ホーム > 鹿児島インターネット放送局 ムーブ!かごしま > 1CH こんにちは。知事です! > 知事記者会見 > 高病原性鳥インフルエンザ対策に係る知事メッセージ
更新日:2022年12月21日
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本日、私から、県内の養鶏農家をはじめ,関係団体等の皆様に対しまして、本県における高病原性鳥インフルエンザの発生予防とまん延防止に向けて、防疫対策の徹底を図ることが重要であることを改めて呼びかけたいと考えております。
高病原性鳥インフルエンザについては,今シーズン、ヨーロッパや北米をはじめ、世界各地で大流行している中、本県においても、先月17日以降,出水市及び南九州市,阿久根市の養鶏場において,相次いで12事例が発生しており、殺処分対象はこれまでで県内最大規模の約134万羽となる見込みです。
発生に際しては、市町をはじめ県建設業協会,JAグループ,国など関係者と連携して速やかに防疫措置を実施してまいりました。また,出水市において,大規模又は短期間に相次いで発生したケースについては,自衛隊に災害派遣要請を行い,殺処分にご協力頂きました。関係の皆様のご協力に感謝申し上げます。
県ではこれまで,県内の全ての養鶏農場に対し,早急な鶏舎の点検や消毒等の飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図るよう指導を行うとともに,鶏舎等周辺やため池周辺の道路,食鳥・鶏卵処理施設の消石灰による消毒,殺鼠剤によるネズミ駆除を行うなどの取組の強化を応援してきました。
特に,飼養衛生管理基準の遵守徹底については、家畜保健衛生所の指導や生産者による自己点検などを通じて、日々対策いただいているところですが、県内の発生農場における疫学調査に同行した職員から、①発生農場周辺に野鳥とみられる糞や羽毛の確認,②農場内でのネコやカラスの目撃,③農場や鶏舎に入る際の長靴や作業着を交換する動線上の区別がはっきりしていない,④鶏舎内でネズミの侵入の痕跡,⑤鶏舎の壁等の一部破損,といったウイルス侵入の要因となり得る事例についての報告がありました。
さらに,ウインドウレス鶏舎の死亡鶏について,空気の流れが悪く熱がこもる鶏舎の真ん中あたりでの発生といった特徴が見られており,鶏舎内の換気や消毒の強化の必要性がうかがわれております。
こうした状況を踏まえ、関係の皆様には発生予防のため、①農場や鶏舎周辺の消石灰等による消毒の徹底,②農場や鶏舎への出入りの際の車両や手指の洗浄・消毒の徹底,③農場に入る際の専用衣服と長靴への交換や,長靴は汚れをしっかり落としてから消毒すること,④鶏舎やネットの破損等を点検し,ネズミ等の野生動物の侵入防止を徹底すること,⑤鶏舎内の換気を確認し,空気の流れがよどまないように配慮すること,等の自己点検を再度お願いしたいと考えております。
今後とも,養鶏農場にいる管理者はもちろんのこと、すべての従業員の皆様や養鶏に携わる方一人一人が、自分たちの農場は自分たちで守るという心構えをもって,取り組んでいただきますようお願いいたします。
また、まん延防止対策として,ため池周辺等の消毒、ため池の水抜きやネットの設置等の野鳥対策など、周辺地域一体となった取組の徹底が重要だと考えております。
県内では、過去に一度も発生がなかった地域でも発生しており、今後も県内どこでも発生する可能性があります。これまで発生したことがないからということで、決して油断しないでください。
また,ウイルスは目に見えませんが、野鳥でも広く感染しており、環境中のウイルス濃度も非常に高くなっていると考えられるため、鶏舎の周りのあらゆる場所は,常にウイルスの存在の可能性があるという危機意識をもって、対策に取り組んでいただきたいと思います。
国においては、「我が国の現状においては、鶏肉や鶏卵を食べることにより、鳥インフルエンザがヒトに感染する可能性はないと考える」としております。消費者の皆様や食品の流通・製造事業者の皆様におかれましては,引き続き、国産の鶏肉や卵を安心して食べていただければと思います。
本県の養鶏業は農業産出額が1,000億円を超える基幹産業であり,これ以上の発生を防止するため,今後とも市町村や関係機関・団体と一体となって,野鳥の監視強化を含め,最大限の警戒感を持って,まん延防止対策に取り組んでまいりますので,皆様方のご理解・ご協力をお願い致します。
令和4年12月21日
鹿児島県知事
塩田康一
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