更新日:2026年1月5日
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日時:令和8年1月5日(月曜日)午前11時00分~11時58分
場所:5階記者会見室(県庁5階)
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1.第22回鹿児島・シンガポール交流会議の開催
記者配布資料(PDF:194KB)
(広報課)
それでは,ただいまより知事の年頭記者会見を始めさせていただきます。
会見の円滑な進行のため,数字の確認等,詳細事項のご質問については追って担当課にご確認いただきますようお願いいたします。
それでは,幹事社の方,進行をよろしくお願いいたします。
(幹事社)
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
開会に先立ちまして,皆さまにお願いがあります。発言される方は挙手をしていただいた上で,お近くのマイクを使って社名とお名前をおっしゃっていただくようお願い申し上げます。また,発言の際はできるだけマイクに近づいてお話しくださいますようお願いいたします。
携帯電話はマナーモードの設定をよろしくお願いいたします。
本日は,塩田知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いします。
(知事)
改めまして,明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
発表事項としましては,第22回鹿児島・シンガポール交流会議の開催についてでございます。今月の14日(水曜日)から18日(日曜日)の日程でシンガポールを訪問し,第22回鹿児島・シンガポール交流会議を開催することとしております。
シンガポールとは昭和57年に第1回の交流会議を鹿児島で開催して以来,2年おきに相互の地において双方の交流促進に向けた協議を行う場として,この交流会議を定期的に開催しております。
シンガポールとの間で定期的な交流会議を行っている自治体は本県のみであります。40年以上の長きにわたり,この交流会議を軸にさまざまな分野で交流を展開しております。
今回の交流会議では,県議会議長や経済団体の代表者等にもご参加いただき,経済,観光,芸術,文化,青少年など,幅広い分野における交流プログラムについて,シンガポール側と活発な意見交換を行うこととしております。今回の交流会議を契機に,シンガポールとの連携,協力関係がさらに強化されることを期待しております。
高い経済成長率を背景に,世界経済への影響力が非常に大きくなっているアジアの中で,シンガポールは東南アジアの物流,金融,情報のハブ機能を有し,発展を続けてきており,シンガポールとの交流は非常に重要であると考えております。
今回の交流会議に合わせて,各種セールスを行うこととしております。
まず,日本食材を取り扱う輸入業者20事業者と連携して,現地レストラン関係者等に対して,県産の和牛,ブリ,カンパチ,お茶,さつまいもなどの県産食材の新規取扱い及び既存の取扱い品目の拡大を図ることとしております。また,牛肉の輸入,卸売等を行っている,また県産和牛も取り扱っているMeatCo.(ミートコ)社を訪問し,現地での県産和牛の取扱いや流通状況等について意見交換を行い,県産和牛の継続的な取引を働きかけ,さらなる販路拡大を図ることとしております。
さらに,クルーズ船に食料品を供給するポセイドン社を訪問し,クルーズ船へのカンパチ等の県産食材利用について働きかけるほか,鹿児島港にクルーズ船を寄港しているスタードリーム・クルーズ社を訪問し,鹿児島への寄港が増加するようセールスを行うこととしております。
そのほか,シンガポール航空傘下のスクート社を訪問し,本県へのチャーターフライトや定期便就航の可能性について意見交換を行うこととしております。
今回の交流会議に合わせて実施するセールスや各種プロモーションを通じて,本県及び本県産品の認知度向上を図り,さらなる販路拡大や観光誘客の強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
私から以上でございます。
(幹事社)
それでは,発表事項についての質問のある社はお願いいたします。
(記者)
スタードリーム・クルーズ社訪問の内容で,令和6年7月に県産和牛の積込みについて興味が示されたとか,船社側が飲食品を買い上げたとかがあるんですけれども,もう既に県産品についてシンガポール側から高い評価をもらっていたりとか,そういう事情をご存じだったりしますか。
(知事)
これは関心を示していただいているということですから,当然そういった買上げまでしていただいているので,鹿児島の県産品についての評価というのは高く認識をしていただいているのではないかと思っております。
(記者)
先ほど自治体として交流を続けているのは鹿児島のみということだったと思うんですけれども,それでの何か強みみたいなものというのは感じていますか。
(知事)
