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更新日:2021年11月2日
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鹿児島県には希少な野生動物が多数生息しているが,鹿児島県レッドリスト・レッドデータブックの作成・改訂にあたっては,哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類(汽水・淡水産)・昆虫類・貝類(陸・汽水・淡水産)・十脚甲殻類(汽水・淡水産)の生物群を調査対象とした。
調査の結果,絶滅のおそれのある種として,絶滅危惧1類が184種,絶滅危惧2類が191種,準絶滅危惧が352種,他に情報不足が75種となった。
○選定理由:生息地が特定の島に限られている。森林伐採などにより,営巣場所の確保が困難になり,外来種であるマングースやノネコなどの影響もある。
○分布の概要:奄美諸島の固有種。
○県内での分布:奄美大島,加計呂麻島,請島。
○生物学的特性:全長約38cm。繁殖期は1月~5月で,2回営巣することもある。繁殖期には,主に昆虫やトカゲ類などを食べ,非繁殖期にはドングリなどもよく食べている。また,秋から冬にはドングリを貯食する。
○生息環境:森林,農耕地や人家周辺,マングローブ林など比較的幅広い環境で見られる。
○生息状況:比較的多様な環境に生息し,食性も多岐にわたるため,現状では安定的な生息状況を維持しているものと思われる。
○今後の保全対策:自然林内の巣箱を利用することが知られており,保護対策への活用も考えられる。
○特記事項:国指定天然記念物。鹿児島県の県鳥。
○選定理由:生息地が限られており,生息数の年変動が大きいが,概して少ない。生息環境の悪化や鑑賞目的の捕獲により近年著しく減少している。
○分布の概要:国内では小笠原諸島および琉球列島に分布する。国外ではインド-太平洋域に広く分布する。
○県内での分布:種子島,屋久島,口之永良部島,奄美大島から知られている。
○生物学的特性:成魚の全長は12cm程度。両側回遊魚で,河川で産卵し,孵化後は海域で生活した後に,河川に遡上する生活史を持つ。大型の雄は,体側が金属光沢のある紺色,尾鰭が鮮橙色となる。
○生息環境:河川生活期は,水の清澄な河川の中流域~上流域に生息する。海洋生活期については不明。
○生息状況:奄美大島では,個体数の年変動が大きい。河川間の個体数のばらつきもある。夏から秋に,遡上直後の未成魚が出現するが,越冬できずに春までに個体群が消滅することもある。
○今後の保全対策:流域全体の保全,沿岸域を含む河口周辺の保全。
○特記事項:奄美群島各自治体の指定希少野生動植物種。
○選定理由:自然度の高い常緑広葉樹林に依存しており,開けた場所では生息できない。そのような生息環境が,開発で減少している。
○分布の概要:奄美諸島と沖縄諸島。中琉球の固有種。
○県内での分布:奄美大島,加計呂麻島,請島,与路島,徳之島。
○生物学的特性:頭胴長は50~70mm程度。本属の種は,幼体の尾が青いのが特徴であり,本種は特に鮮やかである。またメスは成体になってもこの色が残ることが多い。クモ類,昆虫,陸貝,ミミズなどを餌とする。
○生息環境:山地の,自然度が高い常緑広葉樹林に生息する。集落近くの開けた場所では見られない。
○生息状況:森林伐採や林道開発が進み,開けた環境が多くなるにつれ,山地でも生息域が狭くなっている。奄美大島でのマングースの影響は,今後軽減していくかもしれない。
○今後の保全対策:良好な常緑広葉樹林の保全が必要である。
○特記事項:鹿児島県希少野生動植物の保護に関する条例の指定種。
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