図7-3鹿児島県の建設廃棄物の種別構成(重量比)(平成8年)

  排出量(トン) 最終処分量(トン) 最終処分比率(%)
建設廃材 733,390 581,410 79.3
ガラス・陶磁器くず 6,414 6,414 100.0
廃プラスチック 5,616 5,535 98.6
木くず 24,626 4,304 17.5
金属くず 4,394 3,793 86.3
その他 2,560 1,553 60.7
合計 777,000 603,009 77.6
表7-2品目別の建設廃棄物の排出量及び最終処分量(平成8年)
鹿児島県環境生活部「鹿児島県産業廃棄物実態調査報告書平成11年3月」より作成

多種多様な資材を数多く投入し建設される住宅の設計では、その建設過程において使用される素材や建材について、十分に吟味し廃棄物の削減や再利用、再資源化に配慮した設計としなければなりません。その他「6.長く暮らせる住宅をつくる」で取り上げがような住まいを長く使う工夫などと併せ、資源の有効利用を図るにより、廃棄物を削減すると同時に、長期的にはローコスト化を図ることも可能となります。

対策

→19建築副産物の削減
→20リサイクル材の活用

よくあるご質問

このページに関するお問い合わせ

土木部建築課

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?