やはりシンガポール政府側の大臣クラスがしっかりとこの交流会議にも参加をし,対応していただいているということで,こうしたことを40年以上にわたって積み重ねていただいているということで,非常にこれまでの友好交流関係というものが今後の発展に寄与するのではないかなと思っておりますので,そういった意味で,特別に鹿児島という地域をシンガポールの皆さんにも認識していただける,そういう会議ではないかと思っております。
(記者)
今のシンガポールのトップセールスにも絡む案件ですが,昨年,鹿児島県内へのクルーズ船の寄港というのは過去最多になったということで,私も27日のスペクトラム・オブ・ザ・シーズの寄港は見に行って,地元の人も商売抜きで旗を振って歓迎している方もいて,おもてなしと鹿児島県内の観光地の魅力の両方の相乗効果があるのかなと思います。まず過去最多になったことと,それによる効果への知事の感想を伺いたいということと,あと,毎年増えるかどうかというのは,ここまで高水準になると微妙だとは思いますが,例えば鹿児島港が今中心になっていて,離島も人気だとは思いますが,県内各港の分散とか,あるいは上陸しての観光をリピーターの方にも楽しんでいただけるような取組とか,将来に向けた,いわゆるこうしたいというようなことがありましたらお聞かせいただけるとありがたいです。
(知事)
昨年が183回で,令和元年の166回からだいぶ増えたということで,これまでの皆さんのご尽力の成果だと思っております。
鹿児島はやはり桜島をはじめとした雄大な自然,そしてまた食,こういったものが非常に魅力だと思っておりますし,今ご指摘のあったようなおもてなしも,クルーズ船客の皆さんからも大変評価をしていただいている,そういうものの結果だと思っております。
今後は,このクルーズ船の経済効果というのを県内全体にできるだけ広く波及をさせていく。そのためにいろんな取組をしていく必要があると思っております。
一つは,今お話があったような寄港地を拡大していくということで,今はマリンポートと北埠頭といった鹿児島港が非常に多いわけですが,いろんな離島の港にも今広がってきておりますので,沖永良部であったり喜界島とか名瀬港,宮之浦港,そして甑島にも,大きな船で直接の着岸はできなくても,通船による上陸もありますので,できるだけ広げていく。そしてまた南薩のほうも指宿とか,あるいは枕崎に上陸することで観光地も,南薩方面に行く方も増えてくると思っております。
それから,マリンポートに着岸した場合であっても,水上交通を利用して大隅方面に行ったり,あるいは霧島の湾奥のほうに行ったりというようなこともこれからさらに増やしていきたいと思いますし,新幹線を利用した北薩方面への寄港地ツアーの造成など,さまざまな形で波及効果というものを増やしていく,そのために時間をできるだけ取ってもらえるような,鹿児島発鹿児島着のクルーズ船も増やしていければと思っております。
また,今回トライアル的に実証でやっておりました水産物のクルーズ船への供給というものも,品目の拡大等も含めて,今回ポセイドン社にも伺いますけれども,そういった取組をまたしていきたいと思っております。
(記者)
昨年末に県としてはバイヤーさん向けのデータブックを15年ぶりに刷新されて,販路拡大に向けて取り組まれるということで作成されました。今回もこのシンガポールの交流会議の中で,各種トップセールスも含めて県産品の売り込み等もされると思いますけれども,今後こういった場でどのようにこのデータブックというのを活用していきたいかというのをお伺いできればと思います。
(知事)
鹿児島においてはさまざまな県産品が,畜産から水産,そしてまた野菜など非常に多くのものがございますので,どういったものがあるかということを海外のバイヤーの皆さんにもまずは知っていただくことが大事だと思っておりますし,そうしたデータを基にまた鹿児島の産地にもお越しいただいて,実際,産地がどういうところにこだわってそういったものをつくっているかというようなこともぜひ見て,また現地でも味わっていただいたりすることで,鹿児島県産品の評価もいただけるのではないかと思っておりますので,そういった点でしっかりと情報提供等を活用していきたいと思っております。
(記者)
県は今,輸出先の多角化というところを非常に目指しております。新しく策定している輸出拡大ビジョンの素案のほうでも,シンガポールは輸出の重点国というのに含まれていますが,シンガポールはイスラム教も多く多民族国家で,そうした中で鹿児島県が輸出先多角化を目指す中でのシンガポールの魅力,また知事としてシンガポールを輸出先としてどういった立ち位置というふうに見られているか教えてください。
(知事)
シンガポールへの県産品の輸出額というのは今12億円ということで,大体全体の6位か7位に位置しています。県全体の輸出金額は471億円で,半分ぐらいは北米が占めているわけですが,その中でもシンガポールは,今経済的な発展をしている東南アジアのハブ的な位置にありますので,中東においても昨年,ドバイへのトップセールスを行いましたが,アジアで東南アジアの入り口としての機能という意味では,シンガポールがそういった機能というのを果たせるのではないかと思っております。そういった点でシンガポールにおける県産品のプレゼンスを上げることが,東南アジアにおける認知度の向上にもつながるものだと期待しておりますし,またインバウンドでもシンガポールからの方がかなり増えてきておりますので,そういった面でも期待をしております。
