新型コロナウイルス感染防止対策の県民の皆さまへのお願い（令和3年8月8日）

本日，コロナの感染者数が104人と，鹿児島県で初めて100人を超えました。鹿児島市を中心に，急激な感染拡大に歯止めがかかっていない，大変危機的な状況であると思っています。

人口10万人当たりの新規感染者数は26.3人，病床使用率も4割を超えている状況でございます。この爆発的な感染拡大の勢いはこれで終わることなく，感染力の強いデルタ株の影響でさらに勢いを増して，今後200人，300人と加速度的に増えていくという最悪の事態も考えられると思っております。
　
県外との往来や県外から来県した方との接触によるものが多く，またクラスターも続発しておりますが，感染経路が不明な割合が4割を超えて増えてきております。あらゆる場所で市中感染が広がってきている，無症状，軽症の方から知らないうちに感染が広がってきている，感染経路が追え切れなくなっている，いつどこで感染するかわからない，極めて危険な状況になってきております。

県民の皆さまには，ご自身の安全と命を守る行動をしっかりととっていただきたいと思います。家族の誰かが一人感染しますと，ほとんどの方に，0歳の赤ちゃんであっても，80歳，90歳のおじいちゃん，おばあちゃんでも，家庭内で感染が確認されるというケースが増えてきています。

皆さんお一人おひとりの行動がご自身の健康を守り，大切なご家族を守ることにつながります。皆さまの行動にかかっているという点をしっかり認識いただきたいと思います。

夏休み，お盆の期間をゆっくりと自宅でご家族と過ごすなどできるだけ人との接触を避けていただくようお願いします。特に鹿児島市においては，不要不急の外出を避けるようにしていただきたいと思います。

県としては県外との不要不急の往来を延期，中止するようにお願いしております。空港，駅などにおける水際での対策を強化することも併せて行っておりますので，皆さまのご協力をお願いしたいと思います。

ただし，PCR検査で陰性であっても，感染防止対策の徹底はしっかりと行っていただくようお願いします。また，ワクチン接種を終えた方についても，絶対感染しないというわけではございませんので，併せてマスク着用などの感染防止対策をしっかりとお願いします。

今後，感染者数が拡大していくことが予想されるため，県といたしましては，感染者は入院又は宿泊療養との原則を維持すべく，医師会と協力いたしまして更なる病床の拡大と宿泊療養施設の確保に全力を挙げております。

しかしながら，今後の感染者数の拡大ペースによっては，入院調整に時間を要し，一時的に自宅待機が必要な場合も想定されます。変異株の影響によりまして，容態が急変することも考えられることから，こうした事態に備えて必要な健康観察ができるように，パルスオキシメーターの配備など，万全の対策を取るべく準備を進めているところです。

このままの状況で推移いたしますと，更なる対策の強化も必要になってくると思いますので，まん延防止等重点措置を要請することも視野に，政府との内々の協議も進めております。

西之表市を中心としまして，種子島での感染者数が増えてきております。これまで，島外搬送等を行っておりますが，西之表市では来島自粛の要請をしてきておりますので，ご協力をお願いしたいと思います。

また，今後もさらに種子島での感染が拡大することも見込まれますことから，種子島の1市2町を対象に，時短要請の地域に追加することといたしました。この点につきましては，西之表市長からも要請があり，他の2町長からの同意も得ているところであります。

爆発的な感染拡大が現実的なものとなってきております。県民の皆様には，これまで以上に危機感を持っていただき，共にこのコロナウイルスとの戦いを乗り越えていきたいと考えておりますので，皆様方のご理解，ご協力を切にお願いを申し上げたいと思います。

令和3年8月8日
鹿児島県知事
塩田　康一