また,今ご指摘ありましたようにシンガポールは多民族の都市国家でありますから,今後,鹿児島県も国際社会の中で発展する上で,多民族の中で多文化共生社会というのをどういうふうにつくっていくのかという参考にもなると思いますし,青少年交流も行っておりますので,そういった世界を広く青少年の皆さんにも見ていただく,そういった意味でもシンガポールとの交流は大変意義のあるものだと考えております。
(記者)
定期的に行われているこの会議ということですが,今回トップセールスをかなり設けられているようですけれども,今回特に知事として力を入れたいこと等があれば教えてもらえますでしょうか。
(知事)
コロナ禍において,シンガポール交流会議の鹿児島開催が1回なくなったということがあり,シンガポールで開催するのはたしか6年ぶりだったと思います。直接現地に訪問するということで,ぜひ皆さんと久しぶりにお会いして活発な議論をする,そしてまた,この交流会議の位置づけ,重要性というものを再度確認していくことがまず一つだ思っております。その上で,今後のシンガポールとの交流をさらに活性化する。そのための経済,交流を中心としたいろんなトップセールスも行っていきたいと思っております。
(幹事社)
それでは,続いて県政一般の質問に移ります。
まず最初に川内原発関連以外の質問として,その後に川内原発関連の質問とさせていただきたいと思います。
(記者)
年末年始,ゆっくり過ごすことはできましたでしょうか,いかがでしょうか。
(知事)
公務は入れずに,そういった意味ではしっかりと休暇を取れたのではないかと思います。
(記者)
今日,仕事始めの職員向けのあいさつでもされていましたけれども,今年一番知事として力を入れたい県政一般の施策などがあれば教えてくれますでしょうか。
(知事)
2025年,昨年も非常に物価高騰というのがやはり大きな課題だったと思っております。また,鹿児島県においても人口減少ということが引き続き大きな課題で,人口が150万人を割るというような状況になってきておりますので,こういったことを含めて考えますと,やはりまず政府のほうでも総合経済対策を策定しておりますが,物価高騰対策,これは12月の議会でも,できることは追加提案で速やかに実施をするということで可決をいただいておりますので,これをしっかりと執行し,物価高騰対策を進めていく。それからやはり人口減少社会において地域の活力を維持するための稼ぐ力の向上,これに引き続き取り組んでいく。やはり昨年も災害が多く発生しましたので,国土強靱化に向けた取組も行っていく必要があると思っております。そのほかにもいろんな課題がございますが,県民の皆さんの安心安全のための施策をしっかり進めていきたいと思っております。
(記者)
今知事の発言の中に稼ぐ力の向上というのがありましたけれども,名実ともに日本一になった鹿児島茶もあります。取材をしていると,なかなかこの鹿児島茶の認知度というのが,どうしても全国でも,それから海外でも上がってこないというようなことを課題として挙げる方が多いわけですけれども,先ほどトップセールスもかなり力を入れるということで,このあたりどのように受け止めていますでしょうか。認知度アップというところです。
(知事)
鹿児島のお茶が,荒茶生産量が日本一になったこと,これまでも煎茶の部の10キロの部では産地賞も23年連続で取っているということで,名実ともに日本一のお茶の産地だということかと思いますけれども,なかなか最後の製品の仕上げがまだ十分ではなかったと思っております。こういった点で,今世界的な抹茶のブームの中で鹿児島のお茶を認知していただくためには,やはり最終的にてん茶工場,抹茶工場も今整備がされつつありますので,こうしたBtoCでの認知度を上げていくための販路開拓等をしっかり行っていきたいと思っております。
(記者)
今年1年の目標みたいな関連で,昨年の各社の知事の対談のときに教えてもらったのが,2025年はお茶の年だったということで,漢字一文字で「茶」ということを教えてもらったんですけれども,今年は,さっきもおっしゃったような人口減少であったりとか国土強靱化,あとは明るい話でいえば農林水産物の輸出額が500億円に近づいていくというところもあったりして,今年,2026年の漢字を抱負みたいな形で,漢字一文字を教えてもらえたらなと思って。
(知事)
なかなか難しくて,実は年末のインタビューでも2026年はと言われて,なかなか思いつかなかったものですから,年が明けてもちょっとまた。
(記者)
昨年,鹿児島空港の国際線について,香港であったり上海の路線が国際情勢により今運休になっている状態ですけれども,2026年の動きとして,再開に向けて,県だけでというのはなかなか難しいかと思うんですが,県としての働きかけ,対応,対策というところをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。また,増便だったり新規就航というところを目指している路線があれば,改めて教えてください。
(知事)
国際線については4路線があったわけですが,コロナ禍で全便運休になっていたところ,ようやく再開し,これからまたさらに便数も増やしていければということで,課題になっていたグランドハンドリングについては新規参入,あるいは既存の事業者の皆さんも人員確保に努めていただいて,何とか受入れの環境整備がだいぶ充実してきたところで,夏にいろんな風評があった影響で,香港線が運休になってしまっていること,そしてまた引き続き日中関係の情勢変化によって上海線も運休になっていることで,今現在は韓国路線が非常に充実していることで,インバウンドも増えてはきておりますが,今後また夏場になって韓国線もだいぶ減ってくると思いますし,中国からのお客さんというのがだいぶ減る可能性が懸念される状況になっております。
香港便については,そういった風評のようなことはないと,鹿児島の旅行は安全安心に楽しんでいただけることを現地の旅行会社の皆さんにも情報発信をしてきておりますし,また秋には副知事が官民合同で香港にお伺いをして,香港の政府の関係者やこれまで香港との交流会議でいろいろとお世話になっている香港の経済界の皆さんや現地の鹿児島の関係者の皆さん,そういったあらゆる関係のところ,航空会社はもちろん,あるいは中国の政府も含めていろいろと再開に向けて要望を行ってきたところであります。
こうしたことについては引き続き働きかけを行いながら,できるだけチャーター便の運行等も含めて働きかけをしていきたいと思っております。
新たな路線についていえば,今回,シンガポールを訪問する際にもスクート社を訪問して,チャーターフライトあるいは定期路線の可能性ということについても意見交換したいと思っておりますし,引き続きベトナムとの関係ではベトナム航空との間でのチャーター便の運航などをしながら,お互いにプロモーションして定期便に結びつけていく,そういった取組を続けていきたいと思っております。
そのほかにも,いろんな各地,タイであったりとかフィリピンとか,そういったところについても路線の就航の可能性がないかということについては検討していきたいと思っております。
(記者)
今,国際線の運休のことをお尋ねしたんですけれども,先ほど出ていたようにクルーズ船についてはすごく順調な状況かと思います。そういったあたりも踏まえて,改めて県内の観光業について,2026年の展望というところと,特に観光業において重点的に取り組みたいというふうにお考えのところを教えてください。
(知事)
県内の観光について,コロナ禍でだいぶ落ち込んでから,国内はだいぶ戻ってきていると思っております。一方で,インバウンドは国際線の便数がまだ十分戻り切っていなかったということもあって,まだコロナ禍前には戻ってきていないという状況の中で,県としては鹿児島の豊かな自然,多彩な食,そしてまた歴史や伝統,文化,こういった地域資源,観光資源を生かして,しっかりと観光誘客に戦略的に取り組んでいきたいと考えております。
こうした中,これまで鹿児島全体の魅力ということでPRを全体的にするというよりは,ターゲットをしっかりと絞って,どういった方にどういった情報を提供するか,そういったデジタルプロモーションを国内,国外ともに行うことにしておりますので,そういった取組をいろんなOTA等とも連携しながら行っていきたいと思っております。
特に,先ほども申し上げたような夏場の災害や,中国の影響等も懸念される状況を踏まえて,今現在,冬のあったか割ということで旅行需要の喚起なども行っておりますが,こういったことも含めて今後の状況を見ながら,また対策等も検討していきたいと思っております。
(記者)
昨年末,鹿児島大共同獣医学部で牛の肺炎に関する不適切な実験が学内で行われていたことが分かりました。
実験が行われていた郡元キャンパスは市街地にも程近く,県は和牛日本一をうたってPRされている中で,畜産県鹿児島のお膝元で起こった今回の事態に対して,知事の受け止めをお伺いできればと思います。
(知事)
その和牛の肺炎の不適切な実験というのはちょっと私あまりよく認識しておりませんでしたので,確認をしたいと思いますが,やはり畜産県でありますから,やはりそういったいろんな取組ということについては,コンプライアンスというのは大変重要だと思いますので,どういった肺炎の不適正な中身とか,そういったことについてはまた確認して考えたいと思います。
(記者)
確認された後に,例えば大学に対して何か要請をされたりとかというのは,今後の検討になられますか。
(知事)
それは中身とか,あるいは法令上の,国なのか,県がどのような形でそれに関われるのか,そういったことも含めてしっかり検討したいと思います。
(記者)
外国人を除く県民の数が昨年150万人を切られたという状況なんですが,東京の一極集中も収まらない中で,今後どのように鹿児島の人口を維持していくのか。また,減少は避けられないと思うんですが,その中で知事がおっしゃっている稼ぐ力というのをどのように維持して向上させていくのか。何かビジョンのようなものがあったら教えていただきたいです。
それと,東京一極集中だけではなくて,県内においても鹿児島市への集中というのは進むのではないかと想定されるんですけれども,県政の中において知事が何か是正すべきであるかどうか,また是正すべきであるのであればどのような取組が必要なのか,ご見解をお聞かせください。
(知事)
鹿児島県の人口が150万人を切るということで,人口減少ということ自体,これは社会保障・人口問題研究所などのデータに基づけば,やはり減っていくということは確実に起こってくる事象だと思っております。そうした中で,いかにこれを政策的に緩和できるかということかと思います。そういった意味では,鹿児島県においては高校生が進学,就職において県外に多く出ていることがいつも問題になっていますので,そういった子どもたちが鹿児島において引き続き仕事をして働けるように,鹿児島県の企業についても,保護者も含めて知っていただく,そういった取組を引き続き行っていきたいと思っております。また,一回県外に出た子どもたちがUターンで戻ってくる,あるいは鹿児島県にIターンしてくる若い人たち,あるいは50代,60代の地方の移住を検討している方々が鹿児島に来て住んでいただく,そういったようなことも含めたUIターンの促進,こういったことをしっかり取り組んでいきたいと思っております。
また,生産性の向上を図るための省力化投資については,今各企業に対してもしっかり支援をしておりますので,これを引き続き行っていきたいということ。それから,農林水産業なども含めて,あらゆる分野におけるIT等の導入におけるスマート農業の推進なども取り組んでいきたいと思っております。
さらに,今外国人の方が増えてきておりますけれども,外国人の方にも地域社会を支えていただける重要な人材としてしっかりと来て働いていただけるような受入れ環境の整備にも取り組んでいきたいと思っております。
それから,鹿児島県内においても,鹿児島市に集中するというお話がございましたが,やはり鹿児島県の基幹産業である農林水産業,あるいは観光産業というものは,鹿児島市だけではなく県内各地にこういった資源,場所がありますので,そういった場所でしっかりと稼げる,そういう状況をつくることで,鹿児島市以外における人口,定住していただける方というのも増やしていきたいと思っております。
(記者)
先ほど外国人の受入れ環境整備を進めたいということなんですけれども,何か例えば来年度の予算等で,もしくは今後このような,今までなかった施策を進めるような思いがありますでしょうか。
(知事)
外国人労働者についていえば,鹿児島県においては1万9,000人ぐらいいたかと思うんですけれども,その中で一番多いのがベトナムでありましたが,最近ベトナムから来られる方というのが頭打ちになっていて,インドネシア,フィリピンが増えてきておりますので,こういった国の送り出し機関と,鹿児島の受入れをされる方との間のマッチングをしっかりとしていくことや,今後増えていくことを期待しているインド人材の獲得に向けての取組,あるいはバングラデシュとの間ではIT人材の確保ということでやっておりましたが,それ以外にもう少し広くエンジニアリングを含めた人材確保にも取り組んでいきたいと思っております。また,受け入れた後の定着ということも大事だと思っておりますので,鹿児島県内企業,そしてまた地元の市町村等とも連携をしながら,鹿児島県における外国人に対する日本語の教育にも力を入れていきたいと思っております。
(記者)
2025年は人手不足,さらに加速した人口減少によって,あらゆる交通機関で,バスとか鉄道とか船も含めて,交通機関で減便が相次ぎましたけれども,そうした課題に対して県としては今年どういった対応をしていかれるお考えなのかをお聞かせいただければ。
(知事)
それぞれの地域における鉄道,バス,船舶,いろんな交通で人材の不足,運転士,運転手が足りないという中で,減便ということが起きております。これは運転士不足もあり,またあるいは人口減少に伴う経営が厳しくなっているというような部分も両方相まって発生していると思っております。そうした中で,地域内の交通についていきますと,市町村主体ということで,いろんな対策を行っていただいていると思っておりますが,県としても一緒に参画をしながら市町村への助言等を行う。それから,事業者向けに対しては,さまざまな経営支援と併せて,人材獲得に向けて資格取得の支援とか,あるいは採用活動に対しての支援というようなこと,あるいは,運転士等の仕事の魅力というものを,動画を作成してPRをするというようなことに取り組んでおりますので,引き続き行っていければと思っております。
(記者)
世の中の考えの中には,人口が減少していく中では交通ネットワークを縮小することも必要ではないかという考えもありますけれども,県としてはネットワークの維持というのはどの程度が必要とお考えでしょうか。
(知事)
やはりそれぞれの地域に住んでいる人たちの必要な移動の手段が提供されるということは,地域の維持,活性化ということについていえば大変重要な課題だと思っております。そういう意味で,交通の移動手段というのが,鉄道がいいのかバスがいいのか,いろいろモードは変わるかもしれませんけれども,移動手段として何らかのものが提供される必要はあると思っておりますので,それは通常の路線バスが難しい場合には,それがコミュニティバスに変わったり,あるいはデマンドによるタクシーであったり,さらには交通空白地帯においてはライドシェアというようなさまざまな手段があると思いますので,その地域の実態に応じた交通手段を何らか確保していく必要があると考えております。
(記者)
2024年に不祥事への再発防止策が策定されましたが,それ以降も2025年度,何件か不祥事が相次いだ事態となりました。来年の鹿児島県県に知事として期待されることがありましたらお伺いしたいです。
(知事)
やはり警察に対する信頼の回復ということが大変重要だと思っております。そのために,県警においてもさまざま再発防止対策等を講じてきて,またそれも見直しを行ったりしながら取り組んでいるところだと認識しておりますので,PDCAをしっかりと回しながら,県警察の職員の皆さん方に対しての研修等をしっかり行っていただいて,県民の信頼回復につながるように,こうした不祥事が生じないようにしっかり取り組んでいただきたいと思います。
(記者)
昨年は県公安委員会の選出方法なども変えられたと思うんですけれども,今年,県としてどのように鹿児島県警と関わっていくのか教えてください。
(知事)
県として県警との関わりという意味では,今おっしゃったような公安委員会の人選については県で行っておりますので,そういった点についてはしっかりと県民の皆さんの信頼が得られるようなことを引き続き行っていきたいと思っております。
(記者)
再発防止策の取組とか見直しについて,どの程度公安委員会の方が関与されるのでしょうか。
(知事)
具体的には県警や公安委員会にお聞きいただければと思うんですが,公安委員会の役割として,県警察をしっかりと管理するということであると思っております。具体的に個別の事案についても公安委員会のほうには報告が行っていると聞いておりますが,そういったことも踏まえて,再発防止対策が実効性あるものになるようにということで,いろんな意見を県警察に対しても公安委員会から述べていただいていると考えております。
(記者)
私も年末年始,実家でゆっくり過ごしたんですけれども,実は私の実家のすぐ近くにかかりつけだった医院の跡がありまして,実はそこで今年の4月から看護師養成のサテライトオフィスが開校になると。場所を言えば種子島なんですが,去年の12月の定例会とかでも,いわゆる障害児発達支援の通所の施設,事業所ですね。法令だったり,それから発達支援のそういった事業所の総量規制を行う考えはないかという質問があって,そこに県としては,その考えはないということでした。ところが,いわゆる保育士だとか看護師さんたちの不足というのは非常に喫緊の課題になっていると思います。これは全国でもそうだと思うんですけれども,鹿児島というところは,私の同級生にもたくさん看護師がいますけれども,やっぱり鹿児島市内に出てきて,もしくは県外の看護学校に行って資格を取って,もうそのまま就職してしまって帰ってこないという方がかなりいます。私も離島の生まれなので,人材の流出という点ではとても憂慮するところなんですけれども,せっかくこういうサテライト,通信で資格を取るということができるようになるということで,例えば,私の不勉強もちょっとあると思うんですけれども,ほかの例えば離島とかで,わざわざ鹿児島とかそういうところに出てこなくても取れたりするような仕組みというのができたりすることができればいいんじゃないかと思うんですけれども,今のところ知事の考え,これは例えば来年度とか何年中とかではないんですけれども,ゆくゆくはそんな形になればいいなと何かしら考えていらっしゃるところがあれば教えていただければと思うんですけれども。
(知事)
保育士あるいは看護師の人材をいかに確保するかについては,先ほど来出ております人材不足という意味では,こういった分野でも特に大きな課題であると考えております。鹿児島県内においても看護師が地域的に足りないといった声はよくお伺いをしておりますので,鹿児島県においても看護師の人材育成のために支援をしたりということは行っておりますが,今ご指摘のように,県外のいろんな奨学制度等を受けて,県外に流出していくケースも多いということは認識しております。そういったことから,今の地域に根差した人材を育てるということも大変有効な手段ではないかと思っております。
保育士等においても,潜在保育士を今掘り起こすような作業をしながら,保育士,保育所のマッチングを行う支援センター等も,地元の自治体だけではなかなかノウハウも厳しいということで,県がそういったことも行ったりしながら,できるだけいろんな地域において必要とされる人材が確保できるような取組をしていきたいと思っております。
(記者)
種子島沖の馬毛島の工事について,間もなく着工から3年を迎えようとしています。工期が延長され,そして巨額の税金が投入されて,なかなか総工費というのも見通せないような状況です。まずこの状況を地元知事としてどのように見ているのか,受け止めをお願いします。
(知事)
馬毛島における整備の工事がなかなか思ったように,スケジュールが当初のようにいっていないということは,外海の離島ということで,重機等を陸揚げしたりということが物理的にできないというようなこともあって,工期が遅れてきているということだと思っております。そうした中で,物価の高騰,人件費の高騰等もあったり,あるいは当初想定していた工事にさらに追加でいろんな工事が必要になったりというような状況もあると聞いております。工事費も当初の見込みから増大しているということでありますが,そういった中でもしっかりと,やはり地元において長期化することでの影響というものも考えられますので,国のほうにおいては着実に整備を進めていただきたいと思っております。
(記者)
長期化することによっての影響を懸念される点は,例えばどういったことがあるでしょうか。
(知事)
やはり地元とずっといろんな馬毛島の工事に伴う懸念材料ということでお聞きしておりますのは,例えば最初の頃は,宿泊施設というのが工事業者で占められていることもございましたが,それについては宿舎を建設していただいたりということでだいぶ緩和はしてきている。ただ,工事の車両による通行量が多くなっているとか,あるいは種子島の港,あるいは空港における駐車スペースの問題もございますし,あるいは人材を工事にだいぶ取られてしまうのではないかとか,いろんなことが言われておりますので,その都度こういった点については防衛省のほうにも直接対応をお願いしたりしております。そういったことが長期にわたり続いていくということは,懸念点としてはあると考えております。
(記者)
さまざま懸念点がある中,何といっても事故が絶えない,相次いでいるという問題があります。このあたり,いかがでしょうか。
(知事)
事故が工事の現場において起きているということで,その都度安全については万全を期していただきたいということ,再発防止対策等もしっかり行っていただきたいということをお願いしております。つい先日も事故で小指を切創したというような情報も入っておりますので,こういった点についてはやはり安全な工事を行っていただきたいと思っております。
(記者)
ここまで,建設費の高騰ですとか紆余曲折あったわけですけれども,来月2次審査を迎えます。今年,県としてスポーツ・コンベンションセンター整備に向けてまた動きを進めていくに当たって,物価高騰ですとかそういった課題,さまざまありますが,その辺どういうふうに向き合いながら整備を進めていくかというのが一つと,あと去年の議会の中で,さまざまなものの高騰への対応する方法としてCM方式というものが示されました。こちら検討しているという段階かと思いますが,このCM方式というものの有用性について,知事としてどのように考えているか教えてください。
(知事)
スポーツ・コンベンションセンターにつきましては,昨年1次審査で9者から5者に今候補を絞っております。今月の26日から30日に第2次の提案の提出をしていただいて,2月14日に公開プレゼンテーション等を行った上で審査をして,2月の中旬ぐらいに候補者を選定していただき,2月の下旬に県としての候補者を決定することになっております。その後,年度内に契約を締結して設計業務をしていただいて,基本設計,実施設計,2年ちょっとかかると聞いておりますが,その結果,建設費が算出されて,改めて議会での議論をしていただくことになっております。
ご指摘の建設費がどうなるのかということについて,今CM方式,コンストラクション・マネジメントという第三者に発注者の立場からいろんなコストであったり,あるいは品質管理,作業進捗,そういったものを管理していただくといった方式があるということで,議会でも議論が行われて,県としてもいろんな他県の事例等も調べておりますが,委託するお金以上の効果というものは得られる。建設費を適正に管理していくという上では非常に有用な方式なのではないかなと考えております。
(記者)
県としては,CM方式というのは,導入を決める,決めないでいうと,いつ頃になりそうというような。方針としてはCM方式を導入するというような方針。知事としてその辺のお考えはいかがでしょうか。
(知事)
議会のほうからもそういったことをすべきではないかというような議論もいただいておりますので,県としてもできるだけ,やるのであれば基本設計のときから,早いほうがいいということも伺っておりますので,そういった点も踏まえて検討していきたいというふうに思っております。
(記者)
水俣病公式確認から今年で70年という節目といえば節目というような年になります。県内でも被害を受けた方ですとか,いまだに裁判の原告になって闘われている方が多くいらっしゃいますが,国主導の問題である中で,県としての行動というのはなかなか難しいところがあるかと思いますけれども,70年となる中で,県としてこの水俣病について今年どういうふうに向き合っていくか。また,新たに来年度,何か施策などで考えていることがあれば教えてください。
(知事)
水俣病についてはいまだ多くの患者の皆さん,そういった認定の申請をされている方々が県内にも多くいらっしゃるということで,それが節目を迎えるということでありますから,議会でも何度か質問いただいておりますが,5月1日の式典については,これまでも節目のときには知事または副知事がしかるべき対応しておりますので,そういったことを検討していきたいと思っております。
また,獅子島等,慰霊碑を造ってほしいとか,いろんなご要望もありますので,そういったご要望についても国に対して伝えるべきことはしっかりと伝え,また地元の市町村と連携して取り組めるところは取り組んでいきたいというふうに思っておりますし,昨年,トライ社による不適切な風評もありましたので,正しい知識というものをしっかり知っていただくために,今年度から授業等においても水俣病の普及啓発ということをしっかり行っておりますので,県としても取組をしっかり進めていきたいと思っております。
(幹事社)
それでは,川内原発関連の質問がある社はお願いいたします。
(記者)
今年,3.11の福島事故から15年になります。改めて,立地県として安全確保にどう取り組むかというのを教えてください。
(知事)
原発については,やはり安全の確保が大前提ということで,福島の事故を踏まえて新たな規制,基準の下でこれまで運転を再開しておりますので,事業者においては,現場においての安全確保対策にしっかり取り組んでいただきたいと思いますし,規制庁においても各種検査等,そういった審査もありますし,そういったことは厳格に行った上で対応していただきたいと思っております。
県においては,県の原子力の専門委員会がございますので,その都度,九電のほうに現場の状況,あるいは安全確保のための取組等についてのチェックということは引き続き行いながら,安全確保に万全を期していきたいと思っております。
(記者)
去年の6月から原発に関しては,運転延長に関しては新しい制度が始まっていて,60年を超えて運転できるというような制度に今なっています。九州電力はまだ何も決まっていないということでしたけれども,塩田知事としては,60年を超えた運転については,現時点でどのようなお考えかというのを教えていただきたいです。
(知事)
川内原発については40年を延長して20年,そしてまた新しい制度で10年ごとに延長を検討するということですから,その10年ごとの審査,チェック,これをしっかりと行っていくということでしかないと思っております。現時点,事業者のほうでも60年を超えてということではないと思っておりますので,県としてそれを何かどうかということは,現段階では考えておりません。
(記者)
核燃料サイクルに関連して,川内原発から出る核ごみの最終処分場,高レベル放射性廃棄物の最終的な行き場がない状態で,知事としては最終処分場の調査も含めた受入れについて,改めてどのようなお立場かというのを教えていただきたいです。
(知事)
これまでも申し上げているように,高レベル放射性廃棄物についての最終処分場ということで,県内でそれを受け入れるということについては全く考えておりません。
(記者)
その全く受け入れる考えがないという理由というのは,どういったことになりますでしょうか。
(知事)
やはり鹿児島県内でいくつか候補地にかつて挙がったところがありますけれども,鹿児島県は基幹産業が農林水産業,あるいは観光関連産業でありますから,そういった産業の発展ということで県勢の発展を図っていきたいと考えております。そういった中で,最終処分場というのをその周辺に受け入れるということについての影響も懸念されますので,そういったことを踏まえると,これまでもこういったことの受入れということについては考えておりませんとお答え申し上げております。
(記者)
最終処分場を受け入れることで基幹産業への影響があるんじゃないかというようなお考えということですか。
(知事)
はい,そうです。
(記者)
それは具体的には風評被害みたいな意味ですか。
(知事)
そうですね,はい。
(記者)
知事としては,地下処分することに対して,少し安全面というか心配している,風評被害につながるようなことがあるというような理解ですか。
(知事)
そもそもが今,受入れを何か検討しているとかということでもありませんから,そこまで詳しく何かがどうということではありませんけれども,恐らく技術的には可能なんでしょうが,そういった意味での風評被害というものを一番懸念しております。
(記者)
ただ,どの自治体もなかなか積極的に受け入れるところがない中で,川内原発からも核ごみというのは出るんですけれども,最終処分場をどういうふうに決めていくというか,もちろん国が進めていくことだとは思うんですけれども,立地県として川内からも核ごみというのは将来的には出るので,そこはどこが担うべきというか,例えば原発立地県じゃない場所が担うべきとか,そういうところも含めて,知事のお考えがあれば教えてください。
(知事)
どこが担うべきということがあるわけではありませんが,核燃料サイクルを進めていく上ではしっかりと国が責任を持って,そういった場所等の選定については行っていただきたいと考えております。
(幹事社)
それ以外に質問のある社はいらっしゃいますでしょうか。
(記者)
鹿児島市と連携して整備を進めるサッカースタジアムの件なんですけれども,新春のインタビュー等の中で,費用負担について,将来的にそういう可能性は,県としてはあるというような認識をお持ちのようなんですが,それがどのような形での費用負担になるんでしょうか。
(知事)
費用負担についてはまだ何も決まっておりませんし,今後,どういった場所にどういったものをつくるか,そしていくらぐらいかかるかということが分かった時点で,鹿児島市と協議をするということになろうかと考えております。
(幹事社)
ほかにないでしょうか。
質問はないようですので,以上となります。
(広報課)
それでは,これをもちまして年頭記者会見を終了させていただきます。